「学生時代最も打ち込んだこと(ガクチカ)」の書き方は?例文付きで完全対策!
2023年12月21日更新
はじめに:ガクチカに特別なエピソードはいらない
「学生時代最も打ち込んだことは何ですか?」
エントリーシートや面接など、就活で避けては通れない、代表的な問いの一つ。
面接で聞かれた、という方も多いのではないでしょうか。
ですが、本当に良いものを作ろうとすると、
「何から考えれば良いのかわからない」「他人と内容が被る」
「自分の”ガクチカ”を見つけられない」「そもそも、何を書けば良いのか分からない」
といった悩みをよく聞きます。
学生の期間に精力的にインターンに参加したり、長期留学を経験していたり。
ビジネスコンテストでの成績を残していたりする人は、それらを書けばいいでしょう。
しかし、大多数の学生は大抵そうではなく、アルバイトや部活、サークル、課外活動などにかなりの時間を割いていた、という方が多いのではないでしょうか。
結論、これらの内容でも、十分立派な内容のガクチカになります。
特別な経験や知識は、全くいりません。
なぜかというと、人事が聞きたいのはそのような「特別な話」ではなく、「普通の経験を、いかに自分なりに工夫して頑張ったか」だからです。
今回の記事では、
- 「学生時代最も打ち込んだこと」を企業が聞く意図
- 構成の仕方と例文
- 考えるコツ
- 考える際の注意点
について、皆さんにご紹介します。
少しでも参考になれば幸いです!
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学生時代に最も打ち込んだこと(ガクチカ)に対する正しい認識
就活生であれば、誰もがぶち当たる「ガクチカ 」。
「学生時代に最も打ち込んだこと」
「学生時代に頑張ったこと」
「学生時代に力を注いだこと」
など様々な呼称がありますが、中には「そんな夢中になった経験なんてない」「面接官にアピールできるようなことなんてない」と、悩んでいる人も少なくないのではないでしょうか?
確かに、「学生時代最も打ち込んだ」なんて言われると身構えてしまいますし、ハードル高く感じてしまいがちですが、難しく考える必要はありません。
しっかりとポイントを押さえておけば、魅力的なエピソードになります。
ガクチカに輝かしい業績は必要ない
面接官が見ているのは「どのようにして取り組んだか」という過程の部分です。
もし、「”学生時代に力を注いだこと”なんて仰々しいこと、思い出せない」というのであれば、「費やした時間」を指標に定量的に考えてみましょう。
人に言えるような大したことでなくとも、一番時間を使っていたことは、人それぞれあるはずです。
なぜ、そのことに時間を割いていたのか、それの何が楽しくて、時間を使っていたのかについて考えてみましょう。
例えば、良く旅行に行っている人であれば、その背景には、
「新しい価値観に触れることが好き」
「自分の視野が広がる」
といった、旺盛な知的好奇心が見え隠れしているかもしれません。
また、ゲームに熱中していたのであれば、その背景には、
「ゲームクリアのための戦略を立てることが好き」
「目標を達成することに大きなやりがいを感じる」
「他のプレイヤーに負けたくない」
といった、目標達成への執着や競争心とも捉えることができます。
このように、自分では大したことがないと思っていた経験でも、面接官からすると人間としての魅力を感じる、といったケースもあります。
力を入れたものの種類は大して重要ではない
ネガティブなイメージのエピソードでも、捉え方次第で良い方向へイメージチェンジを図ることも可能です。
パチンコや麻雀、アイドルのような、人によって偏見がありそうなものは本当にガクチカとして話して良いかどうか、慎重に見極める必要がありますが、
「ネガティブなものも、捉え方次第でポジティブなイメージに変えられる」
というのは、押さえておいて損はないでしょう。
例えば、飲み会に力を入れていた場合、次のようなエピソードが考えられます。
「私は、懇親会やイベントの幹事を多く務めました。
それにより、リーダーシップ能力を磨くことができました。
具体的には、イベントの企画・運営に必要な調整力やコミュニケーション能力を養い、参加者のニーズを理解しながら、円滑に進行させることができました。
また、予算や人員配置の管理にも取り組み、責任感を持ってイベントを成功におさめることができました。
この経験から、私は組織の中でリーダーシップを発揮し、業務を成功に導くことができると自信を持っています。
今後も、さまざまなチャレンジに取り組むことで、より多角的な視点を持ち、ビジネスに貢献していきたいと考えています」
この例文では、幹事の「リーダーシップ」に着目し、コスト管理、顧客理解、コミュニケーション力、推進力の実績をアピールしています。
このように、重要なことは力をいれたものの種類ではなく、どのような学びや成長が得られたかです。
「学生時代最も打ち込んだこと」を企業の人事が聞く5つの意図
冒頭でもお伝えしたように、就活の定番とも言われるこの問い。
そもそも、企業はなぜこのような質問をするのでしょうか?
それには
- 応募者の価値観が知りたい
- 現段階で持っているスキルが知りたい
- 問題にぶつかった時の対処方法や、課題解決能力が知りたい
- 応募者の人柄が知りたい
- 話し方やプレゼンテーション能力を見たい
この5つがあるとされます。
順に見ていきましょう。
応募者の価値観が知りたい
まず企業が知りたいのは、応募学生の価値観です。
いくら履歴書に目を通し、学歴や保有資格について眺めても、その学生の頭の中までは全く読み取れません。
ビジネスとは、物にもよりますがチームワークで一つのことを成し遂げることが多くあります。
そのようにチームを組む際に考えなければならないのは、メンバーのスキルだけではありませんね。
「価値観が合うかどうか」
「同じゴールを向いて共創できるかどうか」
も、スキル以上に重要な要素となります。
例えば、いくらITにも英語にも精通していて、頭がキレる人であっても、チームメンバーのことを考えられない人であれば、かえってチームの和を乱してしまうかもしれません。
このように、企業は「学生時代最も打ち込んだこと」を通して、履歴書やエントリーシートからは読み取れない応募学生の人となりを、図ろうとしているのです。
現段階で持っているスキルが知りたい
企業が、新卒採用に莫大なお金をかけて、選考を実施する理由。
それは、「優秀な人材を企業に迎え入れ、その企業の未来を明るくするため」です。
極端な話、せっかく苦労して雇った人材でも、企業の求める人物像に合致していなかったり、仕事が極端に出来なければ、雇った意味がなくなってしまいますよね。
そのような事態を防ぐためにも、企業は応募学生が現段階で保有しているスキルや仕事力を「学生時代最も打ち込んだこと」という形で、図ろうとしているのです。
問題にぶつかった時の対処方法や、課題解決能力が知りたい
企業が気になる、最大のポイント。
それは、結果ではなく過程にあります。
つまり、「このような結果を上げるために、どのようなことに取り組んだのか(工夫したのか)」という、過程の部分が非常に見られているのです。
例を挙げて見ていきましょう。
例えば、「学生時代最も打ち込んだこと」が「アルバイトでの売上貢献」の場合。
「単価の高い目玉商品である〇〇の売り上げがあまり芳しくない状態が続いていたので、リピーターの方に積極的に勧めてみたり、まずは試食などで認知してもらうように努めた結果、少しずつではあるが売上が立つようになり、3ヶ月後の売上が2倍に増えた。」
このような経験であれば、企業が見ているのは「売上が2倍になった」という結果ではありません。
“どのようにして” にあたる、「リピーターの方に積極的に勧めてみたり、まずは試食などで試してもらった」という過程の部分ですね。
なぜならば、この「どのように」にあたる部分は、企業にとってはまさしく「売上戦略」のこと。
戦略を立て、自ら創意工夫し考えられる学生であればあるほど、企業の将来を明るく照らしてくれるに違いないからです。
応募者の人柄が知りたい
1つ目の意図と似ていますが、面接官は「応募者の人柄」についても、大きな関心を寄せています。
ここでの人柄というのは、価値観に留まらず、普段やっていることや夢中になったこと、好きなことなど履歴書上では出てこない、学生の「素の部分」です。
もちろん、「学生時代最も力を入れたこと」は就活で必ず聞かれる質問ですので、学生側もしっかり準備してくることは、面接官側も想定内。
それでも、自己PRと同じくらい内容が自由であり、学生の人柄が反映されたオリジナリティ溢れる回答に、面接官側も大きな期待を寄せていることは間違いありません。
話し方やプレゼンテーション能力を見たい
「学生時代に最も力を入れたこと」と題しているぐらいですから、学生が自信を持って話せているかどうか、しっかりと事実に基づき、論理的な回答になっているかどうか、という点は、企業も着目しています。
もし、「学生時代に最も力を入れたこと」なのに、学生がイマイチ自信が無さそうに話していたり、妙に早口だったり、声が小さくて聞こえなかったら、どうでしょうか。
「本当に頑張ったことではないのかな?」
「嘘をついているのではないだろうか」
などと、あらぬ疑いを抱かせてしまいかねません。
繰り返しにはなりますが、自己PRと並び、学生にとって最も大切なアピールポイントとなりますので、話し方やプレゼンテーション能力についてはしっかりと事前に対策をしておく必要があるでしょう。
学生時代最も打ち込んだことの見つけ方3選
5つの意図の重要性が理解できたところで、続いて最も打ち込んだことを思い出してみましょう。
学生時代に打ち込んだことは、今後の自分のキャリアや方向性を見出すことができます。
次の3つの観点で学生時代を振り返ってみましょう。
さまざまな題材で書き出してみる
学生時代に打ち込んだことといえば、運動部や文化部、ボランティア活動、サークル活動、アルバイトなどが挙げられます。
また、趣味や興味があったこと、勉強や研究に打ち込んだこともあります。
自分が経験したことをすべて書き出し、振り返ってみることで、思いもよらないことに打ち込んでいたことに気づくこともあります。
例えば、学生時代に語学留学をしていたことを思い出し、その経験が自分の人生観や価値観を大きく変えたことに気づくことができたり、専門分野以外の講座を受講していたことが、現在の自分に役立っていることに気づくこともあるでしょう。
自分が熱中していることや得意分野から考える
自分が熱中していたことや得意分野から考えると、自分が本当に興味を持っていたこと、熱中できたことが浮かび上がってきます。
例えば、ブログを何年も継続して運用していたり、SNSでフォロワーが1万人を超えたなど、何かを継続した実績は強みになります。
また、部活動やインターハイなど、競技に打ち込んだ経験があれば、チームワークやリーダーシップ、努力の積み重ねなど、スポーツで学んだことは仕事でも役立つことが多分にあります。
身近な人に聞いてみる
最後に、自分の周りにいる人に「あなたが思う私の得意なことや、熱中していたことは何だと思いますか?」と聞いてみるのも良いでしょう。
家族や友人、恩師などが、自分自身では気づいていなかった才能や熱意を発見できるかもしれません。
また、周りの人からの視点を聞くことで、自分がどのような印象を持たれているかも知ることができます。
以上のように、様々な角度から自分自身を振り返って、学生時代に打ち込んだことを見つけ出すことが大切です。
それらの経験や得意分野をもとに、自分自身の強みを明確化することで、就職活動や人生の次のステップに向けた方向性を見出すことができるでしょう。
学生時代に打ち込んだことが思い浮かばないときの見つけ方
最も打ち込んだことが浮かばない場合には以下の2パターンから考えるのがよいでしょう。
短期間で高い熱量を注いだ内容
学祭や短期留学といった短期的かつ大きなゴール地点に向かって高い熱量を注いだ場合には、「大変だったこと」、「頑張ったと思うこと」、「役職についていたこと」などからエピソードを見つけるとよいでしょう。
長期間継続した内容
大きな目標ではないものの継続的に取り組んだ場合には、「意識して習慣化していること」、「長く続けていること」など、継続している理由などを挙げるとよいでしょう。
就活生必見「学生時代最も打ち込んだこと」の構成方法
企業側の意図がわかったところで、続いて「学生時代最も打ち込んだこと」を実際に伝える際に、エピソードの構成について見ていきましょう。
具体的には、次のような流れで話すと良いとされます。
1.概要・背景
2.打ち込んでいた理由
3.課題・解決策
4.その経験から学んだこと
それでは、順を追って見ていきます。
概要・背景
まずは、何についての話なのかが分かるように、「学生時代最も打ち込んでいたのは、〇〇です」と結論ファーストで述べ、それがどのようなものであったのか、どんなことをしていたのかなど、〇〇についてよく知らない面接官にも伝わるように、出来るだけ具体的に噛み砕いて説明しましょう。
あまり細かすぎても分かりづらいですが、最低限面接官が話を終える程度の具体性は必要です。
打ち込んでいた理由
企業がこの問いを聞く意義の一つに「学生の人となりを知りたい」があることは、既にお伝えしました。
そのため企業は、応募学生が育ってきた環境や価値観が反映されやすい「打ち込んでいた理由」について、大きな関心を寄せています。
・なぜ、その学生はそれに打ち込んだのか
・今までにどんなきっかけがあったのか
・そのことの中で具体的にどんなポイントが楽しいのか、やりがいがあるのか
ちょっとあげただけでもその人の今までの人生経験が、垣間見えますよね。
課題・解決策
これが一番大切なポイントです。
人生は、楽なこと、楽しい事ばかりではありません。
「山あり谷あり」というように、時には乗り越えることがなかなか難しい、困難にぶち当たるかもしれません。
ビジネスも同じで、達成感を感じることもあれば、思うようにいかず、しんどい思いをするときもあるかもしれません。
そんな時、
・どのようにして乗り越えるのか
・どんな風に心を持ち直し、対処していくのか
物事に対する姿勢が、図られていると言えます。
その経験から学んだこと
最後に、「その難しい経験から学んだこと」を述べて、締めくくりましょう。
失敗は成功のもとです。
たとえ困難にぶつかってしまったとしても、それを糧とし、次に繋げれば良いだけの話です。
学生時代の経験、難しかったことから学んだこと。
つまり、「その経験をどのようにして次に生かすか」を語ることができれば、企業へ熱意と前向きさをアピールできるかもしれませんね。
「学生時代最も打ち込んだこと」を伝える4つのポイント
さて、これまで「学生時代最も打ち込んだこと」の構成、案の出し方について見てきました。
「なんとなく、自分のガクチカの方向性が見えたきた」という方も、多いのではないでしょうか?
それでは、次の4つのポイント、
- 一つのエピソードに絞る
- 結論ファーストで述べる
- 数字を盛り込み、できる限り具体的に話す
- 関連資格があれば合わせてアピールする
これらに気をつけて、実際に書き始めてみましょう。
一つのエピソードに絞る
面接官が特に期待している項目である「学生時代最も打ち込んだこと」ですが、面接官の前で話す際は、一つに絞るようにしましょう。
もちろん、複数ある場合は、企業や業界によって使い分けられるので良いのですが、一つの面接でいくつもエピソードが登場してしまうと、面接官は混乱してしまいます。
それよりは、「今日の面接では、これについて言う」というよなものを一つ決め、それについて徹底的に深掘りして語る方が、よっぽど説得力があるはずです。
結論ファーストで述べる
面接官の方に限らず、他人と話す際に気をつけなくてはならないこと。
それは、冗長にならないこと(結論ファースト)です。
これは、社会人としても必須のマナーであり、逆にできていないと、「話が下手」であると認識されてしまいます。
まず相手に全体像を見せてから、具体的な話に移っていくことで、聞き手もすんなりと頭に入ってきやすくなりますし、話し手にとっても、聞き手からの質問が減るので、無駄なコミュニケーションをなくし、要点に集中することができます。
ですので、面接に限らず、人から意見を求められたら、必ず結論から話すようにしましょう。
数字を盛り込みできる限り具体的に話す
学生のエピソードにありがちなのが、「頑張ったのはわかったけど、イマイチよく分からない」という場合です。
話が抽象的であり、客観的な基準に欠けている場合は、それが果たして「正しい頑張り」であったのかどうか判断がつかず、
結果「あんまり伝わってこなかった」という印象になってしまいがちです。
ですので、エピソードについて話すときはなるべくたくさんの数字を盛り込み、実際に体験していない面接官でも、イメージが湧きやすくなるように話の展開を心がけましょう。
関連資格があれば合わせてアピールする
先ほど、客観的判断に際して「数字が有効」であると述べましたが、同様に資格などの成果物がある場合は、こちらも忘れずにアピールしましょう。
例えば、「英語の勉強を頑張った」というのであれば、ただ「ネイティブと対等に話せるようになった」だけでなく、「英検1級を取得できた」「TOEICが900点を超えた」などとしっかりと公的資格を取得できたこともアピールすれば、確かにそれが「学生時代最も打ち込んだこと」である証明となり、強力にバックアップできます。
就活に活かせる有効な資格については、こちらの記事でも紹介されていますので、参考にしてみてくださいね。
「学生時代最も打ち込んだこと」の例文
それでは、先ほどご説明した構成を踏まえて、2つの例文を見ていきましょう。
「学生時代最も打ち込んだこと」が 部活動の場合
「私が学生時代最も打ち込んだことは、大学の管弦楽部です。
創設から20年と歴史ある部であり、人数は1年から4年まで全部で100名を超える大所帯です。練習は通常週に4日ありますが、年に3度ある演奏会の前はほぼ毎日、授業の合間をぬって練習に励んでいます。
というのも、私は4歳の頃からずっとヴァイオリンを習ってきたので、私にとってヴァイオリンとは人生の一部であるからです。高校時代もオーケストラに所属していたので、大学でも続けることを選びました。
演奏会の前のハードな練習では、コーチに毎日ご指導にいらっしゃっていただくことも難しいため、コンサートミストレスである私が部全体を仕切ることも結構あったのですが、練習が間延びしがちでした。
部員も、練習に来ない人がいたりするなど、部員のモチベーションを保ち続けることはなかなか難しくもありましたが、
思い切って全体の練習時間を短く抑えることで集中力も高まり、練習に参加してくれる人も増えるようになりました。
このことから、生産性を上げるためには、ダラダラと長時間やるよりも、目的と時間的な制限を意識して物事に取り組むことも効果的であるということを学びました。これを仕事でも生かし、常にゴールを意識して業務にあたりたいと思います。」
どうでしょうか?
「私が〜励んでいます」が
1.概要・背景
「というのも〜選びました」が
2.その理由、
「演奏会前の〜なりました。」が
3.課題・解決策、
そして最後の
「このことから〜と思います。」が
4.その経験から学んだこと
となります。
ちょっと具体性に欠けているところもありますが、その場の状況が読み手にもなんとなくイメージがつくぐらい、細かく描写することで、相手にもより理解してもらいやすくなりますね。
「学生時代最も打ち込んだこと」が 趣味の場合
「私が学生時代に頑張ったことは、多様な価値観に触れるため、50カ国を旅して回ったことです。
時には友人と、時には1人で。長期休みはもちろん、3日でも休みがあれば海外へ赴き、毎年10カ国は回っていました。
ただ回るだけでなく現地で出会った人たちと交流を深め、時にはお互いのプライベートな話もしていると、世界には多様な文化と価値観があることに気づかされましたし、
日本という国の素晴らしさについても、改めて実感することができました。
そこで学んだことを自分の中だけに留めておくのは勿体無く感じ、渡航中、そして帰国後は積極的にSNSで投稿するようにしたところ、知人の繋がりが増え、様々な出会いに恵まれるようになりました。
この経験を生かし、将来は広い視野を持って物事に取り組めるよう頑張りたいです。」
引用記事
どうでしょうか?
こちらの文章では「3.課題・解決策」は書かれていませんが、「4.そのことから学んだこと」が豊富に挙げられており、面接官にも良い印象を残せるはずですよね。
この他にも、「学生時代最も打ち込んだこと」は様々なパターンが考えられますので、ぜひ自分の中で自身のあるエピソードを見つけ、形にしてみましょう。
こんなのものあり!?奇をてらったガクチカで意外性を突く
多くの学生が取り上げるアルバイトやサークル、部活動といった内容ですが、他の学生との差別化を考えると、あまり得策とは言えないかもしれません。
人事担当も人間ですので、相当数似通った内容のものを読んだり聞いたりしていれば、飽きてくることもあるでしょう。
そんな中で「おや?」と少しでも思えるようなものが、もしあったなら?
…おそらく面接官の中で「ああ、○○の人ね!」と印象に残る可能性が上がりますよね。
ですので、もしどうしても「”学生時代最も打ち込んだこと” が思いつかない、、」といった時には、一風変わった内容で印象付ける方法もありでしょう。
自炊やゴミ拾い、散歩、買い物、LINEなど…あなたが日常で無意識的に行っていることで構いません。
例えば「私は学生時代、トイレ掃除を毎日欠かさないことに打ち込んでいました!」なんかも、ありかもしれませんよ。
これを聞いた人の反応として予想されるのは、「はい?」「え、どういうこと?」です。
この時点で、既に注意喚起に成功していますよね。
人が何かに疑問を持つときというのは、少なからず興味・関心があるとき。
ですので、何らかの意外性を持たせることで、相手の傾聴スイッチをオンにすることができるのです。
この例で言えば、“トイレ掃除(普通の行為)”と“学生時代最も打ち込んだこと(何か特別なものという予想)”との間には、期待値のギャップが生まれます。
「このギャップをどう理由づけるのだろうか?」
これが面接官のチェックするポイントになります。
そのため、ここできちんとした段取りで理由を説明することができれば、アピールしたい「学生時代最も打ち込んだこと」自体に
インパクトが無くても、「ああ、トイレ掃除の人ね!」と記憶に残ることができるわけです。
例えば、
・トイレだけでなく、水道周りは全て毎日掃除することにより、
相手が気持ちよく生活できるように心がけていた
・アルカリ性の洗剤ではなく、酸性の洗剤であれば落ちることに気づいた
とのことであれば、
「日々の小さな仕事でも、手を抜かず丁寧に一生懸命取り組めるのだな」
「相手の立場に立って考えることのできる、思いやりのある子なんだな」
「何か変わったことや異変があれば、すぐに気づき提言してもらえそうだな」
など、ポジティブなイメージになりますよね。
このように、一見奇を衒うエピソードに見えますが、実はちゃんと意味があれば、面接官の印象に残るはずです。
「学生時代最も打ち込んだこと」のNG例文
続いて、NGな例文についても見ていきましょう。
内容が極めて浅い場合
「私が学生時代最も打ち込んだことは、アメリカへの留学です。
高校の時から海外生活に漠然とした憧れがあり、留学を決意しました。
慣れない現地での生活ははじめは苦労しましたが、段々と英語が話せるようになるにつれ、友達ができ、最後は別れを惜しみ空港まで見送りに来てくれるほど仲良くなれました。
また語学力もアップし、出国時には650点であったTOEICのスコアは、800点にまで上がりました。
留学生活で培った語学力を生かし、幅広い視野を持って業務に当たれるよう尽力いたします。」
どうでしょうか?
内容としては立派に聞こえますが、実は内容としてはそれほど深くありません。
なぜ留学を決意したのか、目的意識もはっきり感じられませんし、どれぐらいの期間留学し、どの程度の授業を受けてきたのか、普段どのような生活を送り、どんなことに気がついたのかなど、具体的なことが全く話されていません。
さらに、今では留学に行くことはもはや珍しいことではありませんし、留学により語学力を身につけて帰ってくることは、もはや当然のことです。
面接官が聞きたいのは
「語学力を身につけました」
という聞き飽きた内容ではなく、当事者がどのような体験をし、何を学び取ったのか、という点です。
例えば、日本と海外の価値観の違いに気づいた、という内容であったり、日本の良さを改めて実感した、でも良いでしょう。
留学という経験をオリジナリティ溢れる内容にするためにも、なるべく具体的に、経験していない面接官にも伝わるような話の構成を考えるようにしましょう。
「打ち込んだこと」が複数にまたがってしまっている場合
「私が学生時代に最も打ち込んだことは、部活とバンド活動、アルバイトの両立です。部活ではサッカー部に所属し、練習は大変でしたが、最後まで辞めずに毎日練習に打ち込みました。
またバンド活動にも精を出し、部活の合間を縫ってスタジオで練習を重ね、ライブの日には100人もの友人がきてくれました。
さらに、飲食のアルバイトではホールリーダーを任され、顧客満足度向上に努めました。」
どうでしょうか?
確かに「頑張った」という事実は伝わりますが、なぜ両立を頑張ったのか、実際の成果はどれほどだったのかなど、定量的な判断ができません。
また「最も打ち込んだこと」と言われているのに、頑張った内容が「両立」では、ちょっと視点がずれてしまっていますね。
これでは、独りよがりな自己PRになってしまい、面接官への強みアピールに繋がりません。
「学生時代最も打ち込んだこと」に限らず、アピールする際は一つのことについて深く掘り下げた方が、面接官への訴求力も期待できるはずです。
就活生は要チェック!「学生時代最も打ち込んだこと」の注意点
最後に、
「学生時代最も打ち込んだこと」の注意点についてです。
これは「学生時代最も打ち込んだこと」に限らず、エントリーシートや志望動機でも同じであり、当然といえば当然なのですが、、剽窃(他人のものを自分のものとしてそのまま勝手に用いること)や過度な誇張、嘘はいけません。
世の中には例文や過去に用いられた文章が多く出回っていますが、コピーチェックなどを通せば、一発でそれが単なるコピペであることが見破られてしまいますし、最悪の場合、著作権で訴えられるかもわかりません。
あくまで参考程度に用いましょう。
そのような法的なことを抜きにしても、そのまま丸パクリでは、その人自身の個性を消してしまうことになりますし、真似をした部分について質問され、深掘りされたときに、浅い返答しかできなくなってしまいます。
面接官や人事採用担当の方は何人も学生を見てきていますから、そういった違和感にすぐ気づきます。
他人からの信用を落とし、ミスマッチを起こす可能性が高いため、デメリットがかなり大きいことは認識しておきましょう。
最後に:ポイントを押さえて魅力的なガクチカを
「学生時代最も打ち込んだこと」はあなたのセールスポイント!
冒頭でも触れた通り、「学生時代最も打ち込んだこと」という項目は
就職活動を通してもっとも多く目にする質問項目の一つです。
そのくらい重要視されている部分、ということですね。
なぜなら、面接をしている学生がどのような力を持っていて、
今後会社でどのように活躍してくれそうかのイメージを持つことが出来るからです。
ものの数十分や一時間程度で、あなたのすべてを知ってもらえるわけではありません。
ここだけはどうしても知っておいて欲しい!というところを伝え、同時にここだけは知っておきたい!部分を聞くのが面接という場です。
限られた時間・スペースのなかでいかに自分を伝えるか。
「学生時代最も打ち込んだこと」を上手く伝えられるようになることで、就職活動もスムーズに進むようになることでしょう。
もし行き詰ったり、わからなくなったりした時は「ジョーカツ」のアドバイザーに相談してみてください!
あなたの就活が納得感のあるものになるはずです。