事務職適性検査TAPOCとは?SPIとの比較も徹底解説

2025年1月31日更新

はじめに

就職活動や転職活動の選考に適性検査が実施されることは多いですが、事務職適性検査TAPOCという新しい測定テストが登場しました。

SPIやテストセンターなどをイメージする人が多いと思いますが、受検した経験のある学生が少なく、対策方法もSPIほど確立されていないのが現状です。

選考に設けている企業は現段階では少ないものの、選考の多様化により今後メジャーなものになっていくことが予想されています。

この記事でわかること
  • TAPCOの出題傾向と例題
  • SPIとの違い
  • TAPCOの対策方法

SPIとの違いに関しても解説しますのでTAPOCのみならず、適性検査全般に役立つ情報を得られますのでぜひ参考にしてください。

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SPIなどに自信がない。

SPIが原因で選考に進められない。

そんな学生のためにまとめたものがSPI頻出問題集です。

SPIの出題範囲である言語/非言語/英語といった問題を完全網羅しています。

丁寧な解説付きなので、今から勉強する人でも安心して取り組めます!

SPI頻出問題集

事務職適性検査TAPOCとは?

メモを書くスーツ姿の男性

事務職適性検査TAPOCとは、NOMA総研が提供している適性検査であり、SPIのような言語、計算、読図、照合、分類などの問題に加え、記憶のような独自の問題が出題されます。

事務職に従事する人用に作られた適性検査であり、事務処理能力を測るのが主な目的となります。

実務をどれくらい速く、正確に習得できるのかを表す「学習適性」と職場で与えられた業務を能率的に継続する「就業適性」の予測が可能となっており、仕事をする上で必要な能力を正確に割り出すテストとなっています。

事務処理能力を測る適性検査のため、事務職の採用選考で取り入れられることが多いです。

事務職への就職を希望する場合は特に対策に力を入れていきましょう。

以下にTAPOCの概要をまとめましたのでそちらもご参照ください。

 

TAPOCについて詳細
実施方式Web方式:一覧表で結果が分かり、各項目ごとに標準得点と段階評価の確認が可能
自社採点方式:受検者個人のプロフィール作成ができ、各項目ごとに評価段階の確認が可能
回答時間約50分
出題内容Web方式:言語、分類、照合、計算、読図
自社採点方式:言語、分類、照合、計算、読図、記憶

 

出題方式は2種類ありますが、企業側が方式を指定することも予想し、6つの出題範囲の対策をしていくことをおすすめします。

 

TAPOCの出題内容と例題

ここではTAPOCの出題内容と例題をそれぞれご紹介します。

出題される問題を把握し、各項目ごとに対策を立てていきましょう。

言語

言語では言語知識を問う問題が出題されます。
問題の内容は漢字の読みや対義語、類義語、正誤などがあります。
過去問が見つからなかったため、ここでは類似問題を掲載します。

〈例題〉

問:カッコ内の漢字の読み方の正誤を答えなさい。1.粗利(あらり)2.委嘱(いぞく)

3.売上(うりあげ)

4.既出(きしゅつ)

5.控除(くうじょ)

解答:1正、2誤、3正、4正、5誤

以下の文章を読んで要旨を答えなさい。植物は、地球上の生態系において重要な役割を果たしています。光合成を通じて太陽のエネルギーを化学エネルギーに変換し、大気中の二酸化炭素を吸収して酸素を放出します。この過程は、動物や人間の生命維持に欠かせません。また、植物は水や栄養素を根から吸収し、成長に必要な要素を葉や茎に運びます。さらに、植物は花を咲かせて種を形成し、次世代に命をつなげます。多くの植物は、動物との相互作用を通じて繁殖や成長を助けられています。例えば、花粉媒介者である昆虫や風によって種子が広がります。このように、植物は生態系の基盤として、他の生物と共生することで地球の環境を維持しています。

選択肢

1.植物は二酸化炭素を吸収して酸素を放出するが、水分は必要ない。
2.植物は光合成を通じて生態系に貢献し、動物との共生関係を持っている。
3.植物は主に水を使って酸素を生み出す。
4.昆虫は植物の成長を助けるが、植物は生態系にあまり影響を与えない。
5.植物は花を咲かせるが、種子を作る必要はない。

解答:2.植物は光合成を通じて動物との共生関係を持っている。

1.「水分は必要ない」が×

3. 内容が誤り

4.「植物は生態系に影響を与えないが×

5.「種子を作る必要がない」が×

分類

分類は事務処理における分別能力を把握するために出題される問題が多いです。

処理速度など頭の回転や違いを見つける能力が求められます。

〈例題〉

問:次の計算式の結果により求められた解答を分類せよ。(1)4×5+2=?(2)10-2+5=?

(3)81÷9-3=?

解答は以下より選択してください。

解答A:1~5B:6~10

C:11~15

D:16~20

E:21~25

解答:(1)E、(2)C、(3)B

4桁の数字の分類 次の数字を手引きによって分類せよ。

たとえば、〔例題1〕では、1891 は手引きの 5 の欄にある 1534~1678 に含まれるので、 正答は 5 となる。

〔例題1〕1596 正答:⑤

12345
1357~14231234~13561424~15331679~17821534~1678
1985~21232357~25661783~19842257~23562124~2256
2860~29272676~27832928~30122784~28592567~2675
3219~34323575~36873433~35743688~37813013~3218
4122~43464347~45913924~41213782~39234592~4675

以下の題を分類せよ。

〔例題2〕3846 〔例題3〕4185 〔例題4〕2254 〔例題5〕3565

解答:1.④  2.①  3.⑤  4.③

照合

照合は提示された内容が合致するかを測る科目となっています。

出題された問題と解答群の問題を比較して合うものや異なるものを探していく問題などが見受けられます。

〈例題〉

問:以下の例題と同じ数字を解答群から選べ。
〈例題:168-5912〉
167-7832198-5712168-5910168-5012158-5912
168-4912168-5912168-5911168-5812168-5922

計算

計算では四則計算など単純なものから、計算式の穴埋め、同じ結果になる計算式の選択など応用の効いたものまで幅広く出題されます。

〈例題〉

問1:次の計算を解け。5+6×9-12÷4=?
問2:次の計算式の穴埋めをせよ。8×2×〇÷4=8
問3:答えが同じ結果になる計算式を選べ。問題→40÷5+7
問題群→3×4、3×8、3×5、4×4、2×7

解答:(問1)56、(問2)2、(問3)3×5

 

読図

読図は図やグラフを読み取り、そこから必要な情報を導き出したり、計算をして正しい答えを出す問題が出題されます。

玉手箱にある図表の読み取り問題と類似していますので参考にしてください。

〈例題〉

下記の図から茨城県と長崎県の生産量の合計を求めよ。

レタス生産量 都道府県別シェア

記憶(ペーパーテストでのみ出題)

記憶では図表や絵を見てそこに載っている情報を記憶したり、読み解く問題が出題されます。

1つの図・絵の中にいくつもの情報が散りばめられているため、必要な情報を取捨選択して的確に答えを導いていく必要があります。

人事院の公開する国家公務員試験に記憶科目があるので参考にしてください。

TAPOC 練習用例題

問:上記の地図でASD-748は何区を飛行中か。

解答:1区

 

問:地図上でこのまま真っすぐ進むと行き違いになる航空機はどれとどれか。(高度は関係なし)

解答:ASD-748とVUB-410

 

TAPOCとSPIの違い

TAPOCの出題内容を見ると、SPIでも見られる問題が出題されていることが分かります。

言語分野や計算分野はSPIでも出題される範囲であり、特別な問題は多くないです。

また、SPIには表の読み取り問題もあるため、読図に応用が効きます。

このことからTAPOCの対策はSPIの対策と類似しており、SPIの対策をすることでTAPOCの対策にも繋がるでしょう。

一方で記憶科目はTAPOC独自の出題範囲であり、SPIでは出題されません。

記憶科目に関しては国家公務員試験で記憶分野の例題がありますので、そちらを参考に対策していきましょう。

TAPOCの対策法4選

ここではSPIでも活用できるTAPOCの対策法を解説します。

出題内容など似ている箇所は多いため、SPI対策がTAPOC対策に繋がるでしょう。

SPIの参考書や問題集を解く

SPIと類似している問題も出題されるため、SPIの問題集を解くことでTAPOCの対策も兼ねることが可能です。

TAPOC自体がそこまで見かけないマイナー気味な測定テストのため、TAPOC専用の問題集がほとんどありません。

そのため専用の対策本探しに固執するより、SPIの対策本を解く方が対策に繋がるでしょう。

以下では、SPIの内容な具体的な例題も紹介していますので、ぜひ参考にしてみましょう。

対策する問題を絞っていく

TAPOCの出題範囲は決まっているため、SPIの対策本を使う際はTAPOCに出ない科目は飛ばして対策していきましょう。

反対にTAPOCにも出題される科目は重点を置いて対策できるように言語や計算問題が多めの対策本を用意すると効率良く対策できるでしょう。

対策本によっては図表の読み取りが載ってないものもあり、読図対策ができないものもあります。

TAPOCの出題範囲に対応した対策のできるSPI対策本を購入してください。

模擬テストを重ねておく

ある程度問題を解き、対策が進んだら模擬テストをしていきましょう。

TAPOCも制限時間があり、時間内に問題を素早く解答することが求められます。

日頃から制限時間内で問題を解き切る状況に慣れておくと本番でも実力を発揮しやすく、高得点に繋がりやすいです。

自分で時間を測って時間がかかる科目や苦手な範囲を知り、重点的に対策していきましょう。

独自科目の「記憶」分野を練習する

対策法の4つ目は、独自科目である「記憶」分野を練習しておくです。

SPIなどには出題されない分野なので、必ず問題の把握と連絡をしておきましょう。

本記事でも例題を紹介していますので、一度解いてみてください。

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TAPCO対策に役立つ問題集やアプリを紹介

ここでは、対策に役立つ問題集やアプリを紹介していきます。

TAPCOの対策をしたいと考えている学生はぜひ参考にしてみてください。

就職試験によく出る適性・適職問題 2026年度版

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適性検査8試験を収録しているので、徹底的に対策したい方におすすめの一冊です。

問題の形式ごとに、問われている能力、解答のコツ、注意点などを解説。続く演習問題を解いて確実に得点力をアップしていけます。

冒頭では「適性・適性試験とは何か?」をわかりやすく解説。職業適性試験の種類や対策方法を紹介しています。

さらに第4章では職種ごとに求められる適性を示したので、適職を判断する際の参考にしてください。

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事務適性検査

おすすめのアプリは、事務適性検査です。

広告が表示されることがありますが、無料でインストールして利用できます。

また、広告表示を失くした有料版も配信されているので、よりスムーズに利用したい方は、そちらもチェックしてみてください。

TAPCOに関する良くある質問

最後にTAPCOに関するよくある質問を紹介していきます。

ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

TAPOCに似た適性検査は?

TAPOCに似ているテストとして真っ先に挙げられるのがSPIです。

そのため、TAPCOの対策をする場合はSPI-3のアプリや問題集ものを流用することが望ましいです。

また、SPI-3は他の企業でも多く採用されているので、TAPCOの対策をすることで自然とSPI-3の対策もできるでしょう。

以下の記事では、適性検査の種類について詳しく解説していますので、ぜひ読んでみてください。

TAPOCと他の適性検査の違いは?

TAPOC特有の問題としては「記憶問題」があります。

本記事でも例題を紹介しましたが、記憶問題は、対策が難しいジャンルでもあります。

本番にリラックスして臨めるよう、他の問題を余裕をもって解けるようにしておく事も重要です。

適性検査とSPIの違いを紹介しています。

対策方法や出題例なども解説しているので、ぜひ参考にしてください。

TAPOCを採用している企業は?

選考過程にTAPOCを使っている企業は以下の通りです。

 

  • 三菱UFJ銀行
  • 三井住友銀行
  • 三井住友海上火災保険
  • 日本生命保険
  • 日本郵便
  • ヤマト運輸
  • サンリオ
  • パナソニック

上記で紹介した企業の分析記事を紹介していますので、併せてチェックしてみてください。

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さいごに

今回は事務職適性検査TAPOCの概要や出題範囲、問題の実例と対策方法について解説しました。

TAPOCは事務処理能力を測るための適性検査であり、日本企業でも徐々に導入がされています。

業務をどの程度正確かつ迅速に行えるか、どのような適性を持っているのかを予測するのに活用されており、今後の導入が広がっていくでしょう。

そのようなTAPOCでは言語、分類、照合、計算、読図、記憶の6つの科目があり、その多くはSPIと同様の対策法で対策が可能です。

記憶だけはSPIで対策するのは難しいですが、他の科目はSPIの問題集を解くことで高得点を記録することもできますので、SPIの問題集を用意して対策を進めていきましょう。

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