フレックスタイム制って何?メリットなどを詳しく解説!

フレックスタイム制って何?メリットなどを詳しく解説!

2023年4月16日更新

はじめに

みなさんは入社する企業を選ぶ際に、どのような基準を持っていますか?

就活を開始したばかりの頃は「内定を出してくれた企業ならどこでも入社したい!」と思っていたとしても、実際に色々な企業から内定を出されると、企業ごとに異なる「働き方」が気になってきたという人は多いはずです。

そんな時、目につくようになるのが「フレックスタイム制」ではないでしょうか。

「言葉自体はよく聞くけど、そもそもどんな制度なのかよく分かっていない…」

「フレックスって聞くと働きやすいイメージだけど、本当にそうなの?」

本記事では、フレックスタイム制に対するこのような疑問にお答えするために、フレックスタイム制の概要やメリット、押さえるべきポイントを詳しくご紹介します。

「フレックスタイム制」について理解を深めたい人は、ぜひ最後までお読みくださいね。

フレックスタイム制とは

フレックスタイム制は、以下のように定義されています。

フレックスタイム制は、一定の期間についてあらかじめ定めた総労働時間の範囲内で、労働者が⽇々の始業・終業時刻、労働時間を⾃ら決めることのできる制度です。

(参照:厚⽣労働省・都道府県労働局・労働基準監督署 働き方改革関連法解説(労働基準法/フレックスタイム制の改正関係 https://www.mhlw.go.jp/content/000476042.pdf) 

ポイントとなるのは、あらかじめ総労働時間が定められていることです。

決められた1ヵ月の総労働時間を満たすのであれば、始業や終業時刻を自由に選択することが可能です。

 

総労働時間が決まっていない働き方もある?

総労働時間が決まっていない働き方は、「裁量労働制」と呼ばれます。

契約の際にはみなし労働時間が決められ、その時間に基づいて支払われる給与が決まります。実際には、みなし労働時間に満たない場合も、事前に設定された金額が支払われます。

ただし、みなし労働時間以上に勤務しても給与は増えません。

この働き方は、働く時間を自律的に管理できると判断された人が対象になる場合が多く、管理職などに適用される場合がほとんどです。

フレックスタイム制とは、全く異なる考え方の元にある制度だということを理解しておきましょう。

フレックスタイム制のメリット

では。フレックスタイム制にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

代表的なメリットを3点ご紹介します。

 

①働く時間を自由に選択できる

最も大きなメリットは、働く時間を自由に選択できることです。

始業時間を遅らせたり、就業時間を早くしたりすることができるため、自分が働きやすい時間を選択することが可能です。

例えば、夜ではなく朝に仕事をしたいと考える場合、朝早く始業して夜は早めに就業することが可能です。通勤ラッシュが苦手な場合、始業時間を遅らせて勤務を開始することも可能です。

企業に左右されず、自分の意思で働く時間を自由に選択できるのは、フレックスタイム制ならではのメリットだと言えるでしょう。

 

②ワークライフバランスが取りやすくなる

ワークライフバランスが取りやすくなる点も、フレックスタイム制ならではのメリットと言えます。

勤務時間をコントロールできるようになると、私生活を充実させることが可能になります。

少し早めに勤務を終了し、夜の時間にジムに行ったり、習い事に行くといったことも可能になります。

また子どもが生まれた際は、家事や育児とのバランスを取りやすくなるという点でも、フレックスタイム制は魅力的です。

1ヵ月の総労働時間で勤務時間をコントロールできるため、曜日によって勤務時間に差をつけるといったことも行いやすく、自由な時間を持ちやすくなるでしょう。

 

③タイムマネジメントが上手くなる

フレックスタイム制では、企業による指示ではなく自分の意思で勤務時間をコントロールする必要が生じます。そのため、自分自身の労働時間を管理するのが上手くなるでしょう。

言い換えれば、企業が労働時間を必要以上に監督しないため、自分で意思を強く持ってオンオフやメリハリを付ける必要が生じます。

タイムマネジメントが上手くなるという点は、社会人生活を送る上で重要な役割を果たすでしょう。

フレックスタイム制の考え方

ここまで、フレックスタイムの概要やメリットをご紹介してきました。

では、もう少しフレックスタイム制を詳しく理解していきましょう。

フレックスタイム制の理解を深めるために、フレックスタイム制の時間の考え方をご紹介します。

 

コアタイム

コアタイムとは、必ず働かなくてはならない時間を指します。

コアタイムは必ず設ける必要がある時間ではないため、企業によっては設定されていないこともあります。ただし多くの企業では、MTG設定を円滑に行うことや、顧客との折衝を円滑に進めることを目的に、コアタイムが設定されています。

コアタイムは、必ず働く必要があるため、コアタイムを超えて出勤時間を自由に選択することはできません。

万が一、コアタイム中に勤務以外のことを行いたいと思う場合は、時間給や有給などで対応する必要があります。

 

フレキシブルタイム

フレキシブルタイムは、フレックスタイム制の中でコアタイム以外の時間を指します。

フレキシブルタイムに定められた時間内では、始業・終業ともに個人の自由で選択できます。

 

したがって、いわゆるフレックスタイム制は、フレキシブルタイムを指すことが多いと言えるでしょう。

スーパーフレックス制って何?

スーパーフレックスタイム制とは、フレックスタイム制の中のコアタイムが廃止された制度で、1日の勤務時間を自由に選択することが可能となる制度です。

「フレックスタイム制って、スーパーフレックスタイム制と同じじゃないの?」と思う人がいるかもしれませんが、日本企業でスーパーフレックスタイム制を採用している企業は多くありません。

なぜなら、先にもご紹介したようにコアタイムを設けることで、チームメンバーや顧客との接点を設けやすいように工夫されているためです。

しかし近年では、「コアタイムがあるフレックスタイム制は、フレックスタイム制とは言えない」という考えが広がってきており、スーパーフレックスタイム制を導入する企業も増えています。

もし「本当の意味で勤務時間を自由に管理したい」と思う人がいたら、スーパーフレックスタイム制を採用している企業を見つけるのが良いかもしれませんね。

フレックスタイム制に関する疑問

ここまで、フレックスタイム制について詳しくご紹介してきました。

さらに深くフレックスタイム制を理解するために、フレックスタイム制に関する疑問をご紹介しましょう。

 

働いた時間はどうやって管理するの?

フレックスタイム制であれば、働く時間を自分で管理します。

しかし、どのように管理しているのか疑問に感じる人は多いのではないでしょうか?

 

働く時間を管理する方法は大きく2つです。

①勤怠システムに自分で勤怠を入力する

②出社時や退勤時のログで管理する

企業によって勤怠管理方法が異なりますが、①と②を併用している企業は少なくありません。

 

出社時には「出社しているな」「働いているな」ということが姿を見れば分かりますが、近年はリモートワークを取り入れる企業も増えています。したがって自分で勤怠を入力することも少なくないでしょう。

ただし、「しっかり働いている」という証跡を残すため、利用しているチャットツール内で出勤や退勤の挨拶をする場合や、パソコンの起動ログが取られているというケースも少なくありません。

フレックスタイム制でも、テクノロジーを駆使しながらしっかり勤務時間を把握されていることを理解しましょう。

 

どれくらい働いているかは常に誰かに共有するの?

「自分が働いている時間」をどの程度共有するかは、企業によって文化や風土が全く異なります。そのため、入社した企業のルールに従う必要があります。

企業によっては、出社のタイミングで上司に報告が必要な場合がありますが、必ず必要というわけではありません。

また、勤怠を入力することで、勤怠を承認する上司は常に勤務時間を確認することができます。

特に何か指摘がなくても、常に誰かに勤務時間を見られているという意識で働くのが良いでしょう。

 

必ず出社しなければならないの?

フレックスタイム制と出社が掛け算されると、フレックスタイム制のメリットを活かしにくいと感じる人は多いのではないでしょうか?

実際のところ、フレックスタイム制を導入している企業ではリモートワークを採用している場合が多く、フレックスタイム制かつ自宅で勤務ができるという環境が整っている場合がほとんどです。

ただし、状況に応じて出社を選択する必要がある場合も考えられます。

フレックスタイム制だからといって、出社の必要がなくなるわけではないことを理解しておきましょう。

 

新入社員でもフレックスタイム制は適用される?

フレックスタイム制では、自分自身で勤務時間を管理することが求められます。

したがって、仕事に慣れるまで新入社員には適用しないという企業も少なくありません。

その場合、研修期間など、一定期間は指定された勤務時間で働きながら、徐々にフレックスタイム制に変更していくという形が用いられます。

「新入社員だからといって、フレックスタイム制が適用されないのは不公平では?」と感じる人がいるかもしれません。しかし入社直後は、一人でできる業務にも限りがあるほか、自律的に業務を遂行することが難しいでしょう。

権利を活用するためには義務を全うすることで、早めにフレックスタイム制が適用されるように努力することが大切です。

フレックスタイム制が導入されている企業の特徴

ここまでフレックスタイム制について詳しくご紹介してきましたが、メリットが多いと感じる人も多かったのではないでしょうか。

では、どのような企業で導入されていることが多いのか、詳しい特徴を見ていきましょう。

 

業種

フレックスタイム制を導入している業種として最も多いのは、IT系だとされています。

IT系企業は出社を伴う業務が少ない傾向にあるほか、ITを駆使して勤務時間管理なども先進的な場合が多く、フレックスタイム制との相性が良いと言えます。

そのため、フレックスタイム制を採用している企業を見つけようとするならば、IT系の企業を見てみるのがおすすめです。

また、このほかマスコミ系など、そもそも働き方が流動的な業種もフレックスタイム制を導入していることが多いといえます。

働き方は仕事をする上で重要な観点のため、理想的な働き方から企業を探してみるのも良いかもしれませんね。

 

勤務方法

勤務方法として、リモートワークを積極的に採用している企業はフレックスタイム制である可能性が高いといえます。

フレックスタイム制とリモートワークの相性は非常に良く、プライベートの時間とのバランスを取ろうとすると、リモートワークを併用することが最も効果的だといえます。

リモートワークは新型コロナウイルス感染症の影響を受け、多くの企業で導入されているものの、やはり接客業やサービス業など、顧客との接点を直接持つ必要がある企業は導入が難しいという実態があります。

企業の勤務方法は、募集要項や人事への質問を通じて確認するのがおすすめです。

自分に合った働き方で実力を発揮しやすい状態をつくろう!

いかがでしたか?

本記事では、フレックスタイム制に対する疑問にお答えするために、フレックスタイム制の概要やメリット、押さえるべきポイントを詳しくご紹介してきました。

「働き方は何でも良い」と思う人がいるかもしれませんが、自分に合った働き方を選択するのは、実力を発揮する上で非常に重要です。

自分が働きやすい環境や方法を理解しておくことで、ストレスを最小限にしながら業務に臨むことが可能です。

ただし、フレックスタイム制を導入している企業は現時点では多いとは言えないかもしれません。

企業を選ぶ際に自分の柱となる軸を定め、優先順位をつけて企業選択ができると良いですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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