【企業分析】オリエンタルランドの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2025年10月30日更新
はじめに
株式会社オリエンタルランドは、千葉県浦安市に本社を置く、レジャー・サービス業界に属する企業です。主に「東京ディズニーリゾート」の経営・運営を手がけており、テーマパーク事業を中核として、ホテル事業や商業施設の運営など、人々へ「夢・感動・喜び・やすらぎ」を提供するための幅広い事業を展開しています。
今回はそんなオリエンタルランドの企業研究に役立つ基礎知識や社風、選考対策などを詳しく紹介します。この記事では、株式会社オリエンタルランドへの就職に関心がある、以下のような就活生を対象に企業分析を進めるので、ぜひ最後までご覧ください。
- オリエンタルランドの仕事内容が気になる
- オリエンタルランドの就職難易度を知りたい
- オリエンタルランドの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、家電量販店・小売以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、オリエンタルランドの就職難易度は非常に高いと考えられます。誰もが知る人気企業であるため、採用倍率は約190倍から400倍と推定されており、極めて狭き門です。
採用大学は早慶上智や有名国立大学をはじめ、幅広い大学から採用実績がありますが、学歴フィルターがないとは断言できません。選考は「OLCチャレンジシート」と呼ばれる独自のエントリーシートや、複数回の面接など、企業理解度とビジネス視点を深く問われる内容となっています。
総合職、テーマパークマネジメント職、専門職といった職種があり、それぞれで求められる能力や経験が異なります。次の章から、企業概要や選考の詳細について解説しますので、ぜひ最後まで読み進めてください。
オリエンタルランドについて

出典元:オリエンタルランド
株式会社オリエンタルランドは「国民の文化・厚生・福祉に寄与すること」を目的に1960年に設立されました。東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーを経営・運営する企業です。
事業の根幹には「自由でみずみずしい発想を原動力に すばらしい夢と感動、ひととしての喜び そしてやすらぎを提供します」という企業使命があり、この実現のためにビジネスを展開。
テーマパーク事業のほか、ディズニーホテルの運営、商業施設「イクスピアリ」やモノレール「ディズニーリゾートライン」の運営も手がけており、東京ディズニーリゾート全体で一貫した体験価値を創造しています。
各事業別の売上規模
株式会社オリエンタルランドの2024年3月期における総売上高は6,184億9,300万円、営業利益は1,654億3,700万円でした。
主力事業であるテーマパーク事業が全体の約8割を占めており、会社の業績を大きく左右する構造です。各事業セグメントの売上高は以下の通りです。
テーマパーク事業
売上高は5,137億8,400万円で、前年同期比29.7%増。営業利益は1,395億1,100万円で、49.4%増となりました。
ホテル事業
売上高は883億8,300万円で、前年同期比19.7%増。営業利益は247億8,800万円で、43.5%増となりました。
その他事業
売上高は163億2,500万円で、前年同期比24.0%増。営業利益は7億4,500万円で、220.8%増となりました。
各事業セグメントの解説
株式会社オリエンタルランドの主な事業セグメントは以下の通りです。
| 事業部門 | 主な活動内容・対象施設 |
| テーマパーク事業 | 東京ディズニーランド、東京ディズニーシーの経営・運営。 チケット販売、商品販売、飲食販売、アトラクション・ショーの提供など。 |
| ホテル事業 | ディズニーアンバサダーホテル、東京ディズニーシー・ホテルミラコスタ、東京ディズニーランドホテルなど複数の直営ホテルの経営・運営。 キャラクタールーム、婚礼・宴会、ダイニングサービスの提供等。 |
| その他事業 | 複合型商業施設「イクスピアリ」の経営・運営。 リゾート内モノレール「ディズニーリゾートライン」、直営約140店舗のショップ・レストラン・シネマコンプレックス、施設整備など。 |
これらの事業は相互に連携し「東京ディズニーリゾート」という一つのブランドの下で、ゲストに一貫した高品質な体験を提供することを目指しています。
特に、売上・利益の8割以上を占めるテーマパーク事業が中核となり、ホテル事業やその他事業がその魅力をさらに高める役割を担っています。
オリエンタルランドで働いている社員は?
平均勤続年数は?
オリエンタルランドの平均勤続年数は10.8年です(2023年時点)。 サービス業の平均勤続年数が8. 6年であることから、業界平均と比較して従業員が比較的長く勤務している、定着率の高い職場環境であると言えるでしょう。
平均年収は?
2024年3月期の有価証券報告書によると、オリエンタルランドの平均年収は594万円です。 レジャー・アミューズメント業界全体の平均年収361万円と比較すると、業界内では高い水準にあることがわかります。 全国平均の年収458万円(2022年)と比べても、高い給与水準です。
平均残業時間は?
オリエンタルランドの月平均所定外労働時間は13.5時間です(2024年度実績)。 これは、一般的な企業の平均残業時間と比較しても、比較的少ない水準と言えます。ワークライフバランスを重視する方にとっては、魅力的な労働環境の一つと考えられます。
平均ボーナス額は?
オリエンタルランドの平均ボーナス額に関する公式な発表はありませんでした。しかし、平均年収594万円から推計すると、年間でおよそ95万円程度と考えられます。
これは、国税庁の民間給与実態統計調査における平均給与に占める賞与の割合(約16%)を基に算出したものです。 あくまで参考値として捉えてください。口コミによると、業績に応じた賞与も支給されることがあるようです。
どんな文化なの?
オリエンタルランドは「自由でみずみずしい発想を原動力に、すばらしい夢と感動、ひととしての喜び、そしてやすらぎを提供します」という企業使命を掲げているのが特徴です。 この理念に基づき、社員一人ひとりがゲストのハピネスを創造することを大切にする文化が根付いています。
また、経営姿勢として「個性の尊重とやる気の支援」や「対話する経営」を挙げており、多様な人材がそれぞれの能力を発揮し、チームとして協力し合う「一丸となって」という価値観を重視しています。
社員は常に現状に満足せず、より良いものを目指して挑戦し続けることが求められる、情熱と実行力のある職場環境です。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
オリエンタルランドは、日本のテーマパーク業界において圧倒的なシェアを誇るトップ企業です。その業績は、コロナ禍からのV字回復を遂げ、過去最高益を更新するなど絶好調です。 この好調な業績を支える要因について、以下で解説します。
- 顧客単価の上昇戦略
- 独自性の高いコンテンツと大規模投資
- インバウンド需要の回復と円安効果
顧客単価の上昇戦略
オリエンタルランドは、チケット価格の変動制(ダイナミックプライシング)の導入や、アトラクションの待ち時間を短縮できる有料サービス「ディズニー・プレミアアクセス」の提供により、顧客単価を大幅に引き上げることに成功しました。
これにより、入園者数がコロナ禍以前の水準に戻らなくても、売上・利益を最大化できる収益構造を構築しています。
独自性の高いコンテンツと大規模投資
東京ディズニーシーの「ファンタジースプリングス」のような大規模な新規エリア開発を継続的に実施することで、常に新しい魅力と体験価値を創出。
積極的な投資が、他のテーマパークにはない強力な集客力となり、リピーターだけでなく新たな顧客層の獲得にもつながっています。
インバウンド需要の回復と円安効果
円安を背景に、訪日外国人観光客が大幅に増加していることも、業績を押し上げる大きな要因です。
海外ゲスト比率は年々上昇しており、2025年度には14%に達する見込みです。国際的な観光地としてのブランド力が、安定した収益基盤の強化に貢献しています。
競合他社との比較
オリエンタルランドは、国内のテーマパーク業界で売上高、利益ともに他社を大きく引き離しています。 参考までに、競合他社との情報をまとめました。
| 会社名 | 売上高(2024年3月期) | 平均年収 | 社風・特徴 |
| オリエンタルランド | 6,184億9,300万円 | 594万円 | 挑戦を促し、チームワークを重んじる文化 |
| ユー・エス・ジェイ(USJ) | 非公開(推定600億円超) | 約600万円 | 実力主義で、エンターテイメントへの情熱を重視 |
| サンリオエンターテイメント | 157億3,000万円 | 約550万円 | 「カワイイ」文化を世界に発信する創造性豊かな社風 |
オリエンタルランドの新卒募集要項について
以下にオリエンタルランドの新卒募集要項(総合職)をまとめました。職種によって給与や応募資格が異なるため、詳細は必ず採用ホームページで確認してください。研修制度が充実しており、入社後のキャリア形成をしっかりとサポートする体制が整っています。
| 項目 | 内容 |
| 職種 | 総合職、テーマパークマネジメント職、専門職 |
| 業務内容 | 総合職:事業戦略、マーケティング、商品開発、人事、財務など多岐にわたる |
| 給与 | 大学卒・大学院卒:27万2,000円 |
| 賞与 | 年2回(夏季・冬季) |
| 研修制度 | 新入社員導入訓練、階層別研修、部門別専門研修、自己開発支援プログラムなど |
| 福利厚生 | 各種社会保険完備、通勤手当、時間外手当、独身寮、財形貯蓄制度、従業員持株会制度など |
出典:求める人材像
求める人材

株式会社オリエンタルランドでは、企業理念の実現に向けて、求める人材像として以下の3つを掲げています。
- より良く
- やり切る
- 一丸となって
より良く
現状に満足せず、常により良いものを追求し、顧客の期待を超えるために挑戦し続ける姿勢。
やり切る
事業規模が大きく、長期的な視点が必要なビジネスにおいて、多くの困難があっても最後まで粘り強くやり遂げる責任感と実行力。
一丸となって
組織や役割の垣根を越え、一人ひとりが協力し合う意識を持ち、チームとして総合力を発揮できる協調性。
これらの要素は、エントリーシートや面接を通して、過去の経験からどのように発揮されたかを評価されます。企業使命である「夢・感動・喜び・やすらぎ」の提供に共感し、ビジネスとしてその実現に貢献したいという強い意志を持つ人材が求められています。
新卒採用のフロー
オリエンタルランドの選考は、以下のフローで進むことが一般的です。年度や職種によって内容が変更になる可能性があるため、必ず最新の採用情報を確認してください。
エントリーシート(OLCチャレンジシート)提出
オリエンタルランド公式サイトのエントリーボタンより登録後、Web上でエントリーシート(OLCチャレンジシート)を提出します。このシートは、オリエンタルランド独自の設問を通じて、企業理念への共感度や個人の価値観を深く問う内容となっています。
一般的な質問に加え、以下のようなテーマについて自身の経験と結びつけて記述することが求められるでしょう。
- 志望動機、自己PR、学生時代に力を入れたこと
- オリエンタルランドの企業使命をどう解釈し、自身の経験とどう結びつくか
- チームで何かを成し遂げた経験(「一丸となって」という価値観に関連して)
- ゲストに「ハピネス」を提供するために、自身が貢献できること
企業理念や経営姿勢を深く理解し、なぜオリエンタルランドで働きたいのか、自身の言葉で情熱を伝える準備が不可欠です。
Webテスト(SPIなど)
エントリーシート提出後、Webテストの受検案内があります。形式はSPIであることが多いようです。内容は言語・非言語といった能力検査と、性格検査で構成されています。
ここでは、業務を遂行する上での基礎的な能力や、オリエンタルランドが大切にする価値観との親和性が見られます。
市販の問題集などで事前に対策を行い、問題形式に慣れておくことが重要です。性格検査は正直に回答することで、入社後のミスマッチを防ぐことにもつながります。
以下のページもぜひ参考にしてください!
グループディスカッション
複数人の学生でチームを組み、与えられたテーマについて議論し、発表する形式の選考です。ここでは、個人の能力だけでなく、チームの中でどのように貢献できるかが評価されます。
- 「新しいパーク内イベントの企画」
- 「ゲストの満足度をさらに向上させるためのアイデア」
- 「未来のテーマパークに求められるもの」
- 「自由でみずみずしい発想」
論理的思考力、傾聴力、協調性といった、チームで成果を出すための姿勢が重視されます。また、他者の意見を尊重しながら、建設的な議論をリードする力が求められるでしょう。
面接(複数回)
個人面接が複数回実施されるのが特徴です。若手社員から管理職まで、さまざまな立場の社員が面接官となり、多角的な視点から学生とのマッチングを判断します。
面接では、エントリーシートの内容を深掘りされるとともに、オリエンタルランドへの強い熱意や企業理解度が問われます。
- なぜ他のエンターテイメント企業ではなく、オリエンタルランドなのか
- 入社して挑戦したいこと、実現したい夢は何か
- これまでの人生で最も感動した経験
- ストレスを感じる状況と、その乗り越え方
- パークを訪れた経験と、その際に感じたことや改善点
面接が進むにつれて、より深く人物像や価値観に踏み込んだ質問が増える傾向にあります。「対話する経営」を掲げている通り、一方的な自己PRではなく、面接官との対話を通じて自分らしさを伝える姿勢が大切です。以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
内定
複数回の面接を通過すると、内定となります。
採用大学
オリエンタルランドの採用大学実績を見ると、早稲田大学、慶應義塾大学、上智大学、有名国立大学といった上位大学からの採用が目立ちます。しかし、MARCHや日東駒専レベルの大学からも採用実績があり、幅広い大学から採用していることがわかります。
| <採用実績のある大学の例> 早稲田大学、立教大学、法政大学、明治大学、立命館大学、京都大学、慶應大学、中央大学、同志社大学、名古屋大学、お茶の水女子大学、横浜国立大学、学習院女子大学、関西学院大学、関西大学、京都女子大学、国際基督教大学、昭和女子大学、上智大学、神戸市外国語大学、神戸大学、青山学院大学、大阪大学、筑波大学、帝京大学、東京学芸大学、東洋大学、日本大学、獨協大学、山梨大学、新潟大学、千葉大学、長崎大学、東京工業大学、東京電機大学、東京理科大学、東北大学、北海道大学 |
出典:【就職難易度は?】オリエンタルランドの採用大学ランキング|学歴フィルター,倍率,選考フローも | 就活の教科書
上記のように、多様な大学から採用しているものの、人気企業であるため結果的に学歴の高い学生が多く集まる傾向にあります。
学歴フィルターが全くないとは言い切れないため、十分な企業研究と選考対策が不可欠です。採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
これまでの情報を踏まえると、オリエンタルランドの就職偏差値・難易度は極めて高いと言えます。その理由は以下の3点です。
- 圧倒的な知名度と人気による高倍率: 採用倍率は約190倍〜400倍と推定され、内定獲得は非常に困難です。
- 独自の選考フロー: 「OLCチャレンジシート」や複数回の面接では、深い企業理解とビジネスへの貢献意欲が厳しく問われます。
- 優秀な学生層との競争: 採用大学実績からもわかるように、国内外のトップクラスの学生が応募するため、厳しい競争が予想されます。
徹底した自己分析と企業研究はもちろんのこと、なぜ他のエンターテイメント企業ではなくオリエンタルランドでなければならないのかを、論理的に説明できる準備が不可欠です。
さいごに
オリエンタルランドは、テーマパーク業界のリーディングカンパニーとして、多くの就活生にとって憧れの企業です。その分、就職難易度は非常に高く、内定を勝ち取るためには徹底的な準備が求められます。
「夢・感動・喜び・やすらぎ」という企業使命に心から共感し、それをビジネスとして実現していく情熱と覚悟があるかどうかが問われます。 この記事で得た情報を基に、ご自身の経験とオリエンタルランドが求める人材像を結びつけ、自信を持って選考に臨んでください。この記事が、あなたの就職活動の一助となれば幸いです。







