【企業研究】UBSの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年8月19日更新
はじめに
UBSは、就活において最難関とも言える難易度の金融機関です。そのため、事前の企業研究は欠かせません。ここではUBSについて、業界の概要、事業内容、新卒採用選考フロー、社風、求める人材、競合他社比較、採用大学、ホットニュースを解説していきます。この記事を読むことで、UBSを目指すにあたって何をすべきかが分かります。また、基本情報を網羅することで、企業研究を効率的に進められるでしょう。
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UBSの属する金融業界
UBSは、スイスに本社を置き、世界中で金融サービスを提供している世界最大級の金融グループです。その属する金融業界は、個人顧客、法人顧客に向けて様々な金融サービスを提供しています。その事業分野は、融資や投資に留まりません。顧客のコンサルティングを含めた幅広いサービスを提供しています。
金融業界に関する情報は、こちらにも詳しく載せています。「金融関係の仕事に就きたい人にノウハウを伝授【気になる年収も紹介】」
また、金融以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!
UBSの事業内容
UBSの日本における法人展開は、5社となっています。具体的には、UBS証券株式会社、UBS銀行東京支店、UBSアセット・マネジメント株式会社、UBSジャパン・アドバイザーズ株式会社、 UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社の5つです。それぞれについて、事業内容を紹介していきます。
なおUBSにおける主要部門は、投資銀行・証券業務、富裕層向けウェルス・マネジメント、資産運用業務です。
UBS証券株式会社
UBS証券は、証券・投資銀行業務を行う会社です。証券業務は、個人や法人向けに株式・債券・ETFなどを販売し、その売買手数料で利益を得るビジネスとなっています。投資銀行業務は、有価証券の発行や大規模な取り扱いにおける手数料で利益を得るビジネスです。たとえば、株式の新規上場、M&Aビジネスなどが挙げられます。
UBS銀行東京支店
UBS銀行は、銀行業務と登録金融機関業務を行う企業です。銀行業務では、法人への融資、個人への預金サービス提供を行い、利ざやで利益を得るビジネスとなっています。また、外国為替を取り扱うことによる手数料なども収益源です。UBSは、ウェルス・マネジメントを得意としていて、コンサルティングも行っています。
登録金融機関業務とは、証券会社以外で有価証券を取り扱えることを差します。これにより、株式や債券も取り扱える企業となっています。
UBSアセット・マネジメント株式会社
UBSアセット・マネジメントは、投資運用、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業を行う企業です。たとえば、投資信託の企画運営を行っています。
第二種金融商品取引業とは、株や債券以外のマイナーな有価証券を取り扱える企業であることを差します。
UBSジャパン・アドバイザーズ株式会社
UBSジャパン・アドバイザーズでは、第二種金融商品取引業・助言業を行っています。また、不動産の取り扱いもあります。
UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント株式会社
UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメントは、その名の通りウェルス・マネジメント業務に特化した会社です。三井住友トラストグループと協業する形式で、ブランドを立ち上げました。富裕層の顧客一人ひとりにテーラーメイドのサービスを提供することを強みとしています。
UBSの新卒選考フロー
UBSでは、複数の職種で新卒採用を行っています。具体的には、グローバル・バンキング(投資銀行本部)、グローバル・マーケッツ(株式本部、債券本部)、ウェルス・マネジメント(営業職)、ウェルス・マネジメント (COO (オペレーションズ/オペレーティング・ヘッド))、アセット・マネジメントです。応募はUBS専用「マイページ」を通じてのみ受け付けています。
選考フローを見ていきましょう。把握しておくことで、どのような対策をすべきかが分かります。
まずはエントリーフォームの提出です。エントリーフォームは、専用サイトから行います。質問は、自己PRや志望動機などの基本事項が多いとされています。しかしながら、英文での提出が求められる場合があります。たとえば、2020年卒の本選考では、英文履歴書の提出が求められました。
その後オンラインテストがあります。内容は、独自のもののようです。所要時間は1時間ほどで、かなりボリュームがあると言えるでしょう。問題は、計算とコンプライアンスについてです。難易度が非常に高いというわけではありませんが、処理能力の速さが問われます。本番では、緊張せず冷静に素早く対処することが求められます。
つづいて、ビデオ面接があります。これは、英語と日本語で行われます。内容は、自己PRや志望動機などの基礎的なものが多いようです。しかしながら、投資銀行の業務内容についてなど、企業研究が必須である質問がなされることもあるので注意してください。
無事これらを切り抜けることができたら、インタビューに進めます。面接でも自己PRや志望動機をベースに、基本的なことを聞かれることが多いようです。ただし、全てが英語でされる可能性があるので注意してください。面接では、なぜUBSなのか、タフさ・志望度の高さなどをアピールする必要があります。
インタビューに合格すれば、次は最終面接です。投資銀行のヘッドとの1時間程度の個人面接となっていて、ここに呼ばれればほとんど内定が確実であるとされています。質問内容は、志望動機の深堀などシンプルなものですが、本当にUBSにふさわしい人物であるかどうかが見られます。決して気を抜くことのないようにしましょう。
UBSの社風
UBSの社風を見ていきましょう。UBSは外資であることから、実力主義の側面があります。また社内規則が多く、コンプライアンスへの意識が高いとされています。一転、社内はガツガツよりはおっとりとした人が多く、コミュニケーションが取りやすいと言われています。そのため、全体的にゆったりとした雰囲気があるでしょう。
UBSの求める人材
UBSでは、募集職種それぞれについて求める人物像を示しています。以下に、それぞれ紹介していきます。(引用:日本における主な採用部門)
グローバル・バンキング(投資銀行本部)
グローバル・バンキング(投資銀行本部)では、法人への財務戦略に関わるアドバイスを行っています。できるビジネスが多岐に渡り、かつ規模も大きいため、他部署や他会社との連携が必要です。
求める人物像については、複数提示されています。1つ目は、自分が本当にやりたい仕事を徹底して追求している人です。これは、志望度の高さにも表れるでしょう。2つ目は、明瞭な思考力、忍耐、仕事に対するコミットメント、傑出した分析力です。大学での成績が良いのは当たり前として、それ以外の分野でもこれらの能力を発揮することが求められています。これは、複数の案件を抱えることが多いからです。処理能力の速さも問われていると考えて良いでしょう。
グローバル・マーケッツ(株式本部、債券本部)
グローバル・マーケッツ(株式本部、債券本部)では、セールス、トレーディング、証券のマーケット・メイクなどを行っています。それぞれについて、求める人物像が示されています。
セールスに必要なのは、説得力、論理性、粘り強さ、自信です。顧客一人ひとりに合わせた提案をすることが求められます。また、数値理解力、チームにおける協調性も求められます。
セールス・トレーダーに必要なのは、自信、人から信頼されること、行動力です。さらに、分析力、数値理解力が必要です。社交的でチームの一員として仕事ができることも必要とされるでしょう。
トレーダーに必要なのは、判断力、数学的能力、自信です。集中力を維持することも求められます。
デリバティブセールスに必要なのは、その時々の市場環境に対する鋭いセンス、貪欲さです。加えて、顧客のニーズとUBSのノウハウを新しい形で組み合わせる発想力を常に磨き続けることが必要です。
ウェルス・マネジメント(営業職)
富裕層である顧客の金融資産を管理、運用する仕事です。採用されることがゴールでなく、自らの目標に向かって進む努力ができる人が求められています。
ウェルス・マネジメント (COO (オペレーションズ/オペレーティング・ヘッド))
ウェルス・マネジメント (COO (オペレーションズ/オペレーティング・ヘッド))は、業務改善やビジネス強化にまい進する職種です。社内の他部署との広い連帯が求められます。
正確さ、忍耐強さ、論理的思考、分析力、創造力が必要です。また、積極性や行動力も求められています。
アセット・マネジメント
年金基金、機関投資家、個人投資家向けの運用商品を提供する職種です。高度な金融知識やマーケットを読み解く洞察力、コミュニケーション能力、分析力、数値解析力が求められます。
UBSの就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
UBSの業界での立ち位置を確認するために、競合他社であるバークレイズとドイツ銀行を挙げて紹介していきます。
会社名 | UBS |
売上高 | 346億ドル |
平均年収 | 800万円~1300万円前後 |
就職偏差値・難易度 | 72 |
社風 | おっとりした人が多く、全体的にゆったりとした雰囲気。 |
(引用:グループ概要、UBSグループ、UBSグループの年収・インターン・選考・採用情報│企業研究記事、2023年金融業界就職偏差値ランキング!!難易度・年収・学歴を徹底比較!!)
会社名 | バークレイズ銀行 |
売上高 | 450億ドル |
平均年収 | 900~1300万円 |
就職偏差値・難易度 | 69 |
社風 | 穏やかでやや保守的 |
(引用:バークレイズ銀行 東京支店、【企業研究】ドイツ銀行の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説)
会社名 | ドイツ証券株式会社 |
売上高 | 425億ドル |
平均年収 | 800~1000万円 |
就職偏差値・難易度 | 69 |
社風 | 誠実で真面目な社員が多い |
(引用:会社概要(日本)、【企業研究】ドイツ銀行の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説)
就職偏差値については、こちらの記事で詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください。「【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング」
表を見てとれるように、UBSは売上高こそバークレイズやドイツ銀行に及びませんが、平均年収は高い傾向にあります。また、おっとりとした人が多く、ゆったりとした社風は、他にはない特徴です。
UBSの採用大学
UBSの採用大学データは、見つかりませんでした。しかしながら、「就職会議」でのデータによると、S~Bランクの大学で採用が実現しているようです。(引用:UBS証券の就職難易度・採用大学・マッチ度)UBSは外資系の企業で、多様性を大事にする風土があります。そのため、学歴フィルターはないのではないでしょうか。しかしながら、綿密な企業研究や自己分析などの準備は必須となっています。
UBSのホットニュース
UBSの最新ニュースを追っておくことで、企業研究がさらに進みます。ここでは、主要なニュースをいくつかピックアップして紹介していきます。まずは、買収に関するこちらの記事です。「クレディ・スイスをUBSが買収で合意 スイス政府などの支援で」
UBSは、同じくスイスの金融機関大手である、クレディ・スイスを買収しました。クレディ・スイスは、不祥事などで業績や株価が低迷していました。買収は「株式交換」形式となり、その額は約4200億円とされています。
つづいて、人員削減に関するこちらのニュースです。「UBS、アジアでクレディS投資銀行担当者を3分の2削減へ-関係者」
UBSは、買収したクレディ・スイスの、アジア太平洋地域における人員を減らすことを検討しています。その規模は、投資銀行業担当者の約3分の2相当であるとされています。今後数カ月間で、約200人が会社を去ることになるでしょう。UBSのアジア地域における戦略は、香港以外の市場に重点を置くというものです。そのために、アジア全域で100人以上のクレディ・スイスの投資バンカーを残したいと考えているようです。
以上のように、最近の買収や人員削減ニュースから読み取れる、UBSの戦略やビジョンについて、把握しておきましょう。
UBSは就活において最難関の金融機関!準備を怠らないようにしよう
UBSの就活における難易度は非常に高いと分かりました。また、業界の概要、事業内容、新卒採用選考フロー、社風、求める人材、競合他社比較、採用大学、ホットニュースなども押さえてきました。UBSを目指すにあたっては、企業研究が必須です。ぜひこの記事を参考に、自分には何が足りないのか分析してみてください。皆様の就活が悔いのないものになるよう願っています。