【企業研究】日本政策投資銀行の採用大学・就職難易度・選考対策を徹底解説
2024年8月15日更新
はじめに
就職先として日本政策投資銀行に興味を持っている人に向け、企業の概要や選考の流れ・対策、社風、求める人材、採用大学など、詳しい内容を解説します。
日本政策投資銀行は政府系金融機関として、金融業界の中でも中立的なポジションにあり、融資・投資・コンサルティングなど幅広い事業を行っています。企業や選考に関する具体的な知識を得て、より選考のイメージを明確にしましょう。
【選考通過したエントリーシートを大公開】先輩就活生のエントリーシートを見れば選考通過のヒントが得られるかも?!
「エントリーシートに正解はあるのか」「書き方が良く分からない…」こんなことを考えたことはありませんか?
就活生にとって、エントリーシートは第一関門ともいえるものです。
今回は、選考を通過したエントリーシートを20社分用意しました。
各エントリーシートにはポイント付きで解説しています。
首都圏の学生ならスタキャリ!
理想のキャリアを実現へと導く第一歩!
あなたにピッタリのキャリアアドバイザーを選び、
自分にマッチする優良企業をご紹介
首都圏企業のES添削から面接対策まで、就活ならスタキャリ
金融業界
日本政策投資銀行を含む金融業界は、さまざまな事業活動を通してお金を動かし、社会経済を支え循環させる業界です。この業界に属する企業・機関には、銀行・信用金庫・証券会社・信販会社などがあります。
金融業界以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!
日本政策投資銀行の基本データ
会社名 | 株式会社日本政策投資銀行 |
設立年 | 2008年10月1日 |
従業員数 | 1,257名(2022年3月末) |
売上 | 3,103億円(2022年3月期末) |
福利厚生 | 完全週休二日制、住宅手当、通勤手当、昼食補助、社員食堂、提携保育所利用、定期健康診断、独身寮・社宅、講座・資格取得等の受講補助など |
企業理念 | DBJグループの企業理念体系は、今日までのあゆみに加え、今後想定される様々な環境変化や社会課題を踏まえて設定された、DBJグループが変わらずに追求し続ける「使命」と共有する「価値観」、そして2030年時点において目指す「ビジョン2030」から構成されます。 また、これらの企業理念の追求を通じて形作られるDBJグループの差別化要素となる「強み」として、引き続き4つのDNA(長期性・中立性・パブリックマインド・信頼性)を保持していきます。 引用元:日本政策投資銀行 企業理念 |
事業内容
日本政策投資銀行の事業では、主に次のような業務を行っています。
融資業務
新規事業、資本金再構築、不動産開発・流動化、負債再構築等に対する融資業務を行っています。融資の形態も顧客の事業内容やニーズによって異なり、中長期的な融資、シンジケート・ローン、DBJ環境格付融資、ABL(資産担保融資)、アセットファイナンス(不動産)など、幅広い種類の融資が用意されています。
投資業務
事業再生・再編、成長戦略、国際競争力強化、インフラ事業などに対する投資業務も実施。顧客の抱える課題に応じて、エクイティやメザニンファイナンスなど、さまざまな手法でリスクマネーを提供しています。
コンサルティング・アドバイザリー業務
顧客の競争力強化や地域経済活性化をサポートする目的で、M&Aアドバイザリーや地域づくり健康診断などの多様なサービスも展開しています。
募集職種(新卒年収)
日本政策投資銀行で新卒募集する職種は、総合職と業務職です。それぞれの職種の概要や基本情報、募集定員、月給額などを見ていきましょう。
総合職
ファイナンス業務、投融資審査業務、M&Aなどアドバイザリー業務、地域戦略企画業務など、多様な業務に携わり、そこで得た知見や専門性をもって広く社会に貢献することが望まれる職種です。東京・国内・海外への転勤ありです。2024年入行は45名程度が予定されています。月給は大卒が260,000円、院卒が280,000円です。
業務職
業務プロセスのマネジメントを中心に、投融資業務、アドバイザリー業務、調査業務、国際業務など、業務基盤を専門的に担う職種です。東京及び国内10拠点の支店に入行し、原則として転勤は発生しません。2024年は本店(東京)、支店(札幌、仙台、新潟、大阪、広島、福岡、鹿児島)でそれぞれ募集があります。なお、2024年入行は25名程度の予定です。月給は総合職の同じく、大卒が260,000円、院卒が280,000円となっています。
新卒選考フロー
続いて、新卒の基本的な選考フローを見ていきます。日本政策投資銀行の選考は、特に面接のウエイトが多いことがポイントです。
1.プレエントリー受付
公式サイトからマイページの登録を行います。登録を完了すると個別ID・パスワードが発行され、マイページの利用が可能です。プレエントリーの申込などもマイページから行うため、応募のためには必ずマイページ登録から始めます。なお、マイページの登録開始は例年3月です。
2.エントリーシート提出
エントリーシートはこの後の選考でも重視される重要な書類です。新卒専用のリクルートページや会社の公式サイト、パンフレットなどをしっかり読み込みつつ、自分について詳しく伝えられるようなエントリーシートを作成、提出します。エントリーシートでは、日本政策投資銀行を志望する理由や、入社したらどのように活躍したいかなどの質問がなされます。
3.適性検査受検
エントリーシートの提出とともに、適性検査の受検も行います。日本政策投資銀行の適性検査(SPIまたはTG-WEB)は、言語・非言語検査などはなく、性格検査のみです。
4.面接実施
エントリーシートと適性検査を通過したら、最後に面接が実施されます。面接は行員に行われ、1~4次・リクルーター・最終面接と複数回に渡ります(回数は人により異なります)。また、各面接で重視される部分は異なりますが、ほとんどの面接において、エントリーシートの内容を深堀りされる傾向に。日本政策投資銀行では、選考フローにおいて最も面接の重視しているとうたっているため、万全の対策が必要です。
インターン
日本政策投資銀行は例年夏頃にインターンシップを実施しています。インターンシップは選考に影響するものではなく、選考フローもインターンシップに参加したか否かで変わることはないようです。ただし、多くの学生がインターンシップに参加したことで、より企業について深く知る機会や、周りの学生から刺激を受ける機会、自分のスキルアップにつながる機会として、とても有意義だったという感想を抱いています。日本政策投資銀行への採用を具体的に目指したいなら、やはり参加した方が良いでしょう。インターンシップはグループワークやグループごとの発表などが行われます。なお、インターンシップの選考はエントリーシートと面接です。
社風
政府系金融機関ということもあり、基本的には固い社風です。ただし、理論や筋がしっかりしていれば下から上に意見を通すこともできるようで、職場の風通し自体は悪くないと言えます。真面目で丁寧な仕事をする従業員が多く、やや保守的な部分もありますが、会社全体が仕事に対して誠実に取り組む姿勢を持っています。職場内での競争は少ないので、コツコツ地道に働きたい人に適しているでしょう。なお、実力主義な職場とは言えないことから、自分のスキルで一気に昇進を目指したい人などは難しい環境かもしれません。
求める人材
日本政策投資銀行は、総合職には「強い社会的使命感を持ち、日本の未来を俯瞰する総合性と新たな金融分野のフロンティアを切り拓くための高い専門性を併せ持った人材」、業務職には「専門性や実務能力を高め、周囲と協調しながら自律的・能動的に業務推進できる人材」、それぞれのポジションに対し、このような人材への成長を期待しています。
各職種に共通するのは広い視野です。社会や仕事に関して幅広な見方ができ、多様なステージで専門性を発揮しながらアクティブに活躍していける人材が求められていると言えます。
就職偏差値・難易度および業界での立ち位置
会社名 | 売上高 | 平均年収 | 就職偏差値・難易度 | 社風 |
日本政策投資銀行 | 3,103億円 | 800~1,000万円 | 68 | 堅実で風通しが良い |
商工組合中央金庫 | 1,493億円 | 600~750万円 | 57 | 真面目な人が多く保守的 |
日本政策金融公庫 | 4,169億円 | 550~850万円 | 61 | 穏やかかつ仕事熱心な人が多い |
財務情報の比較(売上)
財務情報の比較は、売上高だけみれば日本政策金融公庫が最も高い状況です。しかし、日本政策投資銀行の競合他社として挙げたこれらの金融機関は全て政府系であり、事業において重視している部分も社会において期待されている役割もそれぞれ異なります。したがって、一概に売上だけでは比較できない部分もあります。日本政策投資銀行と比較し、日本政策金融公庫はより幅広い企業に融資を展開しているため、結果売上高が高いとも考えられます。
社風の比較
政府系金融機関に共通する、昔ながらの日系企業の性質が見られます。堅実・真面目・保守的な雰囲気があり、実力主義でギラギラするような環境ではありません。目の前の仕事に対し、誠意と熱意を持って対応するという、地道な働き方をする人が多く、また職場環境もそうしたスタイルがマッチしやすい社風です。社風に関しては、ここで挙げた金融機関はそこまで大きな違いはないと言えるでしょう。
就職偏差値
就職偏差値に関しては、日本政策投資銀行が頭一つ抜けて高い状況です。事業の難易度や、人材に求めるレベルなどが、比較的高いことが要因でしょう。なお、日本政策金融公庫は、就職偏差値自体は高いものの、採用者の中には偏差値が50ほどの大学の出身者もいるため、学歴フィルターがあるとは言い切れない部分があります。
【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング
採用大学
日本政策投資銀行に採用された人の中で、多く見られる出身大学は次の通りです。
東京大学・一橋大学・東京工業大学・筑波大学・京都大学・大阪大学・北海道大学・九州大学
慶應義塾大学・早稲田大学・明治大学・法政大学・青山学院大学・中央大学・上智大学 など
国公立・私立ともに、国内でもトップクラスの難関大学からの採用が多いようです。全国各地の大学から採用者が出ていますが、特に関東圏の大学からの採用が多めです。
なお、採用者の出身大学の傾向を見るに、中堅レベルの大学からの採用者が少ないことから、学歴フィルターは存在すると考えられます。
ホットニュース
金融業界をリードし続けている日本政策投資銀行ですが、各業界のトップ企業・グループにさまざまな投資を行っています。2023年のこれまでのニュースを見ると、特に防災及び事業継続を評価する「BDJ BCM格付」による融資や、環境・次世代エネルギーに取り組む企業への支援などがよく見られます。社会貢献を強く掲げ、未来を切り開く事業に積極的に取り組む日本政策投資銀行の活動が、さまざまな分野で展開されています。
【選考通過したエントリーシートを大公開】先輩就活生のエントリーシートを見れば選考通過のヒントが得られるかも?!
「エントリーシートに正解はあるのか」「書き方が良く分からない…」こんなことを考えたことはありませんか?
就活生にとって、エントリーシートは第一関門ともいえるものです。
今回は、選考を通過したエントリーシートを20社分用意しました。
各エントリーシートにはポイント付きで解説しています。
まとめ
日本政策投資銀行は、新卒採用を実施している企業の中ではかなり難関だと考えられます。採用大学に国内トップクラスの難関大学が揃っていること、非常に高いレベルの人材を求めていることなどからもそれがわかるでしょう。
ただし、その分新卒の月給も比較的高めです。また、目まぐるしく変動する社会情勢の中、経済活動の様子も日々変わっており、金融業界の担う役割は大きなものとなっています。このように重要な業界で幅広い業務に携われることが、やりがいにつながる可能性もあります。ぜひ今回紹介した内容を踏まえながら、さらに日本政策投資銀行に関する企業研究を進め、選考に備えましょう。