【業界研究】ハードウェア業界とは?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説

【業界研究】ハードウェア業界とは?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説

2023年8月24日更新

はじめに

「ハードウェア業界」という言葉を聞いたことがあるものの、具体的にどういったものを製造しているか分からない人もいるのではないでしょうか。

 

この記事ではハードウェア業界について詳しく解説していますので、就活の参考になる内容となっています。



ハードウェア業界とは?

「ハードウェア」という言葉は、目に見える機械や設備装置を指し、特に処理装置、記憶装置、電子基板、ディスプレイなどパソコン周辺の機器に使われることが多いです。

これらの部品は、コンピューターの動作を支える中心的な役割を果たしています。

 

近年、IoT(Internet of Things、あらゆるものがインターネットにつながること)の進展により、家電製品もハードウェアの範疇に取り込まれるようになりました。

 

スマートホームの普及に伴い、冷蔵庫やエアコンなどの家電がインターネットに接続され、より便利で効率的な使用が可能になっています。

 

ハードウェア業界においては、日立、SONY、パナソニックなどの企業が有名で、これらの企業はハードウェア製品の開発と販売を行い、世界的にも高い評価を受けています。

その製品は、先進的な技術と高い信頼性に支えられ、多岐にわたる産業や消費者のニーズに応えています。

 

ハードウェア業界は、技術革新が絶えず進行する分野で、これからもさらなる発展が期待される産業です。

AIやロボティクスなど新しい技術の導入により、未来のライフスタイルやビジネススタイルに大きな変革をもたらす可能性を秘めており、今後の動向には目が離せません。



ハードウェア業界のビジネスモデル

ハードウェア製品(パソコン、ディスプレイ、キーボード、マウス、プリンター、スキャナなど)の製造や販売がメインの収益源となっています。

 

また、IoTが進んだことで家電や自動車、医療機器といったさまざまなものもハードウェア業界の範疇となりました。



ハードウェア業界の職種

ハードウェア業界には主に4つの職種があります。

ハードウェアエンジニア

ハードウェアエンジニアはコンピューターの電子回路や電子機器の設計を担当し、ハードウェア設計技術者と呼ばれることもあります。

新製品の開発は基本業務であり、時代に合った最新技術の採用が欠かせません。

設計フェーズでは、利用者のニーズに応じた使いやすい新機能の実装や小型化の戦略などが重視されます。

 

さらに、電気の使用に伴う安全対策は特別な注意が必要で、ソフトウェア、光学、物理の理解に加えて、品質保証や生産管理の知識なども求められる幅広い専門性が不可欠です。

組み込みエンジニア

組み込み系エンジニアはIT系ハードウェアに動作を制御するソフトウェアを組み込む専門家で、家電、スマートフォン、自動車、エレベーター、医療機器など多岐にわたる製品の開発に従事します。

 

新人エンジニアが主に関与するのはプログラミングやデバッグ、テストなどの下流工程で、経験を積むと製品企画、システム設計、ソフトウェア設計などの上流工程への参加が増えます。

 

また、「制御系エンジニア」という職種もあり、システムを正確に動かす制御部分の設計・開発を担当します。

しかし、これらのエンジニアの役割は厳密に分けるのが困難で、一人のエンジニアが両方の業務を兼ねるケースも珍しくないのが現状です。

ハードウェア営業

ハードウェア営業は、ハードウェア関連の商品を対象としています。

 

この職種では主に大規模な企業向けの製品を扱うことが多く、そのためルート営業が中心的な役割となります。

 

最近の市場では製品間の差別化が困難になってきており、それゆえより洗練されたコミュニケーションスキル、企業への深い理解、そして顧客の視点を重視する能力が求められているのが実情です。

セールスエンジニア

セールスエンジニアとは、顧客に向けて自社製品の提案や、導入後のサポートを行う専門職で、一般に技術営業とも称されます。

顧客の要求に応じた製品の提供と、その特性や利点を説明するために、ITの専門的な知識が求められることから、元IT技術者がこの職に転職するケースも少なくありません。

 

主な業務は、製品の提案とデモンストレーションによる営業活動と、定期的な訪問や修理などのアフターサービスに分かれます。

ITの知識だけでなく、顧客の要望を正確に把握するための聞き取りスキルや、内容を明確かつ分かりやすく伝えるプレゼンテーション能力も重要だといえるでしょう。



ハードウェア業界の大手企業紹介

大手企業5社の状況は以下の通りです。

 

会社名売上高平均年収就職偏差値・難易度社風
ソニー9兆9,215億円1085万円58上下関係に関わらず、自由に意見ができ、女性の多様な働き方をフォローする体制がある。
日立製作所8兆7,670億円897万円59古い歴史があるため、独特の言い回しや教育方法がある。部署によるが残業はほとんどない。
パナソニック7兆3000億円759万円56堅実な風土で安定を求めている人には適している会社。創業者の形成した文化、価値観を重んじているが時代に合わせて変革させている。
三菱電機4兆3,940億円807万円58若手にも大きな仕事を任せられることがあるため、意欲がある人にとってはやりがいを感じられる環境。

部署によっては忙しく休日出勤があることも。

富士通3兆5,890億円859万円56真面目な人が多く、風通しの良い職場。社員の挑戦を歓迎する風土はあるが、大きい組織であるため実際に実現するにはさまざまなハードルがある。

 

なお、就職偏差値については以下の記事で詳しく解説しています。

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

 

ソニーについての詳細は以下の記事をご覧ください。

【ソニーの採用を詳しく理解!】ソニーの就活攻略法

 

日立製作所についての詳細は以下の記事をご覧ください。

【企業研究】日立製作所の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

 

パナソニックについての詳細は以下の記事をご覧ください。

元パナソニック人事が解説「就職難易度」から「就活対策法」

 

三菱電機についての詳細は以下の記事をご覧ください。

【企業研究】三菱電機の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

 

富士通についての詳細は以下の記事をご覧ください。

【企業研究】「富士通」の選考対策・就職偏差値/難易度・社風・求める人物像を徹底解説



ハードウェア業界の動向

ハードウェア業界の動きについて見ていきましょう。

ハードウェア業界の市場規模

ハードウェア業界の市場規模は拡大を続けています

特に、日本のIT市場において、2020年はマイナス成長を記録しましたが、2021年には見事な回復を遂げ、プラス成長へと転じました。

 

この成長の背景には、「国内第3のプラットフォーム」と呼ばれる分野が大いに貢献しています。

このプラットフォームは、従来のICT市場に該当する部分を含み、2022年の市場規模は20兆2,479億円にまで膨らんでいます

この数字からも、業界全体の発展とポテンシャルが感じられるでしょう。

 

さらに、今後の展望を見ても、ハードウェア業界の市場規模拡大が期待されます。

技術の進化、新しいニーズの発掘などが絶えず行われており、市場がさらに活況を呈する可能性が高いといえるでしょう。

ハードウェア業界のトレンド

ハードウェア業界の成長は、多岐にわたる技術の進化が背後にあります。

中でも、IoT市場の拡大はその大きな要因となっています。

IoT(Internet of Things)とは、「モノのインターネット」とも呼ばれ、様々なモノ(センサー、建物、車、家電など)がインターネットで繋がる技術です。

これにより、以前は取得が困難だったデータがクラウドサービスやサーバーで解析されるようになりました。

 

この分析を基に新しいサービスや価値を生み出すことができるのが、IoTの大きな魅力です。

 

読み方は「アイオーティー」と言い、これまでの技術の進化により、今後更なる可能性が広がると見られています。

IoT技術は、高齢者の見守りや家電の故障予防など、人々の生活を豊かにする多岐にわたる用途で活用されているのです。

 

そして、IoTの一環として、音声認識技術を使った製品も増加しています

たとえば、アレクサのような音声認識システムが組み込まれた製品が、多くの人々に愛用されている事例です。

これにより、生活の中でのコミュニケーションの一部として定着しつつあるのを感じている人もいるのではないでしょうか。

 

さらに、ハードウェア業界の技術革新は、ドローンや3Dプリンターなど、新しい分野への拡張も見られます。

これらの新技術は、今後の産業構造に大きな影響を与えることとなるでしょう。

 

ハードウェア業界のトレンドは、IoT市場の拡大とともに、音声技術の活用、新しい分野への挑戦など、多岐にわたる革新が進んでいることを示しています。

ハードウェア業界の将来

日本のハードウェア業界の将来を見据える上で、日本特有の強みをいかに活かすかが、中心的なテーマとなります。

ロボット技術や先進の医療機器の分野では、日本の企業は世界で高い評価を受けており、その背景には、精密技術と革新的な発想が存在します。

 

また、ハードウェア業界はもとから兆単位の市場規模を有しているのですが、IoT市場の拡大が予測されており、スマートホームなどの人々の生活に密着した製品が増加することで、市場規模はさらに拡大すると見込まれます。

人々の日常生活をより便利で豊かにする製品へのニーズは高まりつつあります。

 

しかし、楽観するばかりではいけない面もあります。

特に、中国や韓国などの海外メーカーが力をつけており、これらの企業との競争において、日本企業が今後もリードを保つためには、日本ならではの強みやユニークな価値を更に発掘し、深化させる努力が欠かせないでしょう。



ハードウェア業界の志望動機

ハードウェア業界の志望動機を紹介します。

営業職の志望動機の例

 

総合電機メーカーとして、家庭用電化製品から宇宙システムに至るまで多岐にわたる事業領域を展開している貴社に惹かれました。ものづくりのプロセスを通じて、人々の暮らしを便利で楽しく変える可能性に挑戦したく、この企業を志望しました。

貴社の事業は幅広く展開しており、それが人々の生活のさまざまな側面に対してトータルな解決策を提供する力となると信じています。具体的には、IoT技術の便利さや魅力を、販売店舗を通して広く伝え、人々の生活に新しい価値を提供していく役割を果たしたいと願っています。

 

この例では広い事業領域に魅力を感じたことを伝えています。

「幅広い仕事を通じて社会に貢献していく」という熱意を感じさせるような志望動機が良いでしょう。

組み込みエンジニア職の志望動機の例

 

私がIT業界を目指した理由は、新しいコンテンツの創造と提供に関与したいという強い願望があるからです。情報が絶えず変化するこの時代において、新しい需要は日々創出されております。その中から人々に必要とされ、愛用されるコンテンツの提供を目指しています。

貴社は、様々なコンテンツに取り組む先進的な姿勢で、多岐にわたるニーズを見極めています。そんな貴社で働くことで、新しいコンテンツ作りへ全力で挑戦するチャンスが得られると確信しております。

 

この例では入社後に取り組みたい仕事が明確になっています。

さらにこの企業の「様々なコンテンツに取り組む先進的な姿勢」を挙げることで、他の企業ではなくこの企業で働きたいという意欲が伝わる内容です。



ハードウェア業界のホットニュース

新型コロナウイルスの影響や暗号資産の価格上昇などが引き金となり、世界中で半導体の供給が足りなくなるという事態になりました。

自動車、GPU、家庭用電化製品など、多岐にわたる製品の生産ラインに影響を及ぼしています。

半導体の不足が深刻化する中で、自動車製造業者とハードウェア製造業者との間で、半導体チップの供給を巡る争いが発生しています。



まとめ

この記事ではハードウェア業界について詳しく解説しました。

ハードウェア業界は、今後さらに市場が活性化すると予想されています。

 

IoTの進展があり、さまざまなデバイスが互いに連携する時代が到来しており、ハードウェアの需要が増加し、新たなビジネスチャンスが生まれる可能性が高いためです。

ハードウェア業界の職種の選考を受ける際は、業界研究と企業研究をしっかり行うことが大切です。

ハードウェア業界は日々進化しているため、常に最新の動向に注意を向けましょう。



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