【企業分析】富士ソフトの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2024年2月24日更新
はじめに
富士ソフトは、神奈川県横浜市中央区に本社を置く、ソフトウェアの開発販売を手掛けている企業です。
創業者である野澤宏が1970年に自宅で「株式会社富士ソフトウェア研究所」を設立し、現在では日本全国にオフィスを持つほどの大企業へと成長しています。
今回はそんな富士ソフトの企業研究を行うための基礎知識や社風、選考対策などをご紹介していきます。
この記事では富士ソフトへの就職に興味がある以下のような就活生を対象に、企業分析を行っています。ぜひ最後までご覧ください。
- 富士ソフトの仕事内容が気になる
- 富士ソフトの就職難易度を知りたい
- 富士ソフトの選考対策として何をすれば良いかわからない
また、富士ソフト以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひご覧ください。
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この記事の結論
先にこの記事の結論からお伝えすると、富士ソフトの就職難易度は、通常よりも低いと考えられます。
以下の参照記事で詳しく解説している就職偏差値を参考にすると、標準難易度よりも低いと言えるでしょう。
そのため、事前に対策がしっかり行われていれば、内定を獲得できる可能性が高まります。
選考対策として、エントリーシートや面接などの基本的な対策を行うことが大切です。
富士ソフトでは一般的な採用フローが取り入れられているため、特に特別な点は見当たりません。
強いて言えば、会社説明会が最初に開催されるので、そこで真剣に話を聞くように心掛けましょう。
複数の質問を考えておくことも、熱意をアピールする方法として効果的です。
また職種としては、技術の「システムエンジニア、インフラ(ネットワークエンジニア)、ハードウェアエンジニア、システムデザイン」、営業の「アカウント営業・ソリューション営業」管理の「管理系部門スタッフ」などの募集があります。
技術に分類される職種は、各種システムの構築に携わります。
営業はクライアントへのヒアリングやプランニングなどを行い、案件を獲得することがメインの仕事です。
管理はそれぞれの部門がスムーズに仕事をこなせるよう、裏方的にサポートする仕事です。
次の章から各内容や、その他就活に役立つ情報を紹介しますので、ぜひ最後まで読んでください。
富士ソフトについて
出典元
会社概要
富士ソフト株式会社は、1970年に設立された情報技術関連のサービスを提供する企業です。東京証券取引所プライム市場に上場しており、その本社は神奈川県横浜市に位置しています。資本金は262億28万円で、2023年12月末現在の売上高は単体で2,069億84百万円、連結で2,988億55百万円に達しています。従業員数は単体で9,435名、連結で17,921名と、大規模な組織体を持っています。この企業は、長い歴史と安定した経営基盤を持ち、幅広い業界に対して高品質なITソリューションを提供しています。
富士ソフトは、通信インフラや社会インフラ、機械制御などの組み込み系ソフトウェア開発を主軸に据えています。また、業務系ソフトウェア開発やネットビジネスソリューションの提供も行っており、幅広い技術力と提案力を背景に、顧客に最適なパートナーとしての役割を果たしています。富士ソフトグループは、1万人を超える技術者集団を擁し、日々進化し続ける高い技術力で市場のニーズに応えています。
富士ソフトは、独立系SIerとしての立場を活かし、ハードウェアメーカーやソフトウェアベンダーに依存しない自由な提案が可能です。その強みは、顧客の真のニーズを理解し、それを形にする高い技術力と提案力にあります。また、VMwareプレミアムパートナーとしての地位も持ち、インフラ基盤からアプリケーションまで、一気通貫のサポートを提供しています。これにより、富士ソフトは顧客に対して実用的なシステム構築を可能にしています。
富士ソフトは、攻めの経営姿勢と創造の精神を基に、ITソリューションベンダーとしての地位を確立しています。特に、組み込み系/制御系ソフトウェア開発においては、高い精度が要求される業界で豊富な実績を持ち、技術力と提案力の面で高い評価を受けています。また、新中期経営計画では、売上高3,000億円、営業利益200億円の目標を掲げ、持続的な成長と市場での更なる影響力の拡大を目指しています。
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各事業別の売上規模
富士ソフトの2023年度の第2四半期の総売上高は15,148億円で、純利益は606億円でした。
各事業部の売上や利益は以下の通りです
- 組込系/制御系ソフトウェア事業: 売上高は前年同期比105.5%増で、約105億5,000万円。経常利益は前年同期比112.1%増となりました。
- 業務系ソフトウェア事業: 売上高は前年同期比114.5%増で、約114億5,000万円。経常利益は前年同期比130.2%増となりました。
- プロダクト・サービス事業: 売上高は前年同期比103.2%増で、約103億2,000万円。経常利益は前年同期比104.1%増となりました。
- アウトソーシング事業: 売上高は前年同期比96.5%減で、約96億5,000万円。経常利益は前年同期比67.3%減となりました。
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各事業セグメントの解説
富士ソフトの主な事業セグメントは以下の通りです。
事業内容(事業部門) | 活動内容 |
組込系/制御系ソフトウェア | 自動車関連のEV・先進分野や産業分野向け開発案件が好調 |
業務系ソフトウェア | 製造業・金融業向けのインフラ構築・基幹系開発案件が好調 |
プロダクト・サービス | 他社ライセンス販売および自社プロダクト販売が堅調 |
アウトソーシング | 海外小売業向けITサービスの提供 |
富士ソフトは組込系や制御系ソフトウェア、特に自動車関連の電気自動車(EV)や先進技術、産業分野向け開発に注力しています。これら分野で技術が進化し、市場需要が増しているため、富士ソフトはこれに応じた事業展開を進めています。
業務系ソフトウェアでは、製造業や金融業を対象に、インフラ構築や基幹系開発案件が好調です。これは企業のデジタル化や効率化へのニーズに対応した結果です。
プロダクト・サービス部門は、他社ライセンスと自社製品の販売を強化し、安定成長を実現しています。特に自社製品は、独自技術やサービスによる評価が寄与しています。
アウトソーシング事業では、海外小売業向けITサービスが市場変動で減少していますが、これは一時的な問題です。長期的にはグローバル市場での需要が依然高いと見られています。
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富士ソフトで働いている社員は?
平均勤続年数は?
富士ソフトの平均勤続年数は、男性が10.3年、女性が8.4年となっています。これは情報・通信業界の平均勤続年数8.1年と比較して、男性は2.2年、女性は0.3年長いことが分かります。富士ソフトでは、従業員が比較的長く働く傾向にあり、安定した職場環境が提供されていると言えるでしょう。
平均年収は?
富士ソフトの平均年収は600万円で、情報・通信業界の平均年収638万円と比較すると38万円低いです。また、全国平均の年収614万円と比較しても14万円低くなっています。しかし、年代別に見ると、年齢が上がるにつれて年収が増加する傾向にあり、特に中堅層以上では業界平均に近い、あるいはそれを超える年収を得ていることが分かります。これは、経験とスキルが評価される企業文化があることを示唆しています。
平均残業時間は?
富士ソフトの従業員の平均残業時間は、1ヵ月あたり23.3時間でした。
情報・通信業界の平均残業時間が19.7時間のため、平均よりも長いことが分かります。
一般的に情報・通信業界は勤務時間が長い傾向にあると言われているため、富士ソフトも同様の環境であると考えられるでしょう。
平均ボーナス額は?
富士ソフトのボーナス額の平均金額は96万円でした。
情報通信業界の平均ボーナス額は66万円のため、水準より高いことが分かります。
どんな文化なの?
富士ソフトは、グローバルな視点を持ち、多様な文化の理解と交流を重視している企業です。海外からのインターンシップ生を受け入れることで、社員は異文化理解の機会を得ており、これが組織全体の活性化につながっています。また、外国人社員の積極的な採用を通じて、社内の国際化を進め、異なる価値観を持つ人材が新しいビジネスを開拓しています。このような取り組みから、富士ソフトは多様性を受け入れ、互いの違いを尊重する文化を持つ企業であると言えます。また、社員の成長とスキルアップを支援する環境が整っており、勤勉で友好的な職場環境が特徴です。基本的に実績や実力で評価される仕組みとなっています。また、積極的に行動できるアクティブな社員も評価される傾向にあるようです。
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就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
富士ソフトの立ち位置をご紹介します。
売上高を他社と比較した結果、富士ソフトは業界内でトップクラスの企業であることが分かりました。その理由は以下の通りです。
1.業績の成長性:
2023年12月期の売上高は、前年同期比で107.2%となり、特に業務系では製造業・金融業を中心にインフラ構築や基幹系開発案件が好調に推移しています。また、組込系では自動車関連のEV・先進分野および機械制御系の産業分野向け開発案件が好調に推移しました。これらの数字は、富士ソフトが多角的な事業展開を通じて安定した成長を遂げていることを示しています。
2.技術力と提案力:
富士ソフトは1万人を超える技術者集団を擁し、通信インフラ、社会インフラ、機械制御などの組み込み系ソフトウェア開発から業務系ソフトウェア開発、ネットビジネスソリューションに至るまで、幅広い技術力を提供しています。この高い技術力とそれに裏打ちされた提案力は、富士ソフトを業界内で際立たせる重要な要素です。
3.グローバル展開とシナジー効果:
富士ソフトはグローバルネットワークの拡大とグループ各社のシナジー創出により、国内外の顧客に対して総合的なサポートを提供しています。特に、海外マーケットへの対応やグローバルな顧客サポート体制の構築は、富士ソフトの業界内での立ち位置をより強固なものにしています。
これらの要因により、富士ソフトは業界内でのリーダー的存在としての地位を確立しています。
以下は、富士ソフトとその競合となる企業の比較表です。
企業名 | 売上高(2022年) | 平均年収 | 就職偏差値 | 社風 |
富士ソフト | 2,787億円 | 590万円 | 45 | 社員ひとりひとりの成長を促す社風 |
富士通 | 1兆7,053億円 | 879万円 | 65 | 個人の多様性が認められ、上下関係が少ない |
NEC | 3兆3,130億円 | 814万円 | 60 | 挑戦する人を応援する風土 |
NTTデータ | 3兆4,902億円 | 828万円 | 64 | 個人を尊重する社風 |
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【最新版】IT業界の就職偏差値/就職難易度ランキング | SIerランキング,平均年収,IT業界の分類も | 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト
富士ソフトの新卒募集要項について
以下に富士ソフトの新卒募集要項についてまとめました。
富士ソフトは各部門での研修制度が充実しており、社訓にある「社員ひとりひとりの成長を促す」が実現されている印象を受けます。
募集されているどの職種においても、ある程度の専門性を求められる分野のため、研修を通して成長できるのは新入社員にとってありがたい環境ではないでしょうか。
また、諸手当が非常に充実している点も高評価です。
中でもスペシャリスト(認定給)制度や資格手当などは、社員のスキルに応じて支給される仕組みになっています。
頑張り次第で給与額アップを実現できるため、モチベーションを高めながら仕事に専念できるでしょう。
福利厚生として、在宅勤務が許可されている点は、近年の時代に合った働き方であると言えます。
育児休業や健康相談ダイヤルなど、社員が快適に働ける要素も豊富です。
各項目 | 詳細 |
職種 | 技術(システムエンジニア、インフラ(ネットワークエンジニア)、ハードウェアエンジニア、システムデザイン) 営業(アカウント営業・ソリューション営業) 管理の(管理系部門スタッフ) |
給与(2024年4月入社 初任給実績) | 大学院(博士):月給269,000円、大学院(修士):月給253,000円、大学・高専専攻科・高度専門士・専修4年:月給235,000円、専修3年:月給232,000円、高専本科・短大・職短・専修2年:月給229,000円 |
諸手当 | 超過勤務手当、通勤交通費、スペシャリスト(認定給)、制度、資格手当、在宅勤務支援金 |
賞与 | 年2回:4月・10月 |
研修制度 | 入社後の研修制度あり |
福利厚生 | 社会保険完備、育児休業、介護休業、時間短縮勤務、在宅勤務、長期休暇、確定拠出年金、財形貯蓄、貸付金、社員表彰、健康相談ダイヤル、退職金など |
参照ページ
求める人材
富士ソフトでは、情報技術の急速な進化に対応できる人材を募集しています。技術的なスキルだけでなく、以下の5つの特性を持つ人材を特に重視しています。
1.グローバルな視野を持つ人物:
富士ソフトは、国内だけでなく世界各国でのサービス提供を目指しています。そのため、国際的な環境で活躍できる、広い視野を持った人材を求めています。
2.専門知識と経験を持つ人物:
富士ソフトは、特定の技術や分野における深い知識と実践経験を重視します。これは、高度な技術力が求められるプロジェクトに直ちに貢献できる能力があるかどうかを見極めるためです。
3.コミュニケーション能力と主体性を持つ人物:
チームワークを重視する富士ソフトでは、明確なコミュニケーション能力と、自ら積極的に行動できる主体性を持つ人物を求めています。
4.論理的思考力と創造性を持つ人物:
問題解決能力とともに、新しいアイデアを生み出せる創造性も富士ソフトでは重要視されます。これは、常に変化する市場で競争力を保つために必要な資質です。
5.技術トレンドに興味を持ち、ものづくりを愛する人物:
最新の技術動向に敏感で、新しいものを創り出すことに情熱を持つ人物は、富士ソフトにとって価値のある財産です。
以上の5つは、社訓にある「社員ひとりひとりの成長を促す」に共通している点があります。
エントリーシートや面接などでは、これらの条件を満たす人材であることをアピールしつつ、成長意欲があることを伝えるとよいでしょう。
ぜひこれらのポイントを踏まえたうえで、選考対策を行ってみてください。
参照ページ
富士ソフト株式会社の採用情報(初任給/従業員/福利厚生)|リクナビ2024
新卒採用のフロー
富士ソフトの新卒採用プロセスは、将来の社員を綿密かつ多角的に評価することを目指しています。採用フローは以下の通りです。
1.会社説明会参加:
応募者は、富士ソフトの事業内容や企業文化を理解するために、会社説明会に参加する必要があります。これは、対面またはWEB、アーカイブ視聴のいずれかの形式で行われます。この段階での参加は、採用選考への正式なエントリーに必須とされています。
2.エントリーシート提出:
説明会参加後、応募者は自己PRや志望動機を記載したエントリーシートを提出します。この書類を通じて、応募者の基本情報や動機、富士ソフトへの理解度が評価されます。
3.適性検査:
応募者は、性格や能力を測るための適性検査を受けます。このテストは、応募者が持つ潜在能力や適職に関する情報を把握するために利用されます。
4.一次面接:
この段階では、グループディスカッションや集団面接が行われることがあります。応募者は、コミュニケーション能力やチームワーク、問題解決能力などを評価されます。
5.最終面接:
一次面接を通過した応募者は、最終面接に進みます。この面接では、応募者の人物像や富士ソフトでの将来像について、より深く掘り下げて評価されます。
6.内定:
最終面接を通過した応募者には内定が出されます。内定後には、先輩社員との質問相談会や内定者向けの相談会、フォロー面談が任意で実施されます。
富士ソフトの新卒採用選考プロセスは、大手企業のそれと似た標準的な形式を採用しています。このプロセスでは、応募者の能力、適性、及び企業理解を総合的に評価します。特に、初期段階での会社説明会への参加が必須となっており、これは他社とも共通の要素です。一方で、富士ソフトはグループディスカッションや適性検査を通して、応募者のコミュニケーション能力やチームワークを特に重視しています。
参照ページ
採用大学
富士ソフトの採用大学の実績を以下に掲載しますが、最難関大学から標準的なレベルの大学まで幅広く採用されており、所謂学歴フィルターはないと考えます。
青山学院大学、茨城大学、大阪大学、大阪経済大学、お茶の水女子大学、神奈川大学、関西大学、九州大学、九州工業大学、京都大学、近畿大学、慶應義塾大学、神戸大学、埼玉大学、佐賀大学、上智大学、聖心女子大学、創価大学、明治学院大学、東京大学、東京工科大学、東京工業大学、東京理科大学、東北大学、千葉大学、千葉工業大学、中央大学、筑波大学、東海大学、同志社大学、名古屋大学、日本大学、日本工業大学、一橋大学 |
上記には偏差値が高い大学も採用大学にありますが、富士ソフトは多様な学生層からの応募者を積極的に採用しています。
よって学歴が原因で不採用になることは考えにくいです。
しっかりとエントリーシートや面接対策をして、内定を獲得できるようにしましょう。
採用大学のランクに関しては以下の記事を参考にしてください。
就職偏差値・難易度
それでは、ここまでの内容を踏まえて、富士ソフトの就職偏差値・難易度を見てみましょう。
結論としては、偏差値・難易度は平均よりもやや低いといえるでしょう。その理由として以下の3点が挙げられます。
- トップクラスの企業でありながら採用人数が多いため、相対的に難易度が下がっている
- 採用フローが一般的な企業でも実践されている内容で、特筆すべき点がない
- 募集されている職種の幅が広い
よって、基本的な選考対策を行っておけば、内定を獲得できる可能性があります。
富士ソフトでは特別な採用フローもないため、比較的対策の難易度は低いと言えるでしょう。
面接やエントリーシートなどの対策を行い、内定を獲得してください!
就職偏差値・難易度については、以下の記事も参考にしてみてください。
参照ページ
まとめ
富士ソフトは、ソフトウェアの開発販売を手掛けている企業であり、業界トップクラスの規模を誇ります。
しかし、採用人数が比較的多いため、就職難易度は平均よりも低いと考えられます。
学歴フィルターによる影響も少ないことが予測されるため、選考対策した上で内定を獲得しましょう。
ぜひこの記事を参考に、選考対策を行ってみてください。
【期間限定公開!】就活のプロが
自己分析のやり方を徹底解説!
今回、期間限定で就活のプロフェッショナルであるキャリアアドバイザーが、エントリーシートや面接に悩んでる学生に向けて、だれでも簡単に自己分析が出来る方法を3つ紹介しました!
すぐに実行に移せるものばかりなので、ぜひ読んでみてください!