【企業研究】講談社の就職難易度は?選考対策・社風・求める人物像を解説

【企業研究】講談社の就職難易度は?選考対策・社風・求める人物像を解説

2023年6月27日更新

はじめに

「他の出版社と比べて講談社の就職難易度はどうなっているの?」

「講談社の年収など会社の情報を踏まえた上で就活対策を行いたい」

 

このように考えている人に向けてこの記事では講談社の様々なデータや選考フロー、選考対策について詳しく解説しています。

 

記事を読むことで講談社の採用に一歩近づくことができますので是非最後までお読みください。



講談社の基本データ

講談社の会社概要、福利厚生、企業理念を紹介します。

 

講談社の会社概要

会社名株式会社講談社(KODANSHA Ltd.)
代表者代表取締役社長 野間 省伸
創業1909(明治42)年11月
本社所在地〒112-8001 東京都文京区音羽2-12-21
資本金3億円
売上高1707億円 ※2021年度実績
従業員数934名(男性593名・女性341名) ※2022年9月現在
平均年齢43.8歳  ※2022年9月現在

引用:講談社採用ポータルサイト

 

福利厚生

退職金、家賃補助、社員食堂、社内診療室、ごちそう会、住宅資金貸与、教育資金貸与、介護資金貸与、定期健康診断(年2回、社内で実施) など

※本社には社員食堂(カフェテリア)があり、いろんなメニューを提供しています。また、社内に診療室があり、内科・歯科の診療が受けられます。さらに、音羽健保直営の保養所(那須)や全国各地にもさまざまな契約保養所があり、通常より割安な宿泊費での利用が可能です。

引用:講談社採用ポータルサイト

 

企業理念

私たちが大切にしてきた「おもしろい」と「ためになる」が重なるところにある、いわばエッセンスを表現する言葉が“Inspire Impossible Stories”です。

これは私たちの発想の原点でもあり、存在の理由でもあり、これからの目標でもあります。

引用:講談社ブランドストーリー




講談社の事業内容

講談社の事業内容は以下の通りです。

コミック、小説、教養、ジャーナリズム、ファッション、絵本、アニメ、ゲーム――。あらゆるジャンルの「ものがたり」を、世界中の才能とともに創り、パブリックにする総合出版事業を展開しています。

引用:講談社採用ポータルサイト

 

しかし、紙の出版物の販売額が減少を続けているため、2015年に野間省伸社長が「出版の再発明」を宣言し、デジタルシフトを加速しています。

現在はデジタルや版権収入が売上高を押し上げています。



募集職種(新卒年収)

講談社の2024年4月入社の新卒採用は総合職のみの募集となっています。

 

総合※編集・営業・校閲ごとの部門別採用は行っておりません。

※配属先はご希望をお伺いしたうえで適性を考慮し、入社後の研修を経て決定いたします。

採用人数(実績)若干名

2021年度は21名、2022年度は23名、2023年度は27名

勤務地勤務地 講談社本社(東京都文京区音羽)

東京メトロ有楽町線護国寺駅直結

引用:2024年度入社講談社定期採用

 

募集要項は以下の通りです。

初任給本給月額268,260円(4年制大学卒・22歳の初任給)

<年齢別モデルケース>

30歳:本給月額36万8650円、35歳:本給月額43万4400円

※上記に加え、時間外勤務手当または裁量労働手当および年4回の賞与

昇給・賞与・諸手当昇給/年1回

賞与/年4回

手当/時間外勤務手当または裁量労働手当、通勤手当、扶養親族手当、社保手当 など

試用期間あり

2ヵ月(勤務時間 9:30-17:30)

※試用期間中の給与 新卒:本給月額245,000円、経験者:初任本給の95%

引用:講談社企業情報



講談社の選考フロー

2024年度入社講談社定期採用の情報を元に選考フローについて解説します。

 

書類選考(エントリーシート)

講談社のエントリーシートは、4月からマイページへの登録受付がスタートします。

2023年度の応募者数は5,145人で、そのうち通過者は2,101人となっており、通過率は40.8%です。

 

エントリーシートの分量は3枚で、そのうち1枚は手書きの自由回答となります。

ただし、エントリーシートの内容は毎年変更されており、過去には「好きな本とその理由」や「失敗経験や自分の弱み」などの質問がありました。

 

講談社のエントリーシートでは、「読み手がどう受け取るかを想像して書くこと」がポイントとなり、自分の考えや経験を的確に伝えることが求められます。

例えば、自分が好きな本を紹介する場合は、なぜその本が魅力的なのか、どのように感銘を受けたのかを採用担当者に響くように説明しましょう。

 

エントリーシートはその後の全ての面接で使用されます。

 

また、2022年度の募集からはエントリーシートを何度でも書き直すことができるシステムが導入されています。

 

筆記試験

2023年度の筆記試験は、全てオンラインで実施されました。

応募者数は2,058で、そのうち通過者は714人となっており、通過率は34.7%です。

内容はWebテストと作文試験の2つで、Webテストでは

 

  • 英語
  • 適性検査
  • 言語
  • 計数

 

の4つの問題が出題されます。

一方、作文試験では「三題噺」と呼ばれる形式で、与えられた3つのキーワードを使ってストーリーを作る問題となっています。

 

2024年度の筆記試験の内容はまだ未定ですので、詳細はわかりませんが講談社の筆記試験では、情報感度や対応力を重要視しています。

つまり、日々の生活でアンテナ感度を高めることが対策となります。

 

アンテナ感度を高めるためには、積極的な情報収集が必要です。

新聞や雑誌、インターネットなど、幅広い情報源から情報を仕入れる習慣を身につけましょう。

また、社会的なトピックや最新の出来事に関心を持ち、それについて考えることも大切です。

 

例えば、あるニュース記事を読んだ場合には、その内容や背景について考え、自分ならどのような対応や意見を持つかを考えてみるのもいいでしょう。

 

第一次面接

2023年度の第一次面接では受験者710人に対して通過者は240人となり、通過率は33.8%です。

形式はオンラインで行われ、受験者1人に対して現場で活躍中の社員2人との個人面接が行われます。

面接の時間は約20分で、「一緒に働きたいと思える人物かどうか」という点が重視されます。

 

第二次面接

2023年度の第二次面接では、受験者235人に対して通過者は92人となり、通過率は39.1%です。

第二次面接は対面で行われ、受験者1人に対して面接官3人が担当します。

面接官は現場のトップクラスである部長や編集長などが務めるため、一次面接よりも緊張度が増すことが予想されます。

 

第三次面接

2023年度の第三次面接では、受験者90人に対して通過者は31人となり、通過率は34.4%です。

第三次面接は対面で行われ、受験者1人に対して役員を中心とした面接官5~6人が担当します。

面接の時間は30分を超える場合もあり、そのため第三次面接は最も長い時間を要する面接となります。

 

多くの内々定者がこの面接がいちばん緊張したと答えており、緊張度が非常に高い面接となっています。

しかし、面接時間が長いため、最初は緊張により上手くいかなくても、終盤で挽回することも可能です。

 

総務面談

2023年度の総務面談はオンラインで行われ、受験者31人に対して通過者も31人となりました(通過率100%)。

 

この面談は、採用担当をはじめとする人事部や厚生部の総務スタッフと受験者が次の第四次面接に向けての「打ち合わせ」を行う情報交換のようなステップだといえます。

通過率は100%ですが、大切な選考プロセスの一過程として気を抜かないで受験しましょう。

 

第四次面接

2023年度の第四次面接では、受験者31人に対して通過者は30人となり、通過率は96.8%です。

この面接は対面で行われ、受験者1人に対して社長を含む5人の面接官が担当し、2日間に分けて実施され、1人あたりの面接時間は15分程度です。

 

時間が短いため、面接に臨む前に伝えたい気持ちやアピールポイントを事前に整理することが重要です。



インターン

2023年度のインターンシップは、2022年10月から2023年1月までオンラインやリアルで開催されました。

講談社のインターンシップ選考はエントリーシートの提出のみで行われます。

講義形式のインターンシップであり、募集人数が多いため、競争率は高くありません。

 

過去には、設問として「最近気になったニュース・流行と気になる理由(400文字以内)」や「最近一番腹が立ったこと(400文字以内)」などが出題されました。これらの設問を通じて、参加者の関心や思考力を把握し、講談社への熱意を測っています。

 

講談社のインターンシップに参加することで、企業や出版業界に対する理解を深めることができます。

ただし、講談社のインターンシップは採用には直接の影響は与えません



社風

講談社の社長のメッセージとして『「おもしろくて、ためになる」にあふれた世界を創ります。』というものがあります。

この理念を共有する社員たちが集まっています。



求める人材

「おもしろくて、ためになる」という講談社の理念を世界中の人々へ届けられる人材を求めています。

動画やゲーム、メタバースなど扱うコンテンツが増えておりそれに対応できる能力が求められているといえるでしょう。

 

「まだ見たことがない」物語をあらゆる形で発信し続けられる能力が重視されています。

 

参照:2024年度入社講談社定期採用



講談社の就職偏差値・難易度および業界での立ち位置

講談社の業界での立ち位置は以下の表の通りです。

 

会社名売上高平均年収就職偏差値・難易度社風
講談社2022年11月期(第84期)の決算は売上高:1694億円公表されていないため口コミによると平均約1,085万円。67「おもしろくて、ためになる」という理念のもとクリエイティブな社員が多い
集英社2022年5月期は売上高1951億円公表されていないため口コミによると在籍10年目で約1,000万円67集英社は趣味や娯楽性に重きを置いているためにぎやかな社員が多い
小学館第84期(2021.3.1~22.2.28)決算は

売上高1057億2,100万円

公表されていないため、口コミによると3年目で800万円程度の水準。5年目には1000万円を超える社員も出てくるとのこと。67中庸で落ち着きのある社風であるといわれている

 

※平均年収については複数の就活サイトを参考にしています。

 

なお、就職偏差値の詳細については以下の記事をご覧ください。

 

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング



採用大学

講談社の採用大学は以下の表の通りです。

 

順位大学名人数
1位東京大学4名
2位慶応義塾大学3名
2位上智大学3名
2位早稲田大学3名
5位明治大学1名
5位東京工業大学1名
5位青山学院大学1名
5位学習院大学1名
5位立教大学1名

 

引用:ハイキャリ就活

 

難関大学が多く、トップクラスの大学出身者が多くなっています。

日東駒専などの中堅以下の大学からの採用はほとんどないため学歴フィルターがあると思われます。



ホットニュース

SNSを活用した採用活動「ソーシャルリクルーティング」が現在注目されており、講談社も採用しています。

 

ソーシャルリクルーティングには従来の求人サイトや転職エージェントなどとは異なる特徴があります。

SNSを利用することで企業と求職者が双方向のコミュニケーションを行いやすく双方にとって理解を深めやすくなっています。

 

講談社は「講談社 採用担当 Twitterアカウント:@kodansha_saiyou|Twitterというアカウントを設けており2023年6月時点で1万人のフォロワーがいます。

 

このアカウントは企業にありがちな堅苦しさがなく、記号や顔文字なども使われ親しみやすい雰囲気です。



まとめ:講談社への就職対策

この記事では、講談社の会社概要や他の大手出版社との比較、そして講談社への就職対策を解説しました。

 

講談社は出版物を中心とした事業を展開していますが、紙の書籍の売上減少に伴い、デジタルでの売上高が増加しています。

そのため、講談社では従来にはない発想や斬新なアイデアを持つ人材を求めています。

 

他の大手出版社同様、講談社への採用は簡単ではありません。

就職偏差値が高く競争が激しいですが、ユニークで斬新なアイデアを出せる能力をアピールすることで、採用に近づくことができます。

 

選考対策としては、自分自身がどのように「人々のためになるアイデアを出せるか」を考え抜き、それを面接やエントリーシートなどでアピールすることが重要だといえます。

 

講談社への就職を目指す皆さんは、自身の個性やアイデアをしっかりとアピールし、独自の視点から世の中に面白さを提供できることを示すことが重要です。

 

最後に、あなたの就活の成功を心から応援しています。

講談社への就職が実現するよう、自信を持って取り組んでください。



上京を志す地方学生ならジョーカツ

首都圏の学生ならスタキャリ

監修者情報

印出実生

キャリアアドバイザー

株式会社Bboにカスタマーサクセスとして二年所属したのち株式会社ナイモノに入社。
現在キャリアアドバイザーとして勤務。 学生と直接向き合い、心おきなく相談できるアドバイザーとして日々奮闘中。 ただの「エージェント」ではなく、自分でしか出来ないことは何かを見つめなおし、 学生の将来に対して献身的に取り組んでいる。