【企業分析】日本触媒株式会社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/5/24更新
はじめに
株式会社日本触媒(以下日本触媒)は、東京都千代田区と大阪府大阪市中央区に本社を置く化学メーカーです。
皆さんが日頃手に取る商品に「日本触媒」という社名は入っていませんが、日々の生活に欠かせない多くの製品に、日本触媒の技術が使用されています。
例えば、紙おむつなどに使用される高吸水性樹脂やリチウムイオン電池に使用されるイオネル®は、その代表例です。
今回は、そんな日本触媒を志望している方に向けて、企業分析を行うために役立つ基本情報や社風などをまとめました。
さらに、同業他社との比較や選考対策も解説していきます。
- 日本触媒を志望している
- 日本触媒の就職難易度を知りたい
- 日本触媒の選考対策がわからない
このような就活生のさまざまな悩みを解決する記事になっているため、ぜひ最後までご覧いただければ幸いです。
また、以下の記事では化学メーカー業界への就活を目指している方におすすめの記事ですので、ぜひ併せて参考にしてください!
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この記事の結論
まずこの記事の結論から述べますと、日本触媒の就職難易度は「高い」です
理由として以下の3点が挙げられます。
- 学歴フィルターがある可能性が高いから
- 知名度が高いから
- 採用人数が少ないから
日本触媒は日常生活や産業を支えるさまざまな化学素材を提供しており、社会に与える影響の大きさから、多くの就活生からの注目を集めています。
こうした厳しい選考を成功させるためには、企業分析が必須です。
入念に対策できている就活生とできていない就活生を比較すれば、後者の発言内容は説得力に欠けてしまうでしょう。
また、入社後のギャップに苦しむ可能性も高いです。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
日本触媒株式会社について
出典元:日本触媒
会社概要
日本触媒は、グローバルに事業を展開する日常生活に欠かせない製品に使用される素材やソリューションを提供する化学メーカーです。
紙おむつや洗剤など生活消費財から、情報ネットワーク事業、次世代電池等のエネルギー・資源、核酸医薬、化粧品等のライフサイエンスまで、多岐に渡る分野で社会に貢献しています。
普段手に取る商品には「日本触媒」という社名は記載されていませんが、多くの生活必需品に使用されているため、実はあらゆる場面で見かけることがあります。
例えば、紙おむつに使用されている高吸水性樹脂やリチウム電池に用いられているイオネルⓇがその代表です。
特に高吸水性樹脂は世界シェアトップであり、原料のアクリル酸から一貫生産できることが強みです。
各事業別の売上規模
日本触媒の2023度の年間総売上高は、419,568百万円でした。
この売上は、マテリアルズ・ソリューションズの2事業からの収益によって構成されています。
それぞれの事業ごとの売上高については、下記の通りです。
- マテリアルズ事業:
2023年度の売上収益は3,057億円でした。
2022年度は2,629億円であり、前年度比16.3%増です。 - ソリューションズ事業:
2023年度の売上収益は1,139億円でした。
2022年度は1,064億円であり、前年度比7.0%増でした。
各事業セグメントの解説
日本触媒の事業分野は、マテリアルズ事業とソリューションズ事業の2つあり、主に5つの事業分野に分類できます。
それぞれどのような事業内容であるのか、また入社後はどの事業に携わりたいのかみていきましょう。
事業部門 | 事業内容 |
マテリアルズ事業 | アクリル酸や高吸水性樹脂、酸化エチレンなど高品質な化学素材を多種多様な顧客に供給しています。 |
ソリューションズ事業 | オリジナルの機能を提供することで顧客の課題を解決する事業です。 |
事業分野 | 業務内容 |
生活消費財・建材分野 | 紙おむつなどに使用される高吸水性樹脂や、家庭用・工業用洗剤に使用される洗浄成分、建築外装用塗料、強固なコンクリートを作るための混和剤用ポリマーなどを供給しています。 【具体的な製品】
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情報ネットワーク分野 | 半導体やイメージング領域の品質向上に貢献しており、液晶パネルに使用される光学フィルム用樹脂や3Dプリンター用素材などを提供しています 【具体的な製品】
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エネルギー・資源分野 | リチウムイオン電池や燃料電池の材料(イオネル)を供給し、エネルギーの有効利用に貢献しています。 |
ライフサイエンス分野 | 中分子原薬の受託製造をはじめとする医療・創薬支援事業を展開しています。また、化粧品原料や食品添加剤など生活必需品に関わる製品を提供しています。 |
環境分野 | 環境浄化を行うことができる製品を供給しています。 【具体的な製品】
|
上記の内容を見ても分かる通り、日本触媒はものづくり企業を顧客として、素材を提供するBtoBの化学メーカーです。
日本触媒の化学素材はどれも、私たちの身の回りの製品の品質と、性能の向上に寄与しています。
以下に参照ページを紹介するので、是非確認してみてください。
日本触媒で働いている社員は?
平均勤続年数は?
日本触媒の平均勤続年数は、16年です。
同業界の平均勤続年数は15.4年であるため、平均的な数値と言えるでしょう。
一度勤めた方は比較的長く在籍できる働きやすい企業です。
平均年収は?
日本触媒の平均年収は約782万円でした。
所属する化学メーカー業界の平均年収は474万円であり、比較すると285万円差があるため、業界の中でも高水準です。
平均残業時間は?
日本触媒の社員の平均残業時間は、1ヵ月あたり15時間でした。
同業界の月平均残業時間は18.4時間でしたので、平均よりも少ない残業時間です。
時間外労働の削減・有給休暇取得促進に取り組んでいることから、より一層ワークライフバランスに配慮した働きやすい職場環境となるでしょう。
平均ボーナス額は?
日本触媒のボーナスは、年に2回(7月と12月)に支給されます。
ボーナス額については業績と連動しており、年収の30%にあたる金額となるでしょう。
また、年に2回の上司との面談による業績評価と、年に1回の能力評価による人事評価も影響してきます。
どんな文化なの?
日本触媒の社風を一言でまとめると、「風通しが良い」です。
年齢に関わらず意見やアイデアを積極的に発言でき、良い意見は随時反映してくれるでしょう。
また、若手社員にも裁量権の大きい仕事にもチャレンジでき、グローバルに活躍することもできます。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
化学メーカー業界の中での日本触媒の立ち位置をご紹介します。
日本触媒は触媒技術を核とした大手化学メーカーです。
中でも紙おむつなどに使用される高吸水性樹脂と、その原料であるアクリル酸のシェア率は世界トップクラスと言えるでしょう。
参考までに競合4社の情報もまとめましたので、紹介します。
会社名 | 売上高(2022年) 単位:百万円 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
日本触媒 | 419,568 | 782 | 58 | 風通しがよく、社員の成長を温かくサポートする社風 |
クラレ | 780,938 | 727 | 60 | 若手のうちから大きな仕事を任せることで育てる社風 |
ダイセル | 558,056 | 796 | 62 | トライアンドエラーで色んなことに挑戦できる社風 |
カネカ | 755,821 | 773 | 61 | 年齢に関係なくアイデアや意見を出し合える、自由闊達な社風 |
上記の表をみてわかる通り、売上高や就職偏差値はやや低いですが、平均年収は高水準です。
下記の記事では他の企業や業界の就職偏差値について紹介しているので、ぜひ併せてご活用ください。
日本触媒の新卒募集要項について
以下に日本触媒の新卒募集要項についてまとめました。
日本触媒では積極的な海外戦略を推進していることから、事務系社員の約8割が海外拠点への赴任を経験しています。
また、技術・エンジニア部門においても、新増設メンバーとして若手社員も赴任していますので、興味のある方は確認してみてください。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 事務系:営業 総務 法務 人事 財務 IT DX ほか 化学系:研究開発 企画 生産技術 プロセス設計 データサイエンス 製造 ほか エンジニア系:プラント設計・建設メンテナンス ほか |
給与(2025年度4月初任給予定) | 初任給(2023年度実績)[博士了]279,400円 [修士了]255,400円 [学士・高専専攻科卒]239,800円 [高専本科卒]216,600円 [高校卒]199,000円 ※別途通勤交通費実費全額(当社規定による)、時間外手当、地域手当(関東地区)等の支給あり |
昇給・賞与 | 昇給:年1回(4月) 賞与:年2回(7月、12月) |
研修制度 |
|
福利厚生 | (1)財産形成:財形、日触共済年金、持株会(2)住宅関連:家賃補助制度、寮・社宅制度、社内融資、財形持家転貸融資、ふるさと融資、新幹線通勤制度 (3)健康管理:定期健診、健康増進活動、健康保険組合、医療融資 (4)生活援護:食堂、売店、被服貸与、奨学・災害・推奨品(自動車)融資 (5)慶弔見舞:共済会、祝金、弔慰金、見舞金、災害補償給付 (6)部活動:会社公認のクラブとして、野球、サッカー、テニス、バスケット、バレーボール、囲碁、将棋、音楽など (7)福利厚生倶楽部:全国のリゾート施設をはじめ、育児、介護、スポーツ、レジャーランドなど |
求める人材
日本触媒では、求める人材として下記を公表しています。
- 自ら課題を形成し、解決できる自律型人材
- 自己および組織を柔軟に変革できる人材
- 高度の専門性を有し、発揮できる人材
- 国際社会に通用する人材
このことから、自律性・専門性・グローバル力の3点を重視していると言えるでしょう。
その他、採用メッセージから日本触媒では「多様性」を大切にしていることがわかります。
そのため、自身も多様性を認める人材であることが求められるでしょう。
採用メッセージに関する詳細は、以下の参照ページをご確認ください。
また、チャレンジ精神に富み、自律的に行動でき、協働することで、高い成果や価値を生み出せると考えられています。
これらはすべて企業の理念、バリュー、行動規範に繋がっていますので、必ず把握しておきましょう。
エントリーシートや面接では、これらの考えと就活生の志向が適合しているかどうか、また、将来的な活躍の見込みが判断されます。
ぜひこれらを意識して選考に臨んでください。
新卒採用のフロー
日本触媒の選考は、下記の通りの選考フローです。
応募職種は事務系・化学系・エンジニア系の3種類あり、事務系のみ選考フローが異なります。
【事務系】
- エントリーシート提出・動画選考
- 先輩社員座談会
- 面接(複数回)・適性検査
- 最終面接
【化学系・エンジニア系】
- エントリーシート提出
- 面接(複数回)・適性検査
- 最終面接
なお、面接は全てオンラインかつ個別であり、志望動機などのスタンダードな質問が多いです。
各項目ごとに詳しく見ていきましょう。
①新卒エントリー
マイナビの新卒エントリーボタンから必要事項を入力し、登録してください。
過去のエントリーシートには、下記のような項目がありました。
- 志望動機
- 自己PR
- 長所と短所
このような基本的なことが問われていました。
Web上で質問の回答を入力し、提出したらエントリー完了です。
以下の記事ではエントリーシートを書く際の参考になる対策方法が紹介されているので、ぜひご活用ください。
②座談会・懇親会(事務系のみ)
日本触媒のイメージを具体的に理解を深めるための座談会・懇親会です。
オンライン上で行われ、企業についての説明会と質疑応答で構成されています。
実際に活躍中の社員と関わることができる、貴重な機会となるでしょう。
インターネット上ではわからない部分も解決でき、自己分析にも繋がります。
ここで得た情報を面接にも活かしましょう。
➂適性検査
日本触媒の適性検査は、一般的なSPI形式のWebテストです。
言語・非言語・性格検査で構成され、一般的なものです。
対策方法として、SPIや玉手箱などの対策本やアプリを活用することをおすすめします。
以下のページもぜひ参考にしてください!
④複数回面接
一次面接はオンライン、二次と最終面接は対面で実施されます。
すべて個別で行われ、面接時間は20〜30分です。
面接はエントリーシートに沿って進められます。
いずれも質問内容には下記のようなものがありました。
- 自己紹介
- 学生時代頑張ったこと
- 志望動機・なぜこの会社なのか
- 将来はどんな社会人になりたいか
- 逆質問
選考対策として「未来」に関する質問が多いため、すべての質問に対して就活の軸をベースにした「将来のビジョン」を意識して答えましょう。
以下のページで面接対策について詳しく解説しています。
ぜひ活用して内定を勝ち取ってください。
⑤内定
複数の面接を突破したら内定が決まります
採用大学
日本触媒の採用大学の実績を以下に掲載します。
有名私立大学や国立大学が目立っていることから、いわゆる学歴フィルターは「ある」と考えられるでしょう。
愛媛大学、大阪市立大学、大阪大学、大阪府立大学、岡山大学、鹿児島大学、金沢大学、関西学院大学、九州大学、京都工芸繊維大学、京都大学、熊本大学、慶應義塾大学、神戸大学、佐賀大学、静岡大学、信州大学、上智大学 |
上記からわかる通り、日本触媒では偏差値の高い大学からの採用をしています。
また、内定者のほとんどがMARCHレベル以上です。
よって、選考では学歴が重視されている可能性が高いと言えるでしょう。
難易度の高い選考であるため、しっかりとエントリーシートや面接の準備をして他の就活生と差をつけてください。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、日本触媒の就職偏差値・難易度を紹介します。
結論として、偏差値・難易度は「高い」といえるでしょう。
その理由として以下の3点が挙げられます。
- 学歴フィルターがある可能性が高いから
- 知名度が高いから
- 採用人数が少ないから
過去の採用実績のある大学を見る限り、ボーダーラインはMARCHレベルとなっており、学歴が重視されている可能性が高いです。
化学メーカーの中でも就活生からの知名度が高く、多くのエントリーがあることが予想されます。
その上、日本触媒の採用人数は文系10名と理系30名程度と少ないため、狭き門となるでしょう。
こうした激戦に打ち勝つためには、他の就活生に差をつけられる武器を見つけなければなりません。
そのためにも、自己分析や企業・業界分析などしっかりとした対策が必要です。
就職偏差値・難易度については、以下の記事で紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
今回は、化学メーカーである日本触媒の企業分析を紹介しました。
日々の生活で「日本触媒」という社名を見かけることはあまりないでしょう。
しかし、実際には多くの生活必需品に使用されているのです。
日本触媒の知名度の高さや採用人数の少なさや学歴フィルターにより、選考は難航するでしょう。
したがって、企業研究や自己分析を徹底的にしておく必要があります。
多くの就活生がエントリーすることが予想されるため、オリジナリティのある内容で、採用担当者が一目置く魅力的なエントリーシートを作成しましょう。
ぜひこの記事を参考にして就活に励んでくださいね。