【適性検査とSPIの違い】対策方法や出題内容を例題付きで解説

【適性検査とSPIの違い】対策方法や出題内容を例題付きで解説

2023年5月26日更新

はじめに

適性検査には種類があり、そのうちの一つがSPIです。適性検査とSPIのどちらも対策しなければいけないと困惑している人も多いです。

 

適性検査とSPIの違いを知っておけば、不安になることもないので理解しておきましょう。違いを知った上で、適性検査の対策はどうすればいいか解説していきます。

適性検査とSPIの違いは?

SPIというのは数種類ある適性検査の中のひとつです。簡単に例えるなら、「野菜とキャベツはどう違うのか」という質問と同じです。簡単に適性検査とSPIの説明をしていきます。

 

<適性検査>

適性検査は、企業が応募者の能力や性格など総合的に評価するために行うテストです。採用時に適性検査を活用する企業は多く、約90%の企業が導入しています。

企業によって評価基準が異なるため、大手企業や人気企業は応募数も多く、ボーダーラインが高いです。足切りに活用する以外にも、求める人物像とマッチするかや面接の材料として用いられます。

一般的に能力検査と性格検査があり、基礎学力やコミュニケーション能力が問われます。

適性検査の対策をするなら、SPIや玉手箱、GABなど、企業によってどのテストを行うか事前にチェックしておき、対策するといいでしょう。

 

<SPI>

SPIはリクルートキャリア社が開発したテストです。受験者の人柄や能力、仕事に対する適正度などを診断するのが目的です。

SPIは年間13,600社の企業が利用しており、のべ204万人が受験しています。大手企業から中小企業まで幅広く採用しているため、知名度の高い適性検査です。

SPIとは

SPIは業界ナンバーワンのシェア率があるため、目にすることが多いです。適性検査でSPIを採用している企業が多いため、SPIがどういうものかは理解しておきましょう。

SPIは4種類ある

①大卒採用を対象とした「SPI3-U」

能力検査は、漸化式や領域が出題されるので、公式や基礎的な数学知識を身に着けておく必要があります。

 

性格検査は、思考力、判断力、コミュニケーション能力など基礎となる能力や企業との適正度合いを測定します。企業によっては、SPIの結果を掘り下げて追及してくることもあるので注意しましょう。

 

②中途採用を対象とした「SPI3-G」

特徴的なのが、言語問題のレベルが少し高めに設定されていることです。そのため、読解力や集中力が必要です。

 

中途採用ということもあり、前職と環境を比較し応募者の人柄を測定します。応募者が未経験であっても適応できる仕事かを測定することも特徴のひとつです。

 

③高卒採用を対象とした「SPI3-H」

応募者の性格や企業との適正度を分析するために用いられます。高卒ということもあり、基礎学力よりも企業との適合性をメインに判断することが多く、適応性が低いと採用されにくくなります。

 

④グローバル採用を対象とした「GSPI3」

外国人を対象としているため、通常のSPIを他国語に訳した検査です。日本語能力を図るテストではなく、性格や各種の能力を参考にするために用いられます。

 

外国人を採用する企業も多く、面接だけでは対応しきれないところを補ってもらうために活用していることが多いです。

SPIの出題内容

SPIは4つの科目に分けられます。

 

・基礎能力検査【言語/非言語】(約35分)

・性格検査(約30分)

・英語検査(約20分)

・構造的把握力検査(約20分)

※企業によって出題される科目が違うため、すべての科目が出題されるわけではありません。

基礎能力検査と英語検査の問題形式を説明します。

<基礎能力検査>と<英語検査>

基礎能力テスト
【言語】【非言語】【英語検査】
二語関係推論同意語
熟語順列、組み合わせ、確率反意語
語句の用法割合と比英英辞典
文の並び替え損益算空欄補充
空欄補充料金割引長文読解
長文読解仕事算
代金精算
速度算
集合

SPI以外の適性検査は?

適性検査はSPI以外にもたくさん種類があります。出題されることが多い「玉手箱」、「GAB」、「CAB」、「TG-WEB」について解説します。

玉手箱

玉手箱は、日本エス・エイチ・エル株式会社が扱っている検査です。特徴的なのが「問題数が多い」ことです。問題数が225問あるのに対し、試験時間は101分と1つの問題に時間をあまりさけないので早く解く必要があります。

 

1つの問題形式に1種類しか出題されないため、対策はしやすいテストになっています。三井住友銀行、大和証券、みずほ証券といった大手企業や人気企業も採用しているため、しっかりとした対策が必要です。

GAB

GABは玉手箱と同じ会社が開発したテストなので、問題形式はほとんど変わりません。言語・計数・性格の3つが出題されるので、玉手箱と同じ対策をしましょう。

 

CAB

IT企業のSE・プログラマーなどの企業が採用することが多いです。基礎学力を測るSPIとは違い、論理的思考力を測る内容が多いことが特徴です。

GABと名前は似ていますが、試験内容は異なるので注意しましょう。

 

TG-Web

TG-Webは株式会社ヒューマネージが提供している適性検査です。「従来型」、「新型」の2種類があり、問題形式が他の適性検査と異なるため、難易度が比較的高めになっています。

 

「従来型」は問題の難易度が高いことが特徴で、「新型」は従来型よりも難易度が下がる分問題量が多くなるのが特徴です。

 

適性検査の対策方法

どの適性検査でも共通して言えることは、対策をしておかなければ得点を上げることができないことです。適性検査の対策をどうすればいいか、説明します。

問題集を繰り返し解く

とにかく問題を繰り返し解いて慣れておくことが大切です。問題集を一周解いて、自分の苦手分野だった範囲を重点的に二周目を解きます。

何度も同じ問題を解くことで、問題を見ただけで解き方がわかるようになります。適性検査はスピード重視のテストが多いため、すぐに解けるようにしておかなければいけません。

時間をかけて正確に解くことを意識せず、解き方がすぐ頭に出てくるようになりましょう。

出題傾向や問題の種類を把握する

適性検査の種類によって出題傾向が変わってきます。例えば玉手箱であれば、1つの問題に1種類しか出ません。最初に四則逆算が出れば残りの問題もすべて四則逆算というわけです。

 

このように特徴を理解しておけば対策もしやすくなるので問題の種類や出題傾向を把握しておきましょう。

時間配分を考える

どの適性検査も時間に余裕があるテストではありません。スピード重視で問題を解く必要があるので時間配分を意識しなければいけません。

問題集で練習するときもタイムを計りながら練習し、どれくらいのペースで解けばいいか感覚を身に着けておくといいでしょう。

 

練習企業で慣れておく

いきなり第一志望の企業に挑戦しても、緊張や慣れていないことから100%の力を出せないことがあります。そのため、練習企業を設けて面接や適性検査に慣れることをオススメします。

適性検査も時間配分や実際の問題を見ることができるので、経験値を積むことができます。一度テストを受けておくか、受けないかでは大きな違いがあるので、慣れるためにもテストを受けておきましょう。

 

 

適性検査の例題を見て問題に慣れよう

適性検査の例題を見ながらどういった問題が出るのか慣れる必要があります。いくつか例題を出すので見ていきましょう。

<SPI 推論より>

【問題】

P、Q、R、Sの4人は駅伝の同じ区間に出場した。この順番にレースをスタートし、それぞれが区間を完走した。これに関して次のことが分かっている。

Ⅰ Pは2つ順位を落とした。

Ⅱ Qはこの区間を最も短いタイムで走った。

Ⅲ RはSよりも短いタイムで走った。

4人のゴールした時の順位として正しいのはどれか。

【選択肢】

A.QRPS

B.QPRS

C.RQPS

D.QSPR

【解答】

A

推理では情報を整理する力が求められます。文章に書かれている内容以上のことを頭で整理し解答を導きましょう。
引用元:SPI対策問題集(【推論】問題7-9(順序)|SPI 非言語 |SPI対策問題集 (careermine.jp)

<SPI 語句の意味より>

 

【問題】

下線部の言葉と、意味が合致するものを1つ選びなさい。

未熟なのにいかにも通じているようなふるまいをすること、あるいはそうする人

【選択肢】

A. 得意顔

B. 半可通

C. 知ったかぶり

D. 物知り顔

E. したり顔

【解答】

B

語句の知識を勉強しておくことは大切ですが、知らない場合は自分のわかる範囲から推測し近しい答えを導き出すことが大切です

<玉手箱 計数より>

【問題】

第一問 〇×31=270+〇

第二問 〇÷2=51÷3

第三問 〇+80=219-149

解答

第一問 〇=9

第二問 〇=34

第三問 〇=-10

テスト中に電卓を使って計算できるので、電卓に慣れておくことが重要です。問題によっては暗算でも導き出せるので、すぐに計算できるようにしましょう。

<玉手箱 計数より>

【問題】

国語数学理科社会英語
Aくん3354357389
Bくん6796787177
Cちゃん100508756

 

【解答】

34

規則性をいち早く見つけ計算すると導き出せます。

「おすすめのSPI対策本3選」

・SPI3&テストセンター出るとこだけ!完全対策2024年度版

実際の問題に近い形の問題があるのが特徴です。

・就活BOOK 2024 でるとこだけのSPI

難易度が低い問題から高いものまで幅広くあります。

・基礎からステップアップ!SPI3突破テキスト&問題集2023年度版

基礎からコツコツ勉強できて、数学が苦手な人におすすめです。

 

 

適性検査について気になるQ&A

適性検査に落ちた時どうすればいいか、適性検査を受ける前にしておくことは、といった適性検査に関して気になる質問に答えていきます。

 

適性検査をする目的は何か

適性検査を採用している目的は、応募数が多いときに能力の高い人を残すために足きり目的で利用されます。その他にも、人材分析として自社と適性が合うか、求める人物像と近いか、といった内容で適性検査が用いられます。

 

応募人数が少ない企業では、適性検査で落とされる可能性は低いですが、競争率の高い大手企業などは対策をしっかり行っていないと選考に通りません。

 

適性検査の対策はいつから始めればいいか

早ければ早いほど越したことはありません。日ごろから勉強しておけば、テスト当日に焦ることなく勉強量も豊富なので準備万全でテストに挑めます。

 

もちろん一夜漬けでも対策はできますが、ライバルと差をつけるなら3ヶ月前がおすすめです。1ヶ月前だとまだまだ対策が不十分で、高得点を狙えません。

 

3ヶ月というスケジュールの内訳は、

・1ヶ月目・・・まずは問題集を1周解いてみる

・2ヶ月目・・・苦手な分野を重点的に2周目を解いてみる

・3ヶ月目・・・テストに慣れるために模擬テストを行い、本番に挑む

テストが近づいてから慌てることのないように、早めの対策がおすすめです。

 

適性検査の見分け方

適性検査の対策をしようと思っても、就職先の企業がどの適性検査を行っているかわからなければ対策できません。

 

そこで企業がどの適性検査を採用しているか見分け方を説明します。

 

適性検査を採用している企業は、適性検査の案内を送ってきます。自宅受験の場合は、テストを受けるためのURLから判別可能です。

 

SPIhttp://arorua.net/
玉手箱https://web1.e-exams.jp/、https://web2.e-exams.jp/、https://web3.e-exams.jp/
TG-Webhttp://assessment.c-personal.com/、http://assessment.e-gitest.com/

必ずしもこのURLとは限りませんが、可能性が高いため判別する際の目安になります。

 

 

適性検査(SPI)は対策してから挑もう

適性検査は対策してから挑むことが大切です。特に大手企業や有名企業は応募人数が多いことから、適性検査のボーダーラインも高くなります。

 

対策をしていなければ適性検査で落とされる可能性も高いので注意してください。

 

適性検査にも「SPI」、「玉手箱」、「GAB」、「CAB」などいろいろな種類があります。自分が受ける企業がどの適性検査を採用しているか事前に調査しておきましょう。

 

もし分からない場合は、テストの案内が送られてきたURLを参考に判別しましょう。

 

対策方法としては、問題集を解く、時間配分を考える、練習企業を設けるといった対策があります。練習企業を設けテストに慣れることも大切ですが、内定をもらっておけば心にゆとりもできるのでおすすめです。

適性検査は対策してから挑み、内定を勝ち取れるように頑張りましょう。

 

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