【企業研究】大王製紙の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

はじめに

大王製紙は、製紙業界4位の企業です。エリエールを代表とした強いブランド力があり、就職先として検討する学生も少なくありません。ここでは大王製紙について、業界の概要、事業内容、新卒採用選考フロー、社風、求める人材、競合他社比較、採用大学、ホットニュースを紹介しています。この記事を読むことで、大王製紙への就職に必要な基本情報を網羅できるでしょう。

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紙・パルプ業界

大王製紙株式会社は、王子ホールディングス、日本製紙、レンゴーにつづく国内第4位の製紙企業です。その業界は、紙・パルプ業界です。紙・パルプ業界の企業は主に、原料である木材や古紙を入手しそれを加工して各メーカーや家庭向けに販売しています。

当該業界については、こちらの記事で詳しく紹介しています。「【業界研究】紙・繊維・パルプ業界とは？志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説」

また、紙・パルプ以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください！「【業界研究ガイド】業界一覧」

事業内容

ホームページによると大王製紙は、紙類の製造・加工・販売、日用品雑貨の製造・加工・販売、機能性フィルムや粘着シート及び粘着剤等合成樹脂材料の製造・加工・販売、製造に関するプラントの設計・据付・売買・技術指導、紙類製造加工に関わる原材料・燃料の製造・加工・売買を行っています。（引用：会社概要）また、研究開発の分野としては、セルロースを主体としたナノ材料、セルロースナノファイバー(以下CNF)が挙げられるようです。ここでは主な事業である、紙・板紙事業とホーム＆パーソナルケア事業について紹介していきます。

紙・板紙事業

多様な紙や板紙類を製造・販売を行っています。場所は、世界最大級の純臨海工場である、三島工場（愛媛県）です。工場の強みを活かし、重要動向の変化に応じた柔軟な生産や販売が可能となっています。日々生産性向上、エネルギー削減に取り組んでいて、情報や技術はグループ各社に共有されています。

紙・板紙事業の製品は、洋紙と板紙に分類されます。洋紙はたとえば、新聞用紙、出版用紙、印刷用紙、包装用紙、機能材が挙げられます。新聞用紙は、日々変化するニーズに合わせ、紙質強度や仕上がりなどの品質向上が必要です。大王製紙では、先端技術を駆使して約50万トンの新聞用紙の生産を行っています。また、環境に配慮し、古紙配合率100％の新聞用紙も商品化されています。このように、質と量の両面での安定供給が可能です。

出版用紙は、雑誌や教科書などの素材のことです。同じ雑誌でも、週刊誌、月刊誌、情報誌、ファッション誌それぞれによって適した素材が使われています。たとえば、原料や塗工などの違いで異なる質感を出すことが挙げられるでしょう。また、環境に配慮した素材の商品も持っています。

印刷用紙は、印刷品質はもちろんのこと、印刷・加工の作業性、環境対応にも配慮した多種多様な製品展開を行っています。たとえば、上質塗工紙「ユトリロ」シリーズ、マットコート紙「グロスマット」シリーズ、微塗工紙「エクセル」シリーズなどが挙げられます。

包装用紙のラインナップも幅広いです。たとえば、包装用紙、重袋用、軽包装、クルパック、半晒クラフト、晒クラフト、色クラフト（、晒竜王、晒竜王EVR、純白ロール紙、その他　筋入り、塗工品などが挙げられます。

機能材とは、様々な機能を備えた素材のことです。大王製紙では、薄い紙から厚い紙の多様な商品展開があります。機能材はたとえば、食品包材・工業用資材・電気・電子などに使われます。

ここまで、紙・板紙事業の「紙」の部分に触れてきました。ここからは、板紙について焦点を当てて説明していきましょう。板紙はたとえば、段ボール原紙、段ボールシート、段ボールケースが挙げられます。

大王製紙では、環境配慮型商品の開発に力を入れています。また、美粧性に優れたカラーライナーやプレプリント、耐水・撥水といった特殊機能をもった特殊機能ライナーなど、様々なニーズに応えられる段ボール原紙を展開しています。

ホーム＆パーソナルケア事業

ホーム＆パーソナルケア事業では、消費者のニーズに応える商品や高付加価値の商品を展開しています。また、国内外の需要に対応するよう、海外進出にも積極的です。海外においては、ベビー用紙おむつの需要が拡大するアジア諸国を中心に展開を行っています。現在、ベビー用紙おむつの販売エリアは、約30ヵ国にものぼります。新たな販売製品や販売チャネルの拡大も行われるでしょう。

ホーム＆パーソナルケア事業の製品は、大きく分けて衛生用紙と吸収体製品の2つに分けられます。衛生用紙は、ティッシュペーパー、トイレットペーパー、キッチンタオル等のことです。特に大王製紙では、企業を代表するブランドである「エリエール」を保持しています。これは、大手メーカーとして最も後発である1979年に参入し、わずか7年で市場シェア1位を獲得したというものです。マーケットイン志向に基づく商品開発を行っています。（引用：数字で見る大王製紙）

吸収体製品には、ベビー用紙おむつ、大人用紙おむつ、フェミニンケア用品、ウエットティシュー、マスク等が挙げられます。

新卒選考フロー

大王製紙の新卒採用では、技術系総合職と事務・営業系総合職の2つを募集しています。なお、技術系総合職の募集学科は、機械、電気･電子、化学(農学も可)となっています。それぞれ異なったフローが用意されているので、確認していきましょう。フローだけでなく、ES、適性検査、面接の内容についても記載しているので、ぜひ参考にしてください。

技術系総合職のフローは、エントリー、ES提出&WEB適性検査受験、一次面接(個人)、最終面接（個人）、内々定です。事務・営業系総合職のフローは、エントリー、ES提出&WEB適性検査受験、グループディスカッション、一次面接(個人)、最終面接(個人)、内々定です。（引用：採用情報）

ESの内容について見ていきましょう。まずは、自己PRや志望動機などの基本的な内容が多くなっています。「趣味・特技」「学業・ゼミで取り組んだこと」「大王製紙で成し遂げたいこと」などの質問が挙げられます。つぎに、関連した話題で少し変わった質問が来ることが多いでしょう。たとえば、「周りを巻き込んで行動したことを教えてください」「これだけは人には負けないエピソードを教えてください」「最近やりがいを感じたエピソードを教えてください」などの質問が挙げられます。

Web検査は、CUBICです。まだ導入企業が少なく珍しい適性検査ですが、難易度はそこまで難しいものではありません。SPIなどの対策をしていれば対応できるでしょう。内容は、言語、計数、性格検査となっています。SPIと同じような問題に加え、2進数や三角数などの簡単な高校数学範囲が出てくるので注意してください。

面接の内容について見ていきましょう。序盤は、自己PRや志望動機の基本的なことを聞かれます。ESの内容を元に質問されたり、話を深堀されたりします。つづいて、関連した話題で少し変わった質問が出ます。たとえば、「弱みと、それにどう向き合っているか」「仕事を通じて実現したいこと、またはやってみたいこと」などの質問や、「当社の製品を1つ取り上げ、魅力を教えてください」「海外で営業活動を行う場合大切なことは何だと思いますか？」などの質問が挙げられます。選考が進むにつれて、具体的な話題も出ます。たとえば、「どの部門で活躍したいか」「希望している部署でなかった場合モチベーションをどうやって保つか」などの質問が挙げられます。

以上のように、大王製紙の選考は、自己PRや志望動機などの基本事項が重要です。ユニークな質問はあまりなく、どちらかと言えば深堀の質問が多いでしょう。

社風

もともとオーナー企業だったのでトップダウンの雰囲気は残っています。一方で、年功序列から実力主義に移行しつつあるとも言われています。若手でも裁量の大きい仕事を任されることがあり、意見も言いやすい風潮です。

求める人材

大王製紙のホームページには、求める人材について書かれていませんでした。しかしながら、企業全体で目指すビジョンについては採用サイトで明記されているので、参考にしてください。なぜなら、同じ方向を向いて励む社員の方が歓迎されるからです。以下に、ビジョンについてまとめているので、見ていきましょう。（引用：目指す世界）

大きなビジョンは、「人類の未来のために、紙の未来を考える」というものです。大王製紙では、環境に配慮した新しい技術の開発を行っています。

つづいて、「消費者の声を、すべての起点に」というミッションを掲げています。顧客のニーズを吸い上げた製品、時にはニーズを先取りした製品の開発・製造・販売が必要です。

最後に、「地球で暮らすすべての人のため。多様な革進を」というミッションを掲げています。これにより、国内のみならず海外への事業展開に積極的な姿勢が伺えます。

以上のように、採用サイトは自己PRや志望動機のヒントになるような内容に溢れています。ぜひくまなく目を通し、理解しておくようにしてください。

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

ここでは、大王製紙の業界内の立ち位置を確かめるために、競合他社を3つ紹介して比較していきます。なお、就職ランキングについては、こちらの記事も参考にしてください。「【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング」

（引用：レンゴー決算短信、王子HD決算短信、日本製紙決算短信、大王製紙決算短信、レンゴー有価証券報告書、王子ホールディングス有価証券報告書、日本製紙有価証券報告書、大王製紙有価証券報告書、【最新版】印刷業界の就職偏差値ランキング | 大手3社,学歴,難易度も）

大王製紙は、王子HD、日本製紙、レンゴーには及びませんが、第4位の企業として地位を築いています。若手にも裁量の大きい仕事を任せてもらえるなど、他社と比較して若い内から活躍できる風土にあります。

採用大学

大王製紙には学歴フィルターがあるのでしょうか。マイナビによると、大王製紙の採用大学は、以下の通りです。（引用：大王製紙(株) ）

＜大学院＞

北海道大学、東北大学、山形大学、福島学院大学、東京大学、東京工業大学、東京外国語大学、首都大学東京、横浜国立大学、名古屋大学、豊橋技術科学大学、京都大学、京都府立大学、奈良先端科学技術大学院大学、大阪大学、大阪市立大学、大阪府立大学、神戸大学、岡山大学、広島大学、山口大学、愛媛大学、徳島大学、香川大学、高知大学、九州大学、慶應義塾大学、芝浦工業大学、中央大学、東京理科大学、明治大学、早稲田大学、同志社大学、立命館大学、関西大学

＜大学＞

北海道大学、東北大学、宇都宮大学、お茶の水女子大学、東京大学、東京工業大学、首都大学東京、横浜国立大学、横浜市立大学、静岡大学、名古屋大学、滋賀大学、京都大学、京都工芸繊維大学、大阪大学、大阪市立大学、大阪府立大学、神戸大学、鳥取大学、岡山大学、広島大学、愛媛大学、徳島大学、香川大学、高知大学、高知工科大学、九州大学、鹿児島大学、青山学院大学、慶應義塾大学、芝浦工業大学、上智大学、専修大学、中央大学、東海大学、東京都市大学、東京理科大学、東洋大学、獨協大学、日本大学、法政大学、武蔵野大学、明治大学、立教大学、早稲田大学、京都外国語大学、同志社大学、立命館大学、関西外国語大学、関西大学、近畿大学、関西学院大学、神戸市外国語大学、岡山理科大学、広島工業大学、西南学院大学

このように、比較的高学歴ではありますが、全国のあらゆる大学から人材を採用していることが見て取れます。そのため大王製紙には学歴フィルターが存在しないでしょう。

ホットニュース

ニュースで最新の動向を追うことは、その企業の将来性を占う上で重要です。また、基本的な知識として面接で聞かれるかもしれません。ここでは、大王製紙の主なニュースを紹介していきます。

まずは「大王製紙がペット事業参入　犬猫用３１品を９月発売」という記事です。新しいブランドである「エリエールＰｅｔ　キミおもい」を立ち上げるとあります。このように大王製紙は、常に新しいニーズを汲み取り事業を拡大しています。また、海外進出に関しても積極的なことから、より先進的で幅の広い視野を持っておく必要があるでしょう。

つづいて、「製紙業界が３年ぶり値上げラッシュ、従来とは違う背景事情」という記事です。製紙業界は、少子高齢化やデジタル化の波にのまれています。そのため、常に新しいアイディアの提案、積極的な海外進出が必要でしょう。

まとめ

ここまで大王製紙について、業界の概要、事業内容、新卒採用選考フロー、社風、求める人材、競合他社比較、採用大学、ホットニュースを紹介してきました。大王製紙は、エリエールブランドを築いた魅力ある企業です。ぜひこの記事を参考に、さらなる自己分析と企業研究を進め、就活の準備を整えていきましょう。

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