運送業界のエントリーシートの対策法を徹底解説
2024年1月21日更新
はじめに
この記事では運送業界への就職を目指しているものの、エントリーシートのライティングに不安を感じている方へ向けて、エントリーシートの書き方のポイントについて詳しく解説しています。
特に運送業界ならではのエントリーシートでのアピール方法から実際の記載例まで、明確かつ分かりやすく紹介しています。
また、運送業界が求める人材の特徴や、選考情報の重要なポイントについても詳しくアドバイスしていますので、運送業界の内定を目指す就活生は、ぜひ最後までお付き合いください。
運送業界が含まれる物流・運輸には、陸上、海上、空輸の3つの分野がありますが、今回は、陸上運送業界について解説をしております。
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運送業界の概要
初めに、運送業界とはどんな業界なのかを簡単に紹介します。
運送業界とは
運送業とは、一般的にトラックやトレーラー等を使用して荷物を運ぶ「貨物自動車運送事業」のことを指します。
他者からの依頼により、運賃をもらい荷物を車両で運ぶ事業で、その事業を担うのが運送業界です。
運送業界は、インターネット通販の急拡大により輸送量はさらに増加していくと予想され、今後の配送方法はトラックだけではなくドローンやロボットといった手段も導入されていくことが期待されています。
そのため、運送業自体がなくなることはなく、今後も需要の拡大が期待される業界といえますが、業界全体で起こっている慢性的なドライバー不足など、需要が拡大していくことによってもたらされる問題を抱えている業界です。
運送業界の採用難易度
運送業界の採用難易度は、業界全体としては比較的低い傾向にあります。
東洋経済オンラインの「2022年度入社が難しい有名企業業種別ランキング」で陸運業界は、32位で入社難易度は「54.2」となっています。
また、楽天みん就による「2023年卒 新卒就職人気企業ランキング」で運送業界最大手の日本郵政は188位です。
ただ、日本郵政はじめ、ヤマトホールディングス、日本通運など大手の企業になると、採用難易度は高くなる傾向にあります。
運送業界大手企業を志望する場合は特に、しっかりとした対策が必要になります。
引用ページ
「入社が難しい有名企業ランキング」トップ200社 外資コンサルや商社が上位、右肩上がりの業種は | 就職四季報プラスワン | 東洋経済オンライン
運送業界の採用大学
運送業界の採用大学の実績に関して、業界大手のヤマトホールディングスの例を以下にあげます。業界大手の日本郵政・日本通運でも同様の傾向があり、国公立・私立・海外問わず幅広い採用実績があります。そのため、運送業界では、学歴フィルターは存在しないと考えられます。
<大学院> 大阪大学、神戸大学、筑波大学、名古屋大学、北海道大学、立命館大学、立命館アジア太平洋大学、早稲田大学、東京工科大学、東京海洋大学、熊本大学、高知工科大学<大学> 幅広く採用実績あり <海外> 台湾国立中正大学、漢陽大学校 |
以下の記事に採用大学に関する内容を記載しているので、ぜひ記事を参考にしてください。
運送業界が求める人材とは?
業界大手3社の求める人物像は、以下のような特徴を持つ人と公開されています。
実際に働く社員のインタビューと比較し、企業と社員の考えを比較しました。
ポイント:3社とも共通している点は、自ら目的を持ち前向きに行動できる力を重視している、という点だとわかります。
運送業界では、天候にかかわらず、毎日止まることなくサービスは走り続けています。
その流れの中で時には、思い通りに行かなくても進まなければいけない時もあります。
そういった逆境でも、自分で最善の方法を判断し、前向きに自分の目的を全うできる行動力が求められている業界だということができます。
【日本郵政】
日本郵政は、「誠実」で、「情熱」と「高い志」を持ち、失敗を恐れず「チャレンジ」する人を求める人財として掲げています。
一方で、現役社員が考える業務上重要な考え方として、会社・事業を広く俯瞰して、どうあるべきか主体的に考えることと、他者の立場・考えを想像し、意見に耳を傾けることを重要としています。
【ヤマトホールディングス】
ヤマトホールディングスでは、自分の育った、自分のゆかりのある地域に貢献できるスペシャリストとして活躍できる素養を持った人材を求める人財をして掲げています。
具体的には、日常の風景を毎日楽しいと思える人、いろいろな発見ができる人、毎日の生活をよりよくしたいと行動が出来る人です。
一方で、現役社員が考える業務上重要な考え方として、何でも自分ごととして捉え主体的に考えて、こうだと思ったら思い切って行動すること、何事にも楽しさを見出して、変化を恐れず前向きに捉えることを重要としています。
【日本通運】
日本通運は、他者との人間関係を良好に保ちながら、自らの考えを主張し、実行できる自律型の人、新しい発想を柔軟に取り入れ、挑戦を続け自らを成長させる向上心を持っている人、集団で物事を進めていく際に、適切なリーダーシップがとれる人を求める人財として掲げています。
一方で、現役社員が考える業務上重要な考え方として、どんなことでもNOと言わず、まず自分なりに受け止めてみること、どんなときでも、ただ一つの最善の方法を見つけ出し、必ずやり遂げることを重要としています。
参照ページ
日本郵便株式会社の採用情報(初任給/従業員/福利厚生)|リクナビ2024
ヤマト運輸株式会社の採用情報(初任給/従業員/福利厚生)|リクナビ2024
日本通運株式会社の採用情報(初任給/従業員/福利厚生)|リクナビ2024
岡田 廉|社員紹介 総合職|JAPAN POST GROUP RECRUIT
運送業界各社の採用方向性の違いは?
運送業界大手3社で比較しても、新卒採用で募集する職種は3社で異なるため、採用の方向性が各社違うということになります。
そのため、自分の進みたいキャリアプランと合致した職種をもつ企業を選んで、応募することが重要になります。
ポイント:総合職希望であれば、日本郵政または日本通運、
地域密着の働き方を希望するのであれば、日本郵政またはヤマトホールディングスとなるでしょう。
ただ、業務内容も各社異なる部分もあるため、自己分析をしっかり行い希望を明確にしていきましょう。
【日本郵政】
日本郵政では、総合職(営業企画・推進、商品開発、経営企画、店舗管理、不動産業務、国際事業展開、ロジスティクス、オペレーション、情報システム等)と地域基幹職と一般職(窓口、郵便)を募集しています。
【ヤマトホールディングス】
ヤマトホールディングスでは、地域密着ヤマト運輸の担当エリア代表者として、地域に密着しながらさまざまなサービスを提供する職を募集しています。住んでいる地域、実家からの通勤圏内が勤務先になります。
【日本通運】
日本通院では、総合職(営業、オペレーション、企画・営業開発、情報システム、コーポレートなど)を募集しています。
参照ページ
日本郵便株式会社の採用情報(初任給/従業員/福利厚生)|リクナビ2024
エントリーシートで企業がチェックしているポイント
ポイントの概要
エントリーシートでは、企業が応募者の能力や性格が自社が求める人物像にマッチしているかを重点的にチェックしています。
これは、個々の能力や性格が、企業の文化や仕事にどうフィットするかを見極めるためです。
また、応募者がその企業で働く目標が十分かどうかも重要なポイントです。
自身が設定した目標に向かって働ける社員は、より良いパフォーマンスを発揮し、企業に貢献できる傾向があるからです。
一時的なやる気やモチベーションだけではなく、「なぜ他の企業ではなくその企業を志望したのか」という点も明確に示す必要があることを覚えておきましょう。
選考を通過しやすいエントリーシートの書き方
エントリーシートは、以下の順番を意識すると説得力のある文章になります。
- 結論
- 理由
- 具体例
- 再び結論
この順番で書くことで、焦点を当てているテーマが伝わりやすく、かつ論理的な構成になるため読み手の理解が深まり、字数制限があっても、ポイントがずれることはありません。
以下の例文を参考にしてください。
結論:私が運送業界を志望する理由は2点あります。 理由:1点目は、周囲を巻き込みながら問題解決できる私の強みは、運送業界で最大限に発揮されると考えるからです。 具体例:私はバイトリーダーとして塾の運営を行っています。運営において、問題共有する場を設けたり、生徒との個人面談を担当したり、生徒と問題との間に立ち仲介することによって、諸問題を解決してきました。 結び:この強みを発揮できると考え運送業界を志望します。 理由:2点目は、幅広い業界に深く携わることにより様々なスキルを吸収し、成長したいと考えるからです。 具体例:現代ではコロナウイルスやIT、グローバル化により日々社会が激しく変化しています。その変化に適応し、活躍していくためには自身の能力を高めていくことが不可欠です。運送業界では幅広いお客様と関わることによって、課題をみつけ解決のための様々な戦略や、ニーズを満たすための提案し課題解決をすることで社会に貢献できるため、志望理由にマッチします。 結び:そのため、自身の成長でき、社会貢献ができる環境があるという点から運送業界を志望します。 |
運送業界の価値観やカルチャーを文章に取り入れる
エントリーシートで大事なポイントの一つでもある「なぜこの会社を選んだのか」を明確にすると、通過率が上昇するでしょう。
例えば日本通運であれば「私たちの使命:それは社会発展の原動力であること」「私たちの挑戦:それは物流から新たな価値を創ること」「私たちの誇り:それは信頼される存在であること」といった企業理念であったり、その他バリューやビジョンだったりを文章の中で取り上げましょう。
もちろん上記のような基本理念が必ずなければいけないわけではありません。
例えば運送業界は特に「多くの人々の生活に密接にかかわっており、社会貢献性が高い」と評価されています。
その強みを活かし、自分のやりたいことや、将来像にマッチする形で文章を作成することもできます。
大事なのは他の企業や代替可能業界がある中で、なぜ「運送業界」でその企業を選ぶのかを論理的に説明することです。
参照ページ
エントリーシートの位置付け、及び対策方法
エントリーシートの位置付けはどういったものでしょうか。
企業としては、自分の思いを正しく言語化して読み手に正しく伝えることができる文章作成能力を試すためと言えるでしょう。
文章の内容も評価の対象ですが、文章の構造や、論理展開に問題がないかという点から、読み手の立場に立った文書であるかどうかに最も注目しているでしょう。
なぜなら、運送業界で一緒に働く上で、正確に論理的に相手がわかるように会話をすることが円滑な業務遂行に繋がるため、業界で必要不可欠な能力だと考えられるためです。
企業に提出する前には必ず文章構造や論理展開を確認し、全体の見直しをすることをおすすめします。
また、設問別に企業が注目しているポイントがあります。
例えば、 志望動機の設問では企業研究ができているかどうか、企業への志望度が高いかというポイントがあります。
過去についての設問では学校や集団の中でどういった問題があり、どのような立場で乗り越えてきたかということがポイントになります。
そして、未来・目標の設問では大局観や未来の社会貢献性、価値観の設問では個人の特性や企業適性があるか、その他の設問では長所や大学で研究していた内容という点がポイントになるでしょう。
上にあげた設問別に企業が注目しているポイントを意識して、エントリーシートの対策をしっかりしていきましょう。
また、エントリーシートの自由記入欄の書き方対策は、以下の記事にまとめておりますのでご参照ください。
過去のエントリーシートの質問内容と記載例
運送業界の選考においてエントリーシートで問われたことがある質問と記載例を紹介します。
総合職のエントリーシート
志望動機
・あなたの強みを活かして、当社で実現したいことやチャレンジしたいことを教えてください。全半角400文字以内
【記載例】
私は御社に入社したら、安定した国際物流の設計にチャレンジしたいです。今後ますますECの普及が進み、国際物流の需要が高まってくることが予想されます。しかし、国際物流は諸外国の政治、経済の状況、異常気象等による影響を受けやすく、不安定であるという難点があります。こうしたトラブルに負けない強靭なネットワークを幅広いエリアに張り巡らすことで、消費者の購買体験を現在以上に便利にしたいと考えています。このような仕事を手掛ける際には、様々な国、業界の人々と関わる必要があると思います。その際に、私の強みである周囲の理解を得ながら新しい取り組みを行う力を活かすことで、リーダーシップを発揮できると考えています。 |
ポイント:最初にパラグラフを述べて結論ファーストで展開している点は評価できます。
また、文章全体を起承転結にまとめ、かつ端的に表現している点は評価ポイントに該当するでしょう。話の流れもよく、読み手が読みやすく好印象です。
自己PR①
・社会で活かせると思うあなたの強みを教えてください。全半角200文字以内
【記載例】
私の強みは、周囲の理解を得ながら新しい取り組みを行う力です。寮生活を通じてこの力を養いました。寮内での引っ越しを経験した際、新しい環境の生活ルールや慣習に戸惑い、自分の慣れ親しんだルールを適用することを提案したことがあります。周囲の反対にあい、断念して数か月過ごしているとその環境のルールでも十分なことに気づきました。その上で、足りない点は改善を提案したところ、周囲の協力を得ることができました。 |
ポイント:最初にパラグラフを述べて結論ファーストで展開している点が評価できます。
また、思い通りに行かなかった経験から受け入れられなかった原因を自ら学び、あきらめずに新たな行動を起こしたという構造を作ることで、運送業界で求められている失敗を恐れずに自ら考えたことを行動に移すことができるアピールできています。
自己PR②
・あなたの「ナンバーワン」あるいは「オンリーワン」なアピールポイントを教えてください。 私は「◯◯◯◯◯」ナンバーワン・オンリーワンです。 という文章に合わせて、以下をご回答ください。(2~40文字以内)
【記載例】
粘り強さ |
ポイント: 簡潔すぎる回答のように見えますが、先の2問のエントリーシートの回答から、「粘り強い」ということは想像できます。エントリーシートの流れから理由付けはできているので、この方の場合はこの一言で十分でしょう。必要であれば、面接で補足すればよい回答です。
こういったキャッチコピーのような質問は、最後に出てくることが多いため、先の2問とまったく関連性のないまたは真逆のキーワードを使用しないように気をつけましょう。
まとめ
この記事では、運送業界の概要やエントリーシートの書き方について解説しました。
運送業界は、インターネット通販の急拡大により輸送量はさらに増加していくと予想され、今後の配送方法はトラックだけではなくドローンやロボットといった手段も導入されていくことが期待されています。
そのため、運送業自体がなくなることはなく、今後も需要の拡大が期待される業界といえますが、業界全体で起こっている慢性的なドライバー不足など、需要が拡大していくことによってもたらされる問題を抱えている業界です。
このような背景を持つ運送業界は、多くの人々の生活に密接にかかわっており、社会貢献性が高いという業務にやりがいを持つ人材を求めています。
特に、運送業界では自ら目的を持ち前向きに行動できる力を重視しています。
エントリーシートを書く際は、これらの価値観に沿った内容を心掛けることが重要です。
この記事が、運送業界の内定に一歩近づくための参考になることを願っています。