【資格】簿記が就職で有利になる理由を解説!
2024/8/26更新
はじめに
就活を見据えて資格を取得しておこうとする大学生は多く、特に人気なのは簿記です。
この記事では、簿記が就活で有利になる理由や取得時期などについて解説しています。
対象は以下のような疑問を持つ就活生です。
- 簿記を取得していると就活で有利になるの?
- 就活に間に合わせるにはいつまでに簿記を取得しておけばいいの?
- 簿記以外に就活で有利になる資格はあるの?
この記事を読むことで、上記の疑問はすべて解決できます。
それに加えて、この記事はあなたに以下のようなメリットを提供します。
- 就活における簿記の価値がわかり、簿記やほかの資格の取得を検討できるようになる
- 就活が始まる前にアドバンテージを取ることができるようになる
ぜひ最後までお読みいただき、就活を有利に進めてください!
なお履歴書に書ける資格について以下の記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
上京を志す地方学生ならジョーカツ!
あなたのキャリアを加速させるチャンス!
無料で利用できる快適な個室シェアハウス、
東京までの交通費サポート付き
首都圏の注目企業への就活ならジョーカツ
首都圏の学生ならスタキャリ!
理想のキャリアを実現へと導く第一歩!
あなたにピッタリのキャリアアドバイザーを選び、
自分にマッチする優良企業をご紹介
首都圏企業のES添削から面接対策まで、就活ならスタキャリ
簿記とはどんな資格なのか
そもそも簿記とはどのような資格なのか、以下に沿って説明します。
- 簿記の概要
- 日商簿記検定試験
- 難易度や勉強時間
簿記の概要
簿記とは、「帳簿記入」の略で、会社の日々のお金の流れを記録・計算・整理して、会社の経営状況を明確にする手段です。
お金の流れを適切に管理していなければ、会社経営はまともに成り立たないもの。
簿記という、毎日のお金の流れを一定のルールに基づいて管理する手段によって、会社の過去・現在・未来に渡るお金の流れが明らかになります。
お金の流れがハッキリしてこそ、会社はさまざまな意思決定を行うことができるのです。
簿記の知識は経理にしか役に立たない、と思っている人もいるかもしれませんね。
しかし、実際は経理以外のさまざまな場面において、簿記の知識を活用することができるのです。
たとえば、営業や企画などの職種においても簿記の知識があれば、サービスを提供するためのコストを会社の財務状況に照らして考えることができたり、取引先の経営状況を数字で理解したりできます。
このようにビジネスに関わる人であれば簿記の知識はあったほうがいいのです。
日商簿記検定試験
簿記の知識を測るために行われているのが簿記検定試験です。
簿記試験は、異なる3つの団体がそれぞれ別の検定試験を開催しているのですが、その中で最もメジャーなのは、日本商工会議所などが主催する「日商簿記検定試験(通称:日商簿記)」です。
日商簿記以外に「全経簿記能力検定試験」と「全商簿記実務検定」というものがありますが、今回は日商簿記について紹介します。
世間一般で言われる「簿記〜級」というのは、基本的に日商簿記のことを指しています。
日商簿記には3級から1級まであり、お金の流れに関するさまざまな知識が問われます。
難易度や勉強時間
日商簿記の取得難易度や勉強時間は次のとおりです。
級 | 難易度 | 合格率(※1) | 独学で合格するのに必要な勉強時間(※2) |
3級 | 低い | 40%〜50%程度 | 120〜140時間 |
2級 | 高い | 15%〜30%程度 | 370〜490時間 |
1級 | 極めて高い | 10%程度 | 870〜1,190時間 |
(※1 参考:日本商工会議所 受験者データ)
(※2 参考:資格の学校TAC)
1日2時間勉強にあてられる場合、「3級は2カ月程度」、「2級は半年〜8カ月程度」、「1級は1年半程度」の期間がかかる計算になります。
簿記が就活で有利になる理由
ここでは、簿記の資格を取得していると就活で有利になるということについて、以下4つの観点から解説していきます。
- 簿記の知識があると仕事の質が高まるから
- 簿記が特に有利になる業界
- 就活で有利になるのは簿記2級?3級?
- 簿記資格のアピールの仕方
簿記の知識があると仕事の質が高まるから
簿記が就活で有利になるのは、簿記の知識・考え方があらゆる職種において必要とされるからです。
先述のとおり、簿記の知識があると、自社や他社の経営状況が理解できたり、自社が提供するサービスのコストを財務状況等に照らして考えたりすることができます。
主としてお金の動きを仕事とする経理のような職種でなくても、営業・企画など多くの職種において、簿記の知識があると仕事の質が高まるのです。
就職後の仕事の質がある程度担保されるため、簿記は就活で有利になります。
簿記が特に有利になる業界
簿記資格の取得によって、就活で特に有利になる業界は以下の3つです。
- 金融業界(銀行・証券・リース会社など)
- 商社業界
- コンサルティング業界
これらの業界では、お金の流れや会社の財務状況などを深く理解できなければ仕事になりません。
そして、その能力を持っていることを証明できるのが簿記資格なのです。
上記3業界を志望している人は、簿記の取得を強くおすすめします。
なお、業界研究のやり方については下記記事にて解説していますので、ぜひご覧ください。
就活で有利になるのは簿記2級以上
一般的に企業から高く評価される簿記検定のレベルは2級以上です。
3級は簿記に関する基本知識があることの証明にはなりますが、自己PRとしては少し弱いでしょう。
2級を取得していれば、企業で働く上で必要となる実践的な知識を持っていることの証明になりますので、2級の取得がおすすめです。
そして余裕がある人は1級を取得することで、経理の知識が十分にあることをアピールできます。
簿記資格のアピール方法
簿記資格は就活で有利になると述べてきましたが、面接等で簿記をアピールする際に気をつけておきたいことがあります。
それは、「資格を取得していること自体」をアピールしても効果は薄いということです。
たとえば、「私の強みは簿記2級の資格を所持していることです」といったようなアピールでは、面接官に「この学生を採用したい!」と思わせることはできません。
次の図をご覧ください。
(引用:リクルート「就職活動・採用活動に関する振り返り調査」データ集2021年卒)
これはリクルートが行った調査で、「企業が採用基準で重視する項目」と「学生が面接等でアピールする項目」の割合を比較したものです。
この調査によれば、企業が採用基準で重視する項目のTOP3は「人柄」「自社/その企業への熱意」「今後の可能性」です。
したがって、面接で簿記資格を効果的にアピールするには、「人柄」「自社/その企業への熱意」「今後の可能性」の3項目で、高く評価されるような内容を話す必要があるということになります。
具体的には、以下の要素を軸に話を展開しましょう。
- なぜ簿記資格を取得しようと思ったのかを伝える
- 簿記の知識を就職後どのように活かすことができるのかを伝える
たとえば、「社会人として生産性の高い仕事をするには、お金の流れや会社の財務状況などを理解できる必要があると思ったので、簿記資格を取得しました」「御社の○○というサービスに特に興味があり、コスト面などについて簿記の知識を活用して貢献していきたいです」といったような内容は、好印象を与えることができるでしょう。
このアピール方法であれば企業が重視する「人柄」「自社/その企業への熱意」「今後の可能性」をしっかり伝えることができます。
簿記をいつまでに取得すれば就活に間に合うのか
簿記の資格取得を就活に間に合わせるには、いつまでに取得すればいいのでしょうか?
日商簿記検定試験は、年に3回(6月・11月・2月)開催されます。
したがって、就活に間に合わせるには、遅くても大学3年生の11月の試験に合格する必要があります。
それでは、11月の試験に合格するためにはいつから勉強を始めればよいのでしょうか?
先述のとおり、合格するのに必要な勉強時間は、3級で120〜140時間、2級で370〜490時間が目安です。
1日にどれくらいの勉強時間が確保できるのかを踏まえて、勉強の開始時期を逆算してみてください。
参考までに、毎日2時間勉強する場合の勉強開始時期は以下の通りとなります。
- 簿記3級:大学3年生の8〜9月から勉強開始
- 簿記2級:大学3年生の3〜5月から勉強開始
簿記以外に就活で有利になる資格
簿記以外に就活で有利になる資格のうち、合格に必要な勉強時間が少なくて取りやすいのは以下の2つの資格です。
- TOEIC
- MOS
それぞれ紹介します。
TOEIC
大学生にはおなじみのTOEICは、高得点を取っておけば就活において有利になります。
グローバル化が進行する社会において、あらゆる業界・職種で英語力は高く評価されるからです。
ユーキャンの「就職・転職に有利で役立つ資格ランキング!」でもTOEICは1位にランクインしています。
TOEICのスコアを持っていないと不利になる企業もあります。
なお、就活で高く評価されるTOEICの点数の目安は、700点以上といわれることが多いです。
TOEICの公式データによると、大学生の平均スコアは616点となっていますので、ぜひ700点以上を目指してみてください。
参考までに、TOEICで100点アップさせるときに必要な勉強時間について、オンライン英会話のレアジョブが次のような目安を提示しています。
現在のレベル | 100点アップに必要な勉強時間の目安 |
200〜300点 | 300~400時間 |
300~400点 | 300~400時間 |
400~500点 | 250~350時間 |
500~600点 | 250~350時間 |
600~700点 | 250~350時間 |
700~800点 | 500~700時間 |
800~900点 | 500~700時間 |
大学生の平均スコア616~700点を目指すには、250〜350時間が目安となるようです。
就活で有利になる資格を探しているのであればTOEICをおすすめします。
TOEIC Program DAA2021(和文)2021年7月版
TOEICのスコアは就職活動に影響大! 目安の点数を大公開
RareJob English Lab TOEIC700点に必要な勉強時間&勉強法は?転職での評価やおすすめ教材も紹介
MOS
もう一つの資格はMOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)です。
MOSとは、Windows向けの「Word」や「Excel」などのソフトの利用スキルを証明する資格です。
ほとんどの企業がWindowsのソフトを使っている中で、それを高度に操作できることは大きな武器になります。
先ほどのユーキャンのランキングにおいても、MOSは6位にランクインしています。
なお、ユーキャンによれば、独学でMOSを取得するまでの勉強時間の目安は、毎日2〜3時間ほどの勉強で1カ月程度とのことです(初学者の場合)。
つまり、全部で60〜90時間程度の勉強が必要ということですね。
MOSは比較的簡単に取得できて、就活でも有利になる資格ですので、おすすめの資格です。
そのほかの資格については、以下の記事にて解説しています。
就活の簿記に関する質問
よくある質問をまとめました。
Q1.就活で簿記2級はいらない、意味ないって聞いたけど本当?
回答:絶対に必要というわけではありませんが、就活で簿記2級を持っていると有利になりますので、取得することをおすすめします。
Q2.簿記2級を取得していれば仕事に困らないの?
回答:簿記2級を取得していると就活や転職において有利にはなりますが、仕事に困らないというほどの効力はありません。
Q3.簿記3級は就職活動で役に立たないの?
回答:就職活動で高く評価されるのは簿記2級以上であることが多いですが、3級がまったく評価されないというわけではありません。
Q4.大学生が簿記を取得するなら何級を目指せばいいの?
回答:就活で高く評価されやすい2級を目指すことをおすすめします。
Q5.新卒で就職する場合、簿記2級とTOEIC700点はどっちが有利?
回答:一概に比較することはできませんが、金融・商社・コンサル業界なら簿記2級が、グローバル企業などであればTOEIC700点が有利になる可能性が高いです。
Q6.簿記2級は大学生でも独学で取得できるの?
回答:独学で取得できます。
勉強時間の目安は370〜490時間です。
Q7.大学生で簿記2級を取得している割合はどれくらい?
回答:日商簿記検定試験の受験者の年齢層などは公表されていないため、割合は不明です。
Q8.簿記2級を取得している大学生は就職活動で有利になるの?
回答:先述のとおり、一般的に簿記2級は企業から高く評価されることが多く、取得しておけば就活で有利になることが多いでしょう。
まとめ
今回は簿記資格が就活で有利になるということについて詳しく説明しました。
この記事の内容を簡単にまとめると以下の通りです。
- 簿記とは「帳簿記入」の略で、会社の日々のお金の流れを記録・計算・整理して、会社の経営状況を明確にする手段
- 簿記の知識・考え方はあらゆる職種において必要とされるため、簿記資格を持っていると就活で有利になる(2級以上を目指すべき)
- 就活に間に合わせるには、大学3年生の11月の試験までに合格する必要がある
- 簿記以外に就活で有利になる資格は、TOEIC(700点以上)とMOS。
簿記の資格は就活で有利になるだけでなく、就職して仕事をする上でも役に立つので、取得することを強くおすすめします。
時間に余裕があるなら、TOEICとMOSも併せて取得し、さらに就活を有利に進められるようにしましょう!