【実物ES5件公開】志望動機 添削の着眼点|よくある指摘と修正例・書き方の鉄則

2026/10/01更新

全国56か所の新卒応援ハローワークでは、学生向けに応募書類の作成や志望動機を考える支援を行っています。(参考:厚生労働省「新卒応援ハローワーク」、掲載情報を参照)

志望動機の下書きはできたものの、「他社でも通じる」「具体性が足りない」と指摘され、どこから直せばよいのか迷う新卒就活生もいるはずです。誤字を直したり、熱意を示す言葉を増やしたりするだけでは、応募先を選んだ理由は伝わりません。必要なのは、設問への答え、自分の経験、企業の仕事のつながりを点検する作業です。

本記事では、就活ハンドブックで公開している実際のES回答を手がかりに、残したい記述と補いたい説明を示し、よくある指摘を具体的な書き直しへつなげます。自分で添削したい学生も、第三者の助言を反映したい学生も、下書きと照らし合わせて修正箇所を判断できる内容です。

企業研究を進める中で、実際の選考フローや面接官の評価ポイントも押さえておきたいところです。以下の資料では、人気企業20社の選考を「面接の構造」「深掘りの傾向」「評価された回答例」まで整理しています。

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志望動機の添削で最初に直す内容のずれ

志望動機の添削では、言葉の美しさより先に、設問に答えているかを判定します。企業への志望理由を聞かれているのに業界の魅力だけを説明していたり、職種の志望理由を聞かれているのに会社の知名度を述べていたりすると、文章を整えても答えはずれたままです。例えば、冒頭と末尾だけを読み、どの会社のどの仕事を希望しているかを短く言い直すと、下書きの焦点を確かめることができます。

設問の対象と冒頭の答えの一致

添削前に、応募画面の設問を下書きの上へそのまま写してください。「当社」「本コース」「希望職種」の違いによって、最初に答える対象が変わります。会社全体への共感が書けていても、コースを選んだ理由が空白なら、その箇所の説明が必要です。設問に「経験を踏まえて」とあるときは、経験と志望理由の両方が文章に含まれているかを確かめれば、答え漏れを見つけることができます。

直す際は、応募先の名称を入れるだけで済ませないでください。「貴社を志望します」の後に、取り組みたい仕事と、その仕事を選んだ理由が続く状態を目指します。

企業の魅力と応募する理由の違い

企業の魅力は企業側の特徴であり、志望理由はその特徴を選ぶ本人の判断です。「幅広い事業を展開している」「研修が充実している」という記述だけでは、どの仕事に関心を持ち、何をしたいのかが伝わりません。添削では魅力を削る前に、その後へ本人の経験や希望する仕事をつなぐ余地を探すと、企業紹介にとどまった文章から応募理由のある文章へ修正できます。

例えば、事業の幅広さに魅力を感じたなら、関心のある事業を挙げ、その領域で解決したい顧客の困りごとまで言葉にしてください。企業と自分との接点を考える視点は、志望動機の基本構成を扱う関連記事で補えます。

▶ 志望動機で企業との接点を伝える方法を詳しく見る

志望動機の添削チェック項目

添削の中心は、結論、企業を選ぶ理由、経験による根拠、入社後の行動のつながりです。どれかの説明を増やす前に、読んだ相手がどこで疑問を持つのかを探してください。例えば、「接客の経験から商品企画を希望しています」と書いた場合は、接客のどんな場面から商品を作る仕事に関心が移ったのかを補えば、経験と希望職種を結ぶ説明を具体化できます。空白のあるつなぎ目から直す順序です。

結論の明確さと企業を選ぶ根拠

冒頭には、応募先で実現したい内容か、応募先を選んだ理由を置きます。「社会に貢献したい」だけでは対象が広いため、誰のどんな課題を、どの仕事で改善したいかまで絞ってください。続く企業情報は、その希望と関係がある内容を選ぶのが基本です。実際に調べたサービスや顧客層に触れれば、企業の特徴を列挙するよりも、応募先を選ぶ判断を説明しやすくなります。

添削で照合する箇所を、読み手の疑問と対応させた表です。

点検箇所 読み手に残る疑問 補う内容
冒頭の結論 何をしたくて応募したのか 希望する仕事と対象
企業の特徴 なぜその特徴にひかれたのか 経験から生まれた関心
他社との違い 応募先を選ぶ決め手は何か 事業や業務との接点

 

「他社にはない」と証明できない特徴を、唯一の強みとして書く必要はありません。本人が比較してひかれた理由を示せば十分です。根拠を探す際は、企業分析の記事が参考です。

▶ 志望理由に役立つ企業分析の方法を詳しく見る

経験の具体性と志望理由へのつながり

経験の説明では、活動名の華やかさより、その場で何を見て何に関心を持ったかを確かめます。アルバイトや授業の経験でも、仕事への関心が生まれた場面が分かれば、志望理由の根拠になります。「やりがいを感じました」と書いた箇所には、やりがいを感じた相手の反応や自分の行動を添えてください。読み手が場面を想像できる文章なら、気持ちの変化まで追うことができます。

例えば、売り場の案内を変えた経験なら、来店客から同じ質問を受けた場面、案内を変えた意図、その経験から関心を持った仕事をつなぎます。改善の成果を記録していない場合は、売上や満足度を作らず、実際に行った工夫に絞る修正が適切です。

入社後の貢献と仕事理解の整合

末尾は「成長したい」「貢献したい」で止めず、学んだ内容や経験をどの業務で生かしたいかまで示します。希望する仕事が新卒の募集職種と合っているかも点検してください。会社の事業に存在する仕事でも、応募コースから直接担当できるとは限らないため、募集要項と社員紹介を読み分けると、入社直後の業務と将来の希望を混同せずに説明できます。

例えば、顧客の要望を聞く力を生かしたいなら、希望する営業職でどんな情報を聞き取り、提案へつなげたいのかを補います。配属や成果を確約する表現は不要です。結びの言葉が抽象的なまま残った際は、入社後の貢献を伝える締め方を参照できます。

▶ 志望動機で貢献を伝える締め方を詳しく見る

実際のES設問から決める添削範囲

同じ志望動機に近い質問でも、興味のある領域を答える欄と、職種を選ぶ理由を答える欄では、残す情報が変わります。公開ESの設問と回答の一部を比べると、下書きに必要な説明が明確です。例えば、職種への志望理由を求める欄なら、企業の事業紹介を増やすより、希望する役割と経験の接点を補う添削ができます。掲載回答から企業の評価理由や選考結果を推定するものではありません。

電通総研の回答に見る興味領域の指定

興味のある業務や領域を聞かれたときは、関心の対象を曖昧にしない修正が有効です。電通総研の公開ESには「どのような業務・領域に興味がありますか?」という設問があります。会社への志望理由を長く書き始める前に、どの領域への関心なのかを明示する答え方です。添削する下書きでも、希望領域が後半に埋もれていないかを確かめれば、冒頭へ移すべき記述を判断できます。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、この設問への回答には「コミュニケーションITセグメントに興味がある。」という記述があります。

▶ 電通総研のES回答例を読む

続く回答では、企業や行政のDX推進支援への関心を述べています。公開回答に登場する組織名は応募当時の表現として参照し、提出文では応募年度の募集内容と照合してください。

電通デジタルの回答に見るコース選択と経験

コースへの志望理由では、企業全体の魅力に加え、そのコースで取り組みたい内容が必要です。電通デジタルの公開ESでは「本コースを志望する理由を教えてください。」という設問に対し、顧客体験と企業の成長を結びつけて答えています。添削時には、コースで学べる内容の説明だけになっていないか、経験から生まれた仕事への関心が含まれているかを点検できます。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、回答は「デジタル技術を活用して顧客体験を最大化し、企業やブランドの成長に貢献したいと考えているからです。」と始まっています。

▶ 電通デジタルのES回答例を読む

その後には、長期インターンシップでのデータ分析や施策の経験が続きます。下書きでも、経験から希望する仕事に関心を持った理由までつなぐ構成が参考です。

電通クリエイティブピクチャーズの回答に見る職種の役割

職種への志望理由を添削するときは、その職種ならではの担当業務が読み取れるかを確かめます。電通クリエイティブピクチャーズの公開ESにある設問は「プロダクションマネージャーを志望した理由を教えてください。」です。広告への関心を述べるだけで終わらず、制作を進める立場にひかれた理由を含めると、業界への興味と希望職種への興味を区別して伝えることができます。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、回答には「学生時代に学んだ制作職の地道な努力と個人差を今度は、貴社でまとめ役として活かしていきたいと考えている。」という記述があります。

▶ 電通クリエイティブピクチャーズのES回答例を読む

自分の下書きに役割の説明がなければ、「企画する」「調整する」「運営する」のうち、実際の募集職種に合う行動まで書き足してください。

「なぜこの業界なのか」を面接で聞かれたとき、自分の性格特性と結びつけて答えられると説得力が増します。まずは自分のタイプを確認してみましょう。

性格診断

学生の原文から見極める残す表現と補う説明

添削では、抽象的な表現をすべて消す必要はありません。本人が仕事で大切にしたい考えを残し、その考えを持った経験や応募先の業務を補えば、志望理由の輪郭がはっきりします。例えば、「人の行動を変えたい」という希望は、その言葉を難しく言い換えるより、どんな場面で人の変化を見たのかを加える方が説明を具体化できます。原文の関心を残しながら、不足するつながりを探す添削です。

電通ライブの回答に見る本人らしい関心

本人らしさは、珍しい経験だけから生まれるものではありません。同じ活動に取り組んでいても、制作そのものにひかれたのか、完成した作品を受け取る人に関心を持ったのかで、志望理由は変わります。電通ライブの公開ESで述べているのは、創作や企画をきっかけとした、人の行動や価値観への関心です。添削でも、このような関心の向きが分かる表現を残すと、本人が働くうえで目指したい方向を保つことができます。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、回答には「作品やアイデアが人の心を動かし、ビジネスや選択につながる瞬間を目にしました。」という記述があります。

▶ 電通ライブのES回答例を読む

自分の下書きに似た表現があれば、作品の内容や目にした反応を確かめてください。気持ちを強める修飾語を増やすより、経験の中にある具体的な場面を足すと、関心が生まれた理由を説明できます。

旧・電通総研セキュアソリューションの回答に見る原体験と対象

原体験の説明が長い下書きでは、経験のどの部分が入社後の仕事につながるのかを点検します。海外生活の経験なら、滞在先での出来事をすべて書く必要はありません。何を見て、どの対象を支えたいと思ったのかに絞る添削が適切です。本人の考えが変わったきっかけを残し、渡航の経緯など応募理由に直接つながらない説明を短くすると、企業の仕事との接点を書く余地を確保できます。

就活ハンドブックに寄せられた学生の声によると、電通総研セキュアソリューション名義の回答には「貴社のIT技術を駆使して、日本経済を支える縁の下の力持ちになりたいと思い志望する。」という記述があります。

▶ 電通総研セキュアソリューションのES回答例を読む

回答では、海外で日本の製品や技術が受け入れられている姿を見た経験へ話をつないでいます。同社は統合・商号変更により現在は電通総研テクノロジーであり、このESは旧社名の回答です。(参考:電通総研テクノロジー「統合および商号変更について」)

「社会を支えたい」という下書きを直す場合も、支えたい相手と仕事の接点を補ってください。社会への思いを具体的な志望理由へつなぐ例は、関連記事で参照できます。

▶ 人々の生活を豊かにしたい理由の伝え方を詳しく見る

就職活動で成果を出す学生の多くは、早い段階で自己分析を済ませています。適職診断を使って、自分に向いている仕事の方向性を把握しておきましょう。

適職診断

志望動機の添削前後の比較例

よくある指摘は、そのままでは修正の指示として曖昧です。「具体性を足す」なら、経験、応募先の特徴、入社後の行動のどれが不足しているのかまで分けてください。ここからの例は、添削の考え方を示すための作成例であり、実際の学生の回答とは区別しています。例えば、表現を立派にするために経験や成果を足すのではなく、本人が説明できる事実を使い、志望理由へのつながりを補う修正が基本です。

企業理念への共感だけで止まった文章の修正例

「理念に共感しました」という言葉は、何に共感したかを伝える出発点です。その後に、共感した理由が分かる経験と、理念が表れる応募先の仕事を添えてください。理念の説明文を引用して終えると、本人の判断が見えません。応募先が発信している事業や社員の行動から、経験とつながる部分を選ぶと、会社の言葉を借りただけの文章から、自分の判断を示す文章へ変えることができます。

理念への共感を、経験と入社後の行動へつなぐ作成例です。

添削前 顧客を大切にする理念に共感し、志望しました。
添削後 接客で用途を聞いて商品を提案した経験から、顧客の話を起点に考える営業を希望しています。導入後の支援にも取り組む貴社で、利用時の課題まで聞き取る提案をしたいです。

 

添削後の事業内容や経験は、事実と一致する場合だけ記載してください。理念への共感と経験を結ぶ考え方は、関連記事でも補足しています。

▶ 企業理念への共感の伝え方を詳しく見る

成長や研修の希望に偏った文章の修正例

成長したい気持ち自体を消す必要はありません。添削では、学ぶ目的と学んだ後に取り組みたい仕事を補います。「研修が充実しているから」という理由だけでは、学ぶ内容の使い道が読み手に伝わりません。応募先の研修で学べる内容を確かめたうえで、身につけたい知識が顧客や業務にどう役立つのかまで書けば、学習意欲と働く意欲の両方を示すことができます。

受けたい支援を、仕事で目指す姿へつなぐ作成例です。

添削前 研修制度が整った貴社で成長したいです。
添削後 顧客の業務を理解して提案できる営業を目指しています。商品知識を学び、接客で培った聞き取りの姿勢を生かして提案に取り組みたいです。

 

この修正だけで、応募先を選ぶ理由が完成するわけではありません。続けて、関心のある商品や顧客への支援方法など、その企業を選んだ根拠を補ってください。

商品が好きという感想にとどまった文章の修正例

商品の利用経験は、企業に関心を持ったきっかけとして残せます。添削したいのは、利用者としての感想だけで文章が終わっている部分です。どんな使いやすさにひかれ、その価値を働く立場からどう届けたいかを補ってください。使用感を具体的に言葉にし、希望職種の業務へつなげると、商品への好意から仕事への関心に至る筋道を伝えることができます。

商品への好意を、仕事への関心へつなぐ作成例です。

添削前 貴社の商品を愛用しているため、志望します。
添削後 貴社の商品の操作の分かりやすさに魅力を感じています。接客で使い方を説明した経験を生かし、販売の現場で顧客の疑問を聞き取り、商品の価値を伝えたいです。

 

商品名を入れ替えても成立する場合は、魅力を感じた機能や利用場面が不足しています。応募先に合わせて変える部分は、志望動機の使い回しに関する記事が参考です。

▶ 応募先ごとに志望動機を調整する方法を詳しく見る

志望動機の添削を依頼する相手と準備

第三者へ添削を依頼するときは、「この文章で大丈夫か」だけでなく、何を判断してほしいかを伝えます。文章が読みやすいかを見てもらう依頼と、志望職種の理解が合っているかを聞く依頼では、適した相手が変わるためです。例えば、希望職種とのずれが気になるなら、下書きに加えて募集要項を共有すると、表現の好みだけでなく仕事とのつながりに沿った指摘を受けることができます。

添削相手の選び方と相談範囲

大学のキャリアセンターや新卒向けの相談窓口には、応募書類の作成支援を依頼できます。仕事の理解を確かめたい場合は、その業務を知るOB・OGも相談先です。友人には読み手として分かりにくい箇所を尋ねるなど、相手が答えられる範囲を意識してください。特定企業の選考を受けた経験がある相手でも、企業内部の採点基準まで把握しているとは限らないため、助言の根拠を分けて受け取る姿勢が役立ちます。

相談先と依頼内容の対応を示した表です。

相談先 依頼したい内容 事前の確認
キャリアセンター・新卒向け窓口 志望理由の筋道や経験との接点 予約と原稿の提出方法
OB・OG 職種や実務の理解とのずれ 添削対応の可否
新卒向けエージェント 応募先と経験のつながり 利用条件と対応範囲
友人・家族 説明不足や読みにくさ 応募先の前提情報

 

大学での相談準備には、キャリアセンターの利用手順を確認できます。

▶ キャリアセンターでの添削準備を詳しく見る

実務を知る卒業生に話を聞く際は、OB・OG訪問の準備が参考です。

▶ OB・OG訪問で仕事内容を確かめる方法を詳しく見る

添削依頼に添える資料と具体的な質問

依頼時は、志望動機の本文だけを切り離さず、設問文、応募職種、文字数の指定、提出期限をまとめて渡します。自分で迷っている箇所も書き添えてください。「企業を選んだ理由が弱いと感じています」と伝えれば、助言を受けたい箇所が明確です。文章を最初から作ってもらう依頼にするより、下書きと質問をそろえる方が、修正の理由を理解しながら書き直すことができます。

例えば、「接客経験から営業を希望する流れに飛躍がないか」「競合との比較が会社紹介になっていないか」と尋ねます。返却期限は提出期限より前に置き、書き直す時間も確保してください。相手の対応可能な時期を先に確かめると、直前の依頼による行き違いを減らせます。

OB・OGへの文面は、依頼メールの記事が参考になります。

▶ OB・OG訪問の連絡方法と質問準備を詳しく見る

面接対策で差がつくのは「想定外の質問」への備えです。以下の資料では、頻出100問に加えて深掘り質問への対応パターンもまとめています。

面接質問集

志望動機の自己添削とAI活用

自分で添削する場合は、内容のずれから先に直し、文字数や表記は後で調整します。例えば、企業を選ぶ理由が不足したまま字数だけを削ると、短く整っていても理由の伝わらない文章が残ります。下書きを読み返す時間を空け、書いたときの記憶を頼りにしなくても意味が分かるかを確かめてください。AIを使う場合も、文章の検討を助ける役割にとどめ、経験と企業情報の照合は本人が行う手順です。

自己添削の順序と文字数調整

自己添削では、先に文章の役割を分け、足りない説明を見つけてから削る箇所を決めます。結論、経験、企業との接点、入社後の希望が分かれば、同じ意味の言い換えや前置きを削りやすくなります。字数が足りないときも、熱意を表す形容詞で埋めないでください。例えば、経験の場面が浮かばないなら相手の困りごとを、企業との接点が弱いなら具体的な業務を補うと、必要な情報で文章を充実させることができます。

修正の順序を示した図です。

設問と結論の照合 ▶ 経験と仕事の接続 ▶ 重複表現の削除 ▶ 字数・表記の確認

 

読みやすさは音読でも点検できます。途中で息が続かない文は、理由と具体例の境目で分けてください。書面の会社への呼びかけは「貴社」を使い、応募先の名称も募集要項と照合します。呼び方に迷った際の参考は、書面と面接での使い分けです。

▶ 志望動機での貴社と御社の使い分けを詳しく見る

AIへの添削指示と出力の確かめ方

AIに添削を依頼するときは、修正対象と守ってほしい条件を具体的に伝えます。全文を書き直す依頼だけでは、残したい経験や言葉まで変わる可能性があるため、まずは不足する説明とその理由を挙げる依頼が適切です。応募先からAI利用の指定がある場合は、その内容に従ってください。氏名や連絡先を削り、利用規約や入力情報の取り扱いも確かめたうえで、必要な範囲だけを入力する方法です。

志望動機の検討に使う指示の作成例を示します。

指示する内容 入力例
対象 新卒の志望動機です。設問への答えと企業を選ぶ理由を点検してください。
出力 修正箇所、理由、不足する情報を表にしてください。
制約 経験や企業情報を追加せず、不明点は質問にしてください。

 

返された指摘には、元の文章のどこを根拠にしたのかを照合します。「企業独自の強みが足りない」という返答なら、勝手に追加された強みを採用せず、公式情報を調べ直してください。本人が説明できない表現は、自然な言葉へ戻す必要があります。

志望動機の添削後に残る疑問と提出前の確認

添削が終わったかどうかは、修正回数だけでは決まりません。設問への答え、経験の事実、企業の仕事とのつながりがそろい、口頭でも説明できるかが提出前の基準です。例えば、添削後の文を読まずに志望理由を話し、文章にはあるのに説明できない箇所が見つかったら、その表現を本人の言葉に戻してください。見栄えを整える作業から、内容に責任を持って提出する作業へ移る段階です。

添削回数と意見が分かれた場合の判断

「何回見てもらえば完成か」と迷う場合は、残っている疑問を基準にします。設問への答えが足りなければ修正を続け、言い回しの好みだけが違うなら、読みやすく自然に話せる方を選んでください。添削する相手から正反対の助言を受けたときも、どちらかをそのまま採用する必要はありません。設問、募集要項、本人の事実に戻れば、どの助言を反映するか判断できます。

例えば、「経験を増やす」と「企業の説明を増やす」という意見が分かれたら、どちらの不足が理解を妨げているかを聞いてください。判断の理由を尋ねると、好みと説明不足を区別できます。下書きと修正版を比べ、本人らしい関心まで消えていないかも点検してください。

面接での説明と提出原稿の一致

提出する志望動機は、本人が追加質問に答えられる内容にします。「なぜその経験からこの職種なのか」「どの事業に関心があるのか」と問い直し、原稿にない説明も口頭で補ってください。文章を暗記するだけでは、修正した言葉の意味を十分に理解しているか確かめられません。例えば、企業への共感を述べた箇所について、見た資料や経験した場面を説明すると、根拠が曖昧な記述を提出前に見つけることができます。

入力欄へ貼り付けた後は、改行や文字の欠落、企業名、文字数の上限を見直します。修正した原稿と提出する原稿が同じかも照合してください。応募先ごとの提出文を保存しておくと、面接前に読み返す内容を取り違えずに済みます。

監修者からのアドバイス

監修者からのアドバイス
三好 達也(キャリアアドバイザー)

上記の口頭確認で「経験から志望職種につながる理由」を説明できなかった場合は、その箇所を残したまま下書きと添削後の原稿を面談に持参してください。キャリアアドバイザーには表現の修正だけでなく、経験のどの場面を補えば仕事への関心が伝わるかを相談すると、書面と面接の説明をそろえることができます。

▶ 選考を受けた学生の声をもっと読む

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まとめ

志望動機の添削は、設問への答えと、経験から応募先の仕事を選ぶ筋道を確かめる作業です。結論を先に置き、企業の特徴にひかれた理由と、入社後に取り組みたい行動をつなげてください。抽象的な言葉をすべて消す必要はありません。本人が大切にしている関心を残し、読み手が疑問を持つ箇所へ具体的な経験や仕事の説明を補います。

公開ESを参照するときは、表現を写すより、設問の対象と回答の役割を比べる読み方が有効です。第三者やAIの指摘を受けた後も、経験や企業情報が事実と一致しているかを確かめれば、本人の考えを保ちながら文章を改善できます。

提出前には原稿を見ずに志望理由を話し、書いた内容を自分の言葉で説明できるかまで点検して、書面と面接の両方で応募先を選んだ理由が伝わる状態を目指してください。

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この記事の監修者三好 勝利(キャリアアドバイザー)

三好 勝利(キャリアアドバイザー)新卒で小学校教員となり、学級担任や学年主任などを務め、1000人以上の生徒の指導に携わる。その後、大手教育企業でのコンサルティング営業を経て、現在は株式会社ナイモノのキャリアアドバイザーとして250名以上の学生の就職支援に従事。未経験IT、総合職、人材など幅広い業界への支援実績を持つ。面接対策や自己PRの指導に定評があり、面接官の経験を生かした的確なアドバイスが強み。学生一人一人に寄り添い、ラフな雰囲気で親身に相談に乗ることを心がけている。

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