外コンって何?外コン就職のために知っておくべきこと
2023年3月19日更新
はじめに
就活で「外コン」という言葉を聞く機会がある方もいると思います。初めて外コンという言葉を聞いた人は何のことかよくわからないという方も多いですよね。今回は就活生に人気の外コンについて見ていきます。
「外コンって何のこと?」
「外コンはどんな仕事をするの?」
「外コンの就職に必要なことは何?」
「外コンに向いている人の特徴は?」
今回は、そんな外コン就職に興味を持っている方に向けて、外コンの就職に必要なことや外コンの特徴などについて紹介していきます。
何も知らずに外コンの選考に進むのではなく、しっかりと事前リサーチを行い、本当に自分に合っているかどうかを見極めましょう。
外コンとは何のこと?
就活をしていて「外コン」という言葉を聞くことがあるかもしれません。「外コン」とは、「外資系コンサルティング業界」の略称のことです。かなり略されているように感じるため、知らないと何のことを言っているか全くわからないですよね。
※外資系コンサルティングファーム:外資系のコンサルティング会社そのものの呼び方
外コンの仕事とは
外コンとは外資系のコンサルティング業界ということになります。
まず、コンサルティングの仕事とは、クライアント企業の経営課題に対して専門家の立場から解決策を示したり解決に導くことです。簡単に言うと、クライアントの困りごとを解決する仕事と言えます。クライアントとは、様々な業界の民間企業だけでなく、官公庁や公的機関も含まれます。かなり業務の幅が広いため、コンサルティングの仕事をするためには、会社経営や色々な業界についての知識が必要となるでしょう。
また、コンサルティング業界は、企業の経営課題に対して解決策を提案することが仕事であり、その企画を考えるのが「人」であるため、「人」こそが商品とも言えます。
そして、経営課題の解決がコンサルティングの仕事のゴールになるため、1つのプロジェクトを受けると仕事量が膨大であり激務になりやすい業界でもあるため、あらかじめ外コンの仕事についてしっかりと理解した上で就活に進みましょう。外コンの種類
外コンには、取り扱う業務によって3つの種類に分けられます。ファームごとにそれぞれ得意分野があるため、種類についてもしっかりと理解をしておきましょう。
<戦略コンサルティングファーム>
クライアント企業から得た情報を細かく分析し、その企業の経営上の課題を見つけます。そして、解決策を考え、計画通り最後まで解決に導いていく役割を担います。
クライアント企業とディスカッションを何度もしながら組織や業務の今後の方向性や方針をすり合わせていきます。最後は、解決策を組織に落としこむことができるようにサポートをしていきます。また、企業経営に携わるため経営層とのやりとりが多く、責任も重大です。
(具体的な外コン)
マッキンゼー・アンド・カンパニー、ボストン・コンサルティング・グループ、ベイン・アンド・カンパニー、A.T.カーニー、アーサー・D・リトル、ローランド・ベルガー、Strategy&など
(国内独立系)
ドリームインキュベータ、経営共創基盤、コーポレイト・ディレクション
<特化系コンサルティングファーム>
業界や業務内容を特定し、それぞれの分野に特化した専門家が集まるファームです。総合的なアドバイスではなく、クライアント企業の課題を解決するために、業界や業種に特化して指導していきます。専門的なアドバイスをしていくため、特定の業務を改善していくアドバイザー的な役割が大きいです。
(具体的な外コン)
アクセンチュア、IBMなど
<総合系コンサルティングファーム>
総合的に幅広いサービスを提供するファームです。経営課題の規模が大きい産業界のクライアントに対し、領域ごとに専門組織を作り、指導をしています。一般的に、業界別チームと機能別チームに区分されます。上流から下流まで幅広い領域の支援をすることができることが特徴です。
※業界別チーム:金融や製造業を取り扱う、機能別チーム:会計や人事を取り扱う
(具体的な外コン)
デロイト トーマツ コンサルティング、PwCコンサルティング合同会社、EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング、KPMGコンサルティングなど
外コンの役職
外コンの業務では主に5つの役職に区分されます。具体的には、「アナリスト」「コンサルタント」「マネージャー」「プリンシパル」「パートナー」の5つです。
アナリスト:一般的には入社してすぐの役職のことです。主な業務は、先輩や上司のもとでクライアント企業の情報を収集し、分析することです。そして、分析結果に基づき、コンサルティングの計画や方針を決めます。
コンサルタント:クライアント企業の情報の分析結果をもとに、経営上の問題点や課題を検証します。そして、解決策を考え、提案していきます。
マネージャー:アナリストやコンサルタントを育成します。アナリストやコンサルタントで収集したクライアント企業の情報や解決策の案を見て、判断をしたり、プロジェクトにかかる予算管理をしたりします。
プリンシパル:プロジェクトの総指揮者です。プロジェクト全体を統括しています。
パートナー:プロジェクトの総責任者です。新規クライアント開拓等の営業面を行う一方、役員のような立ち位置にもなります。
外コンの特徴
次に、外コンの特徴について紹介していきます。外コンには大きな特徴があるため、外コンに就職するにはそれなりの覚悟がいると思います。外コンの特徴をしっかりとおさえ、自分に合っているかどうかを確認することも重要です。
実力主義である
外コンの特徴として、実力主義であり、勤続年数や男女、年齢の違いに関係なく、成果を出せば、給料が上がったり、役職が上がったりする可能性があります。年功序列とは真逆で、成果を出した分、評価されるため、優秀な人材はやりがいがある仕事と感じるでしょう。失敗を恐れず、チャレンジできる人は、新たなアイデアや価値観を組織に流すことができ、重宝されると思います。
業務内容の幅が広い
外コンの業務は幅広く、クライアント企業の情報を入手するために業務内容をヒアリングしたり、クライアント企業の経営層に向けてプレゼンを行ったりします。地道にヒアリングした情報を分析したり、人前でクライアント企業が納得するプレゼンをしたりと種類の違う仕事もあるため、様々な業務をそれぞれの場面でそつなくこなせる能力が必要です。
勉強が必要
外コンの業務はクライアント企業に適切な助言をしていくため、自分の知識や経験を増やすことが必要です。そのため、自分の抱えるプロジェクトはもちろん、取得していると幅が広がるような資格を取得するなど、スキルアップに向け勉強をする機会が多いです。自分のスキルを上げるために日々勉強していく必要があります。
日系と外資系コンサルティングの違いは?
次に、日系コンサルティングと外資系コンサルティングの違いについて紹介します。
もともと、経営コンサルティングはアメリカ発祥の仕事であり、日本にコンサルティングを持ち込み、展開したのもアメリカの外資系企業でした。同時に、国内でも複数のコンサルティング企業が規模を拡大していきました。
日系コンサルティングと外資系コンサルティングの大きな違いは、企業制度やカルチャーの違いと言えるでしょう。
外資系コンサルティングファームの特徴は、基本的に「昇進するか退職するか」という文化です。スピード感を持って成長、昇進できない場合は、成果主義の外資系コンサルティングファームには向かないでしょう。成果主義を徹底しているため、ある意味では色々なことに挑戦できる機会が増え、刺激のある仕事ができるかもしれません。
一方、日系のコンサルティングファームは、成果主義的な評価制度を持ちながらも、勤続年数や経験年数を評価する年功序列的な風土がある会社もあります。自分にどちらが向いているか、早いうちに考えておくとよいでしょう。
外コンが就活生に人気の理由
最近、就活生で外コンへの就職を希望する人も多いです。今回は、外コンが就活生に人気である理由について紹介します。
高スキルを身につけられるから
外コンの仕事では、クライアント企業の経営問題を解決するために、幅広い知識や問題解決力、コミュニケーション能力が必要となります。逆に、これらのスキルがなければ、外コンとしての役割は果たせません。そのため、他の業界では比べ物にならないほど高いスキルが身に付きやすいと言われています。また、外コンに就職していた経験があると、転職の際もスキルや経験が買われ、優位になることもあるかもしれません。
様々な業界の経営に携われるから
外コンに就職すると、1つの業界だけでなく、様々な業界の企業がクライアントとなります。そのため、幅広いジャンルの業界の経営に携わることができます。自分自身の成長のためにも、色々な業界の企業と接点を持つことは非常にメリットとなります。
実力主義だから
自分が頑張って成果を出した分、給料に反映される点が就活生に人気の理由の一つです。やはり、今の時代、年功序列で成果を出していなくても長く勤めた人の給料は良いというのは、就活生にとって納得できません。そのため、実力主義である外コンは就活生にとって、やりがいのある仕事と感じています。
外コンは学歴が重視される?
外コン就活では、少なからず学歴が重視されるようです。外コンは募集人数に対し、多くの就活生からの募集がある人気な業界です。そのため、効率的な採用活動を行うためにも、初期段階の応募である程度ふるいをかけなければなりません。その際、高学歴の方が過去の採用実績からも残りやすいです。
また、コンサルティングの仕事はものやサービスではなく「人材」が売り物になるため、クライアント企業の提案に対し、メンバーの経歴を初回することも少なくありません。そのため、これまでの職歴やプロジェクト実績に加え、学歴も必要になってきます。
外コンに向いていない人の特徴
外コンは近年就職先として人気が出てきています。そのため、競争率も高いため、外コンを狙っている人は最初から自分が外コンに向いているかどうかを確認しておきましょう。
コミュニケーションが苦手
どんな仕事にも共通して言えることですが、外コンで上手く仕事をしていくためには、コミュニケーション能力が必要です。頭がよかったり、知識があったりと能力が高くても、結論に至るまでのプロセスを分かりやすく説明したり、柔軟に対応したりするのが苦手な人は外コンに向いていると言えないかもしれないです。外資系は比較的個人主義な部分がありますが、その中でも相手が求めているものは何か考え、相手が分かりやすいように答えることができるかどうかが肝心です。
論理性に欠ける
外コンに向いていない人の特徴の一つとして、論理性がない人が挙げられます。仕事をする上で、順序立てて話すのが苦手で、自分の中で思いついた言葉をそのまま並べてしまう人もいるでしょう。結局、結論が分からず、話のゴールや目的が見えず、周りの人の合意を求められず終わってしまうケースも少なくありません。常日頃から構成を意識しながら、順序立てて話をする癖をつけると改善されていきます。
応用がきかない
考え方が画一的で応用が利かない人も外コンに向いているとは言えないでしょう。外コンでは、特に柔軟な思考力が求められます。そのため、豊富な知識があったとしても、新たな発想や幅を広げられるような考え方ができなければ、良い仕事ができません。色々なケースを考え、常に一歩先を見て考えていく習慣をつけることが重要です。
終わりに
今回は、就活における外コン(外資系コンサルティングファーム)について特徴を紹介しました。「外コン」と聞いて最初はピンと来ない人も多いと思いますが、この記事を一つ一つ見てくださったあなたなら「外コン」の特徴や向き不向きを理解することができたのではないでしょうか。また、コンサルティングファームや外資系企業はかなり特徴のある業界であるため、業界の特徴や対策についてしっかりと復習し、次に活かすことが大切です。そして、数ある外資系コンサルティングファームから自分に最も合った企業を探してみましょう。