【業界研究】 通信業界とは?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説

【業界研究】 通信業界とは?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説

2023年6月25日更新

はじめに

現在、多岐にわたる業界、多くの企業がたくさんあります。

業界や企業によって、事業の展開方法が大きく異なります。

 

今回の記事では、通信業界について紹介したいと思います。

通信業界への就活を考えている方は、ぜひ読んでみてください。

 

~目次~

通信業界とは?

通信業界のビジネスモデル

当該業界の職種大手企業紹介

大手企業紹介

当該業界の動向

志望動機

ホットニュース

まとめ

 

通信業界とは?

通信業界と聞いて、どのようなことが思い浮かびますか?

“通信”と言っても抽象的であり、具体的に細分化された事業について知らないことがあるのではないでしょうか。

 

通信業界とは、電波を活用したサービスを提供する業務全般のことを指します。

もう少し分類すると、「固定電気通信業」、「移動通信業」、「電気通信付随サービス業」の3つに分類されます。

この3つは、通信業の中分類とも言われています。

 

単に、通信業と言っても実は細かく分類されていることが分かったはずです。

それらについて、順を追って詳しく説明いたします。

 

①固定電気通信業

固定電気通信業は、情報通信業に属している通信業の1つです。

主に、都道府県内の地域における固定通信を行うための手段の設置、あるいは運用をしています。

 

②移動電気通信業

移動電気通信も、上記の固定電話通信業と同様に情報通信業の1つです。

主に、移動通信を行うための手段の設置、または運用をしています。

具体的に、移動中やインターネット接続が可能である携帯電話やPHSといったものを取り扱う業務を行っています。

 

③電気通信に付随するサービス業

電気通信に付随するサービス業は、上記の2つに分類されない電気通信に電気通信に付随するサービスを提供しています。

主に、大手電気通信企業から業務を委託された企業や、空または陸の無線局の設備運営や管理を行っています。

それ以外にも、ポータルサイト運営事業やサーバ・ハウジング業、情報ネットワークのセキュリティ・サービスといったものに関するソリューションなどの提供もしています。

 

固定電話通信業や移動電気通信業のイメージは湧きやすいと思いますが、電気通信業に付随するサービスなどで想像もしていなかった事業を行っていたかもしれません。

 

通信業界のビジネスモデル

通信は生活でも必要になるプラットフォーム、通信業界がいかに大事な役割を担っている業界であるのかが前章で実感できたことでしょう。

その通信業界ですが、どこから利益を得ているのでしょうか?
ビジネスモデルについても理解を深めていきましょう。

 

ビジネスモデルとして、①BtoB事業、②BtoC事業、③BtoBtoX事業が挙げられます。

それら3つについて詳しく解説していきます。

 

①BtoB事業

BtoB事業は、法人向けのネットワークサービス、固定電話の提供だけでなく、通信デバイスやクラウドサービスやAIといった通信企業が持つ幅の広い商材を活用して、クライアント企業の抱える個々の問題を解決するほか、その企業のシステム全体を対象とした総合的な問題解決にあたるサービスである「トータルソリューション」を提供しています。

 

通信事業者へインフラの提供、通信端末機販売などで利益を得ています。

法人向けに通信機器の販売、回線やハードウェアの販売、移動通信サービス、ネットワーク、クラウドサービス、固定電話サービス、AI、IoT、デジタルマーケティング、セキュリティなど、幅の広いサービス、通信システムの設計や構築サービスを提供して利益が生じていることが分かります。

 

②BtoC事業

BtoC事業では、ドコモショップやソフトバンクショップなどのインターネット回線や携帯電話を販売する代理店に対する一般消費者をターゲットにした商品やサービスを販売する目的であるコマーシュ事業が採用されています。

 

コマーシュ事業のほかには、通信インフラを構築して、それを利用者が通信費を課金して利益を生むこともしています。

内訳として、固定音声関連収入、移動音声関連収入、IP系・パケット通信収入などがあります。

1契約者あたりの平均売上と契約者数によって利益が決まります。

 

③BtoBtoX事業

BtoBtoX事業では、自治体、イベント企業やスポンサーなどの異種業界と共同で、個人や法人向けに、テクノロジー商品を最終的に使う「エンドユーザー」に高付加価値を付けて、より高い付加価値を生み出す事業を行っています。

出典:日経XTECH

 

上の表がBtoBtoXのイメージ図となっております。

 

このように、昨今では次世代に向けた社会基盤インフラとなる5Gを積極的に取り入れて、多くの企業とともにビジネス開発を行うことや、スタートアップ企業と提携して、新たな体験価値を創る事業を展開しております。

また、地域活性事業にも取り組んでいます。

 

顕著な例として、KDDIとセコムが共同で国内発の5Gを活用したスタジアム警備の実証実験型プロジェクト、NTTドコモと横浜市が共同で地域経済活性化に向けた新システムである「AI運行バス」の実証実験が挙げられます。

 

該当業界の職種

通信業界には、いくつかのビジネスモデルがあることが分かりました。

では、同業界にはどのような職種があるのでしょうか?

 

通信業界には、事務系総合職技術系総合職の2つに分けられます。

通信業界に志望しているのであれば、しっかりと各々の業務を把握して、希望するところへ配属されるように業務内容も明確にしておきましょう。

 

・事務系総合職

事務系総合職にはいくつかの職務があります。

それについて1つずつ紹介していきます。

 

①営業

営業は、一般ユーザー向けの(toC)か法人向けの(toB)によって業務内容は異なります。

前者の一般向け(toC)では、携帯ショップまたは家電量販店での接客や販売業務、販売企画、スタッフへの指導、店舗管理業務を中心に担います。

一方、後者の法人向け(toB)では、クラウドサービスやモバイルサービスなどの提案、販売を通して、クライアント企業の事業成長や成長向上をサポートする業務を担っています。

また、オフィス移転などに伴うネットワーク回線の販売、工事の手配といった業務を行うこともあります。

 

営業志望と言っても、一般ユーザー向けの営業をしたいのか、それとも法人向けの営業をしたいのかといったことも、あらかじめ決めておいた方がESや面接時にアピールできる内容が変わってくるはずです。

 

②企画

企画は、顧客ニーズに適した商品やサービスの企画に加え、自社サービスのブランディング戦略立案などを行っています。

通信業界のトレンドや最先端技術を考慮したうえで、それぞれの商品やサービスの芳香性を決め、ブランディングに繋げることが企画マーケティングで担う役割です。

通信業界は、変化の速度が著しく速いです。

常に、最新の情報を取り入れる準備をしておくことをおすすめします。

 

また、最近ではAIやIoT、それから5Gサービスに関する企画や業務フローの構築、ベンター交渉などを担うこともあります。

ホットな情報を見逃さないようにしましょう。

③カスタマーサポート

カスタマーサポートでは、自社商品やサービスの導入、利点を支援するカスタマーサポート業務を中心に担っています。

個人や企業からの問い合わせを受けるコールセンターに配属されて、電話やオンラインチャットなどの複数チャネルで顧客サポートも行っています。

また、チャットボットやAIシステムの導入を通じて、業務効率化を促進する企業を担う可能性もあります。

 

カスタマーサポートとサポート支援、カスタマーアクセスなどが含まれた総合職として募集されていることがあります。

 

④バックオフィス

バックオフィスは、総務、財務、経理、人事、労務などの総称です。

スタッフ職、管理部門、コーポレート職とも呼ばれており、社内のあらゆる部門と接点があります。

企業において大事な業務を担っています。

 

 

・技術的総合職

字術的総合職にも複数の職務があります。

それらについて、紹介していきます。

 

①ネットワークエンジニア

ネットワークエンジニアとは、ネットワークの企画設計、開発、監視、保全などの職務を担っています。

生活に必要不可欠である情報通信環境を支えることを目的として、安定したネットワークビジネスの構築からネットワーク戦略の策定をしています。

 

②システムエンジニア

システムエンジニアでは、各種システムの企画設計や開発から運営にわたる職務を担っています。

クライアントの課題や要望を的確に捉えて、最適なシステムを実現するために技術面からアプローチしています。

③研究開発職

研究開発職は、最新通信技術を中心に、システムやテクノロジーの研究や開発を行います。

昨今で注目されているAIディープランニングをはじめとし、5GIoTロボット技術など世界的に注目されている最先端な技術を扱います。

 

ビックでエータの分析や分析基盤の研究から5Gや6Gなどのネットワークの標準化に向けた開発、医療、金融、スマートシティ構想など多くの分野に関わることになるでしょう。

 

大手企業紹介

通信業界について詳しく見てきました。

同業界で大手となる企業も紹介します。大手企業紹介

特徴、就職難易度など紹介するため、気になっている企業がありましたらぜひ参考にしてみてください。

就職偏差値・難易度について、詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

 

 

①NTT

社名日本電信電話株式会社
本社拠点東京都千代田区大手町一丁目5番1号

大手町ファーストスクエアイーストタワー

新中期経営戦略NTTは挑戦し続けます。新たな価値創造と地球のサステナビリティのために。
平均年収約647万円

(年収範囲は約250~1,500万円)

就職偏差値62

以上が基本的な企業情報です。

 

同社は、総合ICT事業、地域通信事業、グローバル・ソリューション事業に力を入れています。

そのほかには、不動産やエネルギー等の事業も行っています。

 

②KDDI

社名KDDI株式会社
本社拠点東京都新宿区西新宿2丁目3番2号
経営理念KDDIグループは、全従業員の物心両面の幸福に追求すると同時に、お客さまの期待を超える感動をお届けすることにより、豊かなコミュニケーション社会の発展に貢献します。
平均年収約945万円
就職偏差値63

以上が基本的な企業情報です。

 

同社は、「パーソナル」と「ビジネス」の2つのセグメントで構成しており、国内外でビジネス展開をしています。

5G時代に向けたイノベーションの創出、通信とライフデザインの融合、グローバル事業のさらなる拡大、ビッグデータの活用、金融事業の拡大、グループとしての成長、サステナビリティの7つの事業戦略に注力しています。

 

③ソフトバンク

社名ソフトバンク株式会社
本社拠点東京都港区海岸1丁目7番1号
経営理念情報革命で人々を幸せに
平均年収約808万円

通信全体の平均年収は約433万円

就職偏差値56

以上が基本的な企業情報です。

 

同社は、移動通信サービスの提供、携帯端末の販売、固定通信サービスの提供、インターネット接続サービスの提供を行っています。

 

 

当該業界の動向

通信業界の動向についても見ていきましょう。

 

通信業界の市場規模は99.8兆円もあり、国内の全産業の実質国内生産額において、全体の10.2%占めています。

近年では売上高が増加傾向にあります。

いかに大規模な市場であるか分かります。

 

携帯電話業界では、大手3社が行った携帯電話の低価格プランの一斉スタートによって、顧客基盤の拡大に成功しています。

 

現在ではIoT社会への対応と公正な環境の確保が課題とされています。

多くの方がデジタルデバイスを所有しているという時代に突入し、1人ひとりのプライバシー保護やセキュリティ対策、サイバー攻撃やマルウェア感染、システムの誤作動や緊急停止などが懸念要素であります。

さらには、現在では5Gサービスが開始されていますが、そのほとんどが主要都市のみが対象となっております。

日本国内において通信環境の地域格差が生じてしまっています。

 

以上のような懸念点がありますが、それが解消される案があれば、今後5Gなどは生活面で大きな利点を生み、それの活用と普及が進むと見込まれています。

普及すれば、当たり前の存在となり、必要不可欠となることでしょう。

 

エアコンや玄関の施錠などの家電をスマホ1台でアプリを利用して行うことができます。

 

冒頭で申し上げたように、通信業界はわたしたちの生活でとても大きな役割を担っています。

通信業界の発展とともに成長し続けています。

新しい技術も登場しており、今後も更なる発展が期待できるでしょう。

 

志望動機

これからも注目されていくと考えられている通信業界ですが、同業界を目指す志望動機はどのようなものがあるのでしょうか?

 

前章で大手企業を紹介した企業の志望動機について紹介していきます。

①NTT

ドコモでかなえたい夢を教えてください(300文字以上)
地域や年齢に関係なく、誰もが活き活きと暮らせる社会を実現したい。

 

地方出身の私が地元に戻って感じるのは、都心部と地方とで利便性に大きく差があり、それがQOLの差に表れているという事だ。特に私の地元は年配の方が多く、利便性の低い環境ゆえ活き活きと暮らせている人が少ないと感じた。今後高齢化や都心部への人口の集中によりこのような都心と地方の格差はより大きくなると考えられ、私は通信の力を用いる事でこの問題を解決したい。

 

貴社は通信に関する高い技術力と顧客基盤を持ち、MaaSやIoTの推進など利便性を提供する事業を多岐に渡り展開している。そのように通信の力を用い、日本の社会をより良くしていきたい

 

出典:就職AGENTO neo

入社後に、何をしたいのかを明確にしています。

また、他の大手企業ではなく、なぜNTTの志望なのかという観点についても触れられていたらより良いです。

 

 

②ソフトバンク

30年後、世界の人々にもっとも必要とされているテクノロジーやサービスは何でしょう。その実現のためにソフトバンクでそのような挑戦をしたいですか。(200字以上)
30年後世界で必要とされるものは、「オンラインを限りなくオフラインに近づけるサービス」だと考えています。

 

現在、コロナウイルスの影響でコンサートといった大人数で集まるイベントが世界中で開催する事が出来ないという問題があります。それに対して現在、技術の発達によりアーティストのライブの生配信等といったオンラインサービスが展開されています。私はこのような問題、サービスが拡大している事から30年後は、オンラインサービスを如何にオフラインでの体験に近づける事が出来るかが、重要視されてくると考えています。

 

これに対して私は貴社で、「オンラインを限りなくオフラインに近づけるサービス」の企画に挑戦したいと考えています。具体的には、VRを通してアーティストの生のコンサート等を、実際に生で観ている様な体験を自宅で体験する事が出来るというものです。このサービスにより、オフラインに匹敵するものをオンラインで提供する事が出来ると考えています。そのために、貴社で次世代通信技術を通して、人々が本当に必要としているものを明らかにします。

 

そして、これらに貢献できるサービスを企画し、世界の人々だけでなく貴社の更なるビジネスの拡大に貢献したいと考えています。

 

出典:就職AGENTO neo 

ソフトバンクは志望動機記入欄が独特ですが、上述通り、なぜソフトバンク志望なのかを明確にしてみてはいかがでしょうか。

 

③KDDI

KDDIで実現したいことを教えてください。(400文字以上)
通信を通して、彩り豊かな生活を創出したい。私はこれまで、非日常な体験を通して生活が彩られる時に、人生の活力を感じた。

 

この経験から、人々の生活に非日常なワクワクを届けることで、淡々とした生活に彩りを与えたいという思いを持った。

 

そのため、貴社の「ワクワクを提案し続ける」というビジョンに共感した。私はこの理念のもと、通信と多種多様な業界を掛け合わせることで、心躍るサービスを展開したい。

 

貴社は、通信とライフデザインの融合により、あらゆる生活シーンに豊かさを提供してきた。私は、このような通信×○○で生まれる可能性、貴社の事業の幅の広さから、創出できる体験価値が無限にあると感じている。その無限の体験価値を生み出すべく、まずは最前線の現場でお客様の声を聞き、顧客理解を深めたい。そこで養ったお客様視点をもとに、貴グループがこれまで積み上げてきたノウハウを活かして新たな感動の創造に挑戦したい。

 

出典:就職AGENTO neo

こちらも今まで通り、あなた自身の考えとなぜKDDI志望なのかをしっかりと伝えられるようにしましょう。

 

これまでいくつかの事例を確認してきましたが、共通して言えることは、なぜ該当企業を選んだのか、そして入社後はどのようなことを描いているのかを伝えられるか否かが大事になります。

 

また、通信業界は専門用語が多いため、専門用語も知っておくことが大事です。

深掘り質問されることがあるため、そこの準備もしておきましょう。

 

 

ホットニュース

通信業界の最近のホットニュースでは、株式会社NTTドコモが完全子会社であるエヌ・ティ・ティレゾナント株式会社を2023年7月1日付けで吸収合併をすると発表しました。

 

NTTドコモは、「新ドコモグループ中期戦略」の実行に向けて、コンマーシュ向け事業においての営業体制、サービス開発力などの経営資源の強化、意思決定の迅速化を図ることで、多様なニーズに応えるサービスの提供を目指して本合併を実施することにしています。

合併後も「ONC」や「goo」をはじめとするNTTレゾナントの個人向け、企業向けのサービス、ソリューションなどについては、NTTドコモが継続して提供します。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

これまで、通信業界とは何なのか、通信業界の動向・ビジネスモデル・職種、大手企業の紹介、それからホットニュースについて見てきました。

 

通信業界は生活を支えるにあたって、とても重要な役割を担っており、その分市場規模が大きいことが分かりました。

また、通信業界という大枠の中に、複数の業務・職種がありました。

 

それぞれの役割をしっかりと理解したのちに、志望する部署を決めておきましょう。

 

同業界は課題点がありますが、これから先も注目されていく業界になるはずです。

業界分析も怠らないようにしてください。

 

通信業界の内容にて、本記事を参考にしていただけたら幸いです。

 

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就活ハンドブック編集部

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