
自己PRに「聞き上手」は有効?アピールするポイントを解説
2023年1月9日更新
はじめに
就活では、自己PRをするシーンが多々あります。
自分の中でPRポイントが明確になっている人だけではなく、何をPRするべきかまだ悩んでいる人も多いでしょう。
そんな中で、「聞き上手」であることをPRポイントにしようと考えている人はいませんか?
しかし一方で、本当にこのPRポイントで良いのかと悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
「聞き上手はPRポイントになる?」
「もっと別なPRポイントの方が良いのではないか…」
本記事では、このような疑問にお答えするべく、そもそも「聞き上手」であることが自己PRとして成立するのかということや、実際にアピールする際のポイントなどを詳しくご紹介します。
自己PRに「聞き上手」を活用しようとしている人はもちろん、自己PRにおけるポイントを知りたいという方も、ぜひ最後までお読みくださいね。
もくじ
「聞き上手」はPRポイントとして有効
ただし、良い印象を持ってもらうためには伝え方に工夫が必要です。
なぜなら「聞き上手」は、主観で判断できるものではないためです。
自分自身が聞き上手だと思っていても、話し相手がそう思っていなければ長所として成立していません。そのため、自己PRとしてピックアップするにはやや危険ではあります。
そのため、伝える際には正しくポイントを押さえることで、マイナスな印象を持たれないようにする工夫が必要です。
人事がアピールポイントを確認する理由
では、「聞き上手」を伝える際の工夫を知る前に、人事はなぜ就活で本人にアピールポイントを確認するのか、その理由を見ていきましょう。
①自分の強みをどのように認識しているのか確認したい
②客観的に自分を見ることができているか確認したい
③仕事にも活かせそうな強みであるかを確認したい
今回は、代表的な3つのポイントをご紹介します。
①自分の強みをどのように認識しているのか確認したい
まず、自己認識としてどのような強みを認識しているのかを確認することを目的としています。
自分で認識している強みは、他者から見た強みと共通しているとは限りません。
場合によっては、本人が無自覚である他者から見た強みの方がより強い強みとなる可能性はあるものの、本人が自覚している強みであれば、いざという時に活用しやすいというメリットがあります。
そのため、自分自身の強みとして何を認識しているのかはもちろん、面接の場で聞くことで何を最も強いと認識しているのかを確認しているのです。
②客観的に自分を見ることができているか確認したい
自身の強みを捉えるためには、自分を客観的に見ることが必要になります。そのため、自己PRを通じて就活生の客観性を確認しているのです。
PRポイントとなる強みや長所は、周囲の人の意見であることや、周囲の人との比較の上で「強み」として認識していることが少なくありません。もしくは、自分の中で何があってもブレない芯のようなものでしょう。
客観性があれば、それが本当に「強み」と呼べるほどのものなのか確認できているはずです。そのため人事は、敢えて面接で自分のPRポイントを確認するのです。
③仕事にも活かせそうな強みであるかを確認したい
強みは、上手くいけば仕事にも活きるかもしれません。
学生時代の強みが仕事に活きる可能性は高くはありませんが、もし仕事でも活用できる強みであれば人事としても有難く、念のため確認しているという側面もあります。
もし仕事ではすぐに活用できなかったとしても、強みによっては今後十分に伸ばしていける可能性があります。そのため、どの部分に素養があるのかを確認しているとも言えます。
「聞き上手」をアピールする際のポイント
では、実際に「聞き上手」をアピールする際には、どのような点に注意するべきなのでしょうか。
①「聞き上手」をより具体化して伝える
②「聞き上手」をアピールする根拠を伝える
③面接でも「聞き上手」に繋がるアピールをする
ポイントとなる4点をご紹介します。
①「聞き上手」をより具体化して伝える
「聞き上手」と一言に言っても、様々な表現で具体化することができます。
そのため、自分なりの表現で「聞き上手」を言語化する必要があるでしょう。
相手が話しやすいように、適度に相槌を入れることができることを「聞き上手」という人や、相手が話している内容の本質を瞬時に掴むことができることを「聞き上手」という人がいるかもしれません。
何を「聞き上手」とするかという正解はないため、自分なりの適切な言い換えを見つけると良いでしょう。
②「聞き上手」をアピールする根拠を伝える
冒頭でもご紹介したように、「聞き上手」は主観的な判断だけでは根拠が不足していると言えます。「話し上手」であれば、自分の主観で判断することができますが、「聞き上手」は話を聞いている相手の判断に拠るところが大きいためです。
そのため、なぜ自分を「聞き上手」だとしているのか、必ず根拠を伝えましょう。
理想的には、「第三者からそのように言われることが多い」といった内容が最も説得力があります。もしくは直接的な「聞き上手」という表現ではなくても、「話し相手に話していて気持ちいいと言われる」「共感力が高いと言われる」など、別な表現でも良いでしょう。
自分が相手から「聞き上手」と言われた際に、どのような理由であれば納得できるのかを考えてみてくださいね。
③面接でも「聞き上手」に繋がるアピールをする
「聞き上手」というPRポイントは、面接の場で面接官にすぐにでも伝えることができる内容です。言い換えれば、面接の場で「聞き上手」だと判断されなければ、説得力がない自己PRとして処理されてしまう可能性があるため注意が必要です。
面接は、就活生が話す場面の方が多いですが、面接官の話を聞くシーンは何度もあるでしょう。その際に、しっかりと「聞き上手」をアピールする自信が無ければ、敢えてPRポイントとするのを避けるという選択肢もあるでしょう。
また、集団面接の場合は他の就活生が話している時の姿勢などから、積極的に「聞き上手」をアピールできる可能性があります。面接のシチュエーションに応じて、「本当に聞き上手をポイントにして良いのか?」を考えてみるのがおすすめです。
「聞き上手」が与える印象
ここまで、「聞き上手」をアピールするためのポイントをご紹介してきました。
では、改めて人事は「聞き上手」からどのような印象を受けるのか見ていきましょう。
①スムーズにコミュニケーションが取れる
②協調性がある
③共感力が高い
④相手の話を上手く引き出すことができる
今回は4点ご紹介します。
①スムーズにコミュニケーションが取れる
「聞き上手」はコミュニケーション能力の一部であることから、「聞き上手」すなわち「スムーズにコミュニケーションを取ることができる人」という印象を与えることができます。
「コミュニケーション」と聞くと、つい話す能力を思い浮かべがちですが、聞く能力も立派なコミュニケーション能力です。
そのため、誰とでもスムーズにコミュニケーションを取ることができるという印象を与えることができます。
②協調性がある
「聞き上手」な人は、協調性が高く集団生活を上手く行っていける印象を与えることができます。
仕事を進める上では、自分の意見を主張することが求められるシーンは多々ありますが、同様に周囲との連携を取っていくことが求められるシーンも多々あります。そのため、「協調性」も立派なアピールポイントになるのです。
また「協調性」が少し派生して、「議論の中で最も最適な意見を抽出できる」と言い換えることができるかもしれません。議論における最善策の抽出が得意な人は、「聞き上手」をPRポイントにするのが良いかもしれません。
③共感力が高い
「聞き上手」という印象から、「相手への共感力の高さ」を印象付けることができます。
「共感力が高い」ということは、相手の話に同調するというだけではなく、相手が話しやすいようにその場の空気をつくることができると言えます。
共感力が高いことで、ビジネスにおいてもクライアントや取引先との折衝をスムーズに行うことができるでしょう。
④相手の話を上手く引き出すことができる
「聞き上手」を言い換えると、「相手に話してもらうことが上手」と言い換えることができます。そのため、人事から見ると「聞き上手」すなわち「話させ上手」であることは少なくありません。
このような印象付けは、自分自身が話すことを得意としていると考える場合ではなく、話すことが苦手という自負がある人におすすめです。
「聞き上手」を自己PRに活用する例
ここまで、「聞き上手」をアピールするための様々なポイントをご紹介してきました。
では、具体的にはどのように伝えるのが良いのか、具体的な例を見ていきましょう。
例①:「聞き上手」を言い換えた例を入れる
まずご紹介するのは、「聞き上手」を自分なりの言葉で言い換えた例です。
自分なりに「聞き上手」を具体化することで、面接官に伝わりやすい自己PRができます。
どのような言い換えにするのかは、先の「聞き上手が与える印象」を参考にしてくださいね。
今回ご紹介する例では、「相手の話を上手く引き出すことができる」ことを例としてご紹介します。
<例>
「私のアピールポイントは、聞き上手であることです。私が言う聞き上手とは、相手の話を上手く引き出すことができることを指しています。
このように思うようになったきっかけとして、就活を開始する頃に、友人たちと自己分析を行ったという出来事があります。その中で私は、友人から話を引き出すのがうまいと言ってもらうことが多々ありました。
思い返すと、幼少期より両親にまずは相手の話をよく聞いてから自分の意見を伝えなさい、という教えを受けていました。そのため、相手の話を聞くということに意識を向けやすかったのだと思います」
このように、具体的な言い換えはもちろん、根拠や「聞き上手」を会得したきっかけを食わることで、説得力を持ったアピールになります。
例②:入社後の活かし方を伝える
続いて、入社後に「聞き上手」を活用することに重点を置いた例をご紹介します。
「聞き上手」は、様々な自己PRの中でも社会人として活用しやすい強みです。そのため、社会人としてどのように活用していくのかを積極的に伝えることで、面接官に対して強いアピールになるでしょう。
<例>
「私は、聞き上手であることを強みとして挙げたいと思います。
これまで、友人やアルバイト先などから、コミュニケーション能力が高いと言われることが多々ありました。しかし、私は自分の意見を自分の言葉で伝えることが得意ではなく、なぜそのように言っていただけるのかを考えたところ、話すことではなく聞くことに重点を置いているからだと気付きました。
自分の得意なことである相手の話をじっくり聞くという点は、仕事でも活かせるはずです。加えて自分の意見を主張していく力を身に着け、社会人として活躍していきたいです」
入社後にどのように「聞き上手」を活用していくかという具体例があることで、ただ「聞き上手」であるだけでなく、向上心なども垣間見せることが可能です。
伝え方を工夫して「聞き上手」をポジティブに伝えよう!
本記事ではそもそも「聞き上手」であることが自己PRとして成立するのかということや、実際にアピールする際のポイントなどを詳しくご紹介してきました。
「聞き上手はPRポイントになる?」「もっと別なPRポイントの方が良いのではないか…」といった疑問や不安は解消できたでしょうか?
「聞き上手」は、伝え方にバリエーションがあるPRポイントです。そのため、自分に適した具体的な言い換えを見つけて、ポジティブな内容として伝えるのがおすすめです。
何より、自分自身が強みだと心の底から思えていれば、面接官のいかなる質問にも柔軟に対応できるはずです。「聞き上手」をPRポイントとして活用する際は、自分の強みとして自信がある場合に活用できると良いでしょう。