コンサルティングファームに就職したい方は必見!コンサルティングファームの特徴や対策を大公開!
2023年5月17日公開
はじめに
近年、就活生に人気があるのが、「コンサルティングファーム」です。
多くの学生が、入社を希望するコンサルティングファームとは、どんな企業でしょうか。
今回は、コンサルティングファームに着目し、その特徴や就活における対策について、ご紹介していきます。
他の企業の選考と異なる点についても、ご紹介していきますので、参考にしていきましょう。
コンサルティングファームとは
そもそも、コンサルティングファームとは、どんな企業でしょうか。
最初に、コンサルティングファームについての理解を深めていきましょう。
コンサルティングファームの特徴
企業が、継続して業務を運営し、成長し続けることは簡単なことではありません。
日夜、課題を可視化し、その対策を講じながら、より良いサービスや商品を提供し続けることが必要です。
しかし、多くの企業で、自社が抱える課題を単独で解決できない可能性を持っています。
こうした、多種多様な課題を解決するための業務を、「コンサルティング」と呼んでいます。
このコンサルティングを専門として、サービス展開している企業を「コンサルティングファーム」と呼んでいます。
コンサルティングファームでは、中長期的な経営戦略、M&A、システム導入など、企業が抱える課題を解決する支援をしています。
代表的なコンサルティングファームには、以下のような大手企業があります。
- デロイトトーマツコンサルティング
- マッキンゼー&カンパニー
- A.T.カーニー
- ボストンコンサルティンググループ
- 三菱UFJ リサーチ&コンサルティング
これら以外にも、コンサルティングを実施している企業は、大小の規模で数多く存在しています。
コンサルティングファームは、得意とする業種や業界がある場合も多く、その分野での課題解決のスペシャリストとして、企業の課題解決に努めています。
事業会社との違い
国内にある主な企業は、事業会社と呼ばれ、コンサルティングファームとは異なる運営形態を保有しています。
デジタル大辞典では、事業会社とは、以下の意味があります。
・一般に、金融以外の事業を営む会社。狭義には、商業を除く場合もある。
これに対して、コンサルティングファームとは、
・専門家の立場から相談や指導する会社。企画や立案を手伝う会社。
となります。
このように会社の意味合いが、そもそも違うことが分かります。
また、その他にも以下のような違いがあるとされています。
コンサルティングファーム | 事業会社 | |
期間 | 短い場合には、1ヵ月程度 | 事業により数年単位など |
人事面 | プロジェクト単位でアサイン | メンバーは固定的 |
コンサルティングファームの種類
コンサルティングファームは、主に企業のどのような課題に対応するかで、いくつかの種類に分類されます。
しかし、企業が抱える課題の種類も多いため、ここでは、主な種類についてご紹介していきましょう。
①戦略系コンサルティングファーム
外資系企業や、比較的規模の大きな企業に足して、経営戦略などに関するコンサルティングを実施する会社を指します。
従来の経営戦略を見直すだけではなく、新規参入する業界への対策など、幅広くサポートを行います。
代表的な企業には、「マッキンゼー・アンド・カンパニー」「ボストン コンサルティング グループ」などがあります。
②ITコンサルティングファーム
企業のIT化やIT全般に関する事業戦略の立案や、アドバイスを主とするコンサルティングファームです。
政府が推奨するDX化(デジタルトランスフォーメーション)も追い風となり、ますます注目されています。
「ケンブリッジテクノロジーパートナーズ」「フューチャーアーキテクト」などが有名です。
③組織人事系コンサルティングファーム
企業運営には欠かせない組織や人材に特化した戦略を支援するのが、組織人材系コンサルティングファームです。
大手企業では、組織変更や組織の体系化には、労力を費やします。
企業の成長を加速する上で、より効果的な組織とは何か、人財要件とは何かを企業と共に考えていきます。
「マーサージャパン」「リンクアンドモチベーション」などが有名です。
④総合系コンサルティングファーム
企業単位や事業単位の戦略の立案、IT戦略、システム化構想などの上流フェーズから、会社組織全体のさまざまな側面で支援を行うのが、総合系コンサルティングファームです。
課題が明確になっていない場合や、企業全体を戦略的に変化させたいと考える際に、利用します。
総合系コンサルティングファームは、就活生にも人気があります。
有名な企業としては、「アクセンチュア」「BIG4(※)」があります。
※BIG4:世界4大監査法人グループ(PwC、EY、KPMG、デロイト トーマツ)を指します。
⑤シンクタンク
シンクタンクとは、専門性の高い分野に関して、データ収集や分析を通して、将来性や指針を導き出す役割を担います。
国内のシンクタンクは、
- 政府系シンクタンク:省庁や地方自治体をクライアントとする
- 民間系シンクタンク:民間企業をクライアントとする
に分類されます。
「野村総合研究所」「三菱総合研究所」「みずほ総合研究所」が、有名です。
コンサルティングファームに就職するメリット・デメリット
次にコンサルティングファームへ就職した際の、メリット、デメリットをご紹介していきましょう。
コンサルティングファームを就活の候補先として検討する際には、ここでご紹介するメリット、デメリットを参考に、自分にとって最適化を熟考する必要があります。
メリット
コンサルティングファームに就職するメリットを先に、ご紹介します。
①年収が高い
就活生にとって、最も大きなメリット(魅力)は、年収の設定が高いことです。
また、年々、新卒の給与が上がる傾向にあります。
一般企業と比較して、コンサルティングファームの初任給の平均が高いとされ、戦略系コンサルティングでは、約2.3倍も違うと言われています。
以下に、1つの目安として、大手コンサルティングファームの初任給をご紹介します。
会社名 | 区分 | 初任給 |
ボストン コンサルティング グループ | 戦略 | ¥7,000,000 |
マッキンゼー・アンド・カンパニー | 戦略 | ¥7,000,000 |
A. T. カーニー | 戦略 | ¥6,600,000 |
※ここで、ご紹介している年収は、各社の公式サイトや就活エージェントが公開している数値を参考にしています。そのため、参考データとして、ご活用ください。
こうして見ると、一般企業と比較しても圧倒的な金額差があることが分かります。
ただし、コンサルティングファームにも、大小さまざまな企業規模があります。
そのため、全ての企業が一般企業と比較して年収が高いと断言できるのではなく、高い傾向があると理解しておくことも必要です。
②キャリア形成の幅が広い
前述している通り、企業のさまざまな課題を解決するための支援を行う特性から、広い範囲のサポートを必要としているのが、コンサルティングファームです。
各社には、得意とする、主軸となる分野がありますが、その1つだけで課題解決が済むという訳ではありません。
コンサルティングファームで、企業の支援を行うには、そこで働く人にも広い範囲での知識が必要です。
入社後から、さまざまな知識の習得、経験ができる点から、「コンサルティングファームで経験する1年は一般の事業会社の3年分の成長に相当する」とさえ言われます。
入社1年目であっても、プロフェショナルであることを求められる業界であるからこそ、多方面での支援力が身につき、キャリア形成の幅も広くなります。
実際には、業界や業種の知識だけではなく、プレゼン力、語学力など、広い知識習得が可能な場所で働くことが可能です。
③独自の文化を楽しめる
コンサルティング業界は、他の業界とは、少し異なる独特の文化があると言われています。
業務は、プロジェクト単位で実施されるため、さまざまな経験や知識を持つ人が集まります。
その中で、稼働率(チャージャビリティ)が評価指標になったり、プロジェクトの貢献度を360度評価で算定するなどの取り組みが実施されています。
早くから年功序列型ではなく、成果主義(実力主義)が取り込まれた業界であるからこそ、さまざまなチャレンジができる風土があります。
それ以外にも、スピード感を重視し、新しい取り組みを自ら実施する企業風土を持つ企業が多いため、福利厚生などにおいても、新しい制度を積極的に活用できるなどのメリットもあります。
デメリット
①残業過多になる場合がある
スピード感が重要視される業界であり、短期のプロジェクトの場合もあるため、残業過多になる場合があります。
短期で、仕組み作りをするなど急務の案件を担当した場合などは、どうしても残業しなければなりません。
残業が必ずしも発生する、多いと断言することはできませんが、残業が多いと感じる人が居ないということではありません。
②up or outの文化
外資系に多いとされるup or outの文化を、デメリットだと感じる方もいます。
up or outの文化とは、昇進の見込みがない社員は、辞める選択肢を取るなどネガティブな意味でも使われます。
実際には、「成長する意欲」「成長する努力」を持ち続けることが必要不可欠な業界です。
そのため、常に向上心を持ち続けることは不可欠だと考えておきましょう。
コンサルティングファームに向いている人
次に、コンサルティングファームに向いていると言われる人が、どのような人材か確認していきましょう。
論理的に物事を考えられる
企業が抱える問題の本質を見極め、論理的に課題解決の提案ができなければ、コンサル的ングを行うことはできないと言われています。
そのため、常に、物事を論理的に考える素養が必要です。
学生時代には、マストの要素ではなかったスキルですが、コンサルティングファームでプロフェッショナルとして働く上では、必須のスキルです。
早期に身に付け実践することが、求められると考えておきましょう。
コミュニケーション力が高い
顧客の窓口が、上位役職者が多くなるのも、コンサルティングファームの特徴の1つです。
また、社内のプロジェクトメンバーには、年齢や経験がさまざまな人が集まります。
その中で、業務を行うには、コミュニケーション力が必要不可欠です。
不明なことを積極的に調べ、確認する、提案するなど、人との関係性を構築し、成果を出す上では必須のスキルであるため、コミュニケーション力が高い人には向いています。
チャレンジ精神がある
困難な課題であっても、コンサルティングファームは企業の相談を解決する責務があります。
そこで働くには、困難な課題やスケジュールであっても、結果を出すチャレンジを怠ることはできません。
そのため、チャレンジし続ける精神力を持ち続けることが必要です。
メンタルが強い
メンタルが強いとは、以下のようなことを示しています。
- 会社の上の立場の人を相手にすることに臆さないこと
- 常に価値をはっきし続けなければいけないこと
- 残業が多いこと
実際には、失敗をした場合には、それをバネにして成長する努力をし続けるタフさが必要です。
向上心が高い
顧客の課題解決をするには、課題を解決する手法だけではなく、業界の特性や法令、新しい仕組みなど、さまざまな知識が必要です。
1度に全てのことを身に付けることはできませんが、学び続け、自分自身が成長し続ける向上心を持ち続けることが必要です。
体力がある
前述している通り、時には残業が過多となる可能性があります。
そのため文字通りの体力がある人、そして、思考体力がある人も活躍できる可能性があります。
コンサルティングファームへの就活について
最後に、コンサルティングファームを希望する際の、就活の特徴についても、ご紹介していきましょう。
他とは異なる選考スケジュールを理解する
就活においては、3年生の後半から企業分析を開始する方が多いと言われています。
しかし、コンサルティングファームは、一般的な活動時期よりも早く開始する必要があります。
コンサルティングファームでは、主に3年生のサマーインターンで広く学生を集め、優秀な人材集めを行う傾向があります。
最近では、2年生からインターン参加を可能としている企業もあり、学生の囲い込みをおこなっています。
このサマーインターンの状況で、内々定を出す企業もあり、その囲い込みは年々早くなってきています。
選考対策にも注意が必要
選考対策にも特徴があります。
他の選考とは異なり、フェルミ推定の問題や、ケース面接なども重要視されます。
SPI3と合わせて、こうした内容についても対策を取っていきましょう。
選考対策については、こちらの記事(【完全網羅】ケース面接の攻略4ステップから対策法まで解説)(フェルミ推定:やり方や考え方を徹底攻略!【例題あり】)も参考にしてください。
OB訪問は必須
実際に勤務しているOBを通して、実際に必要なスキルや業務の実情を知ることは、就活全般において有効です。
しかし、コンサルティングファームの場合には、マストだと考えておきましょう。
コンサルティングという専門性の高い業務を行う上では、実際の業務内容や選考で重要視されるスキルの情報は、企業選びや選考対策に必要です。
学生の間に、先輩との関係性を作り有益な情報が入手できる環境を構築しておきましょう。
まとめ
今回は、コンサルティングファームへの就活をテーマに、ご紹介しています。
独特の文化で成長し、広い知見が必要とされるコンサルティングファームへの就活は、一般企業向けの活動よりも早期に実施する必要があります。
少しでも興味がある方は、できるだけ早く就活の計画を立て行動することが、内定の近道です。
是非、本記事を参考にコンサルティングファームへの就活を実施してください。