【企業研究】共同通信社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

【企業研究】共同通信社の就職難易度・採用大学・選考対策を徹底解説

2023年6月29日更新

はじめに

就活において企業研究は避けられないものです。しかし、その企業の就活に関する情報は1つにまとめられていないことも多く、把握するのに時間がかかってしまいます。とくに、就職難易度や採用大学などは掲載されていないことも少なくありません。

 

そこで、ここでは共同通信社における基本概要から就職難易度、採用大学をご紹介します。共同通信社への就職をご検討中の方は、ぜひご確認ください。



マスコミ業界

共同通信社はマスコミ業界のなかの通信社に属しています。通信社とは報道機関や民間企業の需要に応えてニュースの収集・配信をおこなう組織のことです。

通信社が収集した情報を地方紙・全国紙が通信社のニュースを利活用するなど、私たちが目にしているニュースと深く関わり合っています。

 

マスコミ以外の業界については、以下の記事で概観しているので、ぜひ読んでください!

【業界研究ガイド】業界一覧



共同通信社の基本データ

共同通信社の基本データは以下のとおりです。

 

会社名一般社団法人共同通信社
設立年1945年11月1日
資本金一般社団法人組織のためなし
従業員数1,683名(2018年4月1日時点)
売上41,228百万円
福利厚生社会保険完備

家賃補助

財形貯蓄

住宅資金融資

スポーツクラブ補助

保養所

育児休業

祝い金・見舞金制度など

企業理念(編集網領)共同通信社は、世界の平和と民主主義の確立および人類の幸福を念願して、ニュース活動を行う。

共同通信社は、国民が関心をもつ真実のニュースを編集し、これを国内の加盟新聞、ラジオ、テレビに対し、正確敏速に配信する。

共同通信社は、日本国民を代表する国際的通信社として、海外の報道機関に対し、内外のニュースを供給する。

共同通信社は、これらの使命を遂行し内外の信頼を確保するため、圧迫に屈せず、言論の自由を守る。

 

一般社団法人 共同通信社 共同通信社とは

 

また、ニュース配信先は下記のとおり多岐にわたっています。

 

加盟新聞社・NHK56
契約新聞社10
契約民間放送局110
海外日系紙、日本語放送局など約40
外航船舶・漁船約500
ニュース交換・契約通信社約50

 

事業内容

企業がおこなっている事業は入社後の業務に直結するものです。ここで共同通信社がどのような事業をおこなっており、どのような事業に携わっていきたいか確認してみましょう。

事業①ニュースメディア運営

ニュースメディア運営では企業情報からエンターテインメントまで扱う「KK KYODO NEWS SITE」やビジネスパーソン向けの「b.」など多彩なメディアを運営しています。経験豊富な記者が取材・執筆をしており、大手ポータルサイトに配信されるなど情報の信頼度に対する評価が高いです。

 

また、出版部門ではウェブライターなどが表記指針とする用事用語集を発行するなど書籍発行の実績もあります。本事業での運営メディア・書籍例は以下のとおりです。

 

  • ニュースメディア「KK KYODO NEWS SITE」
  • Webメディア「OVO(オーヴォ)」
  • Webメディア「b.」
  • Webメディア「エンタメOVO (オーヴォ)」
  • Webメディア「めぐみネット」
  • 世界の地域別最新情勢レポート
  • 「記者ハンドブック」
  • 「世界年鑑」
  • 「オフィシャル・ベースボール・ガイド」
  • 「大相撲力士名鑑」
  • 「発掘された日本列島」

 

事業②イベント・プロジェクト運営

イベント・プロジェクト運営ではサッカーなどのスポーツから将棋タイトル戦まで多彩なイベント・プロジェクトを運営しています。また、政財界人を招いた講演会など信頼があるからこそ開催できるイベント運営の実績も多いです。

 

イベント・プロジェクト運営の事例は以下のとおりです。

 

  • 天皇杯全日本サッカー選手権大会
  • 天皇杯・皇后杯全日本バスケットボール選手権大会
  • 美術展・展覧会の企画運営
  • 「棋王戦」・「碁聖戦」
  • 会員制研究会「きさらぎ会」
  • 子供向け食育・スポーツイベント
  • 全国選抜小学生プログラミング大会

事業③ブランド価値の創造

ブランド価値の創造は共同通信社の強みを活かし、Webメディアへの掲載やプレスリリースの配信でブランド価値を創造する事業です。また、動画作成や調査リリースなども担当しており、さまざまなサービスの組み合わせで企業・団体のブランド価値を創造しています。

 

ブランド価値の創造事業における事例は以下のとおりです。

 

  • OVO+ニュースアプリでPV獲得&新商品への公式サイトへの誘導率向上
  • PR Wireとの連携による国内外へのプレリリース配信
  • 講演会をPR映像化し、TV局やSNSで配信

 

募集職種(新卒年収)

共同通信社では5つの職種を募集しています。それぞれの業務内容はどのようなものであるのかを確認し、自分が応募すべき職種はどれであるのかを確認していきましょう。

 

記者職

記者職はさらに以下の5つに業務が分別されます。初任給は共通であり、303,600円(手当47,900円込み)です。

 

  • 一般記者:取材をもとに記事を執筆
  • 運動記者:スポーツを取材
  • 写真・映像記者:記事やメディアに掲載する写真を撮影
  • 英文記者:配信記事の翻訳や編集

 

これらは国内だけでなく、国外での取材になることも少なくないため、海外での取材もおこないたいのか考えておきましょう。また、記者職の勤務地は日本全国にある支社もしくは本社となります。

記者職(グラフィック記者)

記者職(グラフィック記者)はニュースを視覚的に伝えるためにインフォグラフィックを製作します。誰が見ても分かりやすく、興味を惹くデザインの追求とデザイン性に特化していることが特徴です。初任給は初任給は303,600円(手当47,900円込み)となっています。

 

勤務地は東京本社です。ただし、大阪支社グラフィックス部も数年間は勤務地となる可能性があるためご注意ください。

技術職員(メディア・エンジニア)

技術職員(メディア・エンジニア)は物理層からアプリケーション層まで幅広く担当します。また、注目度の高い大会がある際は海外スポーツコンテナサーバー構築や臨時のネットワーク構築(海外スポーツ大会)なども担当します。初任給は326,592円(手当70,892円)です。

 

勤務地は基本的に東京本社となります。学部・学科不問ですが、プログラミング素養のある方を歓迎しているため、完全未経験である場合は独学などによって技術を学んでおきましょう。

 

校閲専門記者/編集職員

校閲専門記者は記事やグラフィックに誤りがないかの校閲、編集職員はテレビやラジオ局に配信される放送原稿の製作を担います。初任給は253,286円(手当43,286円)です。勤務地は東京本社となります。

 

総合事務職員

総合事務職員は総務、人事、労務、経営企画など企業を支えるバックオフィス業務から会社を支える業務をおこなっていきます。初任給は275,097円(手当52,097円込み)です。

 

勤務地は東京本社で経験を積んだのち、支社総務もしくはニューヨーク支局への赴任となります。支社総務の所在地は、北海道、宮城、愛知、大阪、福岡です。

 

新卒選考フロー

共同通信社の新卒選考フローは以下のとおりです。下記のとおり、応募職種によって選考フローが異なるため、ご注意ください。

 

  • 記者職・校閲専門記者/編集職員・総合事務職員

    ES→面接→筆記試験→面接→面接→内々定

 

  • 記者職(グラフィック記者)

    ES→実技試験→面接→筆記試験→面接→内定

 

  • 技術職員(メディア・エンジニア)

    ES→面接→適性検査→面接→内々定

 

なお、筆記試験は作文であり、与えられたテーマについて解答をしていきます。過去の事例としては「雨」や「勘」がテーマとなっています。技術職員(メディア・エンジニア)での適性検査はSPIです。

 

実技試験は面接官に対する取材実技など記者としての素養が見られるものになっています。ただし、選考フローや内容は年度によっても異なるため、現在の正確な情報は公式HPをご参照ください。



インターン

インターンは本当にその職種が自分に向いているのかを確認することができます。ここで共同通信社が開いている2つのインターンについて確認し、内容に興味があれば積極的に参加申し込みをしていきましょう。

サマー2Day記者職インターンシップ

サマー―2Day記者職インターンシップでは取材実技で「取材現場」の一端を体感することができます。さらに、プロからのフィードバックで文章構成力をブラッシュアップしていくことも可能です。フィードバックは個別で実施されるため、とても貴重な体験にすることができます。

 

開催地や期間、選考方法は以下のとおりです。

 

  • 開催地:東京、大阪
  • 時期:8~12月開催
  • 実施日数:2日
  • 選考方法:エントリー→書類選考

メディア・エンジニア長期インターンシップ

メディア・エンジニア長期インターンシップではメンターとの面談を通してテーマを決定したのち、以下のものに取り組みます。

 

  • QUIC(RFC9000)を用いた、写真送信の高速化
  • Lアラート原稿&台風進路予想図の自動生成
  • 政治資金収支報告書のグラフネットワークによる可視化
  • CMS開発&公文書をベクトル表現に変換してスクープを探す

 

このように通信社のメディア・エンジニアとして必要なスキルや実際の業務内容を体験することが可能です。開催地や期間、選考方法は以下のとおりです。

 

  • 開催地:北海道、宮城、東京、愛知、大阪、福岡
  • 時期:8~9月開催
  • 実施日数:2~3週間程度
  • 選考方法:エントリー→書類選考→面接(Web)

 

ただし、本インターンは参加条件としてプログラム経験があるもしくは取り組もうとしているとの要件があるのでご注意ください。

 

社風

口コミサイトには以下のような口コミが多く挙げられていました。

 

  • 自由な風土
  • 現場で学ぶことが大切といった考えが根強い
  • 風通しが良い
  • 原稿執筆には裁量が与えられる
  • のんびり、おっとりした人が多い

 

このように社風は比較的おっとりとしており、穏やかに働きたい人に向いているようです。また、原稿執筆には裁量が与えられるため、入社直後から活躍を目指している方に向いています。



就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

共同通信社は業界内でどのような立ち位置となっているのでしょうか。ここでは通信社のなかから時事通信社、ラヂオプレス、東京ニュース通信社を選定しています。

 

会社名売上高

(百万円)

平均年収

(万円)

就職偏差値

・難易度

社風
共同通信社41,22880061自由が重んじらられている
時事通信社16,50081162自由な風土でのんびりしている
ラヂオプレス11,000500多様性を重視
東京ニュース通信社11,700401やる気があれば仕事を任せてもらえる環境

 

このように共同通信社は売上高でトップを誇っており、給与水準も比較的高いです。しかし、就職偏差値は高くなっており、内定を獲得するためには準備を念入りにしなければなりません。

 

その他の会社、業界の就職偏差値を確認したい場合は、下記の記事をご確認ください。

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

 

採用大学

共同通信社の2020年度における採用大学ランキングは以下のとおりです。

 

1位:早稲田大学(10名)

2位:立教大学(3名)

3位:同志社大学(2名)

3位:一橋大学

3位:中央大学

3位:横浜国立学

7位:東京大学(1名)

7位:北海道大学

7位:神戸大学

7位:上智大学ほか

 

過去の採用実績を確認すると幅広い採用実績があり、学歴フィルターはないと予想されます。

 

ホットニュース

共同通信社は2020年度に大量人員削減を発表しました。具体的な内容としては、1600名の社員を300人削減する方向性となっています。原因は地方紙の部数減少、新聞読者の高齢化などであり、今後も解消する可能性は低いです。

 

そのため、新卒採用においても採用数が減ることが予想され、入社難易度が上がる可能性が高いです。共同通信社の選考に進む場合は企業研究はもちろんのこと、自己分析や面接対策も入念におこなっていきましょう。



まとめ

共同通信社は世界中の情報を集め、ニュースを配信している会社です。実際に記者として現場に立ち会うことができるため、目の前で最新のニュースを知りたい方やニュースを広めていきたい方に適しています。

 

しかし、共同通信社は就職難易度が高いため、熱量や素質が備わっていないと内定を獲得することが難しいです。まずはなぜ自分は共同通信社へ入社したいのかを再度整理し、その想いをしっかりと伝えることができるよう準備していきましょう。

 

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