【業界研究】スーパー業界とは?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説

【業界研究】スーパー業界とは?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説

2023年6月30日更新

はじめに

スーパー業界は、小売り業において最も身近で大きな規模であると言えます。身近に感じやすいスーパー業界ですが、その形態や職種は多岐に渡ることを知っていますか?ここでは、知っているようで知らない人が多いスーパー業界について、概要・志望動機・ビジネスモデル・職種などを解説していきます。最新のニュースについても記載しているので、是非参考にしてください。



スーパー業界とは?

スーパー業界は、メーカーから仕入れた商品を顧客に販売する「小売業」に属する業界です。スーパー業界には、スーパーマーケット、総合スーパーマーケット、業務用スーパーの大きく分けて3つの形態があります。

スーパーマーケット

食品や日用品を販売する一般的な「スーパーマーケット」や「食品スーパー」と呼ばれる形態が、スーパー業界のほとんどを占めます。略称として「SM」という呼び名もあることを覚えておきましょう。

スーパーマーケットは、地域の人々の生活に根差した経営を行っています。中小企業が多く、店舗数は数店から数十店舗の規模です。

総合スーパーマーケット

食品や日用品のみならず、衣料品や家具、家電など幅広い取り扱いがあるのが「総合スーパーマーケット」です。略称として「GMS」という呼び名もあることを覚えておきましょう。これは、ゼネラルマーチャンダイズストアの略です。

総合スーパーマーケットには、イオンのような日系企業とコストコのような外国籍の企業があります。

業務用スーパー

業者向けに大量ロットの商品を売っているのが、業務用スーパーです。中には、個人向けにも門戸を広げる業務スーパーチェーンも存在します。



スーパー業界のビジネスモデル

スーパー業界のビジネスモデルは、販売価格から仕入れ値とコストを引いた利益を積み重ねるというものです。商品は、メーカーから卸売業者に出荷され、それから各スーパーマーケットへ卸されるという流れが基本です。



スーパー業界の職種

スーパー業界には、多種多様な職種が存在します。それぞれ業務内容と適性が異なるため、把握しておきましょう。志望動機の作成だけでなく、キャリアプランを立てる時にも役立ちます。

仕入・物流(バイヤー、在庫管理)

バイヤーは、商品の買付けを行う職種です。店舗に並ぶ食品や日用品などを、メーカーから仕入れていくことになります。いかに販売価格を安くできるかが、スーパーにおいては重要です。そのため仕入れ値を安く抑えられる力が求められるでしょう。また、トレンドを先取りしたり顧客のニーズを汲み取ったりして「売れる商品」を見分けるスキルも必要となってきます。

販売(販売、店長)

実際に店舗に立っての接客、レジ打ち、商品の補充、陳列整理、発注、在庫管理などの業務を行うのが販売職です。小型のスーパーでは全ての業務を行うことが多いですが、大型のスーパーでは売り場担当が決まっていることが多いです。売り場の種類にはたとえば、精肉部門、鮮魚部門、青果部門、惣菜部門、加食雑貨部門(グロッサリー部門)、日配食品部門(デイリー食品部門)、ベーカリー部門などがあります。

また、スーパー業界に就職したら、まずは現場のことを知るために販売業務に就くことが多くなっています。

販売には、コミュニケーション能力が必要です。たくさんの業務を行うため体力も兼ね備えるべきでしょう。

店長

店長は、店舗の社員やスタッフを束ね、店全体のマネジメントを行います。管理職にあたるため、ある程度職歴を積む必要があるでしょう。店長は売り上げに関する目標があるなど、責任が大きい立場にあります。ここで店の売上を伸ばす功績をあげれば、続けて「エリアマネージャー」や「ブロック担当」などへの昇進が見えてきます。

店長に求められるスキルは、コミュニケーション能力、マネジメント力、忍耐力、精神力などです。大きな判断を迫られたり責任を追ったりすることがあるため、忍耐力や精神力は重要であると言えます。

販売支援(運営企画、販売促進、スーパーバイザー)

販売支援には、運営企画・スーパーバイザー・販売促進など複数の役割があります。企業によっては分担することもあるでしょう。

運営企画では、証券調査や競合店調査などを行います。そうして顧客ニーズを的確に捉え、販売戦略を策定していくのが仕事です。

スーパーバイザーは、担当店舗を巡回して、店全体をチェックするのが業務です。たとえば、マネジメントが適切に行われているか、業務はスムーズで的確か、スタッフの接客態度はどうかなどをチェックしていきます。場合によっては、指導まで行うこともあるでしょう。企業によっては「エリアマネージャー」や「ブロック担当」がこの職務に当たります。

販売促進は、企画物の企画立案と管理を行います。たとえば、セールやフェアのアイディア出し、販売戦略の立案などが挙げられます。短期的なスケジュールだけでなく、長期のスケジュールや目標立ても行います。

販売支援には、現場の知識や経験はもちろんのこと、マーケティングや経営戦略などの知見も必要です。視野の広さ、アイディア力、分析力が求められるでしょう。

バックオフィス業務

経営企画・人事・総務・経理財務など、他の企業にもあるバックオフィス業務を任せられることもあります。これらの経験は、キャリアを積んでいく上で大きな財産になるかもしれません。



スーパー業界の大手企業紹介

スーパー業界には、総合スーパーを多く展開している大手企業が存在します。ここではイオン、セブンアンドアイ、ライフコーポレーションの3つを挙げて紹介していきます。

就職偏差値については、こちらの記事も参考にしてください。(【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

会社名イオン株式会社
売上高9兆1168億2300万円
平均年収838万7369円
就職偏差値・難易度難易度B(産近甲龍、日東駒専レベル)
社風日本の小売業の中でトップを走っていて、業務が幅広いです。職場にもよりますが、体育会系の雰囲気がある場所もあります。

(引用:イオン株式会社「企業概要」「有価証券報告書」

会社名株式会社セブン&アイ・ホールディングス
売上高6兆7912億1500万円
平均年収776万3397円
就職偏差値・難易度難易度D(産近甲龍、日東駒専レベル以下)
社風トップダウン型の雰囲気。

(引用:株式会社セブン&アイ・ホールディングス「会社概要」「有価証券報告書」

会社名株式会社ライフコーポレーション
売上高7654億2600万円
平均年収542万4941円
就職偏差値・難易度難易度D(産近甲龍、日東駒専レベル以下)
社風旧態依然な所もあれど、ドライな部分もあります。

(引用:株式会社ライフコーポレーション「会社概要」「有価証券報告書」



スーパー業界の動向

スーパー業界の動向について確認しておくことは重要です。以下に、市場規模と現状、成長性と事業内容の変化の大きく分けて2つについて解説しているので、参考にしてください。

市場規模と現状

一般社団法人全国スーパーマーケット協会によると、スーパー業界の年間総売り上げは9904億7501万円となっていて、前年同月比で見ると104.4%です。(引用:一般社団法人全国スーパーマーケット協会「スーパーマーケット販売統計調査資料」)この通り、売り上げは拡大傾向にあります。

コロナ渦で外食が減ったことが要因の1つです。細かく見ていくとたとえば、惣菜の総売上高について1106億9481万円となっていて、これは前年同月比105.6%の数値です。また、乾麺、冷凍食品、レトルト食品など、日持ちのする食品の売り上げが伸びています。

成長性や事業内容の変化

スーパー業界では、地域に根差した中小企業の活躍はまだありますが、それでも総合スーパーを展開する大手企業の勢いは留まりません。規模が大きければより大きなロットで商品を入荷でき、低コスト化が実現できます。このことから近年では、スーパー業界でM&Aが進んでいます。たとえば、イオンはマックスバリュ、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス、いなげや、ベルクなどを買収しました。

また、新たなサービスの増加も顕著です。IT技術の進歩やコロナの拡大により、ネットスーパーが普及しました。併せて、レジの無人化、セルフレジ、キャッシュレス化なども拡大しています。いかにIT技術を使いこなせるかが今後の焦点の1つになるでしょう。

収益力を上げるためのプライベートブランド強化、来店誘致なども重要です。

以上のようにスーパー業界では、時代の変化に伴って形態やサービス内容も変化しています。



スーパー業界でよくある志望動機

スーパー業界を目指すにあたって、志望動機の作成は重要な対策ポイントの1つです。以下によくある志望動機として2つを挙げて説明していきます。ライバルの就活生と差別化できるよう、より具体的なエピソードを追加し、自分だけの志望動機を作り上げてください。

コミュニケーション能力や接客力をアピール

コミュニケーション能力や接客力は、スーパー業界に入るにあたって必須とも言える能力です。基本的には入社直後に販売職を任されることが多いからです。

スーパーケットについては身近にある小売業として、関連エピソードが作りやすくなっています。近くにある実際の店舗を回っておくことも重要です。

アイディア力や行動力をアピール

アイディア力や行動力をアピールするのも有効な手段の1つです。なぜならスーパー業界では、どのようにして安く仕入れ、多く商品を販売できるかが勝負だからです。また、時代の変化に合わせた企画立案や商品展開も重要です。アイディア力を発揮したエピソードや行動力をアピールできるエピソードを用意しておきましょう。



スーパー業界のホットニュース

スーパー業界について、M&Aや再編、新たなサービス展開のニュースが世の中を駆け巡ります。このような最新情報はぜひ捉えておき、いざ面接の場面で話題を振られたとしても対応できるようにしておきましょう。

スーパー業界の近況と行く先について考えられる記事が、「大転換期を迎えた食品スーパー業界、高すぎる労働分配率をどう引き下げるかが最重要課題に」というものです。(引用:「大転換期を迎えた食品スーパー業界、高すぎる労働分配率をどう引き下げるかが最重要課題に」

従業員のパート化などによって利益を圧迫する人件費を削ってきたものの、岐路に立っているため次なる施策が必要であるという考え方です。スーパー業界の働き方全体を変えなければいけないのではないでしょうか。常に目を光らせて問題提起する姿勢、自分の考えを持っておく大切さを再確認できます。

「ヨーカ堂とヨーク、9月に合併=スーパー再建でセブン&アイ」という記事もお勧めです。(引用:「ヨーカ堂とヨーク、9月に合併=スーパー再建でセブン&アイ」スーパー業界では、規模を追求する動きからM&Aや再編が盛んです。

「ライフ アマゾンプライム会員向け配送エリア、神奈川県・兵庫県で拡大」という記事も呼んでおきましょう。(引用:「ライフ アマゾンプライム会員向け配送エリア、神奈川県・兵庫県で拡大」コロナ渦における巣ごもり需要から、ネットスーパーは急速に普及してきました。今後、共働き世帯や高齢世帯によるネットスーパーの需要は拡大すると予想されます。そのため各企業で、どのようにしてネットスーパーの事業を拡大できるかが今後の焦点となるでしょう。また関連して、スーパー業界ではIT技術の活用により新たなサービスを創出することが求められています。自分なりのアイディアがあればなおよいでしょう。



スーパー業界を研究して就活を有利に進めよう

ここまでスーパー業界について、概要・志望動機・ビジネスモデル・職種などを解説してきました。全体を捉えたら、今度は個別企業に関して調べ、企業研究を進めていきましょう。各情報を関連付けて考えることで、より知識を深められるでしょう。この記事を活用して、就活を成功に導きましょう。



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