面接で大学を選んだ理由を解説!回答のコツを例文つきで紹介
2024年10月6日更新
はじめに
面接では「なぜその大学を選んだのですか?」と問われる機会があります。
急な質問に戸惑ってしまい、即座に答えが出てこない学生も多いのではないでしょうか?
回答のポイントさえおさえれば、面接官に好印象を与えながら効果的に入社意欲をアピールすることができます。
本記事では就活で「大学を選んだ理由」を聞かれる理由や回答のポイントを解説します。
以下のようなお悩みのある学生は必見ですので、ぜひ最後までチェックしてみてください。
- 「大学を選んだ理由」が思い浮かばない
- 「大学を選んだ理由」をどのように自己PRにつなげるべきか分からない
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大学を選んだ理由を聞く質問の意図は?
そもそも就活の面接において、大学を選んだ理由を聞く意図は以下の4つです。
勉強に対しての考えや勉強に向かう姿勢を知るため
社会に出ると、主に勉強する方法は二種類あると考えられます。
1つは会社で行われる研修。もう1つは自主学習です。
会社で行われる研修はもちろんのこと、自主学習も極めて重要になってきます。
大学時代に主体的に勉強を行い、自主的に勉強を行ってきた就活生に対しては、「入社してからも自ら勉強して、会社に貢献してくれるだろう。」と入社してからの活躍が期待できます。
そのため、面接官はこの質問を行うことで、就活生が大学での学びに対する考え方や姿勢を把握しようと考えています。
また、大学での勉強は自由度が高く、学習の量や質は個人の裁量や学生自身の努力に左右されてしまいます。
そのため、就活生の個性や性格が分かりやすく現れるのが勉強に対する姿勢でもあります。
たとえ第一希望の大学や学部・学科に進学できなかった場合でも、与えられた環境でどのように勉強をしてきたかを知ることで、就活生の学校や学習へのアプローチだけでなく、物事への考え方や態度について理解する手がかりとなります。
就活生の興味関心が何なのかを知るため
就活生の興味や関心がどこにあるのかを把握するために質問する場合もあります。
同じ学部を選んだ場合でも、「将来、役立つと感じたから」といった理由や「単純にこの学問が好きだから」といったように、その大学や学部への入学動機は人によって異なります。
そのため、面接官はこの質問を通じて、就活生の価値観や選択する際の方向性、その人の判断軸など、就活生の性格や人間性について把握しようとしています。
同時に、興味や関心の軸を知ることで、入社後のミスマッチや早期離職を防ぐ狙いもあります。
自分の興味関心が一貫している就活生は、将来のビジョンや目標、やりたいことなどが一致しており、離職のリスクが低いと考えられます。
しかし、軸が頻繁に変わる場合は、やりたいことが一貫していないと判断される可能性が高く、「自分の将来のためという長期目標がない」であったり、「離職するリスクが高い」といった判断をされてしまう可能性が高いため、注意が必要です。
目的に沿った行動をしているかを確認するため
社会で活躍するためには、目的を持ち、それを達成する「目標達成能力」が重要視されます。
大学の選択は、将来の夢や目標を達成するために最適な分野を専攻するというアプローチだと考えられます。
つまり、大学を選ぶ理由を聞くことで、将来の夢や目標に向けて計画を練り、それに基づいて行動してきたかどうかを判断しています。
とはいえ、様々な人と出会い、学ぶ環境にいる中で、最初の目標をずっと維持するのは非常に難しいことです。
そのため、入学時と現在で将来の夢が変わることもあります。
その際には、なぜ目標が変わったのかという理由と、新しい目標を実現するために大学生活でどのように過ごしてきたのかを明確に説明することが重要です。
大学で学んだことが業種や職種と関係するかを確認するため
企業は、就活生が選択した学部が自社の業務にどれだけ適用できるかを確認するために質問を行う意図もあります。
特に技術職の採用においては、理学部や工学部などで基礎をある程度学んだ学生を積極的に採用したいと考えています。
もちろん技術職以外の領域でも、企業は自社の業務に有益な基本的なスキルを持つ学生を求めています。
ただし、学部や学科の名称だけでは、実際にどんなスキルや知識を習得したのかを判断するのは難しく、書類だけで就活生を判断するのは難しいと考えられます。
そのため、この質問を通じて、就活生がどんなスキルを持っているのか、具体的に確認しようとしているのです。
「大学を選んだ理由」以外にも面接で聞かれる面白い質問例は以下の記事でも紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
大学を選んだ理由で話すべき5つの内容
ここでは面接で「大学を選んだ理由」について回答する際の5つの内容をお伝えします。
大学受験の時に考えていた目標
大学進学の決断を下した際に掲げた目標や、なぜこの大学・学部を選んだのかについて話しましょう。
高校生の時から一貫していた目標を具体的に伝え、面接の際にはその分野について深い理解を示すことで、印象を良くすることが可能です。
たとえ大学受験当初と現在で目標が変わっている場合でも、まずは当時の状況を振り返って伝えます。
その後に目標が変更された理由やその背景を整理して話してみましょう。
入学の目的
目的を持って具体的な行動をとっていたかどうかも重要なポイントです。
大学選びにおいて、明確な目的があった場合、その目的を達成するために実際にとった具体的な行動について語れるように準備しましょう。
例えば、もともと学びたい内容や、興味のある分野があり、その分野に特化したゼミがあり、そのゼミに入るため、大学を選択しました、などの目的です。
学んでいる内容
入学後に取り組んだ勉強内容や研究内容、ゼミでの活動などについて話しましょう。
面接官は取り組んだ内容から下記のようなことを見極めようとしています。
- 就活生がどの学問に関わっていたか
- その勉強内容のどのようなスキルを身につけたのか
- 企業においてその内容やスキルがどう役立つか
ここで気をつけなければいけないポイントがあります。
それは、難しい表現を使うことです。
必ずしも面接官が就活生が学んでいる学問や技術に詳しいわけではありません。
そのため、専門的な内容を学んでいる場合は、専門用語をできるだけ避け、面接官にわかりやすく伝えるよう心がけましょう。
配慮深く話すことは社会人にとって重要なスキルの一環です。
難しい言葉や専門用語は使わずにわかりやすく伝えるよう心がけましょう。
大学で身についたスキル
大学で身につけたスキルが仕事で役に立つ場合、入社後にそのスキルをどのように活かすかについて、具体的な例を挙げてアピールしましょう。
たとえば、商学部でマーケティングを学んだ場合、「商品の流通においてマーケティングスキルを駆使し、企業の成長に貢献したいです。」といったように具体的な例を挙げることができます。
また、経営学部で企業活動や組織運営について学んだ場合は、「コンサルタントとして、中小企業の経営をサポートし、企業の発展に貢献したいです。」といったアプローチも考えられます。
これにより、学生時代に取り組んだことの実績や自分のスキルを伝え、そのスキルを活かして面接先の企業に貢献できる可能性をアピールします。
自分の興味や関心のあること
大学で学んだスキルが職務に直結しないという就活生もいらっしゃるのではないでしょうか?
その場合は、無理に回答を工夫するのではなく、就活生の興味や関心に焦点を合わせてアピールしましょう。
自分の興味や関心が深い分野をもっと詳しく知りたいと考え、そのために大学や学部を選んだ就活生は多いと思います。
興味を持つことは素晴らしいことであり、それに対して深く学びたい、という勉強に対しての熱心さも評価されます。
自信をもって、自分の興味や関心について伝えてください。
ただし、入社後にどのように活かせるかという視点を忘れずに、学問を通じて得た知識や仕事に適用可能なスキルを強調するよう心がけましょう。
大学を選んだ理由をスラスラ回答するための4STEP
大学を選んだ理由を面接でスラスラ回答するための4STEPを解説します。
STEP1:結論
まず、なぜこの大学・学部を選んだのかを簡潔にまとめて説明します。
選んだ理由が明確であることを強調し、自身の意思決定のポイントを伝えます。
STEP2:理由
大学や学部を選んだ背景に関する具体的なエピソードがあれば、それについて話します。
例えば、大学で学ぶ内容への興味、特定のイベント、学校の雰囲気、学びたいことについて研究できるゼミの存在、人との出会いなど、大学選びに影響を与えたエピソードを挙げ、選択した背景を伝えます。
STEP3:大学で学んだこと
大学で学んでいる内容や、目標を持って取り組んでいるエピソードなどを伝えます。
しかし、相手が専門外の可能性があるため、専門用語などを使わずに、分かりやすく説明しましょう。
学びの中で培ったスキルや成果を具体的に示し、そこでのエピソードも話しましょう。
STEP4:入社後にどう活かすのか
大学で得た知識や経験を活かして、入社後にどのように活躍できるかについて具体的に話しましょう。
企業での業務やプロジェクトにおいて、大学で身につけたスキルや学びをどのように応用するのか、そこから貢献できるかをアピールします。
面接で効果的なPREP法を用いた回答についてより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
大学を選んだ理由が特にない場合の対処法
「豪華買うしたからその大学にした。」というように、入学した目的がない方もいらっしゃるのではないでしょうか?その場合はどのように答えるべきかをお伝えします。
大学・学部を分けて考える
大学入試に苦戦し、複数の大学を受験した結果、最終的に受かった大学が現在の大学であったという場合や、学費の問題、通学の負担を減らすために近隣の大学に進学せざるを得なかった、という事情もあるかもしれません。
しかし、そうした状況でもなぜこの大学を選んだのか、またなぜこの学部が適していると感じたのかについて考えると、何らかの理由が見つかることがあります。
大学に対して目的がなかった場合でも、学部には何かしらの目的があった可能性がありますので、具体的な理由を探ってみると良いでしょう。
大学で学んだことに重点を置いて話す
ネガティブな回答が多く出てきてしまう場合には、大学で学んでいる内容や、新たに発見した興味、変化した価値観など、在学中に得た経験や取り組みに焦点を当てて話しましょう。
入学当初に目的を持っていなかったとしても、大学生活の中で見つかった目標や、やりたいこと、それに向けての努力について伝えることで、自己成長や学習への積極的な姿勢をアピールすることができます。
大学を選んだ理由を回答するときの注意点
面接で「大学・学部・学科を選んだ理由」を回答する際に意識するべきポイントは、以下の3点です。
- 正直に語る
- 専門外の人でも理解できるように言葉選びに注意する
- 自分の言葉で語る
それぞれ詳しく見ていきましょう。
正直に語る
これは面接において最も重要なポイントです。
その理由は主に2つあります。
まず第一に、面接は個人の人間性をアピールする場であり、その際には正直さが非常に重要です。面接では、自分自身を誠実に表現することが求められます。
2点目としては、面接では様々な視点から質問が出されることが予想されるため、嘘をつくと矛盾が生じる可能性が高まります。
そのため、「なぜその大学・学部・学科を選んだのか」といった質問に対して、ネガティブな理由があった場合でも、素直にその理由を伝えることが大切です。
もしネガティブな理由しか思い浮かばない場合は、自信を持てないかもしれませんが、その際は大学でどのような興味を抱くようになったのか、また大学生活を通じてどのように変化したかに焦点を当て、積極的に話すようにしましょう。
詳しくない人でも理解できるように専門用語は使わない
ポイントは、つい忘れがちなので、面接の際には特にこれを心に留めて話すようにしましょう。
文系でも理系でも、これまで学んできた内容は、面接官が専門とする分野とは異なる可能性が高いです。
そのため、自分が学んできたことを、専門外の方でも理解できるような言葉や説明で伝えられるように事前に準備しておくことが大切です。
自分の研究内容はどんなことなのか?自分の興味のある分野は日常でどう使われているのか?この言葉は置き換えるとどんなことなのか?といった準備です。
対策方法として、面接前に自分の学部以外の友人や家族に学んできた内容を説明し、理解しにくい部分についてフィードバックをもらうのもいいかもしれません。
自分の言葉で語る
他の就活生との差別化を考える上で特に重要なポイントになります。
「大学・学部・学科を選んだ理由」をネガティブな理由や他者の意見を単に引用するだけでなく、面接で何度も異なる角度から問われることを考慮してください。
例えば、「他に受験していた学部全て教えてください。」であったり、「その学部を受けていた理由は?」や「大学選びに後悔はなかった?」など、様々な深掘りの質問がされる可能性があります。
このような質問に回答する際には、今までの質問の回答に対しての破綻を防ぐためにも自分の言葉で語ることが大切です。
自分の考えや経験を正直かつ論理的に伝えることで、個性がより鮮明に表れ、他の就活生との差別化が図れます。
この「自分の言葉で語る」というポイントが先述した「正直に話す」の部分に繋がってきます。
面接では、ただ答えるだけでなく、言葉を選ぶことや状況に合わせて柔軟に対応することがポイントですので、自分の言葉での表現を心がけてください。
大学を選んだ理由の回答例文
続いて、大学を選んだ理由の回答例文をご紹介します。
大学・学部を選んだ理由の場合
私が〇〇大学の経営学部を選んだ理由は、経営の知識を深め、社会に出た時にすぐに活躍できるように、ビジネスパーソンとしての基礎を築きたいという考えからです。
率直にお伝えすると、高校受験の際には将来の夢が明確ではありませんでした。
そこで、将来働く上で企業活動の根幹になっている経営を学ぶことで、どの分野でも活躍できるビジネスパーソンに成長できると考え、〇〇大学に入学しました。
特にゼミでは、「経営情報学」IT技術を活用したデータベースの構築、データを基準に作成した数理モデルによる企業評価、価格設定の手法といった分野に焦点を当てて研究しています。
大学の講義では、ベンチャー企業の社長や大手企業の取締役役員の方が登壇し、企業の成り立ちや経営における重要な視点などについて学びました。
ここで得た価値観に感銘を受け、いつしか企業をサポートするコンサルタントになりたいとの思いが芽生えました。
現在は大学での講義以外にも、会計士資格取得に向けて積極的に勉強を進めています。
これからも入社後も学ぶ姿勢を忘れず、大学で培った知識を活かし、企業を支えるコンサルタントとしての役割に尽力していくつもりです。
学部と志望する業界が違う場合
私は当初教師を目指すべく、〇〇大学の教育学部に進みます
しかし、大学3年の夏に広告業界のインターンシップに参加したことで、その分野に大きな興味を持ちました。
自分が作成した広告が消費者に影響を与え、それが企業の利益になることに大きな魅力を感じたのです。
その後、他の業界も含めていくつかのインターンに参加しましたが、広告業界が最も自分に合っていると確信しました。
進路は変わりましたが、「自分の行動で周囲に影響を与え、成長を変える」という確信は変わりません。
教育学部で培われた「わかりやすく伝えるスキル」は広告業界でも活かせるかと思います。
今後も学び続け、顧客の視点に立って企業の成長に貢献していきたいです。
目的がなく入学した場合
私は〇〇大学の法学部で国際政治学を専攻していますが、正直に言って当初この学部を選んだ際に明確な理由はありませんでした。
しかし、入学後はこの学びの機会を活かして、講義や課外活動に積極的に取り組んできました。
講義では国際法や国連の役割、解決の手法などについて学び、セミナーではアジア地域の政治や外交、さらなる安全保障問題について深く研究しています。
この経験を大切に、座学で学んだ知識と実際の現場との大きな違いを実感し、いつしか現実の出来事を多くの人に伝えたいという思いが芽生え、報道の仕事に興味を持つようになりました。
これからも与えられた環境を対話、探求心を大切にしながら、一人でも多くの人に真実を伝えられる報道者として活躍していきたいと考えています。
大学を選んだ理由のNGな回答パターン
では逆に、NGな回答パターンはどうでしょうか?
大学・学部を選んだ理由について、かけたほうがいい回答についてお伝えします。
- 主体的でない回答
- 「なんとなく」という回答
主体的でない回答
「自分で大学を選んでいないのではないか?「親などに言われた大学に進んだのでは?」といったように、自分から大学を選んでいないと思われてしまう回答は避けるべきです。
大学の選択は、自分の将来に直結する人生において重要な選択の一つです。
もし自分で意識的に決断していなかった場合、それが自分の意思決定力の低さや将来のビジョンが不明確であることに繋がり、入社後も積極的に業務を遂行できない印象を与えてしまいます。
「なんとなく」という回答
「なんとなく」といった回答も避けましょう。大学への入学が自分の考えや目的と一致しない場合もあると思います。
たとえそうであったとしても、このような回答は就職活動においても目的意識が低く、「なんとなく」うちの企業の面接を受けている可能性がある、とネガティブに受け取られかねません。
代わりに、入学後の自分の成長や学びに焦点を当てた回答を行いましょう。
さいごに
今回は面接で大学を選んだ場合の質問意図と解答例を解説しました。
自分の大学選びの意図を聞かれているのはもちろんですが、入学後に何を学んだかも大切になってきます。
入学意図、学んだ内容を明確に伝え、入社後の活躍につながる要素を前面に出すことが、面接での良い印象を築く鍵となります。
また、回答してきた内容と矛盾が起きないように、自身の言葉で正直に話すということも大切になってきます。
相手に伝わるように、難しい言葉は避けるか置き換えて話しましょう。
ここでの内容をしっかり把握して、面接に臨んでください!
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