【企業分析】東京エレクトロングループの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/5/24更新
はじめに
東京エレクトロングループは、東京都港区に本社を置く半導体製造装置やディスプレイ製造装置などを開発・製造する企業です。
拠点は世界18ヵ国、連結子会社は46社あり、グループの6社は新卒採用を合同で行なっています。
人事制度や処遇など、さまざまな点でグループ統一であることを示す「ONE TEL」という言葉が社内でよく使われています。
所属会社の垣根を越えてグループシナジーを最大限に発揮するため、必要に応じてグループ会社間での異動をしているのも特徴の一つです。
今回はそんな東京エレクトロングループの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などを紹介していきます。
東京エレクトロングループへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析をしているので、ぜひ最後までご覧ください。
- 東京エレクトロングループの仕事内容が気になる
- 東京エレクトロングループの就職難易度を知りたい
- 東京エレクトロングループの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、他の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えしますが、東京エレクトロングループの就職難易度は比較的高いと言えます。
東京エレクトロンは、人物重視の採用を行なっており、選考対策としてPR動画の作成が特に大きなポイントです。
また、面接では東京エレクトロンを志望する動機の伝達が重要となります。
採用される大学は多様で、さまざまな偏差値帯の学校からの採用実績があるため、適切な選考対策を行えば内定獲得のチャンスは十分にあるでしょう。
選考対策の中で独特な方法として、PR動画の作成があります。
これは他の企業では一般的ではありませんので、事前に準備を進めておくといいでしょう。
職種は多岐にわたり、業務内容は半導体製造装置の開発や運用に関わるものが中心です。
次の章からは各内容の詳細やその他、就職活動に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
東京エレクトロングループについて
会社概要
東京エレクトロングループは、現代社会で欠かせないエレクトロニクス製品の核となる半導体製造装置のリーディングカンパニーです。
パソコンや携帯電話、デジタルカメラ、各種家電製品にとって不可欠な半導体の機能向上と品質維持、効率的な生産を通じて安定供給の実現に寄与しています。
技術革新が激しいエレクトロニクス産業において、東京エレクトロングループは半導体およびフラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置の分野で国内トップクラスです。
また、世界トップクラスの売上を誇り、日本屈指の半導体製造装置メーカーとして位置づけられています。
東京エレクトロングループは、「半導体をつくるための装置」を生産することで、AI、ビッグデータ、自動運転、IoTなどの技術進展に必要な高性能半導体の大量生産を支えています。
これにより、あらゆる電子機器に共通して使われる半導体の供給を確保し、世界のエレクトロニクス産業の持続的な発展に貢献しているのです。
企業活動は、半導体製造装置およびFPD製造装置の研究・開発・設計・製造・販売・テクニカルサポートに及び、最先端技術と開発に日々挑戦を続けているグローバル企業と言えます。
各事業別の売上規模
東京エレクトロングループの事業における売上は、半導体製造装置が全体の約90%を占めています。
地域別の売上構成を見ると、海外売上が全体の88%を占めており、特にアジア地域での売上が増加傾向です。
国別に分けると、中国が23%、台湾が19%、韓国とアメリカがそれぞれ16%、日本が11%、ヨーロッパが9%の売上比率です。
2023年3月期の連結売上高は2兆2090億円で、これは2021年3月期の1兆3991億円から57.9%の大幅な増加を見せています。
この売上増加は、グローバル市場における東京エレクトロングループの強化された地位を示すものであり、特にアジア市場での成長が顕著です。
各事業セグメントの解説
東京エレクトロングループの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
エンジニア(研究開発) | 多岐にわたる専門分野に加え、装置共通の要素技術を開発するコーポレート開発や、各装置の開発を行う装置開発など、幅広いエンジニアリング領域の知見・技術を結集して、付加価値の高い技術・製品を開発する。 |
セールスエンジニア(営業) | 国内・海外の顧客に新たな技術や機能、最適な装置を提案し、顧客のニーズを踏まえた中長期のプロダクト戦略を立案する。 |
フィールドエンジニア | 高度な専門知識で装置の安定稼働を支え、顧客をサポートする。 |
管理 | 会社組織全体を支え、企業活動が滞りなく円滑に運営されるよう、決算業務、資産管理、経営者の補佐、全社的案件について外部との折衝、広報活動、社規社則の整備、労務管理、人材育成など多岐にわたる業務をおこなう。 |
東京エレクトロンは、半導体製造装置の総合的な研究開発、製造、販売、および技術サービスを提供する企業で、その製品ラインナップには以下のような装置が含まれます。
- コータ/デベロッパ: リソグラフィプロセスに必要な、フォトレジストの塗布と開発処理をおこなう装置。
- プラズマエッチング装置: 回路パターンを半導体ウェーハに形成するために使用される装置。
- 熱処理成膜装置:半導体の製造において、高温下での素材の堆積や熱処理をおこなう装置。
- 枚葉成膜装置:個別のシートや板に薄膜を形成するための装置。
- サーフェスプレパレーションシステム:ウェーハの表面を清掃、エッチング、修正するためのシステム。
- ウェーハプローバ:ウェーハ上の回路が適切に機能するかをテストする装置。
この多様な製品群と専門的な部門を通じて、東京エレクトロンは半導体製造の各段階で重要な役割を果たし、業界のリーダーとしての地位を確立しています。
東京エレクトロングループで働いている社員は?
平均勤続年数は?
東京エレクトロングループの平均勤続年数は、2023年4月1日時点で16.8年です。2023年3月期の離職率が1.1%、入社3年後定着率が92.7%と、離職率は業界内で低い水準だと言えるでしょう。
平均年収は?
東京エレクトロングループの平均年収は2023年時点で約1,398万円です。
これは、日本全体の平均年収458万円の約3倍にあたります。
また、電子デバイス製造装置業界54社中で第2位の高い平均年収です。
年代別の年収レンジは、20歳代で770〜820万円、30歳代で1070〜1120万円、40歳代で1330〜1380万円となります。
平均残業時間は?
東京エレクトロングループの平均残業時間は、公表値で34.5時間でした。
ただし、開発職や営業職はこの数値を上回る残業をしている可能性があります。
事務系の部門では、月に40〜80時間の残業が発生する場合もあります。
平日の定時外に会議が設定されていることも多く、プライベートの時間が限られているとの意見もありますが、大企業であるため、残業が少ない部署もあるでしょう。
平均ボーナス額は?
東京エレクトロングループの平均ボーナス額は、2022年夏で約290万円、年間では約516万円です。
これは、国税庁が公表している給与所得者の平均ボーナス額(男性115万円、女性49万円)の約5.7倍にあたり、非常に高い水準です。
夏と冬の年2回、ボーナスを支給しており、年収の2〜3割以上を占めることがあります。
ボーナスの額は会社の業績、部門の評価、そして個人の評価によって決まりますが、主に業績が大きな影響を与えているのでしょう。
そのため、業績が悪い年は年収が低くなり、増減の幅が大きく安定しないという印象です。
どんな文化なの?
東京エレクトロンの企業文化は、社員のエンゲージメントと能力発揮の促進に注力しています。
組織としての特徴は、社員同士のチームワークと風通しの良さで、オープンで働きやすい環境が整っています。
さらに「企業の成長は人にあり」という理念のもと、やる気を重視した経営を行い、社員に対する投資は積極的です。
多くの成長機会と挑戦の場を提供し、社員がそれぞれの可能性を最大限に活かせるように支援しています。
また、企業理念は4つの要素によって構成されており、創業から人権尊重の重要性を強調し、基本理念や経営理念を通じて具体的な行動指針として組み込んでいます。
就職難易度および業界での立ち位置
東京エレクトロングループは、半導体製造装置とフラットパネルディスプレイ製造装置の分野でトップクラスです。
同社の製品はナノスケールの半導体製品製造に必要な高度な技術を要し、エレクトロニクス産業の基盤を支える重要な役割を担っています。
国内市場では首位のシェアを持ち、世界市場でも第4位です。
海外売上高は全体の8割を超え、国際的な需要に対応しています。
東京エレクトロングループの就職難易度は非常に高く、優れたプロセス性能と量産性能を持つ製品を提供するための技術力が必要です。
同社は世界中の半導体メーカーから選ばれる製品を有し、安定した収益を保持しています。
また、欧米の研究機関との共同研究を通じて、技術的な競争力を維持しており、業界内で高い評価を受けているのです。
これらの要因から、東京エレクトロンへの就職は非常に競争率が高く、業界内での立ち位置も非常に強いと言えるでしょう。
参考までに競合3社の情報もまとめてみたので、ご紹介します。
会社名 | 売上高(2023年) | 平均年収 | 就職偏差値 | 社風 |
東京エレクトロングループ | 1兆8,300億円 | 約1,398万円 | 69 | チャレンジしやすい文化 |
アドバンテスト | 4,865億700万円 | 約1,010万円 | 55 | 古風でありながら革新的 |
SCREENホールディングス | 5,000億円(予想) | 約923万円 | 65 | 明るく自由で風通しが良い |
東京エレクトロングループの新卒募集要項について
以下に、東京エレクトロングループの新卒募集要項についてまとめました。
東京エレクトロングループは、装置開発から設計、要素研究、各種エンジニアリング職、製造エンジニア、さらには管理・間接系職(人事、総務、経理など)と多岐にわたる職種を募集しています。
技術系だけでなく、多様なバックグラウンドを持つ人材にも幅広い機会を提供していることがわかるでしょう。
また、学歴別に基本給を設定しており、博士了、修士了、学部卒・高専専攻科卒、短大卒・高専本科卒といった異なる教育水準に応じた給与体系が整っているのも特徴です。
これは、明確なキャリアパスと給与の見通しを提供し、将来の計画を立てやすくします。
さらに、原則年2回の賞与支給に加え、通勤手当、時間外勤務手当、地域手当など、多様な手当により、生活の安定やモチベーションの維持にも寄与しているのです。
勤務地や社宅・独身寮の使用有無に基づく地域手当が設けられ、それぞれの生活環境に応じたサポートが提供される点も魅力です。
各項目 | 詳細 |
---|---|
職種 | 装置開発/設計/要素研究、メカエンジニア、ソフトエンジニア(AIエンジニア含む)、エレキエンジニア、プロセスエンジニア、フィールドエンジニア、セールスエンジニア(営業)、製造エンジニア、管理・間接系職(人事・総務・経理・法務・輸出物流管理・情報システム・生産管理・資材管理・品質保証・業務改革推進など) |
基本給(月給) | 博士了の基本給:329,200円 修士了の基本給:291,000円 学部卒・高専専攻科卒の基本給:275,800円 短大卒・高専本科卒の基本給:234,600円 ※基本給は東京エレクトロングループ共通 |
賞与 | 原則、年2回(6月、12月) |
諸手当 | 通勤手当、時間外勤務手当、地域手当(※) 他 ※地域手当(下限:17,000円~上限:95,000円)は勤務地および社宅/独身寮制度適用の有無をベースに毎月支給 ※東京エレクトロングループ共通 |
求める人材
東京エレクトロングループが求める人材は、コミュニケーションを積極的に取り、新しいことへのチャレンジを楽しめる人です。
また、変化を受け入れ、柔軟に対応する能力を持つ人も重視しています。
東京エレクトロングループでは人権を尊重し、人材の多様性を認め、評価と処遇において公正を期すと同時に、従業員の安全と健康を守り、ワーク・ライフ・バランスを重視した人材マネジメントを実施しています。
これらの方針は、働く環境が従業員の能力発揮に適していることを確保するためのものです。
東京エレクトロンは、2024年4月から新入社員の初任給を大幅に引き上げ、外資系企業と同等の水準を目指し、より優秀な人材を引き寄せるための具体的なインセンティブを提供しています。
このような投資は、グループ全体の競争力を高め、業界内での地位をさらに固めることにつながるでしょう。
エントリーシートや面接中に、これらの意識を持っている人材かどうかを見られるため、ぜひ意識して選考に臨むことをおすすめします。
新卒採用のフロー
東京エレクトロングループの選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
面接では志望動機などのスタンダードな質問の他、人柄をチェックする質問も多いのが特徴です。
選考対策として、入社意欲や将来のプランが明確であるかどうかが重視されるでしょう。
今後のキャリアを形成していく上で必須事項なので、明確にしておいてください。
①新卒エントリー
公式HPからマイページへの登録を完了した後、エントリーボタンから手続きを行ってください。
登録後、会社説明会や書類選考の案内を送付されます。
②説明会・座談会イベント
東京エレクトロングループについて理解を深めた上で、選考を進めます。
マイページに掲載されたイベントへの参加が選考進行の条件です。
③応募書類提出
- 応募方法
総合職:学校推薦、自己推薦、自由応募
一般職:自由応募のみ - 必要書類
履歴書(写真付き、採用サイトから登録)、成績証明書、卒業・修了見込み証明書、推薦状(推薦応募の場合)
④書類選考
SPIの受検結果を基に書類選考を実施します。
以下のページもぜひ参考にしてください。
⑤複数回面接
面接は基本的にオンラインで実施されますが、変更する可能性もあります。
以下のページも確認してぜひ内定を勝ち取ってください。
⑥内定
複数回の面接を突破して内定が決まります。
採用大学
東京エレクトロングループの採用大学の実績は以下の通りです。
難関大学から多く採用されていますが、難易度にそれほど偏りは見られないため、ある程度のスキルを持っていれば、採用のチャンスはあるでしょう。
<大学> 東北大学、東京工業大学、九州大学、熊本大学、大阪大学、千葉大学、新潟大学、北海道大学、同志社大学、立命館大学、山形大学、九州工業大学、慶應義塾大学、芝浦工業大学、東京理科大学 など |
東京エレクトロングループでは、採用において特定の大学出身者のみを優遇する学歴フィルターは設けていないと考えられます。
採用実績を見ると多様な大学出身の候補者が活躍しており、選考は個々の能力と人物を重視した公平なものと言えるでしょう。
就職偏差値・難易度
東京エレクトロンの就職難易度は、その競争率の高さから見ても非常に高いです。
選考難易度は5点満点中4.3点と評価されており、業界内で求められる資質と技術力の高さを反映しています。
高度なスキルと適応能力が求められるのは間違いありません。
また、就職人気ランキングでは全国の上位300社中154位にランクインしており、求職者にとって魅力的な企業であることがわかるでしょう。
採用倍率についても、非常に競争が激しいことがうかがえます。
最近のデータによれば、プレエントリーからの候補者リスト登録人数が10,855名に対して、採用予定人数が301名以上であるため、採用倍率は約36倍です。
2025年度には400名の採用を計画しており、倍率は40倍程度になると予測されています。
東京エレクトロングループの採用で非常に重視されているのは、候補者の人物像です。
面接では志望動機の明確な表現が求められるほか、一般的ではない「PR動画」の提出も選考の一環としてあります。
候補者が自らをいかに効果的にアピールできるかが試される場となっており、選考対策として十分な準備が必要です。
このように、東京エレクトロンへの就職は、高い競争率と厳しい選考基準をクリアする必要があるため、充分な準備と熱意が求められるでしょう。
まとめ
東京エレクトロングループは、半導体製造装置およびフラットパネルディスプレイ(FPD)製造装置を中心に、電子デバイス産業で世界的にリーディングカンパニーとして位置付けられています。
国内市場ではトップのシェアを誇り、世界市場においても第4位の地位を保持しており、その技術力とイノベーションが業界内で高く評価されている企業です。
就職活動における選考過程は高い難易度で知られており、採用倍率は非常に高く、選考プロセスも厳格です。
プレエントリーから最終面接まで、候補者はその人物重視の選考を通じて多面的に評価されるでしょう。
また、新しいことへのチャレンジを好む人材や、柔軟な思考を持つ人材が求められます。
ここまでの内容をよく理解し、十分な準備をして選考に臨んでください。