【企業分析】NTT東日本の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2025年11月26日更新

はじめに

東日本電信電話株式会社(NTT東日本)は、日本の情報通信インフラを支える巨大企業グループ「NTT」の中核を担う企業です。東日本エリアにおける地域電気通信事業を継承し、固定電話やインターネット接続サービス「フレッツ光」の提供を通じて、私たちの生活に欠かせない通信ネットワークを構築・維持しています。

近年では、その強固な通信基盤を活かし、企業のDX支援やスマートシティの実現など、新たな価値創造にも積極的に取り組んでいます。

今回はそんなNTT東日本の企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介します。この記事では、NTT東日本への就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。

対象
  • NTT東日本の仕事内容が気になる
  • NTT東日本の就職難易度を知りたい
  • NTT東日本の選考対策として何をすれば良いかわからない

また、通信・インフラ以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。

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この記事の結論

先にこの記事の結論からお伝えすると、NTT東日本の就職難易度は「高い」と考えています。通信インフラという社会貢献性の高さと、NTTグループならではの圧倒的な安定性から、毎年多くの優秀な学生が応募するため、競争は非常に激しくなります。

採用大学は幅広く、明確な学歴フィルターはないと推測されますが、難関大学からの採用実績も豊富です。選考対策のポイントは、なぜ通信業界なのか、そして数ある通信キャリアの中でなぜNTT東日本を選んだのかを、自身の経験と結びつけて具体的に説明することです。

特に、地域社会への貢献や、最先端技術で未来を創造することへの強い意欲を示すことが、内定への鍵となるでしょう。

次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。

NTT東日本について

NTT東日本

出典元:NTT東日本

NTT東日本は、1999年に日本電信電話(NTT)の再編成に伴い設立された、地域通信事業を担う企業です。その使命は、東日本エリア(北海道、東北、関東、甲信越の17都道府県)における通信インフラを維持・発展させ、地域社会の活性化に貢献することにあります。

主力の「フレッツ光」は国内トップクラスのシェアを誇り、安定した収益基盤となっています。その基盤の上で、クラウドサービスやセキュリティ対策、AI・IoT技術を活用したソリューションを法人向けに提供し、農業や医療、教育といったさまざまな分野の課題解決にも挑戦しています。

NTT東日本で働いている社員は?

平均勤続年数は?

NTT東日本の平均勤続年数は16.1年(2024年3月末時点)です。情報通信業の平均勤続年数である12.9年と比較して非常に長く、社員が安心して長期的なキャリアを築ける、働きやすい環境であることがうかがえます。

平均年収は?

NTT東日本の平均年収は、親会社であるNTTの有価証券報告書によると約1,069万円とされています。ただし、これはNTT東日本単体の数値ではなく、持株会社のものです。

口コミサイトなどを見ると、NTT東日本の社員の平均年収は700万円〜750万円程度と推定されています。日本の平均給与458万円(令和4年分民間給与実態統計調査)と比較すると、非常に高い水準にあるといえるでしょう。

平均残業時間は?

NTT東日本の月間平均残業時間は29.8時間です。情報通信業の平均である15.5時間と比べると長いものの、大規模なインフラを支える企業としては抑制されている印象です。ワークライフバランスを推進しており、フレックスタイム制度やテレワークなども積極的に導入されています。

平均ボーナス額は?

賞与は原則として年2回(6月・12月)支給されますが、インターネット上の情報だけでは明確な金額は分かりませんでした。しかし、NTT東日本の推定平均年収から計算すると、平均ボーナス額は112万円〜120万円程度と考えられます。

これは、国税庁の民間給与実態統計調査において、平均給与に占める賞与額の割合が約16%であることから算出したものです。あくまで参考程度にしてください。

どんな文化なの?

NTT東日本は、巨大な組織でありながら、近年は若手の挑戦を後押しする文化の醸成に力を入れています。「地域の未来を支えるソーシャルイノベーション企業」をパーパスとして掲げ、社員一人ひとりが社会課題の解決に向けて主体的に行動することを奨励する風土です。

真面目で誠実な社員が多く、チームで協力して物事を進める風土が根付いている一方で、新規事業の創出など、変化を恐れずに新しい価値を生み出そうという気概も重視されています。

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

通信業界は、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルといった強力な競合がひしめく市場です。その中でNTT東日本は、東日本エリアにおける強固な通信インフラという絶対的な強みを持ち、盤石な経営基盤を誇ります。

要因
  • 光回線サービスの安定した収益基盤
  • 法人向けDX・ICTソリューションの拡大
  • 地域社会と連携した新規事業の創出

これらの要因について以下で詳しく解説します。

光回線サービスの安定した収益基盤

「フレッツ光」を中心とした光ブロードバンドサービスは、依然として高いシェアを維持しており、NTT東日本の安定した収益の源泉となっています。社会に不可欠なインフラであるため需要が底堅く、これが経営の安定につながっているといえるでしょう。

法人向けDX・ICTソリューションの拡大

多くの企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を経営課題とする中、NTT東日本は通信インフラの強みを活かして、クラウド導入支援やセキュリティ対策、ネットワーク構築といった法人向けソリューション事業を強化しています。これが新たな成長ドライバーとして業績に貢献しています。

地域社会と連携した新規事業の創出

人口減少や高齢化といった地域社会が抱える課題に対し、ICT技術を用いて解決を目指す「ソーシャルイノベーション」を推進。スマート農業や遠隔医療、防災DXなど、地域に根差した企業ならではの視点で新しいビジネスを創出し、持続的な成長を目指す姿勢が見て取れます。

競合他社との比較

通信業界の主要プレイヤーと比較しました。各社がモバイル事業を中心に競争する中、NTT東日本は地域に密着した固定通信と法人向けソリューションに強みを持つ、独自のポジションを築いています。

会社名 売上高 平均年収 就職偏差値 社風・特徴
NTT東日本 1兆7,105億円 約700万~750万円 63 安定と挑戦が両立し、社会貢献意識が高い文化
KDDI 5兆7,540億円 950万円 65 スピード感があり、新しい事業に果敢に挑戦する社風
ソフトバンク 6兆5,443億円 821万円 64 チャレンジ精神を尊重し、変化を楽しむ文化
NTT西日本 1兆5,016億円 約700万~750万円 62 西日本エリアの社会課題解決に注力する社風

NTT東日本の新卒募集要項について

以下にNTT東日本の新卒募集要項(事務系・技術系)をまとめました。NTTグループ共通の充実した福利厚生が魅力です。研修制度も非常に手厚く、文系・理系を問わず、通信のプロフェッショナルとして成長できる環境が整っています。

項目 内容
職種 事務系、技術系
業務内容
  • 事務系: コンサルティング営業、事業企画、経営企画、法務、人事など
  • 技術系: ネットワークプランニング、サービス開発、AI/データサイエンス、セキュリティなど
給与
  • 短大卒・専門卒:28万7,620円
  • 高専卒    :29万200円
  • 大学卒    :31万6,790円
  • 修士了    :32万8,790円
賞与 年2回(6月、12月)
研修制度 新入社員研修、階層別研修、専門スキル研修、資格取得支援、自己啓発支援
福利厚生 住宅補助、財形貯蓄、社員持株会、人間ドック、全国の保養所・提携施設利用、各種休暇制度

求める人材

NTT東日本の求める人物像

NTT東日本では、求める人物像として以下の3つのマインドを掲げています。社会や地域のために自ら考えて行動できる人材が求められているといえるでしょう。

求める人材
  • 考導
  • 挑戦
  • 共感

考導

自ら考え、周囲を巻き込み、最後までやり抜く力

挑戦

失敗を恐れず、常に新しいことに取り組み、変化を楽しめる力

共感

多様な仲間と、それぞれの強みを活かし、大きな成果を創出する力

 

これらのマインドは、エントリーシートや面接の場で、自身の経験を通してアピールすることが欠かせません。

新卒採用のフロー

NTT東日本の選考は、以下のフローで進むことが一般的です。面接では、人柄やポテンシャルに加え、なぜNTT東日本で社会に貢献したいのかという強い意志が問われます。

エントリーシート・適性検査(SPI形式)

エントリーシートでは、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)や自己PR、志望動機といった基本的な質問が中心です。

特に「NTT東日本で成し遂げたいこと」については、企業の事業内容を深く理解した上で、自身のビジョンを具体的に記述することが求められます。適性検査はSPI形式が一般的です。以下のページもぜひ参考にしてください。

リクルーター面談・複数回の面接

一次面接や二次面接では、若手〜中堅社員が面接官となり、和やかな雰囲気の中でESの内容を深掘りされることが多いようです。人柄やコミュニケーション能力、論理的思考力が見られています。

想定される質問事項
  • 学生時代に最も困難だった経験と、それをどう乗り越えましたか?
  • チームで何かを成し遂げた経験について教えてください。
  • なぜ通信業界に興味を持ったのですか?

最終面接

役員クラスの社員が面接官となり、志望度の高さや入社後のキャリアプランについて、鋭く質問されます。「なぜKDDIやソフトバンクではなく、NTT東日本なのか」という問いに対し、地域社会への貢献やインフラを支える使命感といった観点から、説得力のある回答を準備することが成功の秘訣です。以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。

内定

複数回の面接を通過すると、内定となります。

採用大学

NTT東日本の採用大学を見ると、旧帝国大学や早慶上理といった難関大学から、全国の国公立大学、GMARCH・関関同立、日東駒専レベルの私立大学まで、非常に幅広く採用していることがわかります。明確な学歴フィルターはないと考えてよいでしょう。

採用実績校(一部抜粋)

北海道大学、東北大学、東京大学、一橋大学、東京工業大学、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、東京理科大学、筑波大学、横浜国立大学、千葉大学、明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学、電気通信大学、名古屋大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、九州大学など

出典:NTT東日本の採用大学・学歴フィルター・就職難易度・採用人数を解説

学歴以上に、個人のポテンシャルや企業とのマッチ度が重視されるため、十分な企業研究と自己分析が内定獲得の鍵となります。

就職偏差値・難易度

これまでの情報を総合すると、NTT東日本の就職偏差値・難易度は「高い」と結論付けられます。その理由として、以下の3点が挙げられます。

理由
  • インフラ企業としての圧倒的な安定性と知名度: 生活に不可欠な通信インフラを担う社会的使命と、NTTグループの安定性から、毎年多くの学生に人気があります。
  • 社会貢献性の高さ: 地域の課題解決やDX推進など、社会貢献につながる事業内容が、学生にとって大きな魅力となっています。
  • 手厚い福利厚生と働きやすい環境: 長期的にキャリアを築ける環境が整っており、ワークライフバランスを重視する学生からの支持も厚いです。
  • 頻出質問への対策はもちろんのこと、NTT東日本のパーパスに共感し、自分がどのように貢献できるかを具体的に語れるように準備を進めることが不可欠です。

さいごに

NTT東日本は、日本の通信インフラを支えるという大きな使命を担いながら、ICTの力で地域社会の未来を創造する、非常にやりがいのある企業です。その分、就職難易度は高く、内定を勝ち取るには徹底した準備が求められます。

安定した基盤の上で、社会のために新たな挑戦をしたいと考える学生にとって、最高の舞台が用意されているといえるでしょう。この記事で得た情報を活用し、自己分析と企業研究を深め、ぜひ選考に挑戦してください。あなたの努力が実を結ぶことを心から応援しています。

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