【業界研究】IT業界について徹底解説!特徴や向き不向きは?

2025年2月25日更新

はじめに

就活を成功させるためには業界研究をしなければなりません。業界独自の業務や特徴を知らなければ入社後にギャップを感じて長く続かない可能性があります。また、長く続けるためには業界全体の将来も考えることが必要です。

 

そこで、この記事ではIT業界について基本概要から業務内容、向いている人や向いていない人をご紹介します。IT業界に興味がある方はぜひご確認ください。

IT業界とは?

IT業界とはコンピュータやデータ通信に関連する「Information Technology(情報技術)」を活用したサービスを展開する企業の総称です。

ハードウェアやソフトウェア、情報処理システムといった多岐にわたるサービスを提供しています。生活インフラの一種であるため、各業界はIT企業との提携やサービスの利用を積極的に行っています。

IT業界の種類

IT業界といってもその中でも複数の種類があります。次に、IT業界の各種類の概要についてそれぞれご紹介します。

 

種類①大手IT企業

大手IT企業はNTTデータ、富士通、NECなどの企業が該当します。特徴は下記のとおりです。

 

・業界最大手で安定した経営基盤を有している

・平均勤続年数と平均年収が高い

・知名度が高く幅広い事業を展開している

 

また、就職活動においては下記の項目がポイントになります。

 

・自ら考え行動し多くの顧客にサービスを提供したい人

・業界トップの幅広い商品やサービスを扱い、自己成長に繋げたい人

・よりよいサービスを提供し社会を支えたい人

 

種類②中堅IT企業

中堅IT企業はトヨタシステムズ、サーバーワークス、クレスコなどの企業が該当します。特徴は下記のとおりです。

 

・健康経営の優良企業に送られるホワイト500に選出している

・有給休暇など長期休暇取得率が高い

・AIなど最先端の技術開発とサービスを提供している

 

また、就職活動においては下記の項目がポイントになります。

 

・お客様視点でサービス提供に尽力したい人

・最大手に負けないキャリアを身につけたい人

・お客様のビジネスに貢献したい人

 

種類③外資系企業

外資系IT企業はGoogle、Apple、Microsoftなどの企業が該当します。特徴は下記のとおりです。

 

・世界的に知られる業界最大手で幅広い事業展開

・福利厚生や社内制度が充実している

・世界中に活躍の場が設けられている

 

また、就職活動においては下記の項目がポイントになります。

 

・画期的で革新的な技術開発に興味がある人

・世界トップの幅広い事業に従事しIT業界を率先したい人

・お客様や企業にソリューションを提供したい人

 

IT業界の主な業務内容

IT業界の主な職種と業務内容は下記のとおりです。

 

業務内容①システムエンジニア

クライアントと打ち合わせを重ね要望に沿ってシステムやソフトウェア開発します。

ベースとなる明解な設計書を作成し、設計書どおりに完成しているかのテストを含めて、最終的なシステムのチェックも行います。

 

業務内容②プログラマー

システムエンジニアが作成した設計書をもとに、プログラムのコーディングを行います。

設計書に不備があり、システムが正常に作動しない場合は原因を追究したり、正確に動作するかをチェックするテストも行います。

 

業務内容③ITコンサルタント

企業や個人事業主が抱えているさまざまな課題を、自社のITサービスを通し、ソリューション提案を行います。

 

業務内容④セールスエンジニア

営業担当者のクライアントを訪問し、手掛けているITサービスの導入をクライアントに対してわかりやすく説明します。

 

業務内容⑤プロジェクトマネージャー

新規プロジェクトの予算設定やプロジェクトメンバーの選定、スケジュールなどの進行管理など、プロジェクトの管理を行います。

 

業務内容⑥プロジェクトリーダー

プロジェクトマネージャーの指揮管理のもと開発現場の責任者を担い、システムエンジニアとともに開発業務を担います。

 

業務内容⑦Webプロデューサー

Webプロデューサーは、Webサイトの企画立案や開発、成果物納品後のクライアントフォローなどを担います。

 

業務内容⑧Webディレクター

Web制作の現場で指揮をとり、Webプロデューサーが立ち上げた企画の監督や管理を担います。クライアントや社内の発注部署からの要望に応え、どのようなWebサイトを作るかサイトの構造を検討します。

 

業務内容⑨Webデザイナー

クライアントの要望に沿ってWebサイトのデザインを行います。主にコーポレートサイトや商品・サービスの紹介サイト、Webサイトのページのデザイン、コンテンツ制作を行います。

IT業界のメリット・デメリット

IT業界のメリット・デメリットには下記のようなものがあります。メリット・デメリットを確認して業界の特徴を掴んでみましょう。

 

メリット①自分のタイミングで仕事ができる

ネットやパソコン環境さえ整っていれば、働く時間や場所などを気にしなくても業務を遂行することができます。また、企業の多くは始業と終業の時間を選ぶことができるフレックスタイム制や、自宅やカフェなど好きな場所で仕事ができるリモートワークなどを導入しており、ライフワークバランスを実現しやすいと言えます。

 

メリット②実力主義

IT業界の場合は実力さえあれば出世することが可能です。経験を重ねて高いスキルを身につけやすく、発揮する場面も多いため、貢献できるチャンスがあります。また、個人の力量や成果が重視されることが多いため、経験を積みスキルを身に付ければ、フリーランスなどの多様な働き方を選択することも可能です。

 

メリット③生産性が上がる

IT化によって業務は効率的になり、生産性は向上します。以前のアナログ的な業務を効率的且つスムーズに遂行できるため、IT化による生産性の向上が期待できます。

 

デメリット①プライベートとの区別が難しい

ネット環境さえ整っていれば、働く時間や場所などを気にしなくても業務を実行できることからプライベートと仕事との区別が難しいと言えます。メリハリをつけて業務に取り組むためにはしっかりプライベートとの時間を分けて集中して行う必要があります。

 

デメリット②コミュニケーションの機会が少ない

1日中パソコンと向かい合っている時間が多いため、人とコミュニケーションをとる機会が少ないです。連絡事項なども全てメールなどで済ませることが多く、直接人と話す必要性がなくなります。さらにリモートワークが増えたこともコミュニケ―ション不足に繋がっています。

 

デメリット③多くの時間やコストが必要

業務をIT化に移行するためには、人件費の削減やサービス向上による収益の増加が実現できるまでは、一時的もしくは長期的に時間やコストが必要となります。その間の人件費や機材、システムの購入費用なども必要になります。

IT業界に向いている人・求められるスキル

IT業界には以下のスキルが求められます。つまり、下記のようなスキルをすでに所持し、身に着ける意欲がある方がIT業界に向いています。

 

・学習意欲が高い人

IT業界では、日々新しい技術が生まれているため、その都度新しい知識を身につけていく必要があります。IT業界で活躍し続けるためには、常に新しい技術や業界のトレンドに積極的に関心を向け、学習し続ける姿勢が必要です。

 

・コミュニケーション能力が高い人

1つのプロジェクトをチームで進めていくのが一般的なため、コミュニケーション力が必要となります。さらにクライアントの要望をヒアリングし、システムを設計や構築する必要があるため、丁寧なコミュニケーションは必須です。

 

・集中力が高い

基本的に地道で綿密な作業がほとんどなため、

高い集中力が求められます。長時間の作業が得意な方、また集中力があれば短期間で作業を完了させることも可能なため向いてると言えます。

IT業界への就活に活かせる資格

IT業界において、就活に活かすことができる資格には以下のようなものがあります。持っていると有利・活用できます。

 

・ITパスポート

ITパスポートは業務でのIT利用に向けたスキル保有や基礎的知識を証明する、経済産業省認定の国家試験です。IT業界で最低限のITスキルやITリテラシーの保有を示す資格として知られています。

 

・基本情報技術者試験

IT技術者としてエントリレベルのスキルを示す「情報処理技術者試験」の区分の一つで、経済産業大臣が行っている国家試験です。

情報処理技術に関する基本的な知識や、技能を有していることを国が認定します。

 

・統計検定

統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験で、日本統計学会が認定する統計に関する知識や活用能力を評価します。

その基礎には数学や、統計学の分野があり、IT業界でデータサイエンス分野を目指す際に活用できる資格となります。

IT業界の大手企業5選

IT業界の大手企業には下記のような企業があります。もちろん、これら以外にも多数の企業があるため、ぜひお調べください。

会社名 売上高 平均年収 企業理念 社風
NTTデータ 3兆4,902億円 867万円 情報技術で新しい仕組みや価値を創造して提供し、より豊かで調和のとれた社会の実現に貢献する フラットな人間関係で業務に対して誠実でまじめに取り組む社風
NEC 3兆3,130億円 842万円 NEC WAYである「Purpose(存在意義)」「Principles(行動原則)」「Code of Values(行動基準)」「Code of Conduct(行動規範)」を実践して社会の価値を創造する 協調性が重視され、多様性を尊重する社風
富士通 3兆7,138億円 878万円 社会において大切にすべき価値観であるFujitsu Way の「パーパス」「大切にする価値観」「行動規範」 テレワークやフレックス制度などを導入しライフスタイルに合わせた自由な働き方ができる社風
日立製作所 10兆8,812億円 915万円 優れた自主技術・製品の開発を通じて社会に貢献する 日立ならではの風習が尊重され独自の育成カリキュラムや言い回しなどがある社風
パナソニック 8兆3,789億円 908万円 人々の生活に役立つ優れた品質の商品やサービスを社会の発展に貢献するため「より豊かなくらしをおくりたい」が企業の使命 チャレンジ意欲が高くモノづくりに対して熱心な社風

統計学の勉強法に関してはこちらで詳しく解説されておりますのでぜひご確認ください。

IT業界への就活を成功させるためには

まずは、IT業界の業界研究を行ってから、エントリーシートのブラッシュアップや面接対策を行いましょう。その際、IT業界への就活を成功させるためには下記のような書籍がおすすめです。

世界一わかりやすい IT業界のしくみとながれ

IT業界を目指すあなたへ

IT業界の志望動機を書く際の注意点は下記の通りです。

近年では多くの企業がリモートワークを導入しているため将来性が高い業界です。それゆえIT業界を志望する学生は増えており、各業種や業界の特性を踏まえ明確な回答が求められます。

 

・IT業界の志望動機は業種や職種の特性に合わせて作成する

 

・業種ごとに重視されるポイントが異なるため、業種や職種に特化した志望動機を考える

 

・IT業界で求められるスキルを志望動機に盛り込む

 

・専門知識は適切に理解したうえで志望動機に盛り込む

 

IT業界のよくある志望動機は以下の通りです。

 

・私が貴社を志望する理由は、インターネットを通じて、世の中の「不」を解消したいからです。私の実家は、地方で小さな飲食店を経営しています。新型コロナウイルス感染症により、私の実家も売上が大幅に縮小し、廃業の危機に陥りました。私はなんとかしたいという思いから、店で提供している料理の一部をECサイトで販売することを提案し、ECサイトの立ち上げから運用までを実施しました。私自身、今回の経験を通して、地方と都会での情報格差を実感し、情報格差を埋めることで救われるものがあると知りました。貴社は人材や不動産といった領域において、インターネットサービスを提供し、情報の非対称性を解消しています。したがって、私自身が家業のECサイト立ち上げで培った「継続力」を活かし、難しい環境でも今やれることを常に考えて成果につなげ、社会の「不」を解消していきたいと考えます。

 

・私は「貴社のニュースサイトで集めた会員データをもとに、ITリテラシーがない人でも使えるような新しいサービスを創出したい」と考え、貴社を志望しています。実現したい背景として、大学時代の学生団体での経験があげられます。当時、自分達の活動を広めるためにWebサイトを作成し、SNSやWeb広告を用いて発信していった結果、団体史上最高額の資金調達をおこなうことができました。

貴社は新規事業を次々と創出しており、チャレンジングな風土が魅力的であると感じています。私が学生団体での活動で培った「周囲と連携していきながら、愚直に物事を進めていく力」と貴社が持つアセットを活かして、ITリテラシーがない人でも使えるような新しいサービスを作りたいと考えます。

 

引用:PORTキャリア

まとめ

今回はIT業界について解説しました。就活を行なっていく上で業界研究は必須です。企業理念や業務内容について調べるだけではなく、本当に自分に向いているのかを確認しながら進めていきましょう。

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