【企業分析】キヤノンメディカルシステムズの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業分析】キヤノンメディカルシステムズの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2024/5/29更新

はじめに

キヤノンメディカルシステムズは、栃木県大田原市に本社を置く、キヤノングループの医療機器メーカーです。

医療機器メーカーとして、X線CTといった機器の分野で世界的に有名で、これまで多くの機器を生み出してきました。

日本各地に営業所や子会社を持ち、世界にも複数の拠点があります。

北米だけではなく、ヨーロッパや南米、中国、トルコなどにも拠点を広げ、さまざまな製品を開発し届けてきた企業です。

この記事ではキヤノンメディカルシステムズへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。

対象
  • キヤノンメディカルシステムズの仕事内容が気になる
  • キヤノンメディカルシステムズの就職難易度を知りたい
  • キヤノンメディカルシステムズの選考対策として何をすれば良いかわからない

 

また、医療機器以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。

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この記事の結論

先にこの記事の結論からお伝えすると、キヤノンメディカルシステムズの就職難易度は、やや高いと考えています。

以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、標準難易度ですが、全国から採用されているのと、就活生に人気があるので競争率の高い企業です。

採用大学はさまざまで、非常に幅が広いこともあって、しっかりとした対策をしなければ内定まで進めない可能性が高いでしょう。
選考対策として、医療機器業界のなかでも、なぜ「キヤノンメディカルシステムズ」を選んだのかという理由を明確化します。

これはほかの企業でも同じようなことがいえますが、医療業界は大型企業が多く、ハイレベルな競争が繰り広げられているのが特徴です。

そのため、他社と比較してどのような違いがあるか理解しているという判断は、とても重要になります。

特にキヤノンのグループ会社を選んだ理由は、はっきりとさせなければいけません。

その後のビジョンも含め、どのような考えを持っているか明確に述べる必要があるでしょう。

もちろん志望動機という形でまとめる必要もあります。

これはエントリーシートなどでも必要となりますが、どのようなことがきっかけとなったのか、具体的な理由も含め展開できる用意が必要です。

次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。

キヤノンメディカルシステムズについて

キヤノンメディカルシステムズとは

出典元:キヤノンメディカルシステムズ

会社概要

キヤノンメディカルシステムズは、キヤノングループのなかでも医療機器に特化した企業です。

もともとは東芝メディカルシステムズ株式会社であり、1948年に日本医療電機株式会社として創設されました。

実際にキヤノンに買収される2016年までは東芝傘下の企業であり、社会インフラの中核企業として知られていたのです。

当時の東芝グループは会計不祥事を起こしたこともあり、事業再編を迫られていました。

当時キヤノンは、カメラや複合機といった主力商品の市場が成熟期にさしかかっており、成長が見込まれる新規事業展開を急いでいたのです。

両社の思惑は一致し、売却されることになりました。

当時キヤノン最大の企業買収で注目され、東芝は急いで売却益を計上しなければいけない状態だったのです。

ですが、独禁法などの絡みもあって、キヤノンは条件付き新株予約権発行のみ取得するといったことも、当時は話題になりました。

 

キヤノンメディカルシステムズの中心事業は、X線CTなど医療機器であり、エコーやRIなども手掛けてきました。

医療機器の製造販売では日本トップの企業であり、世界で見ても4位前後に位置します。

さらに同業の日本光電子工業と業務提携するなど、現在も圧倒的なポジションの企業です。

 

各事業別の売上規模

キヤノングループの2023年3月期の売上高は4兆1,809億7,000万でした。

売り上げ構成は、プリンティングビジネスユニット2兆3,460億円、イメージングビジネスユニット売上高は8,616億円、メディカルビジネスユニット売上高は5,537億円、インダストリアルビジネスユニットの売上高3,147億円、その他及び全社1,897億円で構成されています。

 

各事業セグメントの解説

キヤノンメディカルシステムズの主な事業セグメントは以下のとおりです。

事業部門活動内容
グローバル事業企画・マーケティング国際展示会出展、運営、プロモーション素材の製、、カタログビデオなどのプロモーション、事業ビジョン、社内改革、顧客戦略
研究開発ハードハードウェア設計、ユーザーインターフェース開発、
研究開発ソフトシステム研究開発、臨床アプリ、医療情報、モダリティバイオセンシング
生産技術製品品質維持、不具合防止、製品組立、設置、工場の最適化、ソフトウェアの改良
生産企画工場の生産プロセス企画改善、システム企画改善
国内営業国内企業に対する営業活動
海外営業海外企業に対する営業活動
営業技術営業職と同行し技術的な部分でのサポート、顧客窓口
アプリケーションスペシャリスト製品導入前のデモンストレーション、臨床現場への立ち合い、セッティング
システムエンジニア商品プレゼンテーション、情報システム、インフラシステム、構築保守
プロジェクトコーディネーション国内外商談支援、設置計画、工事管理
グローバルカスタマーソシューション医療機器の据え付け、点検作業、故障対応、メンテナンス、カスタマーエンジニアサポート
総務人事人事総務、法務、安全衛生、施設関連
経理財務、会計、予算、税務、内部統制
法務コンプライアンス関連業務、契約書草案作成、取締役会運営
調達製品供給、資材調達、サプライヤー新規開拓
社内SE(情報システム開発)プラットフォームの選定、情報システム方針決定、戦略立案、IT統制、営業支援システム開発
品質保証製品開発ルール策定、品質向上案策定
知財財産特許権取得

 

キヤノンメディカルシステムズのイメージとしては、キヤノングループの流れを意識するかと思います。

ですが、沿革でもあるように、もともと東芝メディカルシステムズであり、医療機器に関してはトップシェアを持っている企業です。

非常にハイレベルの医療機器をつくり出すだけでなく、業界をけん引する立場として、レセプトコンピュータや電子カルテ、PACSといったシステムも扱ってきました。

以下参照ページをご紹介いたしますので、ぜひ確認してみてください。

 

キヤノンメディカルシステムズで働いている社員は?

平均勤続年数は?

キヤノンメディカルシステムズの平均勤続年数は、18.6年です。

2022年度のデータですが、業界的には15年前後となるため、かなり長いことがわかります。

 

 

平均年収は?

キヤノンメディカルシステムズの平均年収は665万円でした。

全国平均の年収が461万円であることを考えると、全国平均よりも高い水準となっています。

 

平均残業時間は?

キヤノンメディカルシステムズの従業員の平均残業時間は、1カ月あたり30.7時間でした。

営業だけで見れば、もっと短くなっているようですが、かなり多いことは確かです。

繁忙期などによっても違いがあるため、大体で考えておけばいいでしょう。

 

平均ボーナス額は?

キヤノンメディカルシステムズの平均ボーナスは、研究開発職で420万円でした。

また、キヤノンメディカルシステムズは年2回ボーナスが支給されます。

 

 

どんな文化なの?

キヤノンメディカルシステムズは、「Made for Life」を掲げています。

命と向き合っている企業であり、広い分野で人々の健康に関係してきたことを重視しているのがわかるでしょう。

グローバル企業であり、豊かな価値観も持っています。

企業体としてみると、古い特色も持っているのは確かです。

お客さまとともに歩み、成長していくことを掲げているように、リレーションシップを大切にしています。

 

就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

競争が激しい人材業界のなかでのキヤノンメディカルシステムズの立ち位置をご紹介します。

業界トップであることでもわかるように、他の追従を許しません。

近い企業としては、同じように医療分野にも進出している富士フイルムがあるでしょう。

オリンパスも同様に扱っていますが、規模はかなり小さくなります。

  1. グローバル戦略:キヤノンメディカルシステムズは、国内シェアトップですが、何よりも海外シェアも圧倒的というレベルを誇っています。
    キヤノングループである前に、単体でも巨大グローバル企業であることは、高い競争力を持っているといえるでしょう。
  2. 開発から設置やメンテナンスまで:キヤノンメディカルシステムズは、医療機器をワンストップで提供できる強みを持ったメーカーです。
    メンテナンスや資材調達などのサービスまで構築されており、ほかのメーカーと大きな違いになっています。
  3. 各国の研究機関との連携の強さ:キヤノンメディカルシステムズは、世界に広がるネットワークを生かし、連携しながら研究開発をしてきました。
    未来の技術革新という意味でも、強みを持っているといえます。

 

以上の要素により、キヤノンメディカルシステムズは医療機器のなかでも、高い競争力を持つ企業に成長したといえます。

参考までに競合3社との情報もまとめました。

会社名売上高(2022年)平均年収就職偏差値・難易度社風
キヤノンメディカルシステムズ4兆1,809億円503万円59古い体質も残り規律に厳しい
富士フイルム1兆3,385億円1,032万円59個人主義が強い
オリンパス8,819億円965万円57穏やかではあるが革新的

 

キヤノンメディカルシステムズの新卒募集要項について

以下に、キヤノンメディカルシステムズの新卒募集要項についてまとめました。

採用倍率は50倍程度であると予測されていますが、男女比は2:1と研究開発分野からも男性側に偏っています。

採用大学は多岐にわたり、短大や高専、専門学校からの採用もあり、学歴フィルターはないともいわれてきました。

研修制度も充実しており、企業として基礎的部分は非常にハイレベルな構築が進んでいます。

営業系は全国に転勤する可能性があり、半年に1回人事が働くといわれています。

各項目詳細
職種グローバル事業企画・マーケティング

生産技術

ロジスティクス

営業技術

グローバルカスタマーソリューション

経営サポート

経営管理・グローバルサプライチェーンマネジメント

生産企画

研究・開発

国内営業

海外営業

アプリケーションスペシャリスト

ヘルスケアIT(エンジニア・マーケティング)

プロジェクトコーディネーション

品質保証

知的財産

給与<博士卒>月給:302,000円

<修士卒>月給:256,000円

<大学卒>月給:232,000円

(2023年4月実績)

試用期間2カ月、試用期間中も給与は同条件

賞与年2回(6月、12月)
研修制度入社時/導入教育、職種別教育、営業実習、工場実習、病院実習等

入社後/階層別・職能別研修、一般・営業・技術教育、海外研修、自己啓発(英会話講座、通信教育など)

福利厚生<住居>借上社宅制度

<諸制度>財形貯蓄、持株会、企業年金 など

<保険>雇用、労災、健康、厚生年金、キヤノングループ保険 など

<厚生施設>食堂、カフェテリア、従業員クラブ など

求める人材

キヤノンメディカルシステムズが求める人材

キヤノンメディカルシステムズでは求める人材として下記のような内容があります。

実は募集のなかに明確に掲げられており、応募するのであれば、はっきりと認識しないといけないでしょう。

ここまで明確になっていると、ここからずれて考える必要はありません。

1. 医療を通じた社会貢献を実現したい人
  • Made for Lifeに共感し、医療を通じて社会に貢献したい人
  • ともに当社の新たな価値を創造し、変革に挑む意欲のある人
2. 情熱を持ってやりとげることができる人
  • 自ら実現したいことについて明確なビジョンを持っている人
  • 情熱を持ち、周りと協調して目標をやりとげることができる人
3. グローバルに活躍したい人
  • 国内外を問わず自らの活躍の場を広げたい人
  • グローバル志向を持ち、多様性を尊重する人

以上の3つは、キヤノンメディカルシステムズの求める人物像であるとともに、選考基準として載せられています。

ここからもわかることは、キヤノンの理念に理解があり、情熱をもってグローバルに展開できる人ということになるでしょう。

コンプライアンス意識も重要で、多様性を尊重できる人でなければいけません。

エントリーシートや面接中にも問われることになるため、これらの意識をもって選考に臨まなければいけないでしょう。

新卒採用のフロー

キヤノンメディカルシステムズの選考は、下記のとおりの選考フローとなっています。

面接では志望動機などのスタンダードな質問のほか、人間性を最も重視されてきたといわれるため、なぜキヤノンメディカルシステムズを選んだのかなど、より深い質問をされると思っていいでしょう。

入社意欲や将来のプランといったところも明確であることが求められます。

 

①新卒エントリー

キヤノンメディカルシステムズ公式サイト、マイナビ、リクナビからエントリーします。

 

②エントリーシート提出と適性検査

エントリーシートも期限までに提出します。

質問事項
  • ガクチカ
  • 人材業界に対する志望動機
  • 強み・弱みを含んだ自己PR

このあたりの質問は基本です。

キヤノンメディカルシステムズがどのようなことを問うかは公表されていませんが、求める人材像ははっきりと提示されているのがポイントになるでしょう。

エントリーシートでも、明確にしていかなければいけません。

 

③書類選考

これまで提出した書類、適性検査などを審査します。

 

④面接(3回)

キヤノンメディカルシステムズでは、面接は3回実施される予定です。

質問内容ですが、以下の内容は口コミなどでも見かけるでしょう。

質問事項
  • 自己紹介
  • 志望動機
  • 就職活動の現状
  • キヤノンメディカルシステムズでやりたい仕事
  • ガクチカ
  • 逆質問

出てくる情報としては基本的なところばかりです。

なぜキヤノンメディカルシステムズなのか、何をしたいかといった質問も回を重ねるごとに深掘りされる可能性があります。

適性を探るという意味では、キヤノンメディカルシステムズをどこまで理解しているかといった流れにつながるでしょう。

企業分析を進めイメージとして固まっていないと、面接では言葉としてつむぎだせません。

 

以下のコンテンツも面接対策に役立ててみてください。

 

⑤内々定

複数回の面接をクリアできれば、内々定に進みます。

逆質問をされたときには、これまで質問された内容につながらないよう気を付けて、質問を選ぶことがポイントです。

これができないと内定にまではつながりませんので注意しましょう。

採用大学

キヤノンメディカルシステムズの採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、中途採用や専門学校も含まれているため、学歴フィルターはないと考えます。

<大学院>

宇都宮大学、大阪大学、岡山大学、金沢大学、東京工業大学など

<大学>

青山学院大学、岩手大学、宇都宮大学、京都大学、京都産業大学、京都女子大学、近畿大学、熊本大学、熊本保健科学大学、群馬大学、慶應義塾大学、工学院大学、上智大学、成蹊大学、千葉大学、中央大学、筑波大学、東京大学、東京理科大学、東北大学、同志社大学、名古屋大学、法政大学、北海道大学、武蔵大学、明治大学、山形大学、山口大学、横浜国立大学、立教大学など

<短大・高専・専門学校>

秋田工業高等専門学校、旭川工業高等専門学校など

 

上記には偏差値が高い大学も採用されています。

キヤノンメディカルシステムズは多様な学生層を積極的に採用しており、短大や高専、専門学校からの採用にも積極的です。

ここからも、学歴を理由として不採用になる可能性は低いといえます。

エントリーシートや面接対策をしっかりとして臨むことが大事なポイントになるでしょう。

就職偏差値・難易度

それでは、ここまでの内容を踏まえて、キヤノンメディカルシステムズの就職偏差値・難易度を見てみましょう。

結論としては、偏差値・難易度はやや高めで、競争率の高い企業です。

競争率が高い理由
  • 全国各地の大学から採用実績があり、学生に人気が高い
  • 採用大学から見ても、学歴フィルターがない
  • グローバル企業でこれからも成長していくと予測できる

基本的な事項の対策は必須ですが、キヤノンメディカルシステムズ独自の考え方なども理解しなければいけません。

対策を怠らず内定を獲得するためには、しっかりと対策してください!

 

就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。

まとめ

キヤノンメディカルシステムズは、医療機器業界のなかでも、世界的な知名度を誇る企業です。

キヤノングループの成長部門であり、本体とは違った分野を担ってきました。

過去の沿革なども理解しておかなければ、エントリーシートや面接でもうまく答えられない可能性が出てきます。

レベルだけで見れば、決して高いわけではありません。

ですが、採用人数も100名を超える企業ですので、実績を重視されることは覚悟しなければいけないでしょう。

ぜひこの記事を参考にして励んでくださいね。

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