【企業研究】メルカリの就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説
2023年7月28日更新
はじめに
メルカリ(株式会社メルカリ)は、フリマアプリ「メルカリ」の運営などで知られる会社です。
就活生の中にも、実際に利用したことがある人は多いでしょう。
自分の身近なアプリだからこそ、このアプリを提供する側の仕事に興味を持つ人もいるかもしれません。
本記事では、メルカリへの就職に興味を持つ就活生に向け、メルカリの企業概要や、新卒選考フロー・就職難易度・採用大学など選考対策に使える内容を解説します。
IT業界
IT業界とは、デジタル技術を使用したサービスを提供する業界を言います。
また、IT業界はさらに、インターネットを介したサービスを提供する「インターネット・web業界」、ソフトウェアを取り扱う「ソフトウェア業界」、ハードウェアを取り扱う「ハードウェア業界」、情報システムの企画・開発・導入などを請け負う「情報処理サービス業界」の4つに分類されます。
なお、IT業界について、詳しい分類や業界動向など、さらに詳しく知りたい人はこちらの記事もぜひどうぞ。
情報・通信業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!
事業内容
メルカリの主な事業内容は次の通りです。
国内最大規模のマーケットプレイス運営を中心に、グローバルに事業活動を行っています。
Marketplace事業
メルカリの主要となるMarketplace事業は、「メルカリ」と「メルカリShops」の運営から成り立ちます。
メルカリは個人が誰でも自由に自分の持ち物を売りさばける、CtoC型のフリマアプリです。
フリマアプリとして日本最大規模であり、累計利用者数は約4,800万人を記録しています。
メルカリShopsは、メルカリ内に事業者がネットショップを開けるサービスです。
こちらはBtoC型のサービスで、個人・法人問わずカジュアルにネットショップを開設できることを強みとしています。
これらのサービスを、安全・信頼・人道的という観点を重視しながら、創ることがこの事業の目的です。
Fintech事業
ペイメントサービス「メルペイ」やクレジットサービス、暗号資産を利用した資産運用サービスなども展開しています。
またFintech事業で取り扱っているサービスは、Marketplace事業やUS事業でも利用されています。
ブロックチェーンを用いた認証トークンの習得など、新しい技術を踏まえた先進的な決済方法なども導入が進められています。
US事業
メルカリは日本国内だけでなく、海外でも展開されています。
アメリカ版の「Merucari」の運営を行うのが、US事業です。
Uberと提携した非接触の集荷・配送サービスや、Zip社と提携した後払いサービスなど、利便性を高めるさまざまなサービスも提供しており、事業は順調に黒字化しています。
新卒選考フロー
メルカリの基本的な新卒選考フローは次の通りです(職種や年度によって選考フローは変わる可能性があります)。
エントリーシートのフォーマットがないなど、ユニークな選考が行われています。
各応募者の個性やこれまでの経験が重視される傾向にあるため、自由なアピールが可能な中でどのように自分を印象付けられるかが課題でしょう。
1.技術課題
まずはエントリーを行います。エンジニア職への応募を行う場合、技術課題が出されます。課題は宿題形式で、1週間程度の期間が設けられ、期間内に課題を解いて提出する形です。エンジニアのマネージャーなどが評価を行います。
2.書類選考
エントリーシート(履歴書)を作成します。メルカリでは、特に決められたフォーマットは用意しておらず、応募者の任意で作成が可能です。自分の経験や得意とすることを中心にした記載が求められています。自信のアウトプットをより具体的に示すため、ブログやポートフォリオなどを書類内で紹介することも認められています。なお、書類で用いる言語は日本語・英語どちらでも可能ですが、希望する職種・部署などによっては、書類に用いる言語を指定されることもあります。
3.面接
書類選考または技術課題を通過した人は、面接を案内されます。
面接は基本的に3回ですが、職種などにより、選考プロセスは変わる可能性があります。
面接では、これまで自分が取り組んできたことや、入社した後に取り組みたいことなどについて、詳しく聞かれるようです。
なお、技術職の場合は、先に提出した技術課題に関し、さらに深く掘り下げた質問などを行う技術面接が実施されることもあります。
社風
メルカリの社風について、主な特徴にはつぎのようなものがあります。若い人材が中心となり、エネルギッシュな職場をつくっているようです。
社員が挑戦しやすい風土がある
メルカリは社員が挑戦しやすい風土が整っていることが大きな特徴です。
社員同士がフラットに接しているため、自分の意見を言いやすい空気があります。
また、もし挑戦の結果が望むようなものでなくても、それを会社が咎めることもありません。
3つのバリューでうたう通り、挑戦を重視し、またエラーに関しても寛容な社風だと言えます。
風通しがよく活気があるもののやや保守的な傾向も
風通しのよい職場で、人間関係もおおむね良好です。
若手社員が多いためか、上下の縦割りはあまり厳しくなく、活気があります。
ただし、近年は会社の規模が拡大し、また実績も積み重なってきていることから、前例などを意識する保守的な部分も見られ始めているようです。
求める人材
メルカリの新卒採用募集要項内の必要条件には「メルカリおよびメルペイのミッション・バリューへの共感」と書かれています。
具体的にどのようなことが求められているのか、考えていきましょう。
メルカリは、限りある資源を循環させることで、より豊かな社会をつくっていきたいという思いのもと、起ち上げられた企業です。「Go Bold(大胆にやろう)」「All for One(全ては成功のために)」「Be a Pro(プロフェッショナルであれ)」の3つのバリューを大切に、事業を展開しています。
すなわち、この3つのバリューが、そのまま求める人物像にも投影されると考えられます。
前例にとらわれず大胆な発想でもってチャレンジを繰り返し、失敗も糧にしながら成功を目指せる人がひとつ。
大きな目標に向け、柔軟な考えと広い視野ですべきことを見極めながら、チームで協力し合える人もそうです。
また、自分の仕事に責任を持ち、プロフェッショナルであるために専門性を常に磨き成長し続ける人も当てはまります。
このようなバリューを深く理解し、バリューの実現に向かってアクションを起こせる人が、メルカリの求める人材だと考えられます。
その他、メルカリは新卒採用者も中途採用者と同じく、即戦力となることを求めると示しています。
多くの企業の場合、新卒採用者は入社後に仕事を通して実践的なスキルを身に付けていくことを想定していますが、メルカリに採用されるには、入社後すぐに活躍していけるようなスキルやバイタリティも必要でしょう。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
メルカリ | 442億円 | 700~1,000万円 | – | 社員の挑戦を後押しする |
楽天グループ | 1兆9,278億円 | 700~800万円 | 65 | 挑戦できる機会が多い |
ヤフー | 3,145億円 | 700~1,000万円 | 59 | 意見を通しやすい |
財務情報の比較(売上)
こちらに挙げた企業は、メルカリと同じくフリマアプリやペイメントサービスなどを展開しています。
売上高を見ると、国内有数のIT企業である楽天グループが群を抜いてトップ、次いで大手プロバイダであるヤフーの売上高が目立ちます。
ただし、メルカリの競合として挙げた企業はどちらも、事業展開が非常に幅広く、売上高も事業内容に沿っている形です。
メルカリはこれらの企業と比較すると事業内容は小規模であり、また設立からの期間も短めです。
しかし、フリマアプリのユーザーのシェアはメルカリが1、2を争うところにいます。
トータル的に見れば、メルカリの売上高は決して低くはないと言えるでしょう。
社風の比較
こちらに挙げた3社の社風で共通しているのは、社員の挑戦や意見を妨げない姿勢です。
常に変化に対応しながら、最先端の技術に対応していかなければならないIT業界にとって、失敗は付き物とも言えます。
しかし、失敗を恐れてチャレンジをしなければ、あっという間に時代遅れの事業しかできなくなってしまいます。
イノベーションを求めて、挑戦を尊重する雰囲気があるので、新しいことにチャレンジしながら働きたい人にはマッチしやすい職場と言えます。
なお、若手やバイタリティにあふれた人材が多く、職場がエネルギッシュである会社も多いようです。
就職偏差値
就職偏差値は、傾向としてはやや高いと言えます。
特に、楽天グループやヤフーは、国内でもトップクラスのIT企業であり、倍率が高いと予測されるため、採用されるのは簡単ではないでしょう。
メルカリに関しても、採用をつかみとるのが容易というわけではありません。
求める人材や選考の内容を見る限り、個人の力量重視なので、学歴などはあまり影響しないと考えられますが、新卒であっても即戦力となれる人材が望まれていることなどから、乳歯時点で高いスキルを有している人でなければ、採用されるのは難しいでしょう。
採用大学
メルカリは次のような大学から採用者がでています(一例です)。
東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、上智大学、名古屋大学、京都大学
ここに挙げた大学名は、難関大学や有名私大ばかりですが、実はメルカリの採用大学に関してはあまり情報がありません。
ただし、メルカリは選考方法や求める人材からもわかるように、どこの大学を出ているかではなく、その人が何をしてきてどのようなことができるかを重視する傾向にあります。
そのため、学歴フィルターは存在しない可能性が高いでしょう。
また、採用大学のエリアに関しても、特定の地域を重視するといった偏りはないと考えられます。
メルカリの求めるスキルを持っている人物であれば、大学や地方に関係なく、採用のチャンスはあるでしょう。
ITエンジニアが働きやすい会社の定評あり
メルカリは、日本CTO協会が2022年に調査した「エンジニアが選ぶ開発者体験が良いイメージのある企業ランキング30」の1位に選ばれています。
ITエンジニアの仕事が一般的に非常に過酷だと言われています。IT技術の需要はさまざまな業界で高まり続けており、その需要の大きさにエンジニアの技術の供給が追い付いていない状態にあります。
人手不足に悩まされるところも多く、必然的にシステム開発のスケジュールはタイトになりがちです。
何か不都合が発生すれば納期に影響が出てしまうと考え、失敗を恐れるエンジニアは少なくありません。
しかし、メルカリはトライアル・アンド・エラーを恐れないチャレンジ精神を重視しており、それがエンジニアのモチベーションアップにもつながっているようです。
ITエンジニアとしてのびのび働きたい人には、メルカリの職場環境はとてもマッチしやすいと言えるでしょう。
参考:ねとらぼ調査隊
まとめ
メルカリはIT企業の中ではまだ若く、事業も成長途上にありますが、挑戦を続けるエネルギーにあふれており、これからも伸びしろが期待できる会社と言えます。
新しいIT技術を積極的に活用しようとするアグレッシブな姿勢もあり、さらにさまざまな方向へ事業が広がっていく可能性もあります。
社員のチャレンジ精神を尊重してくれる働きやすい環境ですが、新卒でも即戦力となれる高い水準が求められるため、採用をつかみ取るのは簡単ではありません。
今回紹介した内容を参考に、メルカリの企業研究をより深く進めて、就職先としてより具体的に検討してみてください。