【企業研究】JTBの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業研究】JTBの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2023年7月28日更新

はじめに

JTB(株式会社JTB)は、グループで旅行業を始めとした多角的な事業活動を行っている、日本の旅行業界における最大手企業です。

世界的な感染症流行が沈静化しつつある現在、国内観光業の回復や、海外観光客の増加を目指す日本になくてはならない存在とも言えます。

本記事では、そんなJTBに就職したいと考える新卒就活生に向け、企業研究としての内容を解説。

主な事業内容や社風、業界での立ち位置、新卒選考フロー、就職難易度など、選考対策を考える上で押さえておきたい事柄を説明します。



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旅行業界

JTBが属する旅行業界は、旅行のためのアクセス・宿泊手続きや旅行プランの提供を始めとし、旅行に関わる業務全般を行います。

この業界に含まれる事業者は、旅行会社・旅行代理店・OTAなどです。観光立国を目指す日本にとって、非常に重要な業界と言えます。

旅行業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!

【業界研究ガイド】業界一覧



事業内容

JTBでは幅広い事業活動を行っており、事業の種類もかなり多くあります。

その中でも代表的なものは次の通りです。

旅行業

国内・海外旅行に関して、旅行プランの紹介・提案から、交通機関のチケットや宿泊先の手配、添乗など幅広いサービスを提供しています。

個人向けだけでなく、学校・企業・自治体など団体向けなど、さまざまな対象に向け、多様なニーズに応える内容で旅をプロデュースしています。

各種交通機関のチケット販売事業

各種交通機関のチケット手配だけでなく、チケットを販売する事業も行っています。

取り扱っている交通機関は、飛行機・新幹線・フェリーなどさまざまで、旅行窓口などで対応します。

観光地の開発事業

JTBは観光地への旅行をサポートするだけでなく、観光地の開発にも携わっています。

国内最大手の旅行会社として培ってきた旅行業のノウハウを活かしながら、観光産業に携わるさまざまな自治体・企業・団体とも協働しながら、観光地の活性化を図っています。

保養施設に関する事業

JTBは全国各地の多数の宿泊施設などと協定を結び、契約保養施設に指定しています。

企業などはJTBと契約すると、この契約保養施設を社員やその家族が利用した際、利用料金の割引などが受けられます。

こうした保養施設に関する業務も1つです。

図書の出版販売事業

JTBは旅行関連の図書の出版販売も行っています。

旅行雑誌の定番「るるぶ」もJTBから出版されているものです。

また、時刻表やガイドブックなども発刊しています。

旅行用品の販売事業

旅行に必要な諸物品の販売業務も行っています。

専用の通販サイト「WORLD SHOPPING PLAZA」を運営し、旅行アイテムや国内・海外各地のお土産など、幅広く取り扱っています。

情報処理事業

顧客の膨大な量のデータが集まるJTBでは、コンピューターでの情報処理事業にも力を入れています。

幅広いJTBの事業活動を支えるためのシステム開発や、運用・管理なども行っています。

広告・宣伝・各種催物の企画等事業

旅行や観光に関する広告・宣伝など、マーケティング事業もJTBの主要な業務の1つです。

さまざまな媒体でプロモーションを行います。

また、各種イベント・催事の企画や運営なども行っています。

国際・国内会議の開催請負業務

国際・国内会議の開催や運営に関する請負業務も行っています。

各国のVIPが来日する際の宿泊や交通輸送、滞在中のツアーなども企画・対応可能です。また、国際会議を国内各地に招致する際のサポート業務も担当します。

興行の入場券等販売業務

エンタメ・スポーツなどの各種興業のサポートもJTBの業務の1つです。

興業の入場券・会員券の販売やプロモーションなどを行います。

参考:JTB 会社概要

新卒選考フロー

JTBの新卒選考フローは次の通りです。途中まではグループ全体で進みます。

1.Club JTBに登録・応募

JTBグループの公式キャリアサイトから、Club JTBに登録します。

Club JTB内のマイページから、選考に必要な情報の登録や確認などが行われるため、登録は必須です。

2.応募コース選択・エントリーシート登録

Club JTBのマイページから、応募するコースを選択します。

JTBでは、同じ会社の中で2つ以上のコースを併願することができません(異なる会社各1コースを選んでの併願は可能です)。

コースを選択したら、エントリーシートを登録します。

エントリーシートでは志望動機や自己PRなどを聞かれます。

3.適性検査受検

適性検査は2回あり、どちらかを受検します。

なお、検査内容は学力検査と性格検査で、形式はeF-1Gです。

なお、eF-1G形式の適性検査については、こちらの記事で詳しい対策方法や例題などを紹介しています。

ぜひ併せてチェックしてみてください。

【適性検査|例題付き】就活生必見「eF-1G」問題と対策、採用企業

4.選考

ここからは、グループに属する会社ごとに選考方法が分かれます。

1次面接・2次面接・最終面接と最大で3回ほど面接があり、選ぶ職種やコースによって回数は異なるようです。

参考:JTB Group キャリアサイト 応募・選考フロー

社風

風通しは部署や上司によってことなりますが、平均して良いです。

社員を大切にする社風があり、人材教育は手厚く行われます。

また、社員のチャレンジも尊重してくれます。

年齢や勤続年数を重視する方向から、若年で大きく出世するのは難しいものの、さまざまな経験を通してスキルを磨き自分を高められる職場と言えるでしょう。

なお、優秀な人材が多く集まっていることも特徴のひとつです。

トータルとしては働きやすい職場と判断できます。

求める人材

JTBグループでは、求める人材を次のように設定しています。

自律創造型人財

人材を「人財」と表現し、企業グループが成長や飛躍を実現していくためには、そこで働く社員自体の成長・活力が不可欠であると考えています。このような方針に基づき、求める人物像として設定されているのが「自立創造型人財」です。具体的には、次のような特徴を持つ人が、自立創造型人財にあたります。

1.社会や市場の変化をチャンスと捉え、自ら課題を立てて、解決に向け迅速に行動できる人

2.自ら専門性を磨き続け、思い描く未来に向けて、常に自己成長を目指す人

3.国際的な視野とともに、多様性を持つ社内外のメンバーと協調しながら、新たな価値を創り出す人

参考:JTB Group キャリアサイト 求める人材像

また、JTBでは、自ら考え、努力し、成長し続けることができる人物も求めています。

JTBは自分たちの業務を、さまざまなものとの交流を通し、お客様も自分たちも感動に出会える仕事だとしています。

このことから、人材にも幅広い可能性を持つ仕事だと理解し、どのようなときも目の前の物事を「自分ゴト」として考え、何もないところから何かを生み出せる力を期待しているのです。

 

引用元:JTB Group キャリアサイト 株式会社JTB

 

JTBは事業分野が非常に多岐にわたっており、また事業の性格上、業務における海外との関わりも顕著です。そのため、自らさまざまな事柄へ好奇心・探求心を向けられる人、グローバルな考え方ができる人、新しい価値観を創造できる人など、幅広い視野をもちながら自分と企業を高めていける人材が求められていると言えます。



就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

会社名売上高平均年収就職偏差値・難易度社風
JTB9,780億円400~450万円60~65年功序列・社員重視
HIS1,427億円400~500万円57~67体育会系の雰囲気がある
日本旅行1,819億円350~400万円54明るく穏やか

財務情報の比較(売上)

売上高は国内業界最大手であるJTBが一歩も二歩もリードしています。先述した通り、JTBの事業はかなり多岐に渡ります。

旅行業だけでなく、旅行に付随するさまざまな活動に幅広く進出しており、またそのステージは国内外問いません。

このようなアグレッシブな姿勢が、売上高にもつながっていると考えられます。

社風の比較

社風に関しては、業界を通して風通しが良好で、社内でのコミュニケーションを取りやすい傾向にあります。

人間関係で大きな悩みを抱える職場は多くなさそうです。

ただし、業務への取り組み方は会社によりまちまちです。

JTBと日本旅行は社員の業務への姿勢にガツガツしたものはあまり見えません。

会社から厳しい結果を求められることも少ないでしょう。

HISは体育会系の気質が見られます。

社員に旅行好きが多く熱意のある人が多いという口コミもあるので、同じタイプの人であれば楽しく働ける反面、穏やかに働きたい人は自分と職場の温度差を感じる可能性があります。

なお、給与面に関しては国内の一般的な水準であり、業界を総じて、特に高く恵まれているとは言えません。

企業間でもそれほど大きな年収の差はない状態です。

就職偏差値

就職偏差値はJTBが最も高い傾向にありますが、各社年などによって幅があるようです。

ただし、採用人数が年々減っている会社もあるため、就職難易度は少し高めと考えた方が良いでしょう。

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

採用大学

JTBに採用されている大学には、次のようなところがあります。

法政大学、早稲田大学、明治大学、東洋大学、上智大学、立教大学、青山学院大学、中央大学、日本大学、駒澤大学、東海大学、明治学院大学、名古屋外国語大学、関西学院大学、立命館大学、近畿大学、南山大学、関西大学、関西外国語大学、福岡大学 など

国内トップクラスの私立や、知名度の高い私立からの採用が多めです。

また、関東以南の採用が多い傾向もあります。

ただし、偏差値が特別高い大学しかほぼ採用していないわけではなく、中堅どころの大学などからも採用しています。

JTBには学歴フィルターは存在しない可能性が高いでしょう。

なお、旅行業界の競合会社も学歴フィルターはないところが多く、さまざまな偏差値の大学から、そして地方も問わず、満遍なく採用しているようです。

積極的な事業展開とリブランディングへの注力

JTBは旅行や観光を通し、さまざまな業界に関連した幅広い事業活動を展開しています。

最近では、全国各地の観光ツアー販売・情報発信、中高生向け企業研修の共同開発、農業を取り入れた企業研修の作成などが行われました。

なお、JTBは2022年11月から大規模なリブランディングプロジェクトをスタートしており、2023年4月にはコーポレートサイトのロゴも刷新されています。

「『新』交流創造ビジョン」(中期経営計画)の次のフェーズが2025年から始まるため、今後さらに新たなJTBへの進化が見られそうです。

参考:JTB ニュースルーム

まとめ

JTBは日本の旅行業界の最大手企業として、旅行や旅行に連なる幅広い事業活動を展開しています。

また、グローバルな業務も多く、仕事のフィールドが広いことも特徴です。

国内外で活躍したいと考えている人にマッチしやすいでしょう。

また、顧客との距離も近いので、お客様とのやり取りの中で仕事の手ごたえややりがいを得たい人にもぴったりです。

 

業界の中では就職難易度が高い会社ではあるものの、学歴フィルターはない可能性が高いため、地方の大学や偏差値が特別高くない大学の出身でも、採用を十分目指せます。

ぜひ今回の記事から、より詳しくJTBの企業研究を進め、就活に活かしてください。

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