
【23・24卒】就活に向けたGABテストの対策や例題について
2022年7月26日更新
はじめに
今やほとんどの企業が、就活で取り入れる適性検査ですが、その中の一つである「GAB」をご存知でしょうか。有名な「SPI」や「玉手箱」と比べ、知名度が高くないので、不安に感じる就活生も多いと思います。
GABの出題範囲や内容は独特で、難易度に至っては最も難しいと言われています。
「試験を受けたけど全くできなかった…」とならないためにも早めの対策が肝心です。
そこでこの記事では、GABの傾向や解き方のパターンを紹介していきます。
これから受験を控えている方や、志望する企業の適性検査にGABが採用されているという方は、参考にしてみてください。
もくじ
1.就活におけるGABテストと受験方式とは
「GAB(ギャブ)」とは、日本SHL社が新卒の総合職向けに開発した適正検査のことです。Graduate Aptitude Battery(総合適性診断テスト)の略称であり、総合商社などの日系企業に多く導入されています。
内容は、言語理解、計数理解、パーソナリティの3科目から構成されます。言語や計数といった知識系の問題は、SPIやCUBICなどの他の新卒採用向けの適性検査よりも難易度が高く、かつ制限時間も短く設定されていることが特徴です。
また、GABの受験方法は以下の3つがあります。
・GAB|企業で受験する
・C-GAB|テストセンターで受験する
・Web-GAB|自宅で受験する
企業からどの受験方法を指定されても戸惑わないよう、事前に内容をチェックしておきましょう。
GAB|企業で受験する
企業が個別に用意した会場、もしくは採用試験を受ける企業に出向いて受験する、マークシート方式の筆記試験です。制限時間は「言語理解:25分」「計数理解:35 分」「パーソナリティ:30分」の合計90分となります。
「GAB」の場合、問題数の公表がありません。事前の対策として知っておきたいところではありますが、問題を反復して解くという対策法でカバーしましょう。
そして言わずと知れたマークシート方式の筆記試験なので、筆記用具の準備は忘れないようにしましょう。
C-GAB|テストセンターで受験する
全国300カ所以上にあるテストセンターに出向き、会場にあるパソコンを使って受験するWebテスト方式の試験です。「GAB」では言語・計数・パーソナリティの3科目でしたが、「C-GAB」には「英語」が加わります。
制限時間は「例題:5分」「言語理解:15分(32問)」「計数理解:15分(29問)」「英語:10分(24問)」の合計45分となります。
なお、パーソナリティ試験は、各自事前にWeb上で受験することとなっていますので、ここでの受験時間には含まれません。
また、本人確認のため、受験前に写真撮影が行われます。
服装の指定はなく、私服でも構いませんが、企業に送信されるものなので、奇抜な服装は避けましょう。
Web-GAB|自宅で受験する
自宅のパソコンを使って受験する、Webテスト方式の試験です。「Web-GAB」は「GAB」と同じで、言語・計数・パーソナリティの3科目が出題されます。
制限時間は「言語理解:25分(52問)」「計数理解:35分(40問)」「パーソナリティ:20分(68問)」の合計80分です。
パーソナリティの試験は、20分間ですが、68問すべての問題に答えなければいけないため、事実上、制限時間はありません。
しかし、制限時間がないからといって、パソコンを置いたままにしてしまうと、セッション切れになってしまうので、集中して問題を解くようにしましょう。
2.就活生が知っておきたいGABテストの対策
GABは、他の適正検査に比べ、難易度が高いことで知られるテストです。また、制限時間も短いため、対策をしていなければ良いスコアを出すことは難しいでしょう。どのテスト方式にも共通する「言語・計数」そして「パーソナリティ」の対策について、以下のポイントをまとめました。
・言語・係数|傾向と解き方のパターンを知っておく
・パーソナリティ|自己分析と企業研究
これからGABを受験する方は、とにかくスピードが重要だと心得ておきましょう。1問1問をすばやく解き、最後までたどり着けるかが適性検査を突破するカギです。
言語・計数|傾向と解き方のパターンを知っておく
一般的な適性検査として有名なSPIは、問題文が短くシンプルなつくりであることが特徴です。しかしGABの場合、長文やグラフ・図表の読み取り問題が多く、かつ短時間で解く必要があります。
それぞれの出題形式は以下のようなパターンです。
◆言語理解:数百文字からなる本文を読み、設問にあてはまる選択肢を選ぶ
(本文例)
私は雨の日が好きだ。雨音が心地よく、集中力が高まる気がする。友人はあまり好まないないと言うが…(数百文字)
(選択肢)
- 文脈の論理から明らかに正しい。または正しい内容を含んでいる。
- 文脈の論理から明らかに間違っている。または間違った内容を含んでいる。
- 本文の内容からだけでは、設問文は論理的に導けない。
(設問例)
雨の日が嫌いだという人は多い。
実際は、1本文に対して設問が数問用意されています。本文を読む段階でかなり時間を取られてしまいますので、本文に目を通す前に、選択肢・設問にも目を通し、効率良く解いていくのが良いでしょう。
◆計数理解:グラフや図表を元に答えを導き出す
(例題)下の表から数値を読み取り、正しい選択肢を選びなさい
A | B | |
XX | 2.5 | 2.0 |
YY | 1.5 | 3.0 |
(設問例)
XXにおけるBの数値はなにか
(選択肢)
1.5 2.0 2.5 3.0
問題自体は難しいものではありません。中には計算を必要とする問題もありますが、概算で答えを出し、選択肢から選ぶのが良いでしょう。
難易度が高いと言われるGABですが、問題形式には一定の法則性があります。問題の傾向と解き方のパターンを理解して、焦ることなく落ち着いて取り組みましょう。
パーソナリティ|自己分析と企業研究
SPIや玉手箱でも実施されるような、性格を測るテストです。設問に対して「あてはまる・ややあてはまる・ややあてはまらない・あてはまらない」といった選択肢を選んで答えていきます。知識の問題のように事前の準備や対策は、必要ありません。
パーソナリティの検査は、企業とマッチするかを見極めるものでもあります。企業研究を行い、求める人物像や、企業理念を参考に答えるのも一つの方法です。
しかし、一貫性のある回答が好ましいとされています。
テストを受ける前には、自己分析を行い、自分の考えをまとめておくのが良いでしょう。
3.おすすめのGAB対策は玉手箱を練習する
「GAB」のような適性検査の中に「玉手箱」がありますが、どちらも日本SHL社が開発しているテストです。
玉手箱の出題科目は「言語・計数・英語・パーソナリティ」から構成され、C-GABの出題科目と同じです。内容に関しても、玉手箱の出題範囲の中に、長文読解や図表の数値読み取りといった問題形式を含んでおり、出題パターンを知るのに適しています。。
適性検査の対策は、他の検査を参考にするというのも方法の一つではありますが、GABの場合は、SPIを参考にするよりも、出題傾向や範囲が似ている玉手箱を選ぶと良いでしょう。
4.GABテストのパーソナリティに関する例題
パーソナリティ性格診断のテストでは、受験者の性格や思考が、企業とマッチするかを見極めるために行われます。テストでは、以下のような問題が出題されます。
(問題例1)物事を深く考えるほうだ
(選択肢)あてはまる ややあてはまる ややあてはまらない あてはまらない
(問題例2)自分が最も近いと思う選択肢を選べ
(選択肢) A:社交的なほうで、誰とでも仲良くなれる
B:一人で過ごすことが好きだ
自分にあてはまるものを選ぶだけなので、難しいものではありません。しかし考えすぎてしまって、回答に一貫性が見られない場合は、企業に不信感を与えてしまいます。素直に答えるのが良いでしょう。
また、選択肢の中に「わからない」や「ややあてはまる・ややあてはまらない」といった中間的な答えが用意されている場合もありますが、多用し過ぎると意志が弱いと判断されてしまう可能性があるので、注意が必要です。
5.就活におけるGABテストに関するよくある質問
新卒採用の適性検査の中で、最も難しいとされるGABについてですが、事前知識を頭に入れておけば落ち着いて試験に取り組むことができます。そこで、GABに関するよくある質問についてまとめてみました。
・GABテストで時間が足りない場合はどうするのが得策?
・CABとGABテストは何が違うの?
・GABだけの参考書ってある?
少しでも得点アップに繋げるために、不安な部分があれば解消しておきましょう。
GABテストで時間が足りない場合はどうするのが得策?
GABは、SPIや玉手箱、CUBICといった他の採用適性検査に比べ、難易度が高く、かつ制限時間が短いため、時間切れになってしまう可能性が非常に高いテストと言われています。
大切なのは、最後までたどり着くことです。
100点を狙って、1問に時間をかけるのではなく、わからないと思ったらすぐに次の問題に取り掛かる癖をつけましょう。
そして、わからない場合は必ず何かしら答えるようにしましょう。誤謬率は計測されていないので、少しでも正解率を上げるために、すべてを埋めることが得策です。
CABとGABテストは何が違うの?
「GAB」と同じく、日本SHL社が開発している適性検査の中に「CAB(キャブ)」がありますが、こちらはコンピューター職向けに開発された適性検査です。出題科目は「暗算・命令表・法則性」となり、新卒総合職向けの「GAB」とは内容が全く異なります。
「CAB」は、SE・プログラマーなどの専門職への適性を測るものです。主にIT業界などで採用されるテストとなり、SEやプログラマーといった職種を志望しない学生にとっては、CABを受験する機会はほぼないと言ってもよいでしょう。
GABだけの参考書ってある?
GABに特化した参考書は販売されておらず、基本的にCABとGABがセットで売られていることが多いです。特化型ではありませんが、GABの受験を控えている方は、参考書を使って十分に対策ができます。
また、参考書を選ぶときは、自分が受験するテスト形式が掲載されているかを確認しましょう。最近ではコロナの影響もあり、Web-GABが増えていますが、マークシートとWebでは出題傾向が若干違います。
参考書によっては、マークシート方式のみの対策が載っており、Web方式の対策は別冊で販売しているので、事前に確認しましょう。
そして、参考書は必ず最新版を購入することをおすすめします。参考書は、前年の予測で問題を載せています。1年の差と思うかもしれませんが、社会情勢などで出題傾向が変わる可能性もありますので、損をしないためにも最新版を手に入れることを推奨します。