【企業研究】NTTファイナンスの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年2月28日更新
はじめに
NTTファイナンス株式会社(以下NTTファイナンス)は、NTTグループの金融部門を担当する企業として1985年に創立されました。
NTTファイナンスの親会社であるNTTグループは、1952年に日本電信電話公社として発足して以来、日本の通信を支えている企業です。
1985年に通信の自由化を背景として民営化し、現在のNTTグループが誕生しました。
現在は、地域通信事業、携帯電話サービス、インターネットを含む通信サービスの提供やソフトウェア開発などを手がけ、日本の通信産業を支えています。
NTTファイナンスは日本電信電話公社の民営化後、NTTグループの金融の中核を担っており、「グループファイナンス」、「アカウンティングサービス」、「ビリングサービス」、「クレジットカード」などを事業の柱としてNTTグループを支えています。
そんなNTTファイナンスの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などを紹介していきます。
本記事では、NTTファイナンスや金融関連業界、NTTグループ関連企業への就職を考えている以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。
- NTTファイナンスの業務内容が知りたい。
- NTTファイナンスの就職難易度が知りたい。
- NTTファイナンスの選考対策について、何をしたらいいかわからない。
その他の業界については以下の記事でまとめているので、ぜひご覧ください。
【参照ページ】
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この記事の結論
結論からお伝えすると、NTTファイナンスの就職難易度は標準より高いです。
新卒採用は50名程度と少なくNTTグループの関連子会社ということで知名度があり、事業内容や財務状況が安定していることからも、多くの学生が選考にエントリーし、高倍率となる傾向にあります。
採用大学は幅広く採用されています。
NTTファイナンスに入社したいという強い気持ちと、明確な志望動機をアピールして選考対策を充実させれば、学歴、文系、理系問わず、内定を獲得できるチャンスがあるでしょう。
エントリーシートの提出、適正試験、動画選考、グループディスカッション、面接と選考方法は多岐にわたるので、事前に対策をしておくことをおすすめします。
NTTファイナンスの募集職種は総合職で、採用後に
- グループファイナンス事業
- アカウンティング事業
- ビリングサービス事業
- クレジットカード事業
のいずれかに配属されます。
得意分野や志望する事業がある場合は、エントリーシート作成時に盛り込みましょう。
次の章からは各事業内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
NTTファイナンス株式会社について
出典元:NTTファイナンスの業務紹介 | 仕事とキャリアを知る | 新卒採用サイト
会社概要
NTTファイナンス株式会社は、日本を拠点としている金融関係企業で、NTTグループの金融中核会社として設立されました。
「心をつなぐ、社会をつなぐ」をスローガンに掲げ、便利で安心なコミュニケーション社会の実現すべく、地域通信事業、携帯電話サービス、インターネットを含む通信サービスの提供やソフトウェア開発などを手がけています。
NTTファイナンスはそんなNTTグループの金融部門を支えている企業です。
主な事業として、
- 通信サービス料金の請求・回収業務
- 集金代行、支払代行及び計算事務代行
- クレジットカード事業
- 貸付、債務保証、債務引受、その他金融業務
- 投資、融資、債務保証及び経営指導
などの金融業務をおこなっています。
NTTグループは950社の関連企業から構成されている国内最大級の企業グループです。
NTTファイナンスは950社すべての決算、税務、ファイナンスの管理をおこなっています。
取り扱い金額は、料金請求・回収業務であるビリング部門だけで7兆8,000億円にも上ることから、事業規模の大きさ、財務状況の安定性が読み取れるでしょう。
安定的に業務が発生し、利益を上げられるビジネスモデルを構築していることが、NTTファイナンスの最大の強みです。
NTTファイナンスはNTTグループの金融事業を完全に請け負っているため、競合他社はありません。
しかし、似たビジネスモデルを採用している企業として、「トヨタファイナンス」、「ホンダファイナンス「ソニーファイナンス」などがあります。
NTTファイナンスの選考を受ける際は、似たビジネスモデルを採用している企業の企業分析をおこない、エントリーシート作成に活用しましょう。
【参照ページ】
各事業別の売上規模
NTTファイナンスの売上規模は2,264億円です(2023年3月期)。
2021年は2,506億円、2022年は1,898億円と推移しています。
2022年度の有価証券報告書によると、各事業の売上高は以下のとおりです。
上記のとおり、請求・決済分野を担当するビリング事業が事業の柱です。
クレジットカード分野、グループ会社の連結決算対応などをおこなうアカウンティング事業も安定して売上げを上げています。
【参照ページ】
各事業セグメントの解説
NTTファイナンスには事業の柱が4つあります。
それぞれの分野が非常に重要な役割を担っているので、事業内容について解説いたします。
ビリング事業
ビリング事業は、料金の請求や収納サービスを手がける事業です。
NTTグループ各社のサービスを利用することで発生した、通信料金等の請求などを担当しています。
料金請求業務・回収業務についてDX化を推進し、一括請求システムなどのシステムを構築することで顧客の利便性向上に努めています。
ビリング事業はNTTファイナンスの売上高の6割を占めるメインの事業であり、さらなるサービス利便性の向上がミッションとされます。
クレジットカード事業
クレジットカード事業では、法人・個人事業主のクライアント向けにビジネスカードを発行し、サービスを提供しています。
また、販売店向けにカード決済サービス「PaySol(ペイソル)」を提供し、クライアントに高品質なカード決済システムを提供しています。
グループファイナンス事業
グループファイナンス事業では、グループ会社向けの融資の提供や資金調達をおこなっています。
また、グループ内企業の税務、会計、法務等の課題解決もしており、数百億単位の取引を経験できるスケールの大きさが魅力の事業です。
アカウンティング事業
アカウンティング事業では、NTTグループの連結決算対応と国際税務対応を担当しています。
連結決算対応は、連結決算に関する基礎情報の収集や有価証券報告書などの開示資料の作成をおこないます。
国際税務業務では海外の税制などについて学び、税務リスクを抑えることがミッションです。
どの事業もNTTグループが健全な経営、営業活動を行ううえで必要不可欠な事業です。
NTTファイナンスの選考を受ける際は企業説明会やOB訪問をおこない、各事業について情報収集しておきましょう。
【参照ページ】
NTTファイナンスで働いている社員は?
平均勤続年数は?
NTTファイナンスには現在約3,500名の従業員がおり、平均勤続年数は19. 9年です。
日本国内の民間企業の平均勤続年数が11. 8年であることから、全国平均よりも長い年数です。
働きやすく、定着率の高い職場といえるでしょう。
平均年収は?
NTTファイナンスの平均年収は約466万円です。
全国平均の年収が433万円であることから、全国平均よりも高水準です。
金融業界の平均年収は469万円であることから、NTTファイナンスの年収は同業界の中でも平均程度といえるでしょう。
平均残業時間は?
NTTファイナンスの平均残業時間は、求人情報によると毎月平均11.7時間とされています。
厚生労働省が発表している「毎月勤労統計調査」によると、一般労働者の平均残業時間は13.8時間とされています。
NTTファイナンスは全国平均を下回っています。
また、NTTファイナンスの年間有給休暇の取得日数は平均で19. 1日とされており、全国の民間企業の平均である10. 3日を大きく上回っています。
配属部署、担当プロジェクトにより異なる可能性はあるものの、非常にワークライフバランスを推進している企業といえるでしょう。
平均ボーナス額は?
NTTファイナンスでは年2回、ボーナスが支給されます。
支給金額は業績や個人の成績などに応じて変化しますが、基本給の3.0ヶ月分〜4.0ヶ月分が支給されることが多い傾向です。
どんな文化なの?
NTTファイナンスは、福利厚生が充実しており、年齢や性別を問わず働きやすい職場といえるでしょう。
教育制度やワークライフバランスの充実には非常に力を入れており、社員一人ひとりが能力を発揮できる環境作りをおこなっています。
人材育成については階層別のキャリア形成プログラムが充実しており、入社後もスムーズに業務ができます。
先輩社員との座談会やキャリアコンサルタントとの面談で、自分のキャリアや働き方について明確にできるでしょう。
キャリア形成をイメージしやすいはずです。
社内の雰囲気はNTTグループの企業文化を継承しており、非常に穏やかな雰囲気です。
一方で、NTTグループが元国営企業ということもあり、公務員気質な部分がまだ残ってます。
そのためプロジェクト進行に時間がかかり、年功序列の雰囲気が見受けられるでしょう。
就活の際は自己分析をしっかりとおこない、自身の求める働き方や労働環境を明確にし、選考に臨んでください。
【参照ページ】
NTTファイナンス株式会社の採用情報(初任給/従業員/福利厚生)|リクナビ2024
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
大手企業の金融関係子会社として、料金の請求や回収業務をメインの事業としている他社と比較し、NTTファイナンスの立ち位置を紹介します。
売上高や就職偏差値などを参照し、競合他社と比較してみましょう。
まずは、以下の表をご覧ください。
会社名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値 | 社風 |
NTTファイナンス | 1,898億円 | 466万円 | 58 | ワークライフバランスがとれた社風 |
auフィナンシャルサービス | 973億円 | 664万円 | 55 | トップとの距離が近く、風通しの良い社風 |
トヨタファイナンス | 2,391億円 | 540万円 | 50 | 福利厚生が充実しており、オープンでフランクな社風 |
ホンダファイナンス | 556億円 | 571万円 | 49 | 上司・部下関係なく意見を言い合えるオープンな社風 |
どの企業も親会社が非常に安定しており、福利厚生やワークライフバランスに優れています。
どちらかといえばのんびりした社風の会社が多いので、ご自身の目指す働き方とマッチするか確認しておきましょう。
就職活動で選考に臨む際は業界研究をしっかりと行い、なぜ金融業界を志望したのか明確にしておくことが重要です。
グループの親会社についても企業研究をおこない、どういったビジネスを展開しているかしっかりと把握しておきましょう。
【参照ページ】
NTTファイナンスの新卒募集要項について
以下に、NTTファイナンスの新卒募集要項についてまとめました。
2024年度の募集要項では学部卒の初任給が253,040円、修士卒が265,040円となっており、大卒の平均初任給228,000円よりも高い水準です。
住宅手当、各種保険制度、財産形成支援と福利厚生は非常に充実しており、社員一人ひとりが働きやすい環境が整っています。
一般事業主行動計画を達成し「くるみん認定企業」として認められていることから、社員を大切にしている企業といえるでしょう。
各項目 | 詳細 |
応募資格 | ●2024年3月までに国内、海外の4年制大学・大学院(修士)を 卒業(修了)見込みもしくは卒業(修了)済みの方 ●過去に就職経験のない方 |
職種 | 総合職(全国勤務型) |
基本給 | (1) 学部卒 月給 253,040円 (2) 修士了 月給 265,040円 |
昇給 | 年1回(4月) |
賞与 | 年2回(6月・12月) |
福利厚生 | 保険/雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険 住宅/借上社宅入居、住宅費用補助、住宅購入支援 健康管理/定期健康診断、健康相談、人間ドック、など 育児、介護支援 財形貯蓄などの財産形成支援 その他/持家取得支援、住宅補助費、リゾート施設・スポーツ施設利用割引、など |
勤務時間 | 9:00〜17:30 |
勤務地 | 本社及び全国の各事業所 |
募集人数 | 50名程度 |
【参照ページ】
求める人材
NTTファイナンスでは、求める人材像として下記の3つを公表しています。
- プロフェッショナル(自分の仕事や使命に誇りと責任を持つこと)
- イノベーション(柔軟な発想を持つこと)
- チャレンジ(高い目標へチャレンジすること)
NTTファイナンスでは、上記の3点を兼ね備えた人材を求めています。
また、NTTグループの一員として、NTTグループの掲げる目標に向かって一緒に努力できる人材を募集しています。
【参照ページ】
NTTファイナンスの新卒採用のフロー
NTTファイナンスの選考は、下記の通りの流れです。
※採用年度によって変更がある可能性があるので注意が必要です。
①エントリーシートの提出
NTTグループの関連企業というネームバリューと安定性があるため、就活生が膨大になる傾向があります。
高倍率な中でエントリーシートを通過させるためにも、なぜ「NTTファイナンス」を志望したかを明確にしておきましょう。
②適正検査
NTTファイナンスの適正テストでは、玉手箱方式のテストが実施されます。
参考書を繰り返し解いて充分に対策しておきましょう。
③グループディスカッション
グループディスカッションは、チームや議論に貢献できるかが試される試験です。
課題解決型のオーソドックスな形式です。
それぞれの役割を意識し、個人ではなくチーム全員で試験を突破しようとする気持ちで試験に臨みましょう。
④個人面接(1回目)
NTTファイナンスの面接は、学生1人に対して管理職の2名が面接を行うケースが多いです。
下記のような質問が多いでしょう。
- 自己PRについて
- なぜ金融業界を志望しているか
- なぜNTTファイナンスを志望しているか
- 学生時代のエピソード
- 入社したらやってみたいこと
比較的オーソドックスな内容ですので、自己分析と企業分析を徹底し、準備しておきましょう。
⑤個人面接(2回目)
2回目の面接は、1回目の面接と同じような質問が多いようです。
面接官は1回目と異なりますので、違う角度から深掘りされても大丈夫なように準備しておきましょう。
採用大学
NTTファイナンスの過去の採用実績を見ると、国公立大学や有名私立大学だけでなく、中堅大学を含め幅広く採用しています。
採用実績は以下のとおりです。
【採用実績大学】
<大学> 亜細亜大学、大阪大学、大阪府立大学、岡山大学、お茶の水女子大学、神奈川大学、関西大学、関西学院大学、学習院大学、京都大学、共立女子大学、近畿大学、慶應義塾大学、甲南大学、神戸大学、国学院大学、駒澤大学、滋賀大学、静岡大学、島根大学、首都大学東京、信州大学、上智大学、専修大学、中央大学、中京大学、東北大学、東洋大学、同志社女子大学、同志社大学、名古屋大学、日本大学、一橋大学、広島大学、法政大学、北海道大学、宮城大学、明治大学、名城大学、横浜国立大学、立教大学、立命館大学、早稲田大学他 |
採用大学のランクに関しては、以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
ここまでの内容を踏まえて、NTTファイナンスの就職偏差値・難易度を見ていきましょう。
結論として、NTTファイナンスの就職偏差値・難易度はやや高いと言えます。
その理由としては以下の3点が挙げられます。
- 募集人数が約50人程度と狭き門だから
- NTTグループの関連企業であるため財務状況が非常に安定しているから
- 福利厚生が充実しており、働きやすい環境、風土だから
学歴や文系、理系を問わず、様々な学生を採用している実績があるため、応募人数が非常に多くなる傾向があります。
数多くの学生と差別化を図るためにも、企業分析を充実させ、面接などの準備を整えましょう。
まとめ
企業研究として、NTTファイナンスの就職難易度・採用大学・選考対策などについてご説明しました。
NTTファイナンスは金融業界に属する企業で、NTTグループの金融機能の中核を担っている企業です。
NTTファイナンスはNTTグループの関連企業として高い人気を誇っているため、高倍率になる可能性が高いです。
学歴重視をする企業ではないので、全員に等しくチャンスがあるでしょう。
ぜひこの記事を参考にし、内定を獲得できるように頑張ってください。