【企業分析】株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングスの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024/4/14更新
はじめに
株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングス（McCann Worldgroup Holdings Japan Inc.）は東京都港区南青山に本社を置く世界的な広告・マーケティング会社であり、主に広告制作、マーケティング、コンサルティングなどのサービスを提供しています。
多数のグループ会社（広告代理店・コンサルティング会社など）を傘下に持ち、クライアントのブランドや製品の宣伝・広報活動を支援しています。
この記事では株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングスへの就職に関心がある就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- マッキャン・ワールドグループの就職難易度を知りたい
- マッキャン・ワールドグループの選考対策として何をすれば良いかわからない
各業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、マッキャン・ワールドグループの就職難易度は同業他社と比較するとやや低めです。
広告業界の同業他社と比べると市場シェア・平均年収ともに高いとは言えません。
しかし世界的に活躍する企業であり一定レベル以上の能力や素質が求められていると考えられます。
また、広告業界自体の就職難易度が平均より高いため、一般的にはやや高めの就職難易度となっています。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングスについて
出典元：マッキャン・ワールドグループ | ABOUT | Approach
会社概要
株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングスは世界的な広告・マーケティング会社であり、傘下の各グループ会社によって主に広告制作、マーケティング、コンサルティングなどのサービスを提供しています。
グループ会社は総合広告代理店である「マッキャンエリクソン（McCann Erickson）」やプロダクション業務を行う「クラフト ワールドワイド（Craft）」、企業やブランドと顧客の関係性を構築する「MRM」など計6社で、さまざまな側面から企業・ブランドを顧客と繋ぐ業務を行っています。
実績には、サーモスのフライパンを紹介するTVCM（担当：McCann）やリーバイ・ストラウス ジャパンのトレインジャックを行うOOH広告（担当：Craft・UM）、富士フィルムの製品を紹介する動画作成（担当：McCann）などが挙げられており、多種多様な業態・広告形態に対するサービスを提供していることが分かります。
参照ページ
CAREERS | 新卒の皆さんへ | マッキャン・ワールドグループ
WORK | サーモス フライパン | マッキャン・ワールドグループ
各事業セグメントの解説
株式会社マッキャン・ワールドグループの主な事業セグメント（グループ会社）は以下の通りです。
| 事業部門 | 活動内容 |
| オクタゴン・ワールドワイド （octagon） | スポーツ関連のマーケティング業務、スポーツ選手のマネジメント業務、各種スポーツイベントの運営管理業務、など。 |
| ウェーバー・シャンドウィック （Weber Shandwick） | 日本企業の海外事業や外資系企業の日本におけるビジネス拡大のためのコンサルティング業務。 |
| UM | グローバルメディア業務。 |
| クラフト ワールドワイド （Craft） | プロダクション業務（Web、TVCM、各種広告、写真、動画、コンテンツのプログラミング、など）。 |
| モメンタム ジャパン （momentum） | 顧客企業のパフォーマンス向上のためのマーケティング業務。 |
| マッキャンヘルス （McCann Health） | 「ヘルスケア」領域の広告業務。 |
| MRM | 企業やブランドと顧客の関係性を構築するサポート業務。 |
| マッキャンエリクソン （McCann Erickson） | 顧客のブランド構築をサポートする広告業務。 |
上記の表を見ると、マッキャン・ワールドグループは顧客のサービスやブランドを一般消費者に認知させ、利用させるための総合的なサポート業務を行っていることが分かります。
特に広告分野に強みを持っており、マッキャンエリクソンを筆頭に複数のグループ会社によって広告業務を展開しているのも特徴です。
各活動内容の関連性も非常に高く、グループ企業間でシナジー効果を獲得することを目的とした事業拡大を行っていることが予想されます。
各事業セグメントごとの売上金については、IR情報を公開していませんでした。
参照ページ
マッキャン・ワールドグループで働いている社員は？
平均勤続年数は？
詳細な平均勤続年数はインターネット上の情報だけでは確定できません。
しかし口コミでは5年未満との回答が非常に多く、また退職済みの方が多く見られたため、平均勤続年数は比較的短いと予想されます。
概算数値であるため、あくまで参考程度に留めておきましょう。
平均年収は？
口コミによると、株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングスの平均年収は695万円です（回答者10名の口コミの情報を基に記載）。
マッキャン・ワールドグループの平均年収は全国平均の年収（458万円）の約1.5倍となっているため、かなり高い水準となっています。
また回答者の平均年齢は37.4歳であったため、年齢を考慮しても高水準の平均年収だと言えるでしょう。
ただ回答者数が10名と少ないことに加えて、派遣社員の方のデータも混在した数値となっているため、実際の平均年収とは少し異なる可能性があります。
概算数値であるため、あくまで参考程度に留めておいてください。
平均残業時間は？
詳細な平均残業時間はインターネット上の情報だけでは確定できません。
口コミサイトによると、役職が上がるにつれて残業時間も増える傾向にあるそうです。
また、仕事を行う環境が近年採用されていたフルリモート形態から出社形態に変更されたため、出勤・退勤を含めた総労働時間は増加傾向にあると予想されます。
平均ボーナス額は？
詳細な平均ボーナス額はインターネット上の情報だけでは確定できません。
しかしマッキャン・ワールドグループの平均年収から概算すると、マッキャン・ワールドグループの平均ボーナス額は111万円程度です（国税庁の民間給与実態統計調査によると、平均給与に占める賞与額の割合は約16%）。
概算数値であるため、あくまで参考程度にしておきましょう。
どんな文化なの？
マッキャン・ワールドグループは「We help brands earn a meaningful role in people’s lives（ブランドが人々の生活の中で”意味のある役割”を果たせるようお手伝いをすること）」をミッションに掲げています。
マッキャン・ワールドグループは広告やマーケティングに強みを持つ企業であるため、顧客企業のブランドやサービスに重要な視点を置いている企業です。
園田氏（メディアブランズ ジャパン CEO＆カントリーマネージャー）が「ヒトの感情、そしてその集合体である社会の流れに興味があり敏感であろうとすることが、最も大切な素養」と発言をしていることからも、ブランドを世に届けるために社会に興味を持つことが社員には求められています。
また、バリューの一つに「Champion Bravery（勇気を出そう）」が掲げられていることから、積極的な姿勢も求められているといえるでしょう。
以上のことから、積極的に社会に興味を持ち、ブランドをいかにして世に広めるかということを主体的に考えられる学生に向いている企業だと言えます。
参照ページ
株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングス | 口コミ | ライトハウス
株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングス | 働き方 | ライトハウス
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
広告業界の中でのマッキャン・ワールドグループの立ち位置をご紹介します。
| 会社名 | 就職 偏差値 | 平均年収 | パーパス等 |
| マッキャン・ ワールドグループ | 62 | 695万円 （n=10） | We help brands earn a meaningful role in people’s lives （ミッション） |
| 電通 | 67 | 1,168万円 （n=92） | an invitation to the never before（パーパス） |
| 博報堂 | 66 | 1,040万円 （n=82） | 生活者発想・パートナー主義 （フィロソフィー） |
| サイバー エージェント | 59 | 614万円 （n=155） | 新しい力とインターネットで日本の閉塞感を打破する （パーパス） |
同業他社と比較すると、マッキャン・ワールドグループの就職偏差値はやや低めです。理由としては以下の要因が考えられます。
- 市場シェアの低さ：広告業界におけるマッキャン・ワールドグループの市場シェアは決して高くありません。2021年・2022年の広告業界の売上高ランキングを見ると、電通が圧倒的首位で、次いで博報堂、サイバーエージェントと続きます。市場シェアや売上高の高さは就職人気とある程度関連があるため、マッキャン・ワールドグループの就職偏差値はやや低めとなっています。
- 平均年収の低さ：平均年収を同業他社と比較すると、マッキャン・ワールドグループの平均年収はやや低めです。サイバーエージェントよりは高い数値であるものの、電通・博報堂と比べると300万円以上の差があり、就職人気にも影響が出ると考えられます。
参照ページ
フィロソフィー | 博報堂のDNA | 企業情報 | 博報堂
マッキャン・ワールドグループの新卒募集要項について
以下にマッキャン・ワールドグループの新卒募集要項をまとめました。
記載している新卒募集要項はグループ企業の「株式会社マッキャンヘルスケアワールドワイドジャパン」のものです。
その他のグループ企業に関しては、現時点で詳細な新卒募集要項が公開されていないか、または募集がありません。
注目すべき点は「給与」と「採用予定人数」です。
まず給与は初任給から450万円となっており、日本企業で同水準の初任給を提示している企業はほとんど存在しないため、破格の待遇と言えます。
注意しなければいけないことは、固定残業代が50時間分である点、すなわち月50時間までの残業は予想されるという点です。
採用予定人数は若干名であり、過去3年間のデータを見ても小人数しか採用されていないため、採用倍率は極めて高いです。
詳細は実際に説明会の参加やOB・OG訪問をして確認しましょう。
| 各項目 | 詳細 |
|---|---|
| 業務内容 |
|
| 給与 | 月給：375,000円（基本給：260,250円、固定残業代50時間分：114,750円） 年額給与：4,500,000円 （超過した時間外労働の残業手当は別途支給） |
| 昇給 | 有 |
| 賞与 | 有 |
| 採用予定人数 （2024年度見込み） | 若干名（新卒採用者数は過去3年間で計11名） |
| 研修制度 | 入社時研修、業界研修（ヘルスケア講座など）、配属先でのOJT研修、オンライン研修、スキル研修（ニーズや職種ベース）、等。 |
| 福利厚生 | 健康保険組合、契約保養所、確定給付年金、育児休業制度、介護休業制度、等。 |
参照ページ
求める人材
マネジメントの方々が「新入社員に求めることは？」という質問に対する回答として、「マインド（ヒトの感情やその集合体である社会の流れに興味があり敏感であろうとすること）を持っている方々とチームを組んで仕事をしたい」、「仕事をする際に自分でルールを作ること」等々を挙げています。
上記の内容から、株式会社マッキャン・ワールドグループ ホールディングスは「主体的・積極的に行動できる人材」を求めていると考えられます。
園田氏（メディアブランズ ジャパン CEO＆カントリーマネージャー）が「学生である今の時点で、コミュニケーションの戦略設計や実施計画の立て方の知識経験は必要ありません」と明言していることからも、現時点での能力ではなく主体的に行動できる素質を重視した採用を行っていることが分かります。
新卒採用のフロー
マッキャン・ワールドグループの選考は、下記の通りの選考フローです。
記載している選考フローはグループ企業の「株式会社マッキャンヘルスケアワールドワイドジャパン」のものです。
その他のグループ企業に関しては、現時点で詳細な選考フローが公開されていないか、または募集がありません。
①会社説明会
まずは会社説明会に参加する必要があります。
本選考に進むには会社説明会への参加が必須ですので、忘れずに参加しましょう。
会社説明会は企業理解を深める良い機会であるため、しっかりと話を聞きましょう。
②書類選考
選考の第一ステップは書類選考です。
日系企業同様、エントリーシートを提出します。
エントリーシートの内容は面接における面接官の質問内容と深く関わっているため、自信を持って話せる内容を記載しましょう。
③面接（個別orグループ、2回）
書類選考を通過した就活生は面接に参加することになります。
面接は2回で、形式は個別面接もしくはグループ面接です。
以降の採用フローを考慮すると、特に2回目の面接が鬼門だと考えられます。
企業研究をしっかりと行い、万全の態勢で臨みましょう。
④適性検査
2回の面接を通過した就活生に対して適性検査が行われます。
最終面接前に適性検査が実施される場合、適性検査の結果はあまり合否に関係しておらず、入社後の人事に活用される場合が多いです。
着飾った内容を提出すると入社後のキャリアとのマッチ度が低くなる可能性があるため、ありのまま回答すると良いでしょう。
⑤最終面接（個別）
最後に最終面接に参加することになります。
⑥内々定
以上の選考プロセスをすべて通過した学生が内々定を獲得します。
採用大学
マッキャン・ワールドグループの採用大学の実績は以下の通りです。
記載している採用大学はグループ企業の「株式会社マッキャンヘルスケアワールドワイドジャパン」のものです。
その他のグループ企業に関しては、現時点で詳細な採用大学が公開されていないか、または募集がありません。
| 青山学院大学、慶應義塾大学、国際基督教大学、上智大学、成城大学、西南学院大学、多摩美術大学、中央大学、筑波大学、東京大学、南山大学、一橋大学、広島大学、北海道大学、武蔵野美術大学、明治大学、立教大学、早稲田大学など |
上記の通り、マッキャン・ワールドグループは標準レベル以上の大学からの採用が多いです。
ただし、標準レベル以下の大学からの採用実績もあるため、学歴フィルターは存在していないと考えられます。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
それではここまでの内容を踏まえて、マッキャン・ワールドグループの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は同業他社と比較するとやや低めと言えるでしょう。その理由として以下の3点が挙げられます。
- 広告業界における市場シェアが低いこと。
- 平均年収が同業他社と比べて低いこと。
- 特別な選考フローが存在しないこと。
就職偏差値がやや低めと言っても、マッキャン・ワールドグループは世界的に活躍している企業ですので、しっかりと対策を行い内定を獲得してください！
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
マッキャン・ワールドグループは、主に広告制作、マーケティング、コンサルティングなどのサービスの提供によって世界的に活躍している企業です。
マッキャン・ワールドグループの就職難易度は同業他社と比較するとやや低めですが、世界的に活躍している企業であるためしっかりとした企業研究が必要です。
これからマッキャン・ワールドグループに就職を目指す方は、マッキャン・ワールドグループの企業研究をしっかりと行いましょう。
ぜひこの記事を参考にして、マッキャン・ワールドグループの新卒採用に励んでください。
