【企業研究】デロイトトーマツの採用大学・就職難易度・選考フローを徹底解説

【企業研究】デロイトトーマツの採用大学・就職難易度・選考フローを徹底解説

2023年6月29日更新

はじめに

デロイトトーマツコンサルティングの会社概要や就活事情を知りたくないですか?

 

東洋経済によれば、同社は「入社が難しい有名企業ランキング」トップ200社の14位に、同紙人気ランキングでは141位にランクインしているため、人気・難易度ともに日本トップクラスで、入社の敷居が高い会社です。

 

では、高学歴でないと入社は無理かと言われれば、そうでもありません。

 

同社が求める”地頭”さえ持っていれば、学歴に関係なく入社は可能です。

 

本記事では、デロイトトーマツコンサルティング合同会社の

 

・基本データ

・事業内容

・募集職種

・新卒選考フロー

・社風

・求める人物像

・採用大学・学歴フィルターの有無

・就職偏差値

 

などを詳しく解説します。

 

10分ぐらいでデロイトトーマツコンサルティングの全貌と選考対策のヒントが把握できますので、最後まで一気にお読みくださいね。



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外資系コンサルティング業界とは

外資系コンサルティング業界は、本社や親会社の拠点が海外にあり、グローバルなスケールと専門的知識を活かし、幅広い業界や企業に対して経営コンサルティングなど複数の分野の課題を解決する業界です。

 

グローバルな展望を持ちながら、クライアントの課題解決や競争力向上を目指し、データ分析、戦略策定、プロセス最適化などの手法を用いて、ビジネスの変革や成長に向けた具体的なアドバイスと戦略を提供し、クライアントの持続的な成果に貢献しています。

 

なお、ジョーカツキャンパスでは「【業界研究】コンサル業界について解説します。」と題してコンサル業界について詳しく解説していますので、ご参照ください。

 

また、コンサル以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでくださいね!

 

【業界研究ガイド】業界一覧


デロイトトーマツの基本データ

デロイトトーマツコンサルティング(以下、DTC)とは、世界最大規模の会計事務所であるデロイト・トウシュ・トーマツ(デロイト)の主要メンバー企業であり、世界150ヶ国、25万人以上のエキスパートが連携し、経営戦略やM&A、ITアドバイサリーなど多岐にわたる専門サービスを提供する世界最大級のグローバル経営コンサルティング会社の1つです。

 

EY、KPMG、PwCと共にコンサルBIG4の1つに数えられ、グループ企業との連携を生かして戦略立案〜実行までを一貫して行える強みがあります。

 

たとえば、DTCが行う業務としては、

 

・監査・保証業務

・コンサルティング

・ファイナンシャルアドバイザリー

・リスクアドバイザリー

・税務

 

などがあります。

 

DTCの基本データは下記のとおりです。

 

項 目内 容
会社名デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
設立年月日1993年4月
資本金500百万円(2018年5月末現在)
代表者佐瀬 真人(代表執行役社長)
人員数4,290名(2022年5月末日現在)
本社所在地東京都千代田区丸の内三丁目2番3号 丸の内二重橋ビルディング

拠点:大阪、京都、福岡

引用:デロイトトーマツホームページ


事業内容

DTCの事業内容は下記のとおりです。

 

戦略コンサルティング

クライアントのビジネス目標や成長戦略を支援し、競争力を高めるための戦略策定やビジネスモデルの再構築を行います。

 

オペレーションズコンサルティング

プロセス改善、効率化、品質管理、サプライチェーン最適化など、クライアントの業務運営と効果的なビジネスプロセスの確立をサポートします。

 

デジタルコンサルティング

デジタル変革戦略の策定やデジタルテクノロジーの活用により、クライアントのデジタルトランスフォーメーションを推進します。

 

リスクアドバイザリーサービス

リスクマネジメント、内部統制、コンプライアンス、サイバーセキュリティなど、クライアントのリスク管理体制の構築と強化を支援します。

 

人材・組織変革コンサルティング

人材戦略、組織開発、リーダーシップ開発、人材評価や報酬制度設計など、クライアントの人材と組織の成長をサポートします。

 

その他のコンサルティングサービス

マーケティング戦略、財務戦略、M&A、持続可能性戦略、国際展開支援など、さまざまな業務領域にわたるコンサルティングサービスを提供しています。

 

以上のように、DTCは、多様な専門知識と経験を持つコンサルタントチームを駆使し、クライアントの成長と持続的な競争力向上に貢献しています。


募集職種(新卒年収)

DTCでは「コンサルタント職」を新卒で募集しています。

 

「コンサルタント職」の仕事は、コンシューマーサービス、資源エネルギー、金融、ライフサイエンス&ヘルスケア、製造、パブリックセクター、建設・不動産、テクノロジー・メディア・通信などの幅広い業界のクライアントに対して、企業戦略・事業戦略、組織変革、CFOサービス、オペレーション変革、M&A、ヒューマンキャピタル(人事組織)などのサービスを提供していくことで、複雑に絡み合う経営や社会課題をダイナミックに解決する職種で、以下の条件で募集がかけられています。

 

【勤務条件・待遇】

基本給基準年額

学卒    5,802,000円

院卒(修士)6,000,800円

院卒(博士)6,201,200円

諸手当出張日当、通勤手当
昇給・賞与昇給年1回

賞与年2回

※入社後最初の賞与については入社日を基準として支給対象期間による日割り計算になります。

勤務地東京、大阪、福岡

※ただしプロジェクトにより北米、欧州、アジア各国での勤務の可能性あり

勤務時間フレックスタイム制(コアタイム 11:00~14:00、標準労働時間7時間)
休 日土曜、日曜、祝日、年末年始
休 暇年次有給休暇、特別有給休暇
福利厚生各種社会保険完備、企業年金基金、退職金制度、総合福祉団体定期保険、財形貯蓄制度、定期健康診断、保養施設利用補助、カフェテリアプラン

引用:DTCホームページ~採用情報



新卒選考フロー

DTCで内定を獲得するには、4回の面接を通過する必要があります。

 

面接はグループ面接ではなく、すべて個人面接です。

 

DTCの選考の特徴であり、最難関が2次での「ケース面接」です。

 

まず個人で与えられたお題に対して、解決策を紙に記載し、その後コンサルタントとディスカッションを行う形式で実施されます。

 

なので、

 

・自分1人でケースを解ききる論理性

・ディスカッションでどこまで自分の意見を深められるか

 

の2点が求められます。

 

加えて、選考フロー全体を通して、「人柄」や「素直さ」も重視して評価しているようです。

 

面接では身近な話題をケースの題材のようにして面接官とディスカッションすることもあるようなので、普段から物事を深く考える姿勢が身に付いている学生とそうでない学生との差がここで出てきますね。

 

全体の選考フローは下記のとおりです。

 

選考フロー内 容
エントリーシート【22卒の設問】

・自己PRをお書きください。(200字以下)

・学生時代に頑張ったことを教えてください。(200字以下)

・自分の長所・短所についてエピソードをまじえて教えてください。(250字以下)

・困難を乗り越えた経験を教えてください。またそこから何を学びましたか。(250字以下)

WEBテスト・適性検査【WEBテスト】

TG-WEB(言語、計数)

1次面接学生1人、社員2人
2次面接(ケース面接)学生1人、社員2人
3次面接学生1人、社員2人
4次面接学生1人、社員1人
内 定

 

なお、DTCの選考は、夏、冬、春の3回に分けて行われます。

 

夏と冬にはインターンシップを行い、早期選考に招待します。

 

早期選考では、通常の1、2次面接が免除され、3次面接から受けることになります。

 

春の本選考では、上記の選考フローに沿ってインターンシップを経由せず、面接が中心となり実施されます。



インターン

DTCのサマーインターンは、下記のような内容で実施されます。

 

擬似プロジェクトを通じ、経営コンサルティング業務を体感するセッションがありますが、インターンが早期選考の対象ともなっているため、このグループワークの出来栄えがキモになることが想像できますね。

 

Agenda 内 容
DTCを知る・会社説明

・DTCradio

※社内放送をインターンシップspecialバージョンでお送りします。

・社員との座談会

業務体験・講義

・グループワーク

・グループ毎にプレゼンテーション

・講評

など

※各チームにコンサルタントがケースマネジャーとして参加し、プロジェクトをサポートします。

※参照:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社~採用情報

 

DTCのサマーインターンは、東京、大阪、福岡の3拠点で下表のとおり実施されます。

 

区分開催予定日募集人数実施形式
東京3日間 全 4ターム開催 

第1ターム  8月中旬

第2ターム  8月下旬

第3ターム  9月上旬

第4ターム  9月中旬

各日程100名程度

オンライン

大阪4日間 全 2ターム開催

第1ターム  8月下旬

第2ターム  9月中旬

各日程30名程度
福岡3日間 全 1ターム開催

第1ターム  9月下旬

20名程度

※参照:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社~採用情報

なお、四年制大学・大学院に在籍中の方(全学部全学科)は参加可能ですが、Webテスト・面接による選考があります。



 

社風

まず、同社の特徴として、初めから専門性を固定するのではなく、 まずは色々な分野のプロジェクトを経験しつつコンサルタントとしての基礎スキルを身につけるプールユニット採用をとっている点が挙げられます。

 

個人が担当するインダストリー同士の垣根も低く、複数の業種や仕事の種類の経験を持つこと、また、キャリアを積む中で自分の志向が選べる期間を重視しています。

 

このことから、新卒採用を重視し、長いスパンで育てていく文化が出来上がっていると推測され、コンサルタントを長期的なキャリアとして考え、素直に学び続ける人に向いていると言えるでしょう。

 

新卒採用を重視し、人を育てる社風があるとも言われているし、ないとも言われている。「Up or Out」(昇進か退社か)といわれる外資系企業に顕著な社風というよりは、コンサルタントとして一人前になるまで社内でしっかり面倒を見るという思想が浸透しているとされる。そのため、採用の段階においても「一人前のコンサルタントに成長できる素質を持っているかどうか」を基本的な選考の視点としているとされる。

参照:wikipedia~デロイトトーマツ合同会社:社風および採用方針

 

また、日本企業の海外進出支援も盛んであることも同社の特徴です。

 

日本企業に置いてもグローバル化が常態化したため、DTC では数年内にはグローバル案件にアサインできるステージ保持者数を90パーセントまで高める目標設定を行っています。



求める人物像

DTCの「求める人物像」は、

 

①「日本企業を強くしたい」という熱い想い

②グローバルなマインドセット

③特定領域の深い専門性

④明確な長期的自己実現ビジョン

 

の4項目です。

 

以下、具体的な中身を見ていきましょう。

 

求める人物像具体的内容
「日本企業を強くしたい」という熱い想い

〜クライアントの成功・成長がわれわれの成功・成長である。~

様々な角度・視点からの問いを通じて、未来の社会や自分たちの使命を思案し、融合させ、他者を幸せにするため行動を起こすことが重要と考えます。
グローバルなマインドセット

~「グローバル=英語力」ではない。~

文化・価値観の違うクライアント・メンバーと共に、混沌とした状況下でも平常心で、粘り強いコミュニケーション能力・強いリーダーシップを発揮できる人物こそ、真の「グローバルプレイヤー」といえるでしょう。
特定領域の深い専門性

~「過去の栄光」はいらない。~

今、そして将来にわたって、市場から、クライアントから、真に認められる卓越した専門性を身につけているかどうか。それをチームのために惜しみなく提供し、チームと共に問題意識を持ち、その能力を高めたいと考えられるかどうかが重要と考えます。
明確な長期的自己実現ビジョン

〜まずは自分自身がどうありたいか。~

周囲の共感・理解は得られているか。長期的な視野で自身のキャリアを計画し、DTCにおいてその計画を実現したいと考え、自己実現に向けて具体的に行動できるかどうかが重要と考えます。

引用:DTCホームページ~採用情報

 

以上が、DTCの求める人物像です。

 

「求める人物像=採用したい人材」

 

です。

 

つまり、「私は求める人物像に近い人材ですよ」というアピールに成功すれば、内定を獲得できるわけです。

 

したがって、DTCの求める人物像を意識しながら、過去の実績や将来の期待値を匂わせるエピソードや熱い思いを引っ提げてアピールできれば、内定に1歩近づくことができます。


就職偏差値および業界での立ち位置

外資系コンサルティング会社を志望している人にとって、気になる点は競合他社との比較ですね。

 

今回は競合他社を踏まえた平均年収や社員の評価、就職偏差値を表にまとめましたので、相対的に概観してみてください。

会社名売上高平均年収

(万円)

社員により

会社評価スコア

就職偏差値
デロイトトーマツコンサルティング合同会社会社規定により非公開9364.2968
PwCコンサルティング合同会社会社規定により非公開9614.2068
アクセンチュア(株)会社規定により非公開8754.3366
KPMGコンサルティング(株)不明

KPMG Japan全体では1,387億円 

9003.7167
マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社会社規定により非公開1,3844.7380
ボストン・コンサルティング・グループ合同会社86億ドル

(2021年11月現在)

1,4704.7579

※ボストンコンサルティングの売上はConsultant転職を参照

※「平均年収」と「社員による会社評価スコア」はOpenWorkの数値を使用

 

なお、「社員による会社評価スコア」は、「待遇面の満足度」、「社員の士気」、「風通しの良さ」、「社員の相互尊重」、「20代成長環境」、「人材の長期育成」、「法令遵守意識」、「人事評価の適正感」の8項目を5点満点で総合評価

 

※就職偏差値は「就職偏差値ランキング委員会ー文系就職偏差値ランキング」の数値を使用

上記以外の起業についても、就職偏差値を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてみましょう。

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング



採用大学・学歴フィルターの有無

それでは気になるDTCの過去の採用大学と学歴フィルターの有無を見ていきましょう。

 

採用大学

下表が2022年就職者の大学別採用ランキングです。

 

この表を見渡しても分かる通り、DTCは、ほとんどが高学歴の旧帝大学、早慶上智や上位難関国立大学から採用しており、高学歴の就活生が内定をもらっていることがわかります。

 

WEBテストの成績や論理的思考が選考の対象となるコンサルティング業界では、偏差値の高い大学と相性がいいのが見て取れますね。

 

順位大学名就職者数
1位慶応義塾大学25
2位東京大学11
早稲田大学11
4位東京工業大学7
5位京都大学6
上智大学6
7位大阪大学5
8位名古屋大学3
9位小樽商科大学2
一橋大学2
国際基督教大学2
中央大学2
東京理科大学2
関西学院大学2
15位東北大学1
新潟大学1
金沢大学1
神戸大学1
和歌山大学1
青山学院大学1
学習院大学1
多摩美術大学1
明治大学1
立命館大学1

 

大学通信ONLINE~2022年大学別就業者数数(デロイトトーマツコンサルティング)

 

上記以外にも過去の採用大学には下記のような大学から就職しています。

 

大学院九州大、横浜国立大、奈良先端科学技術大学院大
大 学学習院大、九州大、首都大学東京、創価大、千葉大、津田塾大、東京女子大、東京農工大、法政大、北海道大、横浜国立大、横浜市立大、立教大

 

学歴フィルターの有無

 

「高学歴校からの採用が多いということは、学歴フィルターとか当然あるんでしょうね?」

 

DTCは必ずしも学歴フィルターで、不合格にしているとは言えないと思います。

 

その証拠に難関大学でない大学からの就職者も出ていますね。

 

そもそも外資系企業は学歴をそこまで重視しておらず実力主義ですし、選考フローでケース面接もあるため、高学歴でもコンサルの適性がなければ落とすはずです。

 

また、英語力も強いアピールとなるので、学歴で劣っていても加点要素になりえますね。


まとめ

以上、DTCの会社概要や就活事情について解説しました。

 

DTCから内定をもらうには、一筋縄ではいきません。

 

地頭の良さや論理的思考力が求められますので対策が難しいかもしれませんが、最難関のケース面接もパターンがあります。

 

それは「フレームワーク」というもので、この枠組みで考えれば、答えが導けるアプローチ法が存在します。

 

そのための参考となる書籍を最後に紹介して、本記事を締めくくります。

 

・「地頭を鍛えるフェルミ推定ノート」東大ケーススタディ研究会他1名(著)1,595円

・「地頭力を鍛える」細谷 功 (著) 1,267円

・「フェルミ推定力養成ドリル」ローレンス・ワインシュタイン;ジョン・A・アダム, 山下 優子他(著) 1,024円

・「フェルミ推定の教科書」高田 泰介 (著) 1,100円

・「メタ思考トレーニング」細谷 功 (著) 426円

・「世界一やさしい問題解決の授業」渡辺 健介 (著) 1,320円

 

いずれも手ごろな値段で入手できますので、受験される方は手元に置いておきたいですね。

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。



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