【業界研究】カード会社への就職は難しい?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説

【業界研究】カード会社への就職は難しい?志望動機・ビジネスモデル・職種を徹底解説

2023年6月14日更新

はじめに

就活を開始する中で、カード会社への就職を検討している人は多いのではないでしょうか?

 

日頃利用している人も多いであろうクレジットカードは、就活生にとっても身近な存在であることから、就活でも人気が高い会社です。

 

また、今後キャッシュレス化の波に乗り、クレジットカード利用は拡大していくことが予想されており、業界としての安定感からも、志望する就活生は多いという現状があります。

 

「安定しているからこそ、就活難易度は高いって聞いた…」

 

「他の会社よりも給料が高いって本当?」

 

「どうしたらカード会社の選考を通過することができるの?」など、人気が高いゆえに就活のポイントを早めに押さえておきたいと考える人は少なくありません。

 

そこで本記事では、カード会社の動向をはじめ、カード会社のビジネスモデルやカード会社の種類、人気のカード会社などを詳しくご紹介します。

 

すでにカード会社を志望している人はもちろん、なんとなくカード業界が気になっているという人も、ぜひ最後までお読みください。

 

なお、カード業界を含む各業界の知識は、「【業界研究ガイド】業界一覧」こちらも参考にしてくださいね。

 

カード会社の就職は難しい!

まず、最初に知っておくべきことは、「カード会社への就職は難しい」ということです。

 

なぜ難しいのかというと、「就活生からの人気が高い」ということが理由に挙げられます。

特定のカード会社の人気がずば抜けて高いということではなく、カード会社全般の人気が高いと理解しておくのが良いでしょう。

カード業界の動向

日本クレジット協会によるクレジットカードショッピングの信用供与額によると、2022年度の信用供与額は937,926億円にも上ります。

この金額は、2021年度よりも15.8%も向上しており、クレジットカード利用が増えていることが分かります。

 

大きな理由のひとつに、キャッシュレス化が大きく進んでいることが挙げられます。

日本は諸外国と比較しキャッシュレス化が遅れていましたが、様々な決済サービスの登場によってキャッシュレス化が加速しています。

これを追い風として、クレジットカード利用はますますふえていくことが予想されているのです。

 

カード会社の人気が高い理由3選

では、改めてカード会社の人気が高い理由を整理してみましょう。

こちらでは特に重要なポイントを3つほどご紹介します。

①離職率が低い

新卒離職率は、一般的に入社3年目までで3割程度と言われています。

しかしカード会社は、これよりはるかに低い離職率だと言われており、1~2割程度と言われています。

 

会社の経営が傾くことが少ないため、給与が安定していることはもちろん、過度な残業を強いられることが基本的にはなく、ワークライフバランスを取りやすいことが理由なようです。

 

離職率が高ければ、人員補填のために採用での募集人数が増やされる可能性がありますが、離職率が低い場合には人員の空き枠が出ないため、必然的に新たに入社できる人数は少なくなります。

 

離職率が低いことによって、入社できるタイミングが限られてしまっていることを理解しておく必要があるでしょう。

②平均給与が高い

カード会社の平均給与は、一般的な他の会社よりも高いと言われています。

もちろん年次によって給与に差はあるものの、日本国内の平均年収とされる450万円前後は20代のうちに抜け出し、30代以降は給与が増加していくカード会社が多くなっています。

 

給与が安定して上がっていくだけでなく、他の会社よりも平均年収が高いとなれば、志望者が多くなることも納得いただけるのではないでしょうか。

③業界としての安定性が高い

キャッシュレスの流れは止まらず、今後も加速していく見込みです。

 

様々な決済サービスが登場しても、決済用にカード登録をすることは少なくありません。

そのため、キャッシュレスが進めば、必然的にカード会社の利用も増えることになります。

このような状態が続けば、カード会社の収益は安定確保できるでしょう。

 

このような状況は特定のカード会社だけに当てはまるのではなく、全てのカード会社に当てはまるため、カード業界全体の安定性が高いと言えます。

業界がシュリンクする可能性が少ない点も、カード会社が人気の理由と言えるでしょう。

 

 

カード会社のビジネスモデル

カード会社のビジネスは、「カード会社」「カード加盟店」「カード利用者」という3者が絡むモデルとなっています。

 

カード会社は、カード加盟店やカード利用者の手数料を主な収入源としています。

中でもカード加盟店がカード会社に支払う「加盟店手数料」は収益の中で大きな割合を占めています。

 

一見すると、カード加盟店はカード会社に手数料を払うだけの存在で、損しているように見えるかもしれません。

しかし、自店の支払いにカードを導入することで、利用客増加を見込めるほか、カード会社から確実に売上金を受け取ることができるというメリットがあります。

現金ではないことから盗難リスクもなく、カード加盟店はメリットが大きいのです。

 

したがってカード会社は、カード加盟店やカード利用者を増やすことで、収益は高くなるという構造になっています。

 

カード会社の職種

カード会社には、いくつか種類があります。

どのような種類のカード会社があるのか、詳しくご紹介しましょう。

信販系

信販系のカード会社は、社会的信用度が高いと言われています。

ゆえにクレジットカード事業だけでなく、お金を貸すことを意味するキャッシングや、お金を立て替えることを意味するリボなどを積極的に活用した事業を展開しています。

クレジットカードそのものに様々なサービスが付与されており、使い勝手が良い点が特徴です。

銀行系

文字通り銀行が発行しているクレジットカードで、こちらも社会的信用度が高いことで知られています。

発行元、もしくは提携先となる銀行を利用する際は様々な優遇事項があることも多く、日頃利用している銀行のクレジットカードであれば、非常に便利に活用できるでしょう。

流通系

小売り事業をはじめとする流通会社が発行するクレジットカードです。

これまでにご紹介した信販系・銀行系と比較すると社会的信用度がやや劣るため、審査のハードルが低いという特徴があります。

近年はクレジットカード事業に参入する会社は多く、様々な種類があるのが特徴です。

 

カード業界の就職偏差値・難易度

就職偏差値ランキング委員会のデータを元にした就職偏差値は以下です。

 

78 VISA

74 Master Card(マスターカード)

58 アメリカン・エキスプレス・インターナショナル

57 ジェーシービー

56 三井住友カード

55 シティカードジャパン

54 りそなカード ゆうちょ銀行

53 交通(鉄道)系カード会社全般

52 NTTグループ系カード部門(Docomo、Finance)

51 三菱UFJニコス

50 クレディセゾン

49 日立キャピタル

48 オリエントコーポレーション

47 ジャックス

46 三井住友トラスト・パナソニックファイナンス

45 セディナ SBIカード 楽天カード

46 イオンクレジットサービス

45 トヨタファイナンス

44 日産フィナンシャルサービス

43 KCカード その他地方の信販会社

42 ライフ

41 出光クレジット

40 エムアイカード エポスカード

39 アプラス その他流通系カード会社全般

38 消費者金融系カード会社全般

 

国際ブランドを保有するカード会社の就職難易度が特に高く、次いで銀行系の就職難易度が高いことが分かります。

就職偏差値・難易度について、詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください。

【24卒・25卒最新版】文系・理系・公務員別就職偏差値・難易度ランキング

 

人気のカード会社

カード会社には種類があることをご理解いただけましたか?

ここまでご紹介してきた内容を前提として、人気のカード会社をご紹介しましょう。

 

株式会社JCB

信販系のカード会社であるJCBは、日本発では唯一となる国際カードブランドです。

国際カードブランドということは、世界各国でJCBのカードを利用することが可能です。

 

QUICPay」をはじめとするデジタルペイメント事業のほか、海外展開にも力を入れています。営業利益が高い事業展開が特徴で、日本企業の安心感がありながら、世界で活躍できるチャンスを掴める会社と言えます。

 

新卒採用は毎年50名前後を採用しており、他のカード会社と比較すると、非常に狭き門であることが分かります。

出典:株式会社JCB公式HP

 

三井住友カード株式会社

三井住友カードは、国際カードブランドである「Visa」と初めて提携した会社です。

電子マネーのひとつである「iD」や「Apple Pay」、交通系マネーの導入など、私たちの生活の中でよく使う決済ツールの導入を最初に行ってきた会社です。

カード会社の中では「新しいものを積極的に取り入れる会社」として知られており、日本国内では高い知名度を誇っています。

 

新卒は毎年50名以上採用しているものの、年度によって20~30名の差が生じる場合が多くなっています。

出典:三井住友カード株式会社 新卒採用サイト

 

三菱UFJニコス株式会社

三菱UFJニコス株式会社は、三菱UFJ銀行などで知られる三菱UFJフィナンシャルグループの中核企業です。

日本全国に展開するメガバンク配下ということもあり、地方銀行やJAなどとの連携を強みとしています。

 

会社としての信用度を活かし、会社向けのクレジットカードである法人カードの普及に力を入れています会社内で使用するものの、請求書処理ができない場合は法人カードを利用する機会は多く、この点は三菱UFJニコスならではの強みと言えるでしょう。

 

毎年新卒を100名弱採用しているものの、会社としての安心感・安定感ゆえに倍率は150倍を超えるとされています。

出典:三菱UFJニコス株式会社 採用サイト

 

イオンフィナンシャルサービス株式会社

イオンの子会社であるイオンフィナンシャルサービスは、いわゆる流通系のクレジットカードを扱う会社です。

 

イオングループが展開する様々な事業と連携している点は、金融のみならず、様々なサービスを展開する小売企業ゆえの強みであると言えるでしょう。

イオングループが持つサービスを最大限活用し、社員に対する福利厚生に手厚い点も人気の秘密です。

 

近年ではアジアに力を入れており、認知率や利用者を着々と伸ばしています。

新卒は毎年100人以上採用しており、カード会社を志望するならぜひ選考を受けたい会社のひとつです。

出典:イオンフィナンシャルサービス フレッシャーズ採用サイト

 

楽天カード株式会社

CMで「楽天カードマン」を見かける人は多いのではないでしょうか?

クレジットカード事業への参入は他会社と比較すると後発になるため、CMなどを活用して積極的な認知度向上に取り組んでいるのが特徴です。

 

楽天経済圏」という言葉もあるように、日常で使うあらゆるサービスを楽天が提供するという世界観のもと、クレジットカード以外にも様々なサービスが展開されている点が特徴です。

 

新卒は毎年100名以上採用しており、入社のチャンスは高いと言えます。

楽天が提供するあらゆるサービスの恩恵を受けることができることから、就活生には人気の企業となっています。

出典:楽天カード株式会社 新卒採用サイト

 

 

カード会社の選考を受ける際のポイントとは?

では、カード会社の選考を受ける際にはどのような点に注意するべきでしょうか。

重要なポイントをご紹介します。

金融業界の情報を調べておく

カード会社を受けるからといって、カード会社だけの情報を調べておけばよいわけではありません。カード会社も紐づく、金融業界全体の情報を調べておきましょう。

 

カード会社の業績は金融業界の影響を受ける可能性が高く、カード会社を志望するなら必ず広く情報をインプットしておくべきです。

 

面接でも「最近の金融業界の動向は?」「注目の金融トレンドは?」といった質問をされる可能性があるため、常に最新情報をインプットできるようにしましょう。

なぜ金融業界の中でもカードなのかを明確にしておく

金融業界には、カード会社以外にもたくさんの会社があります。

銀行をはじめ、証券会社や保険会社などが該当します。

 

一言に「金融業界」といっても様々な会社があるからこそ、なぜ敢えてカード会社を選ぶのか、ということを簡潔に答えられなくてはいけません。

 

カード会社にどのような魅力を感じているのか、金融業界の中でもなぜ敢えてカード会社なのか、自分の言葉で話せるように準備をしておきましょう。

 

志望動機を明確にする

カード会社に種類はあるものの、ビジネスモデルはどのカード会社も同じです。

そのため、「カード会社の中でもなぜこの企業を志望しているのか?」ということをきちんと説明できる必要があります。

 

「ビジネスモデルが同じなら、何で違いを主張するの?」と感じるかもしれません。

しかし会社規模や社員数、カード会員数や付帯サービスの種類は会社によってそれぞれ特徴があります。

 

カード会社ごとの特徴を正しく理解して、適切な志望動機を話せるようにしておきましょう。

 

 

ポイントを押さえてカード会社の内定を掴みとろう!

いかがでしたか?

本記事では、カード会社の動向をはじめ、カード会社のビジネスモデルやカード会社の種類、人気のカード会社などを詳しくご紹介してきました。

 

クレジットカードを日頃利用する機会が多かったとしても、どのようなビジネスモデルなのか、正しくイメージできない人は多いのではないでしょうか。

 

生半可な知識で就職活動を開始してしまっては、せっかくのチャンスが水の泡になってしまうタイミングもあるかもしれません。

 

こちらの記事を通じてカード会社を改めて正しく理解することで、就活で抑えるべきポイントが明確になったのではないでしょうか。

カード会社ごとに事業特性が強く見られないからこそ、正しいポイントを押さえておく必要があるのです。

 

ポイントを押さえてきちんと対策すれば、内定獲得は夢のような話ではありません。

しっかり準備をして、内定獲得を目指してみてはいかがでしょうか。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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就活ハンドブック編集部

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