
【面接対策】雑談雑談形式の面接の攻略法とは?
2022年12月19日更新
はじめに
就活の場で行われる面接には、様々な形式があります。
一般的には、面接を受ける側の人が面接官からの質問に回答していく形式です。
しかし、それ以外に「雑談形式」で実施される面接があります。
「雑談形式の面接って、雰囲気が柔らかいだけ?」
「何を知りたくて雑談形式にするんだろう…」
「何が評価のポイントになるの?」
というように、通常の面接よりも面接官の意図が見えにくく、困惑してしまう人は少なくありません。
そこで本記事では、雑談形式の面接とはどのようなものかという基本的な情報から、なぜ雑談形式の面接が広がりを見せているのか、そして対策方法についても詳しくご紹介します。
今後面接を控えている方や幅広い面接形式に備えておきたい人は、ぜひ最後までお読みくださいね。
もくじ
雑談形式の面接とは?
「雑談形式」と聞くと、どのような面接をイメージするでしょうか?面接官とまるで友人のような雰囲気で、ラフに話すような面接でしょうか。
「雑談形式」の面接と言っても、面接であることに代わりはありません。そのため、まるで友人との会話のように、終始フランクな雰囲気で面接が進むことはありません。
基本的には、通常の面接のような質疑応答が行われます。その上で、面接開始直後のオープニングトークや質問の合間、そしてクロージングトークなどで雑談が行われるのです。
そのため、雑談形式であっても一般的な質疑応答があることは十分注意しておきましょう。
雑談形式の面接が増えている背景
では、なぜ雑談形式の面接を取り入れる企業が増えているのでしょうか。
最も大きな理由は、企業側が学生の「素の様子」や、「本当の能力」を知りたいと考えていることが大きな理由です。
近年インターネットが普及したことにより、SNSで「面接時に聞かれた質問」や「面接の雰囲気」、「面接官の態度」などを手軽に確認できるようになりました。
その結果、従来の質問に対して学生はしっかり練られた回答をすることが多く、その回答を元に面接官が評価した結果、入社後の評価にギャップが生じたり、精神的にダウンしてしまう学生が増えてしまっているのです。これは企業、そして学生にとって全くメリットがありません。
そのため、学生の「素の様子」や「本当の能力」を知るために、事前に質問が予想できない雑談形式が多く用いられるようになっているのです。
ここまで聞くと、「そもそも企業側が質疑応答の質問を変更したらいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし企業は選考基準に基づき、最も合理的な質問をしているからこそ変更が難しいほか、質問を変更してもSNSが普及している以上、どこからか漏れてしまう可能性があります。
そのため、事前に回答を用意することが難しい雑談形式の面接が重宝されているのです。
雑談形式の面接で人事が見ているポイント
では、雑談形式の面接では、人事はどのようなポイントを見ているのでしょうか。
①学生の素の様子
②コミュニケーション能力
③臨機応変な対応力
今回は、3つのポイントをご紹介します。
①学生の素の様子
まず見ているのは、学生の素の様子です。
従来の質疑応答形式では、「本当の自分の意見」ではなく、「企業に魅力を感じてもらえる意見」を準備して面接に臨む学生が少なくありません。
その結果、質問の答えだけではなく、キャラクターすらも企業の理想形を作り込んでくる学生もいます。
企業の理想を様々な情報から捉え、理想を理解した上で演じることはひとつの能力かもしれません。
しかし、自分自身を偽って入社すると心地よく働くことができなくなり、企業・学生双方が時間や労力を大きく損なうことになります。
そのため対策不能な雑談を通じて、学生の素の様子、すなわち本質的な人柄やキャラクターを理解することで、企業は本当に目の前の学生が自社の雰囲気に合っているのか、本当に活躍できるのかということを見極めているのです。
②コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は、雑談形式の面接では特に重要なポイントとして見られています。
なぜなら、どのような職種に就くとしても、コミュニケーション能力は非常に重要だからです。
面接において、従来の質疑応答を上手に答えることができるだけでは、決してコミュニケーション能力が高いとは言えません。
相手に合わせて話すことや聞くこと、相手の質問に対して的確な回答を行うことができて初めて、真にコミュニケーション能力が高いと言うことができます。
雑談形式の面接では、事前に質問に対する対策ができないからこそ、学生の真のコミュニケーション能力を見極めるのに最適なのです。
③臨機応変な対応力
事前に質問への対策ができないからこそ、臨機応変な対応力を見ることができる点も、雑談形式の面接が支持されている理由です。
雑談形式だからこそ、学生目線に立つと、想像できないような質問を急にされることもあるでしょう。
その質問に対してすぐに自分の考えを伝えることはもちろん、他にされている質問との一貫性も重要になります。
全ての質問に対して自分のキャラクターや自分の言葉で答えている分には問題ありませんが、作り込んだ回答しかしていない場合には簡単に矛盾が生じます。
そのような矛盾を見つけるという点においても、雑談形式の面接は非常に有効なのです。
雑談形式の面接攻略ポイント
では、雑談形式の面接はどのように攻略するのが良いでしょうか。
①礼儀やマナーはきちんとする
②リラックスしすぎない
③自分の意見を主張する
④話す内容は全て評価されている意識を持つ
⑤自分のアピールポイントを織り交ぜて話す
特に重要となる、5つのポイントをご紹介します。
①礼儀やマナーはきちんとする
雑談形式であっても、面接の場であることに代わりはありません。
そのため、礼儀やマナーは通常の面接同様にきちんとしておくことが大切です。
雑談形式の面接であるために、盛り上がりを見せたトークでため口になってしまったり、馴れ馴れしい態度になってしまう人がいます。
社会人になっても、目上の人や取引先の人と雑談をする場面は少なくありません。社会人の予行練習だと思って、礼儀やマナーには万全を尽くしましょう。
②リラックスしすぎない
リラックスしすぎないことも、雑談形式の面接における重要なポイントです。
フランクな雰囲気だからといって、気を抜いて良いわけではありません。自分が評価されている側だという意識は常に持っておくことが大切です。
緊張感がなくなってしまうと、言葉遣いや姿勢が悪くなってしまったり、質問に対する回答以上の雑談をしてしまうなどの弊害があります。
どれだけ場の雰囲気が柔らかかったとしても、「この場は面接である」という意識を持つことで十分に防げるはずです。自分で自分を律する意識は常に持っておきましょう。
③自分の意見を主張する
雑談形式だからこそ、つい相手の意見に同調してしまうことがあります。同調することは悪いことではありませんが、同調ばかりでは自分の意見がないと思われてしまう可能性があります。
雑談形式の面接は、面接官に合わせることができれば評価が上がる場ではありません。
面接官とコミュニケーションのキャッチボールを円滑に行うことができ、初めて評価の対象になります。
同調することはもちろん大切ですが、合わせて自分の意見を常に主張する意識を持って、コミュニケーションを取ることがおすすめです。
④話す内容は全て評価されている意識を持つ
雑談形式の面接における「雑談」は、全て評価の対象になっているという意識を忘れずに持ちましょう。
あくまでも質疑応答の部分が雑談になっているだけで、面接官はただ雑談したいわけではありません。
むしろ、雑談形式の面接の方が言葉の端々まで気に掛けておく必要があります。
「雑談」という言葉に惑わされず、自分の言葉一つひとつに責任感を持つことが大切です。
⑤自分のアピールポイントを織り交ぜて話す
ただ雑談をするのではなく、回答に自分のアピールポイントを織り交ぜる意識を持ちましょう。
ただの雑談ではなく、雑談中も面接をされていることに代わりはありません。
そのため、雑談を通じてただコミュニケーションを取るのではなく、自分自身をアピールすることが大切です。雑談に違和感なく織り交ぜることができるアピールポイントがある場合、会話の中にどんどん取り入れていきましょう。
ただし、そもそも雑談の内容にそぐわないようなアピールは禁物です。
円滑なコミュニケーションを取ることを第一優先に、問題ない範囲でアピールをしていくことが大切です。
雑談形式の面接で良く聞かれる質問
では、雑談形式の面接ではどのような質問が聞かれるのでしょうか。
①就活に関する内容
②時事問題に関する内容
③大学生活に関する内容
質問の具体例だけではなく、回答例も交えてご紹介します。
①就活に関する内容
最もよく聞かれるのは、「就活をしてみてどう?」「就活は楽しい?」など、就活に関する内容です。
これらの質問を通じて企業は、就活に対する向き合い方や力の入れ具合などを確認しています。
そのため、「就活はスケジュール調整や企業の下調べなど、大変なことが多いですが知らない企業をたくさん知ることができるため、楽しいです」といった回答や、「就活は日頃接することができない社会人とお話することができ、自分の考えの稚拙さや新たな知識をたくさん知ることができるため学びが多く、楽しいです」といった回答がおすすめです。
つい「就活は大変ですが、楽しいです」といった回答になってしまいそうですが、「何が」という部分をより具体化して回答することで、スムーズなコミュニケーションを行うことができます。
②時事問題に関する内容
時事問題に関する意見も、雑談ではよく取り上げられる内容です。
「最近増税についての話題がよく聞かれるけど、どう思う?」「もうすぐ選挙があるけど、選挙には行っているの?」など、その時々で話題になっていることが質問されることはよくあります。
事前にニュースなどを確認し、基礎知識があるならば「私はこれまで、Webで一覧になっている各政党のマニフェストを確認した程度で選挙に行っていましたが、選挙権が18歳からになったことをきっかけに、深く勉強するようになりました」など、自分の行動や考えを明確に伝えることがおすすめです。
ただし、知らない話題を聞かれた場合には、「勉強不足で申し訳ございません。その話題について詳細を知らないため、教えていただけますか?」など、真摯な回答を行うことも大切です。
③大学生活に関する内容
大学の授業に関する内容や友人関係、部活やアルバイトについてもよく聞かれます。
「大学ではどんな授業を取っているの?」「なぜその部活やアルバイトをしようと思ったの?」など、大学生活全般に関わる質問は非常に多いです。
この時、「単位が取りやすい授業を選択しました」「友人に誘われたのでアルバイトを始めました」といった、自分の意思や意見を感じられない回答はNGです。
「大学では、専攻している経営学以外に、日本文化が好きなので日本文化に関わる授業をよく取っています」といった回答や、「私はコミュニケーション能力に自信が無かったので、多くの人と話す必要がある接客業を通じて克服することを目的に、アパレルの販売員をしています」など、自分の意思や意見が明確に伝わる回答をすることが大切です。
雑談形式の面接は対策できる?
雑談形式の面接はあくまでも「雑談」だからこそ、質問を予想してそのための回答を準備することはできません。どんな質問に対してもスムーズに回答するためには、事前に回答を準備できる質問にも、自分を偽った形の回答にしないことです。
面接は、企業が学生を評価するだけの場ではありません。学生自身が自分に合う企業を見極めるための場でもあります。
だからこそ、嘘偽りの自分で評価を獲得しても意味がないことを理解して、ありのままの自分で面接に臨むことが1番の対策になるのです。
本当に自分に合った企業を見つけやすいのが「雑談面接」
本記事では、雑談形式の面接とはどのようなものかという基本的な情報から、なぜ雑談形式の面接が広がりを見せているのか、そして対策方法についても詳しくご紹介してきました。
「雑談形式の面接って、雰囲気が柔らかいだけ?」「何を知りたくて雑談形式にするんだろう…」「何が評価のポイントになるの?」といった疑問は、解消することができましたか?
雑談形式の面接では、面接官や企業の真の雰囲気を掴みやすいことから、学生にとっても自分に合った企業を見つける上では非常に役立ちます。
自分に本当に合った企業を見つけて、ぜひ明るい未来を掴んでくださいね。