【面接対策】「自分を色に例えると?」の対処方法を徹底解説
2024年9月1日更新
はじめに
就活の面接では、一般的に自己紹介・志望動機・学生時代に頑張ったことなどを聞かれることが多いものです。
しかし、ときには意表を突かれた質問をされることもあります。
そのひとつが「自分を色に例えると?」という質問です。
面接対策をしてきたという人でも、このような質問をされると頭の中が真っ白になってしまうかもしれません。
また、正しい回答がないのも「自分を色に例えると?」の特徴です。
この記事では、「自分を色に例えると?」という質問をする企業側の真意や回答のポイント、色別の具体的な回答例を徹底解説します。
これから面接を控えている人は、この記事を最後まで読んで「自分を色に例えると?」の質問に的確に答えられるように準備しておきましょう。
- 「自分を色に例えると?」の質問の意図を知りたい
- 「自分を色に例えると?」への的確な回答テクニックを知りたい
- そもそも自分が何色なのか知りたい
そのほか、面接に関しての記事をまとめていますので、ぜひご覧ください。
なぜ面接で「自分を色に例えると?」という質問をするのか
面接では、自分を何かに例えた質問をされることがあります。
例えば「動物」「果物」「道具」などで、「自分を色に例えると?」という質問もそのひとつです。
では、なぜこのような質問をするのでしょう。
質問の裏に隠された意図を把握していないと薄っぺらな回答となり、面接官の印象に残らない可能性もあります。
その意図をみていきましょう。
質問の意図を正確に解釈して答えられるか確認するため
「自分を色に例えると?」という質問は、日常会話でもあまり登場しません。
多くの就学生にとって、初体験の質問になるかもしれません。
経験値がないため、質問の意図を正確に解釈して適切に回答するためには非常にハードルが高い質問といえるでしょう。
社会人になると、さまざまな企業や立場の人とコミュニケーションを取る機会が増えます。
その際、相手の真意をコミュニケーションの中で汲み取ることは非常に重要です。
また、自分の認識を自分の言葉で話すことで、相手との認識をすり合わせることも求められます。
学生時代にこの能力がなかったとしても、能力の素養を確認するために、このような質問が活用されるのです。
思考の柔軟性を確認するため
「自分を色に例えると?」という突拍子もない質問に対して、すぐに回答できるか柔軟性と対応力がチェックされています。
事前に準備ができる質問ではなく、また正しい答えのない質問のため、発想力が必要になってきます。
日頃から自己分析を行い、多くの人と接してきた人なら、このような質問に対しても柔軟に答えられるでしょう。
ただし、発想力をアピールしようとして奇をてらった色を選ぶのはNGです。
すぐにイメージできない色を選ぶと、逆にわかりにくくなりマイナスイメージになってしまいます。
人柄を知るため
色は心理学でもよく使われているように、イメージというものがあります。
例えば暖色系のイメージは「温和」「やさしさ」、寒色系のイメージは「冷静」「誠実」といったところでしょうか。
「自分を色に例えると?」という質問は、色の持つイメージから自分をどのような色として捉えているかを知るためには、非常に分かりやすい視点だといえるでしょう。
また、多くの就学生は面接対策をしており、一般的な質問に対しては「いかに自分を魅力的に表現できるか」を十分研究しています。
しかし「自分を色に例えると?」といった珍しい質問に対しては、意表を突かれて「素顔」が垣間見られることがあります。
自己PRやガクチカだけではわからない「素顔」を知りたいと考えています。
そのため、あえて違う角度からの質問をしていると考えてよいでしょう。
論理的に話ができるか確認するため
あらかじめ準備されていない質問に対して、すぐに論理的に話ができるかを確認しています。
予期していない質問に対して論理的に回答するのは非常に難易度が高いといえます。
しかし、ビジネスでは常に予期せぬ問題や顧客からの質問に対応しなければなりません。
そのため、すぐに論理的で明確に伝える能力が求められています。
その他にも想定外の質問をピックアップした以下のサイトも参考にしてみてください。
「自分を色に例えると」と聞かれたら?7つの回答ポイント
面接で、なぜ「自分を色に例えると?」という質問をするのかを理解したところで、実際に回答する際のポイントを見ていきましょう。
①結論から先に伝える
最も大切なことは、結論から先に伝えることです。
具体的には、「私を色に例えると〇〇色です。なぜなら~」といった形で、必ず最初に自分に見立てた色を伝えるようにしましょう。
予測していない質問であるほどに、つい理由を話しながら結論を考えたくなってしまいます。
前置きが長くなると「いったい何が言いたいのか」と論点がぼやけてしまいます。
まずは端的に結論となる色を伝え、その後で理由を話していきましょう。
万が一自分自身を表す色が瞬時に思い浮かばない場合は、「少々お時間をください」「少し考えさせてください」など、考える時間が欲しい旨を伝えることが大切です。
考えることは決して悪いことではありません。
相手とコミュニケーションを取る意識を忘れずに、沈黙が発生する際は事前申告をすることが大切です。
②説得力のある根拠を盛り込む
続いて大切なのは、説得力のある根拠を伝えることです。
ここで言う説得力のある根拠とは、「なぜ自分のことをその色だと判断したのか」ということをきちんと言語化することを指します。
日頃から一緒に過ごしている家族や友人であれば、あなたが自分に見立てた色に対して納得してくれるかもしれません。
しかし面接の場で初めて対峙する面接官は、あなたのことを何も知りません。
自分が選択した色に対して持っている自分のイメージを言語化し、なぜその色に自分が合っていると思ったのかを端的に説明することが大切です。
「これは説得力のある根拠になるのか?」ということを考える際は、「初めて会った相手でもこの理由で納得してくれるか?」ということを考えるのが良いでしょう。
③第三者の目線を盛り込む
「なぜその色を自分に見立てたのか」の根拠をより説得力があるものにしたい場合、第三者の目線を入れるのがおすすめです。
「友人にこのように言われることが多い」「バイト先ではよくこのように言われる」など、第三者からよく言われることなどを盛り込むと、話の内容に説得力が増します。
④長所と色をリンクさせる
「自分を色に例えると?」の質問に対する回答として、自己PRなどで伝えた長所と色をリンクさせて一貫性を持たせましょう。
ここであまりにも乖離してしまうと「一貫性がない」「嘘をついている」と判断されてしまう可能性があります。
⑤企業が求める人物像も考慮して色を選ぶ
「自分を色に例えると?」の質問に対する色選びでは、自分の個性を表現する色を選ぶことも大切ですが、企業が求める人物像を考慮することも重要です。
企業が大切にしている価値観や社風に合った色を選ぶことによって、マッチング度をアピールすることができます。
例えば「情熱をもって仕事に向き合う姿勢」を重視しているならポジティブなイメージの「赤」や「黄」を選ぶとよいかもしれません。
また、企業が求めている人材についてもしっかりとリサーチをして色を決めます。
リーダーシップのある人材を求めている場合、「白」や淡い色系ではイメージと合わないと判断されるかもしれません。
⑥自分のキャラクターが出るように工夫する
「自分を色に例えると?」という質問は、自分自身の強みを前面に押し出すチャンスです。
そのため、自分のキャラクターや長所を存分にアピールできる内容にするのがおすすめです。
なかでもキャラクターは、面接の場においては見せにくい部分だといえます。
だからこそ積極的にアピールすることができれば、より効果的に自分自身の魅力が伝わるでしょう。
「とにかく明るい」「クール」など、キャラクター自体は何でも構いません。
ぜひ「素の自分」が伝わるような内容にしてみてはいかがでしょうか。
⑦「自分を色に例える」と「自分が好きな色」とは違う
自分を色に例えることを「好きな色」と勘違いする人がいます。
例えば、「私を色に例えると青色です。ファッションやアクセサリーなども青色系が多く、青を身に付けることで気持ちが落ち着くからです」と答えたとしましょう。
これでは「青色が好きな理由」となってしまい、質問の趣旨から大きく離れてしまいます。
企業は好きな色を知りたいわけではありません。
面接者の人柄や思考プロセス、社風や職種へのマッチング度を知りたいのです。
色別にチェック!「自分を色に例えると」の回答例
ここまで、「自分を色に例えると?」という質問に回答する際のポイントをお伝えしてきました。
最後に、ここまで紹介してきたポイントを押さえた回答例をご紹介します。
色別にご紹介するので、ぜひ自分に近い色を見つけてみてください。
赤色
私を色に例えると赤色です。
なぜなら、何事にも情熱的に取り組むところが自分の長所だと思っているからです。
私は、一瞬でも自分が関わったことは責任を持って最後まで取り組むとことを自分のモットーとしています。
何事もただ取り組むのではなく、自分自身の経験として昇華するために、常に全力を注ぐことを意識しています。
【ポイント】
赤色は「情熱」や「負けず嫌い」、「みなぎる闘志」などをアピールすることができます。
また、ヒーロー戦隊では中心的な役割を担うことが多いことから、そのようなイメージで話すのも良いでしょう。
青色
私は、自分を色に例えると青色だと思っています。
なぜなら、周囲からよく冷静だねと言われることが多く、自分でもそのように感じることが多いためです。
私自身は常に冷静でいるという意識はなく、目の前のことに対するあらゆるリスクを見つけ出した上で行動したいと思っています。
そのため、物事を観察していることが多いです。
そのような印象から、周囲からはよく冷静だと言われると感じています。
【ポイント】
青色は「冷静さ」や「落ち着き」「爽やかさ」などをアピールすることができます。
頭脳明晰、冷静沈着といったイメージがあることから、そのようなイメージに適している場合におすすめの色です。
ただし、話し方一つで「本当に青色のイメージが当てはまるのか…?」と思われてしまうかもしれません。
青を選ぶ際は、論理的に話すことが大切です。
黄色
私を色に例えると、黄色です。
なぜなら周囲から、とにかく明るく前向きだと言ってもらうことが多いからです。
私はこれまで、高校、大学と地元ではない土地へ進学しました。
そのため友人が0人というスタートから、学生生活を送っていました。
そんな中で、友人をつくるためにはまず自分自身が明るくあることが重要だと気付き、意識して明るく、前向きな発言をするよう努めています。
その結果、周囲の人にも明るい、前向きと言っていただける機会が増えました。
【ポイント】
黄色は「明るさ」や「元気さ」、「前向きな気持ち」などをアピールすることができます。
ビタミンカラーと呼ばれる色ということもあり、明るい印象を持つ人が多いようです。
そのため、自分自身がよく明るく見られるという人におすすめの色です。
緑色
私を色に例えると、緑色です。
なぜなら、私は集団の中でリーダーシップをとるなど決して目立つ存在ではないからです。
しかし、周りの動きを見ながらフォローすることに長けていると思います。
また、人間関係のトラブルもほとんどなく、周囲の人からは一緒にいると穏やかな気持ちになれると言われます。
【ポイント】
緑色は植物を連想させる色です。
自然の豊かさや生命力、安らぎなどを感じさせます。
緑には「謙虚さ」や「癒し」をイメージする人が多いようです。
白色
私を色に例えると白色です。
なぜなら、どのような環境にもさっと溶け込み、周囲をサポートすることが得意だからです。
私は自分自身が前に出るよりも、サポートが得意だという自負があります。
これまで高校では生徒会副会長を、大学ではサークルの副部長を務めてきました。
どのような環境においても、周囲の人を通じて自分の価値を最大化できるという点で、私を色に例えると白色だと思います。
【ポイント】
「自分を色に例えると?」という質問を就活でされた際には、真っ先に「白色」を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
確かに、「社会人になって何色にも染まれる白色」など、言い回しをしやすいのは事実です。
一方でありきたりな表現になってしまい、キャラクターが伝わらないという側面があるため、オリジナリティを加えて伝えることが大切です。
黒色
私を色に例えると黒色です。
黒は何色とも染まることのない色ですが、どの色と組み合わせてもバランスを整える効果があります。
私も周囲からは「芯が強い人」「自分の意見をしっかり持った人」というイメージを持たれているようです。
しかし、学園祭など周囲との協調が必要な場面では、自分の立ち位置をしっかりと把握し、積極的に運営にかかわることができました。
このようなことから、私を色に例えるなら黒色が当てはまると思います。
【ポイント】
黒は何色にも負けない「芯の強さ」や「強い個性」をイメージします。
その一方で「我が強い」「根暗」というマイナスイメージも付きまといます。
黒は、どの色と組み合わせても引き締める役割があり、バランスを取りやすいという点を強調してみましょう。
紫色
私を色に例えると紫色です。
なぜなら2色から成り立つ紫は2面性を持っていると思うからです。
仕事では一生懸命に向き合うという情熱と同時に、冷静さも大切にしています。
アルバイトではリーダー的な存在として他のメンバーを鼓舞しながら、業務に取り組みました。
一方で、売上向上のため店長や本部の方々との会議にも参加させていただき、前年比1.5倍まで売り上げを伸ばした経験もあります。
情熱と冷静さを兼ね備えてた自分自身の性格を考え、私を色に例えるなら紫色が当てはまると思います。
【ポイント】
もともと高貴で貴重な色とされてきた紫は「大人っぽい」「セクシー」「神秘的」といったイメージが持たれやすくなります。
また、赤と青の2色が混じりあった紫は、場面ごとに現れる色も違ってくるのかもしれません。
オレンジ
私を色に例えるとオレンジ色です。
私は大学でのボランティア活動で、地域の高齢者施設のサポートを行っています。
初めは、利用者の方々とのコミュニケーションに悩みました。
しかし、持ち前の笑顔で前向きに努力を続けた結果、「あなたの笑顔を見ると元気になる」と言ってもらえました。
この時の喜びは、今でも忘れません。私の元気が周りにも良い影響を与えることを教えてくれました。
このような経験から、自分の色はオレンジ色が当てはまると思います。
【ポイント】
オレンジの持つイメージは「暖かさ」「明るさ」「活発さ」「かわいらしさ」です。
明るく前向き、誰にでも好かれる存在だということをアピールするとよいでしょう。
さいごに
「自分を色に例えると?」という質問の目的には、企業側のさまざまなチェック事項があることがわかりました。
「自分を色に例えると?」の回答に正解はありません。
何色を選ぶのかは問題ではなく、なぜその色を選んだかが回答のポイントとなります。
色を選んだ根拠をブレることなく論理的に説明するためには「自己分析」を深掘りすることが大切です。
終始一貫した自分自身を見つけることで、どのような質問に対しても臨機応変に答えることができるでしょう。