何か使い方がひっかかる「おっしゃられる」とは。 メールで使う場合の注意点など解説

何か使い方がひっかかる「おっしゃられる」とは。 メールで使う場合の注意点など解説

2023年12月20日

はじめに

「おっしゃられる」――よく耳にする言葉です。普段何気なく聞き流している言葉だと思いますが、いざ自分が「おっしゃられる」という表現を使うことになった時、正しく使うことはできますか?どう使うのが正しいのか、よくわからないという人が多いのではないでしょうか。ましてや就活生にとってはメールのやり取りや面接時の会話に使ってよいのか、どうか迷う人もいるでしょう。

 

それはなぜか。この「おっしゃられる」という言葉が、尊敬語であることはわかっていても、いざ使うとなると正しい使い方を把握している人は少なく、さらに「何か心にひっかかるもの」があり、「ひょっとしたら使うと逆に相手に失礼になる危険があるのではないか」と、使うことを躊躇する場合もあるからです。

 

ここでは、

 

「おっしゃられるはメールで使っても良いの?」

 

「おっしゃられるを使うときの注意点は?」

 

「おっしゃられるは他にどのような表現で表せるの?」

 

というように、「おっしゃられる」の言葉の使い方について感じる疑問について、解説します。「おっしゃられる」の使い方や注意点、似ている表現について紹介していきます。正しい言葉遣いを知り、最低限の社会人マナーを身につけましょう。

 

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「おっしゃられる」とは実は「二重敬語」

「おっしゃる」とは、「言う」の尊敬語となります。目上の人を敬う言葉になります。簡単に言うと、「その通り」を丁寧にした言葉です。そして、「~られる」も尊敬語なのです。

 

つまり、「おっしゃられる」とは、「あなたの言う通り」という意味になりますが、表現としては「二重敬語」になってしまいます。相手の言うことを丁寧に肯定するときや同意、納得の意を示しているときに使いますが、実は表現としては間違っているのです。この場合、「おっしゃる」や「仰せられる」に「通り」をつけ、「おっしゃる通り」、あるいは「仰せられる通り」と表現するのが正しいのです。

 

とはいうものの、今では一般社会やビジネス上での会話で、普通に広く使われている表現なので、その正しい使い方を以下で解説します。

 

1.おっしゃられるをメールで使っても良い?

「おっしゃられる」は、メールや手紙などの書き言葉で使用するのは避けた方が良いでしょう。「おっしゃられる」という言葉はさきほども解説したように正確には二重敬語であるため、なるべく言い換えた方が無難でしょう。以下に簡単なメールでの例文を紹介します。

 

(例)

 

・本日メールいただいた〇〇の件ですが、〇〇様の仰せられる通りだと思います

 

・〇〇様、ご返信ありがとうございます。〇〇の件についてご意見をいただき、まさにおっしゃる通りだと思いました。

 

・〇〇様のおっしゃる通りでございます。この度はご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。

 

・先方がおっしゃっていたのは、この商品のことのようです。

・「確認ですが、これはこの認識で合っていますか?」

 

 「おっしゃる通りです

 

この場合、「言う」の尊敬語が「おっしゃる」になるため、「れる・られる」をつけると二重敬語になってしまいます。

 

「おっしゃる」の他にも、「お戻りになられました」「先方がお越しになられました」などは間違いであり、正しくは「お戻りになりました」「先方がお越しになりました」です。

 

ビジネス面において、大切な相手に「そうですね」「それで合っていると思います」などの言い方をするのは失礼に当たります。このため、これらのように尊敬語を使うべきです。

 

おっしゃる通りをメールで使用する際の用例

次に、就活やビジネスにおけるメールで「おっしゃる通り」を使用する際の用例を紹介します。就活生であっても、入社してから使えるビジネスメールを理解しておくことで、面接官や採用担当にも礼儀がなっている、ビジネスマナーがしっかりと身についていると思ってもらえ、好印象につながるかもしれません。

面接での面接官からの確認

就活の面接で面接官から内容の確認をされたときにも「おっしゃる通り」は使えます。例えば、「〇〇さんの長所は△△で、それを活かして弊社の営業部を希望しているということでよろしいでしょうか。」と面接官から聞かれた際は、「はい、おっしゃる通りでございます。私は長所の△△を活かして営業部で〇〇の仕事をしていきたいと考えております」などと回答をすることができます。

取引先からの確認の依頼

仕事をしていくと取引先から確認の連絡が入ることがあります。例えば、「先日の打合せで話に挙がった貴社サービスの汎用性については、このような認識で間違いないでしょうか?」というメールが送られてきた際は、返答として「お問い合わせいただいた件については、〇〇様のおっしゃる通りです。その他にも何かご不明な点がございましたらお気軽にお問い合わせください」等と返すと丁寧で良いでしょう。簡単に言うと、相手に「その通りです。あなたの認識は合っています」と丁寧に伝えています。

顧客からのクレーム対応

「おっしゃる通り」という言葉は、顧客からのクレーム対応にも使うことができます。例えば、「先日、貴社から送られてきた資料に不備がありました。これをそのままお客様にお渡しすることはできません。資料の最終確認を十分に行ってから資料の送付をお願いしたいです」という内容のメールが送られてきた際には、「ご連絡ありがとうございます。お客様のおっしゃる通りでございます。ご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。すぐに担当者に申し伝えます。」と答えることができます。クレームでも、丁寧に「おっしゃる通りでございます」と伝えると、相手にも誠実な姿勢を見せることができ、信頼関係回復にも繋がります。

上司からの仕事の指摘

上司から仕事で指摘を受けた時にも「おっしゃる通り」という表現が使えます。例えば、上司から「最近〇〇のミスが多いように感じるから、原因を考えてみよう」と言われたとしたら、「おっしゃる通りです。最近は自分でも〇〇のミスの多さを感じているため、原因をしっかり考えて挽回します」などと答えることができます。相手に「あなたの認識は正しい」という内容を丁寧に伝えることができます。

おっしゃる通りを使用したメールの例

次に、実際に「おっしゃられる(おっしゃる通り)」を使用したメールの例について見ていきます。社内でのメール文の一例となります。メールでも使いやすい表現になると思います。

 

 

 

〇〇部署 各位

 

 

 

お疲れ様です。〇〇部〇〇です。

 

先日〇〇部の△△プロジェクトについてご意見をいただいた件についてご連絡します。

 

実際に部署の関係者に話をし、トライしてみたところ、〇〇部長がおっしゃられた通り(おっしゃった通り)、××部分に不具合が見られました。そのため、次回の打ち合わせでは、新たな案をお見せし、再度意見をいただければと思います。

 

お忙しいところ恐れ入りますがご確認のほどよろしくお願いいたします。

 

正解であるおっしゃる通りを使うときの注意点

次に、「おっしゃられる」の正解版である「おっしゃる通り」を使うときの注意点を紹介します。間違っていることに気づかず、つい使ってしまいがちな表現もあるため十分に気をつけましょう。

 

1.語尾を省略してはいけない

「おっしゃる通り」は目上の人に使う尊敬語の一つですが、語尾の「ます、です、ございます)などを省略してはいけません。丁寧語や謙譲語の語尾がなければ、目上の人への言葉としてマナー違反です。そのため、「おっしゃる通りです」「おっしゃる通りでございます」などと状況にふさわしい語尾を必ずつけるようにしましょう。「おっしゃる通り」だけでは、馴れ馴れしく感じる方もおり、人によっては不快に感じる可能性もあります

 

2.「おっしゃる通りですね」もマナー違反

「おっしゃる通りです」に「ね」をつけて「おっしゃる通りですね」とするのもマナー違反になります。「ですね」は同調を表す言葉ですが、目上の人には使わない方が良いです。

 

3.「おっしゃりました」も間違い

「おっしゃった」を「おっしゃりました」と表現するのも間違いです。「おっしゃりました」という言葉自体存在しません。他にも「おっしゃりました通り」「おっしゃります通り」なども間違いとなります。

 

4.繰り返して何度も使わない

「おっしゃる通り」は何度も繰り返して使わない方が良いです。かえってマイナスの印象になることもあります。「おっしゃる通り」は相手への賛同を表す言葉なので、言われて嫌な気持ちがするとは考えられないかもしれません。

 

しかし、会話の途中で何度も「おっしゃる通り」が出てくると、「自分の機嫌を取ろうとしているのではないか」「よく考えずに答えているのではないか」「相手に合わせているだけではないか」と疑われることもあります。自分が本当に共感した場面で「おっしゃる通り」を使うようにしましょう。

 

5.おっしゃるは漢字で書いた方が良い?

会話でよく耳にする「おっしゃる」ですが、漢字で書くと「仰る」となります。漢字で書くと、敬う、崇めるという意味を持つ「仰」となるため、少し堅苦しく感じられるかもしれません。よってメールや手紙などではひらがなで「おっしゃる」とする方が好ましいでしょう。

 

おっしゃる通りと同じ意味で敬語ではない表現

ここで、おっしゃられる(おっしゃる通り)と同じ意味でも敬語ではない表現について紹介します。目上の人には使わないよう注意が必要です。

 

・そうです、その通りです、言う通りです、そう思います、同じ考えです

 

一見丁寧に聞こえるかもしれませんが、「です・ます」を含んだ丁寧語にすぎません。そのため、上司や取引先の方や目上の人、ビジネスなどで使うのはNGです。



おっしゃられる(おっしゃる通り)の言い換え表現

次に、おっしゃられる(おっしゃる通り)の類語や言い換え表現について紹介します。言い換え表現と言っても、言葉の種類によって、ニュアンスが違ったり、話す相手によって使い分けなければならないことがあるため、それぞれの言い換え表現の違いをしっかりと理解しましょう。

 

1.ご認識の通り

「ご認識の通り」は、「あなたが認識している通り」という意味になります。認識とは、「知っている、そのように理解している」という意味があります。

 

「おっしゃられる通り(おっしゃる通り)」と「ご認識の通り」の違いは、相手が知っていることを言葉にするかしないかです。相手が知っていることを言葉にした場合は「おっしゃる通り」、言葉にしなくても知っていると思われる時は「ご認識の通り」を使うのが一般的です。

 

 2.左様でございます

「左様(さよう)でございます」は「そうです・その通りです」という意味です。目上の人(上司や顧客)に対して「左様でございます」と使うことが多いです。

 

同意や納得の言葉として使うことが多く、日常的に肯定するときに使用するため、頻繁に使われる言葉となります。

 

3.仰せの通り

相手の言うことに賛同する際に使う言葉であり、「あなた様の言う通りに」という意味です。ただし、「仰せの通り」は「おっしゃる」よりもさらに敬意をこめた「言う」の最上級の尊敬語であるため、日常生活ではほとんど使うことがないと思います。相手が相当偉い方に限定された言葉です。

 

4.ご推察の通り

「ご推察の通り」とは「あなたが見当をつけている通り」という意味です。「ご推察の通り」は相手が考えている通りと内面でつけている見当について使われることが多いです。

 

5.ご明察の通り

「ご明察の通り」は「あなたが見抜いている通り」という意味です。「明察」は「推察」よりも確かな見当を意味します。相手の発言や見当が明確であるときに使用します。「ご明察の通り」には、その物事を見抜いた相手への称賛の意味も含まれます

 

6.その通りでございます

「その通りでございます」は「その通り、まさにそうです」という意味です。相手を強く肯定したい時に使います。「左様でございます」よりも肯定が強い時に使えます。「その通りでございます」を使うのは、自分が強くそのことをアピールしたいと思っている場面で使うことが多いと思います。

 

7.ごもっともです

「ごもっともです」は相手が言ったことに対し「あなたがそのように言うのは当然なことでしょう」「当然、当たりまえ」という意味で使うことが多い言葉です。「ごもっともです」は「おっしゃる通り」と同じで相手の言葉を全面的に肯定します。

 

8.ご指摘の通り

「ご指摘の通り」とは「あなたの指摘通り」という意味です。「指摘」は、意見よりも鋭い表現となっており、聞き手にとっては耳の痛いことを指します。「おっしゃる通り」には良いことも悪いことも含まれていますが、「ご指摘の通り」に良いことはほとんどの場合含まれないでしょう。



終わりに

今回は「おっしゃられる」について紹介していきました。「おっしゃられる」はよく使われるものの、実は尊敬語として二重敬語であるため、できれば「おっしゃる通り」や「仰せの通り」と換えた方が良いことも分かりました。

 

ビジネスシーンでは他にもさまざまな敬語表現があります。普段何気なく聞き流していることや当たり前のように使っている言葉の中には、実は間違った使い方をしていることもあるかもしれません。

 

就活やビジネスなど大切な場で、間違った言葉を使ってしまわないよう、今から少しずつ言葉の使い方を見直してみても良いでしょう。就活の際、応募企業に電話をするとき、訪問するとき、面接をするときなどに困ることがないよう、事前にしっかりと敬語や話し方についてのマナーを身につけておくことが必要です。

 

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