【企業分析】日清製粉グループの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/04/08更新
はじめに
日清製粉グループは東京都千代田区に本社を置き、日経平均株価の銘柄の一つとして構成されています。
主に製粉事業、加工食品事業、中食・惣菜事業、その他事業といった幅広い分野で事業を展開しているのが特徴です。
今回は、そんな日清製粉グループの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では、日清製粉グループへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- 日清製粉グループの仕事内容が気になる
- 日清製粉グループの就職難易度を知りたい
- 日清製粉グループの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、製粉業以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、日清製粉グループの就職難易度は、高難易度です。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、高難易度といえるでしょう。
選考対策をしっかり行えば内定を獲得できる可能性は十分にあります。
就活生の雰囲気によって面接官が変わっているようです。
穏やかな雰囲気の面接の場合が多く見られます。
グループ面接があり、深い内容の質問も多いため、十分な備えが必須です。
職種は、総務や企画開発などの事務職、原料の配合や品質管理を行う食品化学職、食品のみならず包装関連や機能性素材の製造を行う工学職があります。
商材は配属される部門によって異なっているのです。
次の章からは、各内容やその他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
日清製粉グループについて
出典元
会社概要
日清製粉グループは、持株会社である日清製粉グループ本社のもと、製粉事業、加工食品事業、中食・惣菜事業、その他事業の4つの各事業が総合力を発揮し、多くの事業・領域でナンバーワンを実現するとともに、グローバル展開に向けた取組みも積極的に推進。
洗練された日清製粉グループは「健康で豊かな生活づくりに貢献する」のビジョンを、世界に向けて発信しています。
日清製粉グループのビジネスモデルは、原料調達から製造・販売までの連携を強化した「クロス・バリューチェーン」を構築しているのです。
プロセスをより強固にすることで総合力を高めています。
さらに、日清製粉グループはサステナビリティ重要課題として、「日清製粉グループ環境基本方針」に基づき、自主的・積極的に廃棄物やCO2を削減するとともに、資源やエネルギーの有効活用を図るなどの環境保全活動を推進しているのです。
参照ページ
各事業別の売上規模
2022年3月期 | 2023年3月期 | 対 前年度 金額 | 対 前年度 増減率 | |
売上高 | 6,797億円 | 7,987億円 | 1,190億円 | +17.5% |
営業利益 | 294億円 | 328億円 | 34億円 | +11.6% |
経常利益 | 326億円 | 331億円 | 5億円 | +1.5% |
当期純利益 | 175億円 | -104億円 | -279億円 | -159.4% |
日清製粉グループの2023年通期連結決算の売上高は、7,987億円で、純利益は-104億円でした。
この売上は製粉事業、加工食品事業、中食・惣菜事業、その他事業の各収益によって構成されています。
2023年度の各事業分野での売上高は以下の通りです。
- 製粉事業で4,197億8,200万円で、前年比33.9%増でした。
- 食品事業で1,879億8,800万円で、前年比2.7%増でした。
- 中食・惣菜事業で1,474億8,700万円で、前年比6.6%増でした。
- その他事業で434億2,300万円で、前年比3.2%減でした。
参照ページ
各事業セグメントの解説
日清製粉グループの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
製粉事業 | 小麦粉や穀物、冷凍めんの製造販売、製品の開発、品質管理、基礎研究、設備管理、営業、財務、経理、広報 |
加工食品事業 | パスタ・乾麺などの製造販売、健康食品、医薬品原薬等の製造販売、研究開発、品質管理、設備管理、営業、財務、経理、広報 |
中食・惣菜事業 | 弁当・惣菜等調理済食品の製造販売、加工食品の製造販売、デパートの直営店舗の経営、品質管理、研究開発、設備管理、営業、財務、経理、広報 |
その他事業 | 飲料・化粧品・電池材料のプラント管理、穀類・食品・科学製品等の生産加工設備の設計、粉体加工、機器販売、営業、財務、経理、広報 |
小麦粉を用いた製品の印象が強い日清製粉グループですが、幅広い分野での革新をもたらし続けています。
この4つの事業分野は、日清製粉グループの事業戦略と市場への適応能力を示しており、幅広い分野にわたる事業を展開しているようです。
以下参照ページを紹介するので是非確認してみてください。
参照ページ
日清製粉グループで働いている社員は?
平均勤続年数は?
日清製粉グループの平均勤続年数は17.4年です。
製粉業の平均勤続年数は16.4年であることから、業界平均よりも社員の出入りが少ない職場といえるでしょう。
平均年収は?
2023年度の日清製粉グループの平均年収は、866万円でした。
全国平均の年収が458万円であることを考えると、 全国平均よりも高い水準です。
また、同じ「製粉業」の上場企業平均年収634万円でした。
参照ページ
平均残業時間は?
日清製粉グループの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり20.9時間でした。
製粉業界で働く従業員の平均残業時間は20時間のため、業界内では平均よりもすこし多い残業時間といえます。
平均ボーナス額は?
日清製粉グループの従業員の年間平均ボーナス額は139万円でした。
製粉業界で働く従業員の年間平均ボーナスは100万円程度であったため、業界内では平均より高い水準といえます。
どんな文化なの?
日清製粉グループは、「人を大事にし、人を育てる」社風が根付いています。
若手社員にも積極的に仕事を任せる風土があり、先輩社員たちが若手の挑戦や悩みをきちんとフォローする制度や環境も整っています。
製粉事業を主軸に据えつつも、幅広い分野で多岐にわたるキャリアパスを実現できるはずです。
日清製粉グループは、120年を超える歴史的文化と新たな革新のマッチを重要視し、グローバルな考え方ができる人に向いているでしょう。
新たなイノベーションは会社の発展と捉え、個人の成長は会社の成長に繋がるとして奨励しています。
引用ページ
日清製粉グループの採用情報(初任給/従業員/福利厚生)|リクナビ2025
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
競争が激しい製粉業界の中での、日清製粉グループの立ち位置をご紹介します。
売上高を参照し他社と比較してみても、日清製粉グループはトップクラスの企業です。
理由として以下の要因が考えられます。
- 事業ポートフォリオの再構築によるグループ成長力の促進:既存の事業競争力強化戦略、研究開発戦略、新規事業開発・M&A戦略、デジタル戦略を中期計画として掲げ、基盤の強化を図っています。
- ステークホルダーとの関係に対する考え方を明確にした経営推進:持株会社であるグループ本社と全事業会社が一体となっており、人材戦略を推進し、最適となる人材配置、経営人材の育成、働き方改革等、組織・人材の活性化に取り組みます。
- ESGを経営方針に取り込み、社会の動きに合わせて実行:各事業の経営トップの責務として、企業価値の極大化を追求し、社会の動きに合わせESG課題に主体的に取り組みます。特に、世界の持続可能性に関わるE(環境)への対応を経営の最重要事項に位置付けます。
以上の要素により日清製粉グループは、製粉業界の中でもトップクラスの売上高を生み出しているのです。
参考までに競合3社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
日清製粉グループ | 7,987億円 | 866万円 | 64 | 人を大事にし、人を育てる |
日本製粉株式会社 | 3,655億円 | 721万円 | 60 | 社員の暖かい人柄 |
昭和産業株式会社 | 3,350億円 | 699万円 | 60 | 女性も活躍しやすい環境 |
引用ページ
中期経営計画2026 | グループについて | 日清製粉グループ
日清製粉グループの新卒募集要項について
以下に日清製粉グループの新卒募集要項についてまとめました。
毎年の昇給がある点や、数多くの研修制度で成長しやすい環境がある点は非常に喜ばれています。
研修制度は、新人に対するオンボーディングはもちろん、年次毎や役職毎に設けられたカリキュラムやグローバル研修などがあり、かなり充実しているでしょう。
日清製粉の転勤については、研修制度にグローバル研修や語学強化研修があることから、経験を積んだのちに転勤となる可能性もありえます。
気になる方は面接や説明会などの際に確認しておきましょう。
職種 | 食品化学系:原料・製品開発、生産管理、品質管理、研究開発 工学系:製粉事業・加工食品事業・中食・惣菜事業における設備管理、新規設備の設計、施工管理、技術開発 事務系:海外事業の管理・推進、調達・需給管理、物流、企画、営業・マーケティング、IT・DX、経理・財務、法務、人事、労務、広報、総務など |
給与(2023年4月入社 初任給実績) | ⚫︎日清製粉グループ本社 大学卒:月給229,100円 修士了:月給243,700円 通勤手当、家族手当、営業手当など |
賞与 | 年2回(6.12月) |
研修制度 | 海外留学、国内留学、新入社員研修、語学力向上支援制度、各種階層別研修、グローバル人材育成研修、各種職能別研修、各種通信教育、各種外部セミナー派遣など |
福利厚生 | 社員持株会制度、寮・社宅制度、社員旅行補助制度、食事補助制度、会員制福利厚生サービス(宿泊・レジャー・飲食・e-ラーニング等)、育児介護休業制度、保養所、契約ホテル、社内食堂、退職年金、財形貯蓄、共済会など |
引用ページ
求める人材
日清製粉グループでは、求める人材として下記のものを公表しています。
グループ会社の1つであるため、他のグループ会社でも共通している可能性が高いです。
周囲との信頼を大切にする
日清製粉は「信は万事の本である」というテーマを掲げており、どの職種においても自らを繕わず、物事に正面から真摯に取り組み、周囲の信頼を大切にし、行動してもらいたいと思っています。
ボーダーレスに行動する
「素材の秘める力を社会に活かしたい」という共通の想いを持ち、組織の枠を超えてボーダーレスに行動することが求められています。物事の全体像を見据え、自らの経験や考えが違う人の意見も理解し、周囲に積極的に働きかける方だと思います。
自分の考え・想いを周囲に浸透できる
「時代へ適合」する施策を推進していくため、物事を自分事として捉え、自らの考え・想いを熱く伝え、周りを巻き込んで形にできる人を求めています。
以上の3つは、日清製粉の社風と密接につながっています。
エントリーシートや面接の中で、これらの意識を持っている人材かどうかが見られるでしょう。
ぜひ意識して選考に臨んでください。
新卒採用のフロー
参照ページ
【徹底解説】就活のSPI試験対策マニュアル~おすすめの参考書も紹介~
日清製粉グループは、グループ一括採用(4社合同採用)を取り入れており、「日清製粉グループ本社」として採用し、就活生が選択した部門へと配属される仕組みとなっています。
※4社=日清製粉グループ本社・日清製粉(製粉事業)・日清製粉ウェルナ(加工食品事業)・日清製粉デリカフロンティア(中食・惣菜事業)その他事業部門ではグループ会社として採用しているようです。
日清製粉グループの選考は、下記の通りの選考フローです。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄やその人の経験をチェックするような質問も多く見られます。
特に、理系学部、文系学部を積極的に採用している印象です。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておきましょう。
①新卒エントリー
就活サイトの求人ページより、必要事項を入力し登録を行います。
エントリーシートでは志望動機や自己PR、自身の経験などの一般的な質問について回答し、Web上で入力し送信して終了です。
②会社説明会、自分史ワークシート・ES
日清製粉グループのイメージを具体的に理解するためのオンライン会社説明会です。
日清製粉グループとミスマッチがないのか深堀りしていきます。
また、同じタイミングでWEBでエントリーシートを記入します。
質問事項は以下の通りです。
- ガクチカ
- 志望動機
- あなたの研究内容を教えてください
- 日清製粉グループに興味を持ったところ
このように基本的なことが聞かれるでしょう。
WEB上で書くことになるので、会社説明会前に準備して臨んでください。
以下に参考になる記事を紹介します。
③面接+性格診断(SPI)
日清製粉グループでは、オンラインによる集団面接もしくは、録画面接が特徴的です。
自己紹介や志望理由、この業界を選んだ理由などが聞かれるでしょう。
集団面接や録画面接では、周りの就活生と比較されるため、芯の通った回答を見つけておくことが必須です。
以下に、口コミで確認できた質問事項を紹介します。
- ガクチ力
- 将来の自分の理想像
- 企業研究で行ったこと
- あなたらしさを発揮できること
以下のページもぜひ参考にしてください!
④複数回面接
日清製粉グループでは、2次面接・最終面接があり、「その場の対応力や経験・入社意欲」を重要視して面接を実施しています。
2次面接・最終面接は、対面orオンラインで個別にて行われるのです。
自己PRなどの一般的な質問の他に、製粉事業に入社する理由や熱意について深く確認されます。
以下に口コミのあった質問事項を紹介します。
- 志望動機
- 他社の選考状況
- 企業研究を行ったか
- 製粉業界を志望する理由
- 人生における失敗・挫折から学んだこと
- ガクチカ
- 入社後にどんな風に貢献できるか
- なぜこの会社なのか
最終面接になるにつれて、圧迫面接や深い質問が増えてきます。
実務に適性があるのか確かめるような質問が多くなされるでしょう。
企業が求めるイメージに寄り添うために、実際に公式サイトをチェックするなどしてイメージを付けてください。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってくださいね。
⑤内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
日清製粉グループの採用大学の実績を以下に掲載します。
GMARCH以上のレベルの大学で多く採用されており、多少の学歴フィルターがある可能性があるのです。
青山学院大学、愛媛大学、大阪大学、大阪ハイテクノロジー専門学校、九州大学、九州大学大学院、京都大学大学院、慶應義塾大学、上智大学、千葉大学、法政大学、北海道大学大学院、明治大学、横浜国立大学、横浜市立大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学 |
上記のとおり偏差値の高い大学生を積極的に採用しています。
国公立大学の採用もあるため、しっかりとエントリーシートや面接対策をして内定を獲得してください。
参照ページ
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、日清製粉グループの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は高いと考えられます。
その理由として、以下の3点が挙げられるためです。
- 製粉業界の中でトップ企業である
- 採用大学を見る範囲では学歴で多少左右される
- 採用人数が30〜40名で、採用倍率が29.3倍と高い
頻出質問である「ガクチカ」や「志望動機」など、基本的な事項はしっかり対策することが必須です。
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
日清製粉グループは製粉業界に属する企業で、主に4つの主事業の原料調達から製造販売をしています。
緻密な事業戦略やクロスバリューチェーンを用い、高品質を目指している会社です。
企業研究を行っているか否かで就活での結果は変わるでしょう。
対策をしっかり行って選考に進みましょう。
ぜひこの記事を参考にして励んでください。