企業研究ノートの作成方法!作成するメリットや注意点・活用のポイントも解説

企業研究ノートの作成方法!作成するメリットや注意点・活用のポイントも解説

2023年9月30日更新

はじめに

就活を成功させるため、欠かせないプロセスのひとつが企業研究です。企業研究を進めれば自分が応募すべき企業を発見し、選考を突破するため企業に関し理解を深められます。しかし、企業研究を具体的にどのように進めれば良いかわからないという方もいるかもしれません。そんなときに役立つのが企業研究ノートです。企業研究ノートを作り、自分だけの虎の巻で就活を勝ち切りましょう。

 

今回は、企業研究ノートを作成するメリットとともに、作成の流れや必要な情報、作成・活用の上でのポイントなどを解説します。

企業研究ノートとは

企業研究ノートとは、就職活動などにおける企業研究の内容をまとめたノートのことを言います。就活を成功させるためには、興味のある企業について深く細かく研究を行うことが不可欠です。そんな企業研究の内容を網羅し、就活の大きな武器になってくれるのがこのアイテムなのです。企業研究ノートは必ず作らなければならないわけではありませんが、持っているとメリットが多いので作成するのがおすすめです。

企業研究ノートを作成するメリット

続いて、企業研究ノートを作成するメリットを紹介します。

 

企業研究の内容を整理できる

企業研究を進めるためには、その材料となる情報を収集しなければいけません。しかし、収集した情報をそのまま溜めておけば、自然と自分に知識として身に付くわけではないのです。集めた情報をインプットするためには、情報をしっかりわかりやすく整理する必要があります。そこで便利なのが企業研究ノートです。企業研究の内容は非常に幅広く、頭の中だけで整理するのは無理があります。ノートを使って整理すれば、情報をわかりやすくまとめられるでしょう。

 

企業研究の内容をすぐ確認できる

企業研究ノートがあれば、いつでもどこでも内容を確認できます。これも大きなメリットと言えるでしょう。ちょっとした空き時間に企業研究を進められれば、より就活が効率的に行えるでしょう。しかし、例えば電子データで企業研究をまとめているとしたら、パソコンやタブレットなどを用意しなければいけません。また、電子媒体は電波や電源の有無、バッテリの残量なども気になるところです。そんなとき、ノートは気軽に持ち運べて非常に便利です。移動時間やカフェでの休憩時間など、隙間時間でもノートを開くだけで内容を確認できます。また、ノート1冊であるため持ち運びの負担もほとんどありません。

 

企業と自分のミスマッチを回避できる

企業研究を行うことで、自分とマッチしそうな企業だけでなく、自分と合わない企業も判断できます。就活がうまくいって採用を獲得しても、もしその企業が自分とミスマッチであれば、せっかく入社しても実際に働く中でギャップに苦しみ、早期の退職につながる可能性が高くなります。就活で努力したことを無駄にしないためにも、応募すべき企業をしっかり選べることも企業研究ノート作成のメリットです。

企業研究ノートに記載する内容

企業研究ノートに具体的にどのような内容をまとめればよいかわからない人もいるかもしれません。ここからは、企業研究ノートに網羅しておきたい内容を解説します。

 

企業の基本情報

社名・組織・社員数・資本金・売上高など、企業の基本情報は必ず押さえておきたい内容です。本社だけでなく、支社・支店・事業所など他の拠点がどこにどれくらいあるのかもしっかり確認しておきましょう。

 

業種

その企業が属している業種(業界)も企業研究では非常に大切です。選考において「なぜこの業界を選んだのか」と尋ねる企業が多く見られます。業界の基本情報や今後の動向などを分析しておきたいところです。

 

理念

企業理念や経営理念には、その企業がどのような姿を目指しているのか、どのような考えに基づき事業を展開していくのか、その根底を示すものです。理念をよく理解し、共感できる企業への就職を目指すことで、入社後に「イメージしていた会社と違う」など、ミスマッチに苦しむ可能性が低くなります。

 

事業内容

企業の事業内容は自分の希望する業務などにも直結してくるので、必ず研究が必要な部分です。既存の事業や提供している商品・サービスの詳細、今度展開させていく予定の事業などを細かく調べておきましょう。

 

求める人材

求める人材像は企業によって異なります。選考で企業の採用担当者は、自社が求める人材と応募者が合致するかをひとつのポイントとして見ています。応募する予定の企業がどのような人材を求めてるのか理解できれば、その人材像に自分がマッチすると企業に印象付けるため、効果的なアピールも考えやすくなります。

 

社風

社風も企業研究に含めたい要素のひとつです。職場環境は長く働けるかどうかに大きく関わることなので、就活の時点でしっかり確認しておきたいものです。自分にとって意欲を持って気持ちよく働き続けられる職場環境が整っているか、研究しながら考えてみましょう。職場との相性は非常に大切です。

 

給与・福利厚生

長く勤続できる企業を探すためには、給与や福利厚生など待遇面の研究も欠かせません。給与は初任給だけでなく、平均年収や年収アップのイメージなども確認し、具体的なキャリアもシミュレーションしたいところです。福利厚生の内容は企業ごとにかなり異なる部分であり、充実度によって職場への満足感が大きく左右されるので、こちらも必ず確認です。

企業研究ノートを作成するステップ

ここからは、企業研究ノートを作成する具体的なステップを見ていきましょう。次のような流れで作っていけば、効率的に内容をまとめられます。

1.研究に使う情報を集める

まずは企業研究に使う情報収集からです。情報収集の方法はさまざまあります。例えば最も手軽なのはネットを使っての調査。興味のある企業のコーポレートサイトやリクルートページなどをチェックすれば基本的なデータはすぐ手に入ります。また、就活生が過去に同企業の選考を経験した際の体験談や現役社員の口コミなどをまとめたサイトもあるので、そちらを参考にするのもありでしょう。その他、企業の説明会やインターンシップなどに参加し、

直接企業の社員から情報を得るのも有効です。社員の声という観点では、OB・OG訪問をすればよりリアルな体験談も聞きやすいかもしれません。

 

2.集めた情報を手元にひとまとめにする

企業研究ノートを作成する次のステップは、集めた情報をひとまとめに準備することです。整理したいと思った情報が「どこにあるんだっけ?」と定かでない状態だと、ノートの作成がスムーズに進まなくなります。研究に使える材料を並べ切ってから、どのように整理するのがわかりやすいか考えた方が効率的です。

 

3.情報をノートに整理する

企業研究に使う情報の書き出しが全部終わったら、次は具体的な整理を始めます。どのようなレイアウトでまとめるか決めて、集めた情報を記載していきましょう。基本的な情報については比較しやすいようきれいにまとめます。業績関係はグラフなどすぐ理解しやすいよう図表も組み込みながら整理するのがおすすめです。

 

4.企業の強み・弱み・課題を明確にする

企業の現在の状況に関する情報をまとめたら、今度はその情報を元にさらに深い内容まで考えてみましょう。具体的には企業の強み・弱み・課題などです。企業は自社が社会の変化に対応し、成長していくため、自社の事業や業務を客観的に分析し課題解決できる人材を求めています。面接など、選考の過程で問われやすい部分でもあるので、ノート作成の流れでしっかり研究しておいてください。

 

5.ライバル会社の情報と比較する

応募を考えている企業に関する情報を整理できたら、同じ業界内の競合企業の情報もまとめて比較してみましょう。自社を成長させていくためには、企業が業界においてどのような立場にいるのかを理解することが非常に重要です。競合企業の基本情報とともに、さまざまな観点から比べてみてください。

 

6.確認したいことをまとめる

最後に、企業にさらに確認したいことをまとめます。企業研究で完全に企業のことを理解できるとは限りません。研究していくうちに、もっと知りたい確認しておきたい部分が出てくるかもしれません。このような疑問については、企業説明会やインターンシップなどで質問の機会を得て、解決できる可能性があります。また、面接の中で応募者から質問したいことを尋ねられたとき、確認するのも良いでしょう。企業に対しての深い質問は、研究をしっかり進めていると好印象を与えられます。

企業研究ノートを作成する際の注意点

企業研究ノートはいくつかポイントを押さえることで、利便性や完成度が大幅にアップします。就活にバッチリ役立つ企業研究ノートを完成させるため、次のような点に気を付けてみてください。

ノート選びも大切

企業研究ノートを作成する際は、ノート選びも一工夫するとより便利に活用できます。例えばルーズリーフを使うのもおすすめです。ルーズリーフは1枚ずつ外すことが可能なので、いつでも自由にページの入れ替えができます。就活における企業の優先順位が変わったときなど、すぐに対応できるでしょう。また、就活は長く大変なものなので、企業研究ノートのデザインなどで自分のモチベーションを高めるのもありです。自分の好みの見た目のノートなどを選び、楽しく企業研究できるようにするのも良いでしょう。

 

情報は逐次更新していく

企業研究の内容は常に変わる可能性があります。企業がずっと同じ状況で経営を続けていくとは限らないからです。そのため、企業研究ノートの内容も、企業の状況に合わせてアップデートしていく必要があります。企業研究ノートが完成した後も、新しい情報がないか定期的に情報収集を行い、内容をしっかり更新していきましょう。また、新しい情報を追加できるよう、適度にスペースを空けておくことも大切です。

 

内容のバランスやきれいさのこだわりはほどほどに

企業研究ノートはノートをきれいに作成することを目的としたものではありません。企業研究の情報を自分が見やすいようにわかりやすいようにまとめられればそれでOKです。自分だけが使うものなので、誰かが見てきれいだと思うようなノート作りは意識する必要がないのです。また、情報のバランスが多少偏っていても、収集が十分できていればそれもあまり気にすることはないでしょう。一般的なきれいさではなく、自分が使いやすいかどうかを基準にまとめることがポイントです。

 

まとめ方は統一する

美しくまとめる必要はありませんが、まとめ方を統一することは重要です。例えばまとめる項目の順番を決めて記載していくなどです。いくら自分なりのまとめ方でよいと言っても、企業ごとに書いている内容の順番などがバラバラだと、比較するときに非常に見にくく非効率になります。企業研究のまとめ方はすべての企業でフォーマット化すると、後から見たときにわかりやすくて良いでしょう。

企業研究ノートの活用する上でのポイント

企業研究ノートは就活に活かせてこそのアイテムです。最後に、企業研究ノートを活用する上で重要なことを解説します。

 

ノートが完成してそれで終わりにしない

企業研究ノートが完成したら、それで一仕事終えたような達成感が得られることでしょう。しかし、企業研究ノートは完成がゴールではありません。完成した企業研究ノートを就活に活用することが真の目的です。作成している間に身に付く情報もありますが、あくまで完成したノートを活用するところからが本当のスタート。せっかくのノートを宝の持ち腐れにしないよう気を付けましょう。

 

ノートを元に選考対策を進める

企業研究の情報をまとめたノートをベースに、具体的な選考対策を進めます。例えば志望動機を考える上で企業研究ノートは大いに活用できます。志望動機で大切なのは、なぜその企業を選んだのかという説得力です。企業研究で企業について深く理解すれば、自分と企業でリンクするところを多く発見し、志望動機に厚みを持たせられます。

 

また、面接対策でも企業研究ノートは非常に役立ちます。面接では応募した企業の理念や事業内容などを踏まえた質問などが頻繁になされます。さらに、業界での応募先企業の立ち位置や、応募先企業の強み・弱み・これからの課題などについて意見を求められることもあります。このような企業に深く突っ込む内容の質問は、企業研究を十分に行っていなければ対応できないでしょう。

まとめ

企業研究ノートは、作成するための準備も、作成過程も、完成した後も、どの段階も就活のために有益です。ノートを作成する途中で身に付いた知識や、完成したノートを元に考えたことを、余すことなく活かして就活を成功させましょう。ぜひ今回紹介した内容を参考に、実際に自分の大きな武器になる企業研究ノートを作ってみてください。

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監修者情報

須藤由加里

キャリアアドバイザー リーダー

株式会社やまとに新卒入社。
全国での採用担当&新卒中途の研修担当の3職種を経験。 その後挑戦心が原動力となり2020年に株式会社ナイモノにジョイン。 現在キャリアアドバイザー リーダーとして就活生のサポートを行う。