
就活の成功を左右するWEBテストとは?その種類を理解し対策していこう。
2023年4月27日更新
はじめに
就活の中でも、WEBテストが苦手と感じる人も多いのではないでしょうか。
多くの企業が、WEBテストを取り入れ、選考の最初の段階での受験を案内しています。
そのため、最終面接に繋げるためにはWEBテストの対策を行わないと就活自体が厳しいものになる可能性があります。
しかし、企業がWEBテストを取り入れている意味を理解していなければ、効果的な対策へ結び付けることができません。
そこで今回は、就活の成功を左右するWEBテストについて着目し、企業が取り入れる意味や主なモノの特徴などについてご紹介していきます。
WEBテスト そのものを理解することで、効果的な対策に結び付けていきましょう。
1:就活で行われるWEBテストとは
最初に理解しておきたいのは、就活の場面において「WEBテスト」が持つ意味です。
現在では、多くの企業がWEBテストを取り入れており、大学などでも積極的な対策を講じています。
希望の企業に就職するためには、選考の初期段階であるWEBテストを成功させることは必須になります。
そのためにも、WEBテストが担う役割を理解しておきましょう。
1-1:WEBテストは何のためにあるの?
ご存知の通り、WEBテストとは選考フローの中で実施されるテストを指します。
就職を希望する就活生が、企業が指定する会場や自宅からWEB環境を利用して受けるため「WEBテスト」と呼ばれています。
現在、多くの企業がWEBテストを実施しており、その結果を踏まえ選考を進めています。
このWEBテストでは、入社希望者の中から面接可能な人数までの絞り込みを行う際の参考にすると同時に、就活生の基礎能力や配属先決定における適正等を見極める材料としています。
企業には、多くの就活生から履歴書が届きます。
しかし、限られた時間や労力の中で選考を進めるためには送られてきたエントリーシートのみでの絞り込みには限界があります。
企業は予め入社して欲しい人材の理想像を定め、エントリーシートとWEBテストを基によりマッチした人材採用に結びつけていくのです。
WEBテストだけで就活生各人の全てを知ることはできませんが、より企業の求める人物像にマッチした候補を絞り込んでいると考えることができます。
こうした理由から、WEBテストの成果により希望する企業に入社できる可能性が大きく変わると理解し、就活における重要度を高め対策を講じることが必要不可欠です。
1-2:WEBテストの受験方法
実際にWEBテストを受ける方法は、2つに分類されます。
方法①|自宅からの受験
方法②|指定された会場での受験
方法①|自宅からの受験
実際に自宅から受験をする場合には、ネット環境などの確認などが必要になります。
また、締め切り直前にはアクセスが集中しアクセス速度の低下などの可能性が出てきます。
自宅から受験する場合には、指定された期間内に受験するということだけではなく万が一のトラブルにも対応できるよう余裕を見て受験をするようにしましょう。
方法②|指定された会場での受験
指定された会場での受験については、期日や場所を指定される場合と企業の新卒専用マイページ上やES提出後のメールから自分で予約をする方法があります。
これらの案内は企業からの案内メールなどで指示されるため確認漏れなどがないように注意する必要があります。
自宅で受験するよりもネット環境などのトラブルにあいにくいメリットがありますが、希望する日時を選択できない可能性もあります。
1-3:WEBテストの基本構成
WEBテストは基本的に以下で構成されています。
(A)能力適性テスト:言語・非言語・英語
(B)性格適性テスト:性格
(A)能力適性テスト:言語・非言語・英語
能力適性テストとは、就活生の学力を測定するテストです。
学校で発行される成績証明などとは異なり、「言語分野」と「非言語分野」の分類で測定していきます。
就活において対策を取ることで評価を上げることが出来ます。
現在では、英語の問題を重要視する企業も増えており年々、対策をする範囲が広がっているとされています。
また、学校以外にも専用の対策本なども販売されています。
(B)性格適性テスト:性格
一般的に「はい」「いいえ」で回答することで、就活生の性格や適性を確認するテストです。
性格適正テストには、100点満点という回答はありません。
その人の社会適合性やストレス耐性、気質などの傾向を把握する材料となります。
能力適性テストの対策ほど入念な準備は不要とされていますが問題になれておくことや学校などが用意しているテストを受けることで自分の特徴を理解しておくと良いでしょう。
2:主なWEBテストの種類と特徴
次に、企業が採用しているWEBテストの種類と特徴を見ていきましょう。
ここで、ご紹介しているWEBテストが全てではありません。
企業独自で準備しているテストもあります。
主なテストとして、その特徴を比較してみてみると良いでしょう。
2-1:Webテストの種類:能力適性検査
ここでは、能力適性検査が含まれている主なテストについてご紹介します。
企業の採用実績がある主なテストで、ここでご紹介しているテストを採用しています。
企業においては、自社で採用しているWEBテストの種類を公開している場合もありますが、複数の企業を就活の候補としている場合には、複数の試験の対策が必要です。
ここでご紹介している中には、市販本も販売しているモノ、WEB上でサンプルテストを展開している場合もあります。
それぞれに対策を取ることが必要ですが、問題には傾向がありますので、それらの分析も行うと効果的に対策を講じることができます。
試験名 | 受験方法 | 特徴 |
①SPI3 | ・Webテスト (自宅での受験) ・インハウスCBT (企業PCでの受験) ・テストセンター ・ペーパーテスト | 大手企業であるリクルートが提供している最もメジャーなテストとして多くの企業が採用している。企業は、採用する人材に合わせ英語や構造的把握力などのオプションを採用している場合がある。 【出題科目】 ・基礎能力:言語+非言語 (約35分) ・性格 (約30分) |
②ENG | ・テストセンター ・ペーパーテスト | SPIの英語科目試験。 実施時間はテストセンターでは約20分(出題数は変更)、ペーパーテストは約30分(40問)。 【出題科目(英語)】 ・同意語 ・反意語 ・空欄補充 ・英英辞書 ・誤文訂正 ・和文英訳 ・長文読解 |
③玉手箱 | ・WEBテスト | 日本エス・エイチ・エル(SHL社)が提供しているテストで、能力テストと性格テストから構成される。玉手箱は問題形式ごとに時間制限が設定されているため、時間配分に注意が必要。 【出題科目】 ―言語― ・論理的読解(32問) ・趣旨判定(32問) ・趣旨把握(10問) ―計数― ・四則逆算(50問) ・図表読取(29問) ・表推測(20問) ―英語― ・論理的読解(24問) ・長文読解(24問) ―パーソナリティ ―モチベーションリソース |
④GAB
| ・テストセンター ・Webテスト (自宅での受験)
| 日本エス・エイチ・エル(SHL社)が提供しているテスト。 新卒総合職向けのテストとして企業に採用されている。 「言語」「計数」を基準とした知的能力と、マネジメント適性が測定可能。 【出題科目】 ・言語 ・計数 ・英語 ・パーソナリティ |
⑤CAB
| ・Webテスト ・ペーパーテスト | 「玉手箱」を提供している日本エス・エイチ・エル(SHL)社が提供しているテスト。 情報処理やシステム関連などのIT系企業向けのテストとして採用されている。 暗算、法則性、命令表、暗号の4科目と性格検査で構成される。 【出題科目】 ・四則逆算 (50問) ・法則性 (30問) ・命令表 (36問) ・暗号 (30問) ・性格(68問) |
⑥TG-WEB
| ・Webテスト ・ペーパーテスト | ヒューマネージ社が作成するWEBテスト。 言語・計数・英語の3科目で構成。 言語と計数は100%出題される。 英語については、企業により選択可能。 【出題科目】 ・言語 従来型(12問) 新型(34問) ・計数 従来型(9問) 新型(36問) ・英語(10問) ・性格 |
2-2:Webテストの種類:性格適性検査
次にご紹介するのは、性格適正検査の主なものです。
こちらについては、1~2度受験しておくことで自分の性格の特徴を客観的に把握することができます。
この結果は、面接の場面でよく問われる長所や短所などの説明にも役立てることができます。
また、客観的な視点で自分の特徴を把握することは企業とのアンマッチを防ぐことや、企業選びの参考にすることもできます。
性格適正検査では、自分をいつわり良く見せようと思うことではなく素直に回答することが最も良い方法です。入社後には、ここでの結果を基に配属先決定の参考とする場合もあります。配属後のアンマッチを防ぐためには、自分の考えを作らずに回答する様にしましょう。
試験名 | 特徴 |
①TAL | 図形配置問題・卵の種類を選択する問題が有名な試験。 事前の対策が難しい試験と言われている。 そのため、問題に素直に回答することが最も得策とも言われている。 |
②BRIDGE | リンク・アンド・モチベーション社が提供している性格適性検査。 ・ポータブルスキル(能力適性) ・モチベーションタイプ(価値基準、意欲) ・ポテンシャル(学力・性格) の3項目を測定する。 他の試験とは異なり、試験結果を受験者も知ることができる。 |
③内田クレペリン | 処理能力の程度と性格・行動面の特徴を把握する試験。 一桁の足し算を1分毎に行を変えながら、前半と後半各15分間ずつ合計30分間実施することで測定を行う。 |
3:就活で有利になるWEBテストの対策方法
WEBテストの対策方法については、虎の巻というものはないといえます。
実際には、「問題になれる」「問題を解き回答手順や回答を確認しておく」という2つの柱での対応となります。
現在では、多くのサイトがトライアル問題を準備しています。
就活セミナーなどに参加することで、大手企業が運営するサイトを利用できる場合もあります。
また、大学などでも対策講座を準備していますので、できるだけ参加し対策を講じることが有効です。
その他にも、対策本などでの対策を取る方法もあります。
特に能力適性テストについては、対策を取ることで点数アップに期待が持てます。
そのため、特に以下の点に留意して対策を取っていきましょう。
①学校などの対策セミナーを積極的に受ける
こうした対策セミナーでは、解説や対策についても丁寧に説明してくれるため効果的な
対策に結びつけることができます。
②市販本などで基礎作りを行う
現在では、WEBテストの対策本も多く発行されています。
こうした書籍を利用することで、苦手な問題への対策を講じることができます。
③実際にテストを受ける
マウス等を始め、PCの操作に慣れておくことも対策としては有効な手法です。
④新聞やニュースを意識する
時事問題などについては、日頃から新聞やニュースで情報収集を行うことが必要です。
4:本番で緊張しないための心構え
面接とは異なり、会社の人の前ではないといえWEBテストで緊張し普段と同じ結果が出ない方も少なくありません。
こうしたことが無いようにするためには、本番で緊張しないための心づもりをしておく必要があります。
実際には、
①WEBテストの対策には十分な時間を取る
②大学や無料サイトなどを活用し数回はWEBテストを受ける
などの基本的な対策を講じておくことが必要です。
その他にも
①PCの操作に慣れておく
②体調を整えておく
③前日には十分な睡眠をとる
なども有効です。
準備とコンディションの両方に備えることが、緊張を防ぐ最も有効な手段です。
当たり前のことですが、王道の準備こそが有効だと捉え準備していきましょう。
5:まとめ
就活の対策については、大学やリクルートなどの大手企業が開催するセミナー等を通して計画的に準備することができます。
その中でWEBテストについても、業界の特徴などを踏まえた傾向や対策案なども公表されており予め備えておくことが可能です。
しかし、自分だけではなくライバルとなる就活生も同じように対策を講じていることを忘れてはいけません。
より結果を出したい人は、できるだけ早い時期から業界の特徴を分析し対策を講じライバルとの差別化を図る努力が必要となると理解しておきましょう。
4年生大学においても、2年生から対策講義などを展開している大学も増えてきており、より時間をかけて対策を取る重要性があると考えられています。
こうした場を積極的に活用しWEBテストを得意とする就活が行えるよう準備していきましょう。