
内定保留のポイントとリスク ~内定保留メール例文紹介~
2023年4月27日更新
はじめに
本記事の読者に、就職活動生の方がいらっしゃると思います。
その中で、内定をいただいて喜んでいる方がいるのではないでしょうか。
内定をいただけたことは、企業の方から一緒に仕事をしようという意思表示であるため、とても喜ばしいことだと思います。
複数の企業から内定をもらうことや、内定はもらえたけどまだ本命に向けた就職活動が続いて、就職活動をまだ辞めたくないと思うことはないでしょうか。
内定をいただけたことで、選択肢が増え、決心がつくまで簡単には選択肢を捨てたくないはずです。
そのような状況になって、不安になっている方がいらっしゃいましたら、本記事を参考にして、少しでも不安要素を削減できて就職活動を続けられるようにしましょう。
内定を保留にするメールなどの内容について一緒に見ていきましょう。
~目次~ ☑内定を保留にしたい場合と、その際のポイントとリスク ☑内定保留を申し出る際のメール例文紹介 ☑保留後に承諾する場合のメール例文紹介 ☑保留後に辞退する場合のメール例文紹介 ☑まとめ |
内定を保留にしたい場合と、その際のポイントとリスク
内定を企業からもらえたが、志望順位の高い企業、本命の企業に向けてまだ就職活動を続けたい場合があると思います。
そのような際に、どのようにすれば良いのでしょうか。
内定保留のメールをすることで、本命を諦めざるを得ないといった問題は解消できます。
また、内定を保留にしたい場合のポイントとリスクについても紹介します。
順を追って見ていきましょう。
①意思表示までの期間
就職活動生が意思表示するまでの期間は、企業から内定の連絡をいただいてから、入社するか否かの意思表示は、おおむね数日~1週間の期間内にと定められていることが多くあります。
できるだけその間に早く意思表示をしたいところではありますが、保留したい場合は1週間までは意思表示を引き延ばせることを覚えておきましょう。
②なぜ期間が定められているのか
では、なぜ企業は就職活動生の内定申し出に期間を定めているのでしょうか。
それは、内定を辞退する就職活動生が現れると、すぐに他の人材を探さなくてはならないからです。
企業は他の就職活動生にも採用までに至る面接などを行っているため、その方々にも合否を待ってもらう状態になっており、その相手をいつまでも待たせるわけにはいきません。
それが背景となっており、内定を保留できる期間が定められていると考えられます。
③内定保留期間を延ばしたいときの方法
あなた自身のキャリアをいろいろ熟考した結果、1週間では決めきれない場合には、企業の採用担当者に正直に交渉してみましょう。
あらかじめ返答する日にちを提示して、内定の保留期間を限度の1週間以上に交渉する方法もあります。
自分自身で企業側に提示した日付には必ず意思表示をしなくてはなりません。
保留期間を延ばしたい場合のポイントについて3つほど紹介したいと思います。
ポイントを抑えることで、企業側が待つまでの気持ちが変わるかもしれません。
1)入社意欲のアピールをする
内定の保留で、企業側に待ってもらいたい際には内定先への入社意識があることをはっきりとアピールしましょう。
入社意識があると感じてもらえることで、待つ側の気持ちは大きく変わるでしょう。
内定の保留の申し出をすると、入社する意識が低いと見られてしまう可能性があり、その企業で働きにくくなってしまう恐れがあります。
内定をいただいた企業に対して魅力を感じていることや、第一志望の圏内に属していると考えているといった意思を伝えることが大事です。
2)内定保留の理由はあらかじめ考えておく
内定保留の理由を聞かれた場合に備えて、前もって答え方を考えておきましょう。
内定の保留を申し出る際に、ほとんどの場合が内定先から保留する理由を聞かれることでしょう。
そこで、軽率な答えをしてしまうと、保留を申し出した企業から本当に自社のことを考えているのかなどの疑問が残ると思われ、印象が悪くなってしまう可能性があります。
受け取り手が納得できる内容かつ入社意欲を見せることが大事と言えるでしょう。
せっかくの内定を保留の段階で無駄にしないようにしましょう。
3)いつまで持ってもらうのかを明確にする
これはさきほど紹介したように、内定をいただいた企業に、いつまで待ってもらいたいのかを明確に提示することです。
ご自身のキャリアを考えることは、とても大切なことです。
内定を保留してもらった場合でも、意思が固まればすぐに企業にその意思表示をしてましょう。
④保留期間を延ばす際の注意点
内定保留は時間的な猶予が生まれ、有効活用したいものではありますが、同時にリスクも生じてしまいます。
その注意点について4つほど紹介します。
1)待ってもらえない場合がある
企業によっては、内定の保留を待ってもらえない場合があります。
企業の採用方針はそれぞれ異なり、早く人材を確保したいと考えているかもしれないからです。
保留の連絡をすれば待ってもらえるものと考えるのは危険です。
内定保留の申し出を断られたときの対応も、あなたなりに考えておきましょう。
2)内定取り消しになってしまう可能性がある
企業に内定の保留について申し出た結果、内定が取り消しになってしまうことがあります。
企業の方針はすべて同じではないからです。
内定の保留中に、他の就職活動生がすぐに内定を承諾したことで、そちらを優先して採用してしまう可能性があります。
内定をもらった企業の優先順位が低いため、内定取り消しになってもあなた自身の優先順位の高い企業に向けて就職活動を励むのか、優先順位が多少低くても内定を承諾するのかしっかりと考えたうえで答えを出しましょう。
だからこそ、優先順位を付けることは大事なのです。
3)第一志望でないことが企業に伝わってしまう
面接時では、「内定をいただいたらお受けします」または「御社が第一志望です」と答えていたのにも関わらず、内定を受けて保留を申し出ると、どうしても矛盾が生じてしまいます。
躊躇しすぎてしまうと、企業側は志望意欲が低いのではないかと考え、印象が悪くなってしまう恐れがあるでしょう。
そのように思われないように、内定を保留にする理由を明確にして、入社意欲のアピールをしていくことが大事と分かります。
4)オワハラされる可能性がある
内定の保留を申し出た際に、その企業からオワハラをされる場合が稀にあります。
オワハラとは何なのかご存じでしょうか。
それは、“就職早く終われハラスメント”です。
オワハラと呼ばれており、近年では社会的な問題へと発展しつつあります。
就職活動生の中には、企業からの圧力によって自分自身の意思に関係なく、他の企業でいただいた内定を辞退する方がいらっしゃるそうです。
しかし、オワハラに関しては、あまり見受けられない事例であり、オワハラを受けたくないからと言って内定を待ってもらうことを辞めるなんて考える必要はありません。
万が一、オワハラをされたとしても焦って内定承諾しないようにしましょう。
この要求に就職活動生が受ける義務はありません。
あなたの人生なので、企業が就職活動生の進路等を決めるようなことがあってはなりません。
ここまでで、内定を保留にするポイントとリスクが分かったと思います。
保留にするのか否かは、あなた自身が決めることなので、よく考えましょう。
時間に余裕がなく焦ってしまうかもしれませんが、そこで今一度考えることが大事です。
内定保留を申し出る際のメール例文紹介
では、実際に内定保留を申し出る際にどのようなメールを送れば良いのでしょうか。
企業からの内定メールに返信をします。
できるだけ早く返信することが大事です。
本文では、しっかりと内定を出してくれた企業の名前、人事の方のお名前を先に記載しましょう。
保留を申し出る際のポイントである保留にする理由、いつまで待ってもらいたいのか、意欲を簡潔に述べましょう。
さらに、内定をいただけたことに対して感謝の気持ち、待たせることに対してのお詫びも忘れてはいけません。
さいごには、あなたの氏名、メールアドレス、携帯番号、住所も記載しましょう。
そうすることで誰からの申し出かが明確になります。
これらのことを踏まえ、実際の例文を見ていきましょう。
以下の通りです。
件名:Re:〇月〇日の面接の選考結果につきまして 【株式会社〇〇】 株式会社○○ 人事部 ○○様 お世話になっております。 ○○(あなたの氏名)と申します。 この度は、内定のご連絡ありがとうございました。 実は、入社のお返事につきまして、しばらく猶予をいただきたいと思い、ご連絡を差し上げました。 先日の面接でもお話をさせていただいた通り、他社の選考も控えているため、そちらの話を聞いたうえで判断させていただいたいと考えております。 無理を申しまして大変恐縮ですが、可能でしたら、1週間後の〇月〇日まで返事を待っていただけないでしょうか。 内定をいただいたにも関わらず、身勝手な申し出をしてしまい誠に申し訳ございません。 ご検討のほど、何卒よろしくお願いいたします。 あなたの氏名 メールアドレス 電話番号 住所 ——————- |
先述のように内定を保留にしてもらいたい理由は、人によってそれぞれ異なるため、上記の理由の部分はあなたなりの理由にしましょう。
クッション言葉を用いることや、お願いをする側の立場なため、丁寧の言葉遣いや姿勢を忘れないでください。
保留後に承諾する場合のメール例文紹介
保留したのちに承諾したい場合はどのような内容でメールを送れば良いのでしょうか。
それは、以下の通りです。
件名:内定承諾のご連絡 (あなたの氏名) 株式会社○○ 人事部 ○○様 お世話になっております。 ○○(あなたの氏名)と申します。 内定の回答につきまして、猶予期間を設けていただき誠にありがとうございました。 検討の結果、ぜひ入社させていただきたいと考えております。 この度は、勝手な都合でのお願いにも関わらず、回答保留をご了承いただき、誠にありがとうございました。 これまで培ってきた経験を活かし、一日も早く貴社の戦力となれるよう精進してまいります。 今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。 あなたの氏名 メールアドレス 電話番号 住所 ——————- |
保留後に内定を承諾する場合は、回答保留に対するお礼の言葉と「ぜひ入社されていただきたい」といった入社意思をしっかりと示しましょう。
入社してからの意気込みを明確に伝えて、内定を保留にしたマイナス的な印象をカバーできると良いでしょう。
保留後に辞退する場合のメール例文紹介
保留にしたのち、いろいろと考えた結果、本命に向けて今もらっている内定を辞退したいと思うことはあると思います。
そのような場合では、どのような内容でメールを送れば良いのでしょうか。
以下の通りです。
件名:内定辞退のご連絡 (あなたの氏名) 株式会社○○ 人事部 ○○様 お世話になっております。 ○○(あなたの氏名)と申します。 内定の回答につきまして、猶予期間を設けていただき誠にありがとうございました。 検討の結果、大変申し上げにくいのですが、内定を辞退させていただきたく、ご連絡差し上げました。 選考にお時間を割いていただいたにも関わらず、このような形となってしまい申し訳ございません。 ○○様をはじめ、採用ご担当の皆様には心より感謝しております。 未筆ながら、貴社のますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。 あなたの氏名 メールアドレス 電話番号 住所 ——————- |
保留後に内定を辞退する場合は、内定を保留にしてもらったお礼の気持ちと、辞退の意思、それからお詫びの気持ちをしっかりと伝えましょう。
辞退する理由について、検討の結果という内容でも大丈夫です。
返信で詳しく聞かれた際には、答えられる限りで伝えください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
これまで、内定を保留にしたい場合の対処法、それのポイントとリスク、それから内定を保留にするメール例文、保留後に内定を承諾あるいは辞退するメール例文について詳しく見てきました。
内定の保留には期間の限度が定められており、意思が固まり次第、なるべく早く返信をするということが分かったと思います。
内定を保留にすることで選択肢の猶予が生まれますが、その分リスクも生じてしまいます。
それらを理解した後に、考える時間が欲しい場合には、企業に内定保留の申し出をしてみてはいかがでしょうか。
就職活動にはあまり時間がありません。
しっかりと自分自身の考えを見直して、納得のいく行動を採るのがベストだと思います。
いくつかのメール例文について紹介してきましたが、必ずしもその通りに連絡しなければいけないということはありません。
本記事を内定保留したい際に、参考にしていただけたら幸いです。