【企業研究】シスコシステムズ合同会社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年2月26日更新
はじめに
シスコシステムズ合同会社は東京都港区に本社を置く、世界中でネットワーク機器を提供している通信機器業界のリーディングカンパニー「シスコシステムズ」の日本法人です。
インターネットの基盤を支えるルーターやスイッチなどの製品で知られており、ITインフラの構築からセキュリティ、クラウドコンピューティングサービスまで幅広く提供しています。
通信機器業界のリーディングカンパニーとして高品質なソリューションを提供し、デジタル化社会の発展に貢献しています。
この記事ではシスコシステムズ合同会社への就職に関心がある就活生を対象に、企業分析を行っています。
ぜひ最後までご覧ください。
- シスコシステムズの就職難易度を知りたい
- シスコシステムズの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、通信機器業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、シスコシステムズの就職難易度はかなり高めの難易度です。
企業の規模や採用実績から見ても高めのハードルが存在しており、また採用人数も比較的少数です。
採用大学の大部分が比較的難関レベルから最難関レベルで構成されており、一定レベル以上の学歴は必要でしょう。
特徴的な選考フローはありませんが、選考を有利に進めるために深い企業理解が必要です。
募集されている部門は比較的少なめで、計2部門、4職種の募集となっています。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
シスコシステムズ合同会社について
会社概要
シスコシステムズ合同会社はネットワーク機器の提供を主な事業内容としている企業で、インターネットの基盤を支えるルーターやスイッチなどの製品で知られています。
提供している製品をテクノロジー別に見ていくと、スイッチやルーターなどを含む「ネットワーキング」、ワイヤレス関連の「ワイヤレスおよびモビリティ」、産業用製品などを含む「Internet of Things(IoT)」など、実に幅広い製品を提供しています。
参照ページ
各事業別の売上規模
事業 | 売上高 ※()内は円換算額と前年同期比 |
Secure, Agile Networks | 約291億ドル(約4兆3,359億円・22%増) |
Internet for the Future | 約53億ドル(約7,897億円・1%増) |
Collaboration | 約41億ドル(約6,109億円・9%増) |
End-to-End Security | 約39億ドル(約5,811億円・4%増) |
Optimized Application Experiences | 約8億ドル(1,192億円・11%増) |
Other Products | 900万ドル(約13億円・15%増) |
Services | 約139億ドル(約2兆711億円・2%増) |
合計 | 約570億ドル(約8兆4,930億円・11%増) |
※円換算額は1ドル149円の為替レートで算出。
2023年8月に公表されたシスコシステムズの通期(GAAPベース)の売上高は約570億ドル(約8兆4,930億円・前期比11%増)で、純利益は約126億ドル(約1兆8,774億円・前期比7%増)でした。
この売上は「Secure, Agile Networks」「Internet for the Future」「Collaboration」「End-to-End Security」「Optimized Application Experiences」「Other Products」「Services」からの収益によって構成されています。
特筆すべきは、すべての事業の前年同期比が増加している点です。
シスコシステムズのCFO、スコット・ヘレン(Scott Herren)は「今後も、長期的な営業レバレッジの拡大と株主還元の増加に向けて全力で取り組んでまいります」と述べているため、シスコシステムズは今後も株主とのWin-Winな関係を築いていくことが予想されます。
参照ページ
シスコシステムズ | コーポレート | 2023年度第4四半期業績ならびに通期業績
シスコシステムズ | Press Release | Cisco Reports Fourth Quarter And Fiscal Year 2023 Earnings
各事業セグメントの解説
株式会社シスコシステムズの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業部門 | 活動内容 |
ネットワーキング | スイッチ、ルーター、ワイヤレス、Software Defined Networking(SDN)、Cisco Silicon One、他。 |
ワイヤレスおよびモビリティ | アクセスポイント、産業用屋外アクセスポイント、コントローラー、他。 |
セキュリティ | SecureX プラットフォーム、Cisco Secure Firewall、Cisco Secure Endpoint、Cisco Secure Email、Cisco Duo、他。 |
コラボレーション | コラボレーション エンドポイント、会議、Cisco Contact Center、ユニファイドコミュニケーション、エクスペリエンス管理、他。 |
データセンター | サーバー:Cisco Unified Computing System、クラウドネットワーキング、セキュリティ、スイッチ、ハイパーコンバージド インフラストラクチャ、他。 |
分析 | Nexus Dashboard Insights、ネットワーク分析、Cisco Secure Network Analytics(Stealthwatch)。 |
ビデオ | ビデオエンドポイント、ビデオインテリジェンス、Cisco Vision、他。 |
Internet of Things(IoT) | 産業用ネットワーキング、産業用ルーターおよびゲートウェイ、産業用セキュリティ、産業用スイッチ、産業用ワイヤレス、他。 |
ソフトウェア | Cisco+(as-a-Service)、Cisco Nexus ダッシュボード、シスコ ネットワーキング ソフトウェア、ワイヤレス向け Cisco DNA ソフトウェア、スイッチング向け Cisco DNA ソフトウェア、他。 |
サービス | アドバイザリーサービス、ソリューションサポート、ハードウェアサポート、ソフトウェアサポート、パッケージサービス、他。 |
上記の表を見ると、シスコシステムズの製品として代表的に知られているスイッチやルーターを含むネットワーキング事業だけでなく、その他にもさまざまな製品やサービスを提供していることが分かります。
活動内容を見ると複数事業間で関連性のありそうな内容が確認できるため、各事業ごとに焦点を当てて経営を行っているわけではなく、複数事業間のシナジー創出を目標にした経営を行っていることが分かります。
シスコシステムズで働いている社員は?
平均勤続年数は?
口コミによると、シスコシステムズの平均勤続年数は6.1年~8.9年です(新着順で表示された10名の口コミの情報を基に記載)。
シスコシステムズは中途採用に力を入れており、実際10名中7名が中途採用でした。
そのため、平均勤続年数は比較的低い数値となっています。
ただし、中途採用者で10年以上勤続されている方も複数確認できたため、社風に合う人であれば長期勤続の可能性があると言えるでしょう。
概算数値であるため、あくまで参考程度に留めておきましょう。
平均年収は?
口コミによると、シスコシステムズ合同会社の平均年収は1,116万円です(回答者51名の口コミの情報を基に記載)。
シスコシステムズの平均年収は全国平均の年収(458万円)の約2.4倍となっているため、かなり高い水準となっています。
また回答者の平均年齢は42.4歳であったため、年齢を考慮しても高水準の平均年収だと言えるでしょう。
回答者数も50人以上であるため、ある程度信憑性の高い数値となっています。
概算数値であるため、あくまで参考程度に留めておいてください。
平均残業時間は?
詳細な平均残業時間はインターネット上の情報だけでは確定できません。
口コミサイトでは残業時間が少ないと記載されている投稿が多く見られたため、比較的残業時間は少ないと推測できるでしょう。
ただし、部署によっては残業時間が長いと記載されている投稿も散見されたため、注意が必要です。
概算数値であるため、あくまで参考程度に留めておいてください。
平均ボーナス額は?
詳細な平均ボーナス額はインターネット上の情報だけでは確定できません。
しかしシスコシステムズの平均年収から概算すると、シスコシステムズの平均ボーナス額は179万円程度です(国税庁の民間給与実態統計調査によると、平均給与に占める賞与額の割合は約16%)。
概算数値であるため、あくまで参考程度にしておきましょう。
どんな文化なの?
シスコシステムズは「すべての人にインクルーシブな未来を実現する」(インクルーシブ=包括的という意味を持ち、誰もが分け隔てなく受け入れられ、認められていると実感できる状態)ことをパーパスに掲げています。
濱田氏(代表執行役員社長)は「デジタル化の恩恵を受ける人々と受けづらい人々の格差を解消し、誰ひとり取り残されない社会をつくる」と話しており、デジタル化社会におけるシスコシステムズの使命を強く感じていると言えるでしょう。
先進的な企業と技術で社会の発展に貢献していきたいと考えている人に向いている企業です。
参照ページ
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
通信機器業界業界の中でのシスコシステムズの立ち位置をご紹介します。
会社名 | 純利益 (1ドル=149円) | 就職 偏差値 | 平均年収 | パーパス |
シスコ システムズ | 約1兆8,774億円 | 60(仮) | 1,116万円 (n=51) | すべての人にインクルーシブな未来を実現する (パーパス) |
インテル | 約2,517億円 | 70 | 995万円 (n=19) | create world-changing technology that improves the life of every person on the planet. (パーパス) |
日本電気 (NEC) | 約1,145億円 | 58 | 701万円 (n=324) | Orchestrating a brighter world (パーパス) |
同業他社と比較すると、シスコシステムズは圧倒的な純利益を獲得していることが分かります。理由としては以下の要因が考えられます。
- 非常に多角的な事業:ここまで紹介してきたように、シスコシステムズは代表的に知られているスイッチやルーターのみならず、さまざまな事業を行っています。また各事業間のシナジー効果を創出することにより、高い生産性を誇っています。これにより、同業他社と比べて高い成果を達成しています。
- 高い市場シェア:シスコシステムズは、日経NETWORKが2023年に実施した市場シェア調査のスイッチ部門(アクセススイッチ・フロアスイッチ・コアスイッチ)で3冠、コンサルティング会社が2020年に実施したWeb会議システムの国内市場シェア調査で「Cisco Webex Meetings」が2位、IDC Japanが2021年に実施した国内ネットワーク機器の市場シェア調査で1位を、それぞれ獲得しています。複数の事業で高い市場シェアを獲得することで、高い純利益を実現していると言えるでしょう。
参照ページ
日経クロステック | シスコがスイッチ部門でシェア首位独占、僅差で迫るバッファロー
日経クロステックActive | ネットワーク機器市場、シェア首位は米シスコ
ライトハウス | 日本電気株式会社(NEC) | 年収・給与
intel | 2022-23 Corporate Responsibility Report
シスコシステムズの新卒募集要項について
以下にシスコシステムズの新卒募集要項をまとめました。
給与体系が年俸制で、しかも初任給から500万円近くある点は非常に魅力的です。年俸制の給与体系は最近のベンチャー企業などで散見されます。
研修制度・福利厚生はかなり整備されているので、快適な社会人生活を送ることができるでしょう。
詳細は実際に説明会の参加やOB・OG訪問をして確認しましょう。
各項目 | 詳細 |
---|---|
業務内容 |
|
給与 | 年俸497~550万円、月額41~45万円 |
賞与 | 25~81万円(基本給+賞与基準額:522万円 〜 578万円) |
研修制度 | 各フェーズで網羅的に実施。 例:新入社員研修(ビジネスマナー、プロフェッショナルスキルトレーニング、テクニカルスキルトレーニング、セールススキルトレーニング、マネジメントトレーニング、OJT など) |
福利厚生 | フレキシブルワークプログラム、フレックスタイム制、各種社会保険完備、各種休暇・休業制度、確定拠出年金制度 (DC)、健康保険組合保養所、自社株割引購入制度(ESPP)、英語研修補助、など。 |
参照ページ
求める人材
シスコシステムズ合同会社の採用サイトの冒頭には「Be you, with us あなたらしいキャリアを、シスコで築く。 」という言葉が記載されています。
ここから、シスコシステムズは「自分の個性を活かしてシスコシステムズで活躍できる人材」を求めていると言えるでしょう。
参照ページ
新卒採用のフロー
シスコシステムズ の選考は、下記の通りの選考フローとなっています。
特徴的な選考フローはなく、書類選考の後に面接が複数回行われて、最終的に内々定が出る一般的な流れになっています。
Webテストが書類選考と同時期ではなく2次面接の段階で行われるため、Webテストは応募者の足切りというよりは、適性を測るためのものだと推測できるでしょう。
①書類選考(12月~)
まずは書類選考です。
指定のフォーマットがなく、「性別を区別する項目を削除すること」「日本語で書くこと」「志望動機を明記すること」を踏まえたPDF形式でアップロードすることになります。
②リクルーター面接(1月~)
書類選考を通過した後はリクルーター面接です。
この段階を通過すると各部門面接を受けることになるため、リクルーター面接では全般的な(応募部門にフォーカスしていない)質問が多いと推測できるでしょう。
口コミを確認したところ、面接の雰囲気は面接官に左右されるようです。
③各部門面接・Webテスト(2月~4月下旬)
リクルーター面接を通過した後は各部門面接とWebテストです。
この段階では応募した部門に関する質問が多くなると推測できるため、事前に企業研究をしっかりと行っておきましょう。
口コミを確認したところ面接は全部で3回用意されているため、各部門面接は2回行われると言えます。
④内々定(2月~順次)
各部門面接を通過したら、内々定になります。
参照ページ
採用大学
シスコシステムズの採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、いわゆる学歴フィルターはないと言えるでしょう。
東京大学、東京工業大学、東京理科大学、東京外国語大学、同志社大学、獨協大学、南山大学、奈良先端科学技術大学院大学、日本大学、一橋大学、マサチューセッツ工科大学、武蔵工業大学、明治大学、カリフォルニア大学、カーネギーメロン大学、学習院大学、京都大学、慶應義塾大学、ケンブリッジ大学、 |
上記の通り、シスコシステムズは最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用しているため、学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
ただし、最難関・難関レベルの大学が多い点には注意が必要です。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
【徹底解説】学歴フィルターはどこから?実態(エピソード)と突破方法
参照ページ
就職偏差値・難易度
それではここまでの内容を踏まえて、シスコシステムズの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度はかなり高いと言えるでしょう。その理由として以下の3点が挙げられます。
- 業界のリーディングカンパニーであること。
- 初任給から給与が高く、各種制度も整っていること。
- レベルの高い大学からの採用が多いこと。
このことから、一定レベル以上の学歴と能力を持ち、シスコシステムズを深く理解していることが内々定には必要であると言えるでしょう。
しっかりと対策を行い内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
シスコシステムズは、通信機器業界のリーディングカンパニーです。
さまざまな事業で高い業界シェアを誇るなど、多角的な事業で業界をリードしています。
シスコシステムズの就職難易度はかなり高いため、シスコシステムズに対する深い理解や熱意が求められます。
これからシスコシステムズに就職を目指す方は、シスコシステムズの企業研究をしっかりと行う必要があります。
ぜひこの記事を参考にして、シスコシステムズの新卒採用に励んでください。