留学は就職に有利なのか?不利なのか?留学が就活に与える影響を解説します

留学は就職に有利なのか?不利なのか?留学が就活に与える影響を解説します

はじめに

「留学したいけど就職に影響するんじゃないかな…」

なんて考えている人もいると思います。

 

周りに留学を経験した人がいれば聞けばいいのですが、自分の周りになかなかいなかったり、もしくは留学の体験談を聞いても主観が入りすぎて参考にならなかったりします。

 

そこで本記事では、

留学が就職に与える影響について解説していきます。

 

もちろん、ここでは体験談をお話するわけではないので内容としては抽象的になるでしょう。内容としても短期〜長期など様々な留学にあてはまるものです。

ただ、なるべく留学と就職の関係について体系的にまとめたつもりなので、

全体像を把握したい人には向いている記事だと思います。

 

この記事が就職活動前に留学を考えている人の参考になれば幸いです。

 

 

1.留学は就職で有利になるのか?不利になるのか?

結論から申し上げますと、

「留学そのもの自体は就活でマイナス評価になること」はありません。

 

2018年6月4日発表された「トビタテ!留学JAPAN」による就職と留学の意識に関する調査によると、企業採用担当者の63.6%が「留学経験者を積極的に採用したい」と答えています。

 

参考URL:https://tobitate.mext.go.jp/newscms/img/news/50_1_4awxv2WhCwhi6s6G.pdf

 

 

企業の採用担当者の立場から考えても留学経験がマイナス評価になるどころか、むしろプラスの評価になる場合が多いと考えて差し支えないでしょう。

 

とはいえ、留学経験のアピールポイントを間違えば

「就職の時期を一年先送りにしたかっただけなんだな」

と思われる可能性もあります。

 

つまり、留学経験があるにも関わらずESや面接で内容の薄いことを話してしまうと、

「遊んでいただけ」と評価を受けかねません。

 

ただ、ここで押さえておきたいポイントとしては留学自体を否定的に捉える必要はない、ということです。

 

留学の経験を通して自分の学びや体験を伝えることができるかどうかが企業からの高評価を得るポイントとなります。

 

 

2.留学して就職する場合のメリット・デメリット

それでは次に留学して就職する場合のメリット・デメリットを解説します。

 

2-1.留学して就職する場合のメリット

 

まずはメリットについてです。

主なメリットとしては、

 

・語学力の向上

・グローバルな視点が身に付く

・行動力や主体性をアピールできる

 

それぞれ解説します。

 

・語学力の向上

 

「留学!!語学力!!」みたいなイメージありませんか?

実際に留学を経験することで程度の差はあれど語学力はアップします。

 

近年では、大企業はもちろん中小企業やベンチャー企業であっても、グローバルに事業を展開している場合が多く、語学力を参考にしたり足切りにしたりすることで選考を行う企業も珍しくありません。

 

確かに語学力だけで採用される、というのはありませんが、

語学力がある方が就活において有利になるのは間違い無いでしょう。

 

もちろん、英語が一般的ではありますが、他の言語であってもそれは企業との相性がよければ大丈夫です。活かせる企業は必ず見つかるはずです。

 

・コミュニケーション能力がアップする

留学先で現地の人と仲良くなるためにはコミュニケーションは必須です。

 

また、学校の授業の中でも勉強している言語でデスカッションする必要も出てくるでしょう。

 

つまり、日本で生活している時と比べてコミュニケーションを取ることが難しい環境に置かれています。

 

その中で様々な試行錯誤を繰り返すことでコミュニケーション能力は必然的にアップします。

 

母国語以外の言語でコミュニケーションを取る上で、気をつけたことや注意したことを面接で話すことができれば評価は高くなるでしょう。

 

・行動力や主体性をアピールできる

 

ぶっちゃけ、日本を離れて留学した時点で「行動力や主体性」をアピールできるチャンスですが、就職活動においては少しそれだけでは弱いです。

 

上記のコミュニケーション能力と重複する部分もありますが、海外で生活する中で必ず行動力や主体性が求められる場面は、日本で生活している場合と比べて多いはずです。

 

その中で自分の起こしたアクションを面接で話すことができれば良いでしょう。

 

 

2-2.留学して就職する場合のデメリット

次にデメリットについてです。

 

主なデメリットとしては、

・費用がかさむ

・就活シーズンとずれる可能性

・ただ就職を1年先送りにしたと思われる

それぞれ解説します。

 

・費用がかさむ

 

やはり留学すると費用がかさみます。

 

もちろん、留学自体に生活費や授業料、渡航費だけども十分な額になってくるのですが、

 

ここで伝えたいのは「帰ってきてからの就活の費用」です。

留学を終えて帰国して、

「口座にお金がほとんどない!!」

 

みたいな状態で就活に入っていくのは非常に厳しいです。

特に地方就活生は死活問題でしょう。下宿生であればなおさらです。

 

留学を検討するのであれば、

帰国した後の就活の費用をどうするのかまで考えておく必要があります。

 

・時期のズレの可能性

 

留学先や留学時期によっては新卒の就活シーズンに日本にいない場合が考えられます。

もちろん、秋採用や冬採用もあるのですが、

やはり採用のピークは春から夏と言わざるを得ないので応募する企業の選択肢が限られてしまいます。

 

近年では就活ルールの撤廃や見直しもみられますが、気にしておくべき項目であるのに変わり無いでしょう。

 

・ただ就職を1年先送りにした

 

留学で身につけた語学力や経験は就職に有利に働きますが、1年間あるいは留学した分の期間を投資しているという感覚を忘れてはいけません。

 

例えば語学力。留学を経験していなくてもTOEICやTOEFLで高得点を獲得する日本人はたくさんいます。

 

留学に投資した分だけの成長を選考のプロセスでアピールできなければ、ただのブランク期間としての評価を受ける可能性もあります。

 

特に短期留学では海外観光の延長になってしまいがちなので、きちんと考えておきましょう。

 

 

3.留学からの就職は語学力以外が評価ポイント?

 

正直なところ、「留学して語学力が上がるのは当然」です。

 

特に近年では短期・長期に関わらず日本人で留学する人の数は増加しています。

つまり、そのような状況下で自分を差別化するためには、就職に当たって語学力以外のアピールポイントを見出す必要があります。

 

そこで語学力以外での評価ポイントを解説します。

 

・文化・人種・言語を超えて築いた人間関係

・留学中の困難を解決した経験

・留学中に出した成果

 

それぞれ解説します。

 

・文化・人種・言語を超えて築いた人間関係

 

大学を卒業していざ社会に出て働き始めてみると、上司や部下など社内の人間関係はもちろん、社外の取引先などとにかくたくさんの人とコミュニケーションを取る必要はあります。

 

この中では互いに理解しながら仕事を進める必要があり、コミュニケーション能力が求められます。

 

留学していると、互いに理解しなくていけない場面に遭遇することは珍しくありません。

その上、文化や人種、言語などの多く壁を乗り越えて理解する必要があります。

 

その中でコミュニケーションをとり人間関係を築くことができれば、コミュニケーション能力の高さをアピールできます。

 

・留学中の困難を解決した経験

 

留学すると日本では当たり前のことができなくなる場合が多くあります。つまり、生活に困難の数が増えてしまいます。

 

仕事でも同様です。締め切りや営業成績など多くの困難が待ち受けているでしょう。

 

そのため、留学経験を通じて「友達ができない」や「授業についていけない」などの困難を克服したり、乗り越えたエピソードを話すことができれば、非常に高い評価ポイントとなります。

 

・留学中に出した成果

基本的に就職活動では、「何らかの目標」を設定し「その目標達成プロセス」から「目標達成」という一連の流れが高く評価される傾向にあります。

 

留学中に「目標を設定し目に見える成果を出す」ことができていれば、上記のようなアピールポイントとなります。

 

留学中であればTOEICやクラスの成績などわかりやすく成果を出すチャンスはたくさんあるので、アピールしやすいといえます。

 

3つの評価ポイントみてみましたが要は、

・コミュニケーション能力

・課題発見能力と解決能力

・目標設定と達成する力

この3つを主にみています。

こう表現すると「必ずしも留学する必要はないのかな」と感じてもらえるはずです。

 

 

4.どのような業界で就職すると留学経験を生かすことができるのか

どのような留学経験が評価されるのかを解説しましたが、

正直なところ、留学経験が評価されやすい業界そうではない業界があります。

そこで、ここでは就職にあたって留学経験が評価されやすい業界について解説します。

 

まず、留学経験を評価してもらいやすい業界は、

・外資系企業

・海外とのやり取りが多い企業

・海外向けに事業を展開している企業

です。

 

このような企業では業務中に外国語を使用する機会が非常に多くあります。

その結果、語学力を重視するので留学経験がプラスの評価に繋がりやすいです。

 

もう少し落とし込むと、

・商社

・ホテル

・飲食店

・製造業

・メーカー

・小売店

この辺りだと語学力が必要である場合が多いので、留学経験が評価されやすい業界であるといえます。

 

評価されやすい業界をみてみましたが、業界によっては語学力が足切りになっている場合もあります。

 

このように語学力は、加点能力ではなく必須の能力であると考える企業があることも事実です。

 

職業選択の幅が広がるだけ、と考えておいたほうが無難でしょう。

 

 

まとめ 就職目的での留学はやめておこう

ここまで留学と就職の関係について述べてきました。

 

「留学=語学力」というイメージが強いかもしれませんが、語学力だけでは評価されないことを忘れてはなりません。

 

むしろ、留学して得ることができるものの1つが語学力である、だけです。

 

なので極端な話、語学力が欲しいだけで安直に留学するのは非常に危険です。もう少し他の手段も模索してみましょう。

 

ここでは語学力を例に出しましたが、

あなたの留学の目的は一体何なのでしょうか?

「就職に有利だから」

「留学したらそれだけ他の学生と差別化できるから」

なんて考えていませんか?

 

確かに留学自体が就職に不利になることはありませんが、留学したこと自体も大したアピールポイントになりません。

 

その上、留学にはお金も時間も必要です。

 

もう一度、留学の目的をきちんと考え直してみましょう。

そして、留学がベストな手段であると結論付けたなら留学すべきです。

 

とにかく留学するのであれば、自分が納得感を持って留学できるように考えておきましょう。

それを説明できないと就職面接で困るのは目に見えています。

 

本記事が就職活動前に留学しようかどうしようか悩んでいる人の参考になれば幸いです。

 

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就活ハンドブック編集部

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