【企業研究】バークレイズの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年8月29日更新
はじめに
バークレイズは、世界的な金融機関です。そのため、憧れを抱き入社を希望する学生も多くなっています。ここでは、バークレイズへの就職を狙っている学生や興味のある学生に向け、業界の概要、事業内容、新卒採用選考フロー、社風、求める人材、競合他社比較、採用大学、ホットニュースを解説しています。この記事を読めば、バークレイズに関する基本情報を網羅できるでしょう。
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バークレイズの属する金融業界
バークレイズは、英国に本拠地を置く、世界的な大手金融機関です。金融業界の企業について、個人向けでは、銀行業務、各種支払いサービスなどを提供します。法人向けには、銀行業務、投資銀行業務などを行っています。世界中の様々な国々でビジネスを展開しているのが特徴です。
該当業界に関する業界研究記事は、こちらです。ぜひ参考にしてください。「【業界研究】金融業界とは?業種から仕組み,代表的な職種まで大解剖!」
金融以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!「【業界研究ガイド】業界一覧」
バークレイズの事業内容
日本におけるバークレイズの事業内容を確認しておくことで、どのような職種や業務があるかが把握できます。ここでは、日本におけるバークレイズの展開する企業として、バークレイズ証券株式会社、バークレイズ銀行東京支店、バークレイズ投信投資顧問株式会社の3社を挙げます。さらに、それぞれに存在する職種について解説しているので、ぜひ参考にしてください。
バークレイズ証券株式会社
バークレイズ証券株式会社では、金融機関、国際機関、各国政府系機関、事業法人など向けに、業務を行っています。業務内容は、資金調達、運用、リスク管理ソリューション、アドバイザリーなど多岐に渡ります。世界中、実に40か国以上で展開するネットワーク力、高い専門性が武器です。これらを活かし、国内外の資本市場に精通したプロフェッショナルが、顧客の財務や運用ニーズを探ります。そして、最適な解決策の提供を行います。
バークレイズ証券株式会社では、主に市場(マーケッツ)部門、投資銀行(バンキング)部門、調査部門の3つの部門に分けられます。それぞれ、業務内容を解説していきましょう。
市場(マーケッツ)部門
市場部門では、基本商品のみならず、高度な戦略的商品の提供を行います。高度な戦略的商品にはたとえば、デリバティブ、エマージング、インフレ連動などの仕組みが挙げられます。これには、営業、トレーディング、リサーチといった複数の部門の協力が必要です。
基本的な商品ももちろん取り扱います。たとえば、債券、株式、為替、商品、クレジットなどが挙げられます。顧客のニーズを吸い上げ、資金調達、リスク管理などを行います。
投資銀行(バンキング)部門
政府、地方公共団体、金融機関、事業会社などが主要顧客です。それらの顧客に向けて、資金調達、M&A、リスク管理などを行うのが、投資銀行部門です。世界40か国に広がるネットワークを活用し、顧客の事業展開を金銭面からサポートしていきます。そのため、海外進出ニーズや資金調達ニーズにきめ細かく対応できる点が、バークレイズの強みの1つです。投資銀行部門では、カバレッジ・バンカーとプロダクトスペシャリストの2つの職種が活躍しています。
カバレッジ・バンカー
顧客のニーズにきめ細かく対応する営業職です。時には、プロダクトスペシャリストと綿密な協業が必要です。
プロダクトスペシャリスト
顧客ニーズに対応できるよう、各商品の知識を深く有し、サポートしていく職種です。カバレッジ・バンカーとの協業が必要となってきます。
調査部門
調査部門ではその名の通り、様々な観点から市場を分析し、レポートにまとめるなどしている職種です。マクロエコノミスト、ストラテジストが存在します。
マクロエコノミスト
世界情勢を、マクロ的な観点から分析する職種です。
ストラテジスト
国内、先進国、新興国の海外の為替市場、債券市場を細かく分析する職種です。経済環境、政治環境、市場環境など、あらゆる目線から情報を分析していきます。作成したレポートは、適宜日本語に翻訳され、多くの顧客へ提供されています。
バークレイズ銀行東京支店
バークレイズ銀行東京支店は、国内外の機関投資家、金融機関、事業法人、国際機関などを顧客としています。提供するサービスは多岐に渡ります。たとえば、外国為替、デリバティブ取引、資金取引などが挙げられるでしょう。また、コーポレート・バンキング関連商品の案内も行います。主な部門は、市場営業部門とコーポレート・バンキング部門の2つです。
市場営業部門
国内外の顧客に対し、外国為替取引、外国為替デリバティブ取引、金利デリバティブ取引、商品デリバティブ取引の執行やリスクソリューションの提案などを遂行しています。特に外国為替関連については、電子取引からリスクソリューションまで様々なノウハウを有していて、強みとなっています。
コーポレート・バンキング部門
日本企業のグローバル化に対応できるよう、グローバル最高水準のリスクヘッジプロダクツを提供しています。強みは、世界各国に展開する支店を通してきめ細やかなサービスの提供の実現です。
バークレイズ投信投資顧問株式会社
バークレイズ投信投資顧問株式会社は、投資信託委託会社です。2008年7月に投資運用業を営む金融商品取引業者として登録されました。多岐に渡る投資家ニーズに対応するため、各種資産クラスを対象に、グローバルなリスク管理、運用能力を活かした投資信託の設定や運用を行います。
バークレイズの新卒選考フロー
バークレイズの新卒選考フローはどのようなものなのでしょうか?ESや面接で聞かれることについてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
まずはエントリーです。バークレイズの本選考エントリーは、マイナビを通して行うことになっています。応募には、エントリーシート、英文履歴書の提出が必須です。また、数的処理試験の受験も必要になっています。(引用:採用情報)
ESの内容を見ていきましょう。たとえば、「バークレイズで働きたい理由をおしえて下さい。その際、あなたの思う当社の強みを明記してください」といった質問や「第一希望の志望部門を選択した理由をご記入ください」という質問、「あなたの考える金融業界で働くことの魅力についておしえてください」という質問が挙げられます。どれも、志望動機に関する基本的な質問となっています。応募する際は、自己PRと志望動機を固めるようにしましょう。
筆記テストについて見てみましょう。バークレイズでは、オリジナルの筆記試験が用意されています。内容は、数学クイズのようなものです。30分の所要時間が定められていて、難易度は非常に高いと言われています。特に、トレーダーを目指す人については、満点を目指す必要があります。十分に対策を行いましょう。
エントリーが終わったら、つづいて複数回の面接が予定されます。順番に、面接の傾向について紹介していきます。まずは1次面接です。社員2人、学生3人の、グループ面接が30分間あるようです。質問内容は、志望動機や自己PRなどの基本的なことが多い傾向にあります。
つづいて、2次面接です。2次面接は、30分1コマのものが8回繰り返され、計4時間程あります。各デスクの社員と1対1で行う個人面接となっていて、対応が難しいでしょう。質問内容は、算数やストラクチャリングについての専門的な話題、志望動機や自己PRなどの基本的な内容の両方があります。どれも答えられるように、専門的な知識を習得することを怠らないようにしましょう。
無事に通過できれば、3次面接になります。ここから、セールス・トレーダー・ストラクチャーの各職種によって内容や面接回数が異なる形式になっています。トレーダーやストラクチャーは、面接が2、3回で終わるため、比較的早く内定が出るようです。志望理由を確立させ、自己PRを確実に行いましょう。
最終面接は、30分ほどの個人面接となっています。バークレイズでは、最終面接では確認ではなく、選考がしっかりあるタイプとなっています。気を抜かず、準備して臨みましょう。質問内容は、自己PRや志望動機などの基本的なことが中心です。まれに、金融知識に関する質問もされるため、注意しましょう。
バークレイズでは総合的に、地頭の良さや論理的思考力が見られています。意識するようにしましょう。
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バークレイズの社風
バークレイズの社風を見ていきましょう。基本的には、外資系ならではのドライな雰囲気があるようです。働いている人たちは皆優秀で、刺激をもらえるのが良い点です。また、性格は穏やかで保守的な人が多いとされています。
バークレイズの求める人材
バークレイズでは、社員に向けて他社とは異なる経験ができる場を提供しています。そのため、成長意欲がある人を求めています。また、起業家精神を持って新たなアイディアを提供できる人、グローバルな仲間と共に努力ができる人などを求めています。(引用:採用情報)
バークレイズの就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
バークレイズの業界での立ち位置を確かめるために、競合他社と比較してみましょう。ここでは、同じく世界的な金融機関である、ドイツ銀行とUBSについて挙げて説明していきます。
会社名 | バークレイズ銀行 |
売上高 | 450億ドル |
平均年収 | 900~1,300万円 |
就職偏差値・難易度 | 69 |
社風 | 穏やかでやや保守的。 |
(引用:【企業研究】ドイツ銀行の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説)
会社名 | ドイツ銀行 |
売上高 | 425億ドル |
平均年収 | 800~1,300万円 |
就職偏差値・難易度 | 69 |
社風 | 誠実で真面目な空気感。 |
(引用:【企業研究】ドイツ銀行の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説)
会社名 | UBS |
売上高 | 346億ドル |
平均年収 | 800万円~1300万円前後 |
就職偏差値・難易度 | 72 |
社風 | おっとりした人が多く、全体的にゆったりとした雰囲気。 |
(引用:グループ概要、UBSグループ、UBSグループの年収・インターン・選考・採用情報│企業研究記事、2023年金融業界就職偏差値ランキング!!難易度・年収・学歴を徹底比較!! )
なお、就職偏差値について、こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。「【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング」
以上の結果から見て分かるように、バークレイズは同じグローバル金融機関と比較しても大きな売り上げを上げています。また、平均的な年収も高い傾向にあるようです。穏やかで保守的な雰囲気であるものの、成長できる機会が豊富に用意されているのが魅力の1つです。
バークレイズの採用大学
バークレイズの採用大学を見ていきましょう。詳しいデータはありませんでしたが、以下の様な情報が見つかりました。
東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、一橋大学、東京工業大学、京都大学、上智大学等 ※上記以外にも全国様々な大学から採用を行っております。 |
(引用:バークレイズ(barclays))
また、別の情報では、S~Aランクの大学で採用がなされているようです。(引用:バークレイズ証券の就職難易度・採用大学・マッチ度)
以上のことから、バークレイズはレベルの高い大学出身の人が有利であると言えます。しかしながら、外資系であることから、学歴フィルターは存在しない可能性が高いでしょう。企業研究を怠らず、自分を的確にアピールできれば、就職も夢ではないかもしれません。
バークレイズのホットニュース
バークレイズの最新動向を追うことで、企業研究にさらなる厚みが生まれます。ここでは、2つのニュースを挙げて紹介していきます。1つ目は、「バークレイズ、過大な証券発行で損失約730億円-自社株買い先送り」というものです。
その額は、登録のほぼ倍となっていたようです。仕組債と上場投資証券(ETN)の発行がなされました。原因は、「米国での登録に基づいて発行された証券が約1年にわたって登録額を上回っていた」とされています。この結果、問題になった商品を、当初の価格で買い戻すことになりました。損失は、約730億円です。
つづいて、こちらの記事を紹介します。「英バークレイズ、通期は14%減益 証券誤販売など響く」
先ほどのニュースに加え、投資銀行部門の手数料収入が落ち込んだことが原因とされています。
以上のように、グローバルな金融機関では時に巨額の損失を出す不祥事が発表されます。把握しておくことで、企業研究を多角的に進められるでしょう。
バークレイズは難易度が高いグローバル金融機関!対策を忘れずに
バークレイズは、巨額の売上高を計上するグローバル金融機関です。ダイナミックなビジネス展開や、成長できる環境にあることが魅力です。ここでは、業界の概要、事業内容、新卒採用選考フロー、社風、求める人材、競合他社比較、採用大学、ホットニュースを解説してきました。まだまだ企業研究においてやるべきことはあります。この記事を参考に、さらに深い企業研究を進めていきましょう。