【就活とバイトの二刀流は可能?】志望別のバイトを辞めるタイミングや辞め方のコツも解説
2022年7月29日更新
はじめに
就活でバイトはいつ辞めるべきか?
「就活でバイトを辞めるタイミングを知りたい」
「みんな、どのタイミングでバイトを辞めてるのだろう?」
「辞めたくても、お金がないし…」
など、アルバイトをいつ辞めたほうがいいのか悩みどころですよね。
また、就活用の軍資金がないと辞めるのも躊躇するはずです。
結論からいうと、その人の置かれた状況によりバイトを辞めるタイミングは異なります。
本記事では、就活日程から逆算した志望別の辞めるタイミングや辞め方のコツを解説していきます。
その前に、今のバイトを継続したほうがいいケースもありますので、それがどんなパターンなのか見ていきましょう。
1.バイトを続けたほうがいいケース
1つあるいは複合的に下記の条件が当てはまる場合は、バイトを続けたほうが無難です。
①貯金で生計と就活資金をまかなえない
➁バイト先がスケジュールを融通してくれる
➂気分転換ができる
➃成長実感がある
1つずつ解説していきましょう。
①貯金で生計と就活資金をまかなえない
あなたがバイト先に入職した目的は「お金を稼ぐため」だと思います。
もちろん、第二義的に「社会経験を積みたい」とか、「視野を広げたい」といった目的もあるかもしれませんが、ボランティアでない限り、第一義的な目的は「お金」です。
そして、バイトを辞めると途端に「生活できない」とか、「就活のための旅費がない」など金銭的な問題で悩むようであれば、就活に支障がない前提でバイトを続けたほうがいいでしょう。
今までの生活で月にいくらぐらいの生活費が必要なのかは算段が付くと思いますが、就活の場合、思いもよらない出費がかさむ場合があります。
ここで就活費用をザックリとつかんでおいたほうがいいので、株式会社ディスコの「学生モニター調査(2020年)」のデータを確認しておきましょう。
この調査では卒業年度別に就活費用の総額が示されています。
卒業年度 | 就活費用総額 |
2017年卒 | 13万8,763円 |
2018年卒 | 14万3,943円 |
2019年卒 | 13万5,881円 |
2020年卒 | 13万6,867円 |
2021年卒 | 9万7,535円 |
出典:キャリタス就活 2021 学生モニター調査結果(2020 年 10 月発行)
特筆すべきは、2021年卒の就活費用総額が前年に比べて、ガクッと下がっている点です。
同調査の2021年卒と2020年卒の就活費用の内訳を見てもらうとわかりますが、新型コロナウイルスの影響で2021年卒からオンラインを使った説明会や選考に切り替わり、特に移動費を中心とした就活費用が極端に下がっているのが見てとれます。
就活費用の内訳 | 2021年卒(a) | 2020年卒(b) | 差額(a-b) |
リクルートスーツ代 | 2万9,645円 | 3万6,375円 | ▲6,730円 |
交通費 | 3万6,128円 | 6万2,407円 | ▲2万6,279円 |
宿泊費 | 7,804円 | 1万1,663円 | ▲3,859円 |
資料費 | 5,023円 | 6,734円 | ▲1,711円 |
備品代 | 9,728円 | 8,848円 | 880円 |
有料講座受講費 | 6,524円 | 7,117円 | ▲593円 |
その他諸経費 | 2,683円 | 3,724円 | ▲1,041円 |
合 計 | 9万7,535円 | 13万6,868円 | ▲3,9333円 |
新型コロナ終息後もオンライン選考は主流になると予測できるため、10万円程度余剰資金を持っておけば、就活を乗り切れると考えられます。
逆を言えば、10万円の貯金があれば、金銭的にはバイトを辞めても何とかなるということですね。
②バイト先がスケジュールを融通してくれる
2番目のケースはたとえば、大手のチェーン店で比較的余裕のある人員を抱えていて、自分の都合に合わせてスケジュールを組み立てやすいバイト先の場合は続けても問題ないでしょう。
就活とバイトで摩擦が起きる最大のポイントは、スケジュール問題です。
要はバイトが入っている日の前日に突然、志望先の会社から「明日面接を行いたいのですが…」というメールが入ってきた場合に、スケジュールに融通の利かないバイト先であれば、どちらを優先させるべきか困りますよね。
逆にあなたの代わりが複数人いるバイト先ならシフトチェンジが可能なので、支障なく選考に臨めるというわけです。
③気分転換ができる
バイトが気分転換になっている人は就活に支障がなければ続けてもいいと思います。
バイト先で気心が知れた同僚がいたり、信頼できる上司がいる場合は返って、バイトで気分がまぎれるという人も少なからずいるはずです。
こと就活は慣れないことばかりで、プレッシャーや自尊心を傷つけられるなどメンタル面でかなりボロボロになる場合があります。
そんな時に家で悶々としていると、ダークサイドに没入してしまいます。
したがって、バイト先が人間関係良好で、気分転換になる場合は就活を乗り切るための清涼剤になるので続けたほうがいいでしょう。
④成長実感がある
なかにはバイト先で色んな知識が入手できたり、スキルが上がったり、対人影響力などの成長実感が著しく、続けたほうがこれから社会に出た時に必ず活きるといったバイトもあると思います。
そういう場合はお金に代えられない要素なので、上手にやり繰りできるのであれば、バイトを続けることをおすすめします。
逆にそういう快適な場所を離れて就活だけに心を奪われると、充実感が損なわれたり、張りがなくなったりで就活に支障がでる可能性も否めません。
「辞めるメリット < 辞めるデメリット」の場合は、バイトを続けたほうがいいでしょう。
2.バイトを辞めたほうがいいケース
次にバイトを辞めたほうがいいケースを見ていきましょう。
大きく3つあって、下記の1つあるいは複合的に当てはまる場合は辞めてもいいでしょう。
①シフトの融通が利かない
➁貯金に余裕がある
③気分転換する方法を持ち合わせている
1つずつ見ていきましょう。
①シフトの融通が利かない
まずはじめに、シフトの融通が利かないことが就活で最大のネックになります。
これさえクリアできれば、バイトと就活の両立が可能になるわけですからね。
就活は突然、「明日、最終面接なんでご来社ください」と前日にメールや面接中に告げられる場合があります。
そんなときに「いや、明日はバイトが入ってますんで、ちょっと」と言おうもんなら、「当社よりもバイト先のほうが大切なんだな」と勘繰られ、せっかくいい所まで行っていた選考がおジャンになります。
したがって、明日面接だというケースでも柔軟にシフトチェンジしてもらえるバイト先でなければ、バイト先にも迷惑をかけることになるので辞めたほうがいいです。
なかには、あなたがいま働いているバイト先がキチキチの人員体制であなたがいなければ店が回転しないケースや、長期間働いてきてバイト先との分厚い信頼関係があり、感情的に辞めずらい状況だってあると思います。
しかしながら、バイトが理由で就活が台無しになるのは本末転倒です。
バイト先に就職するならともなく、そうでなければ長い人生を決定づける大切な就職なので、思い切って辞めてください。
そこで温かく送り出してくれるお店が本当にあなたのことを大切にしてくれているバイト先です。
逆に、アレコレいうバイト先ならあなたのことを思っているのではなく、会社やお店のことを思っているだけの発言なので気にしないでください。
➁貯金に余裕がある
先ほどもお伝えしたとおり、バイトの第一義的な目的は「お金を稼ぐこと」です。
なので、生計費や就活資金をまかなえるだけの貯金があるのであれば、バイトを辞めてもいいでしょう。
もちろん、柔軟なシフトチェンジが可能で、充実していて、気分転換にもなるバイトで、就活に支障が出ないのであれば、続けても問題ありません。
最後はあなた自身がバイト以外に気分転換する何かを持っている場合は辞めてもいいでしょう。
やはり、就活は新しい刺激が多く、感情が揺さぶられたりする局面があり、どうしてもストレスが溜まります。
そんななか、部屋で1人で悶々としていると鬱積してきてメンタルがやられやすいです。
そんな時は就活から心理的に離れて、考えない時間をつくる場が必要なので、スポーツでも映画鑑賞でも、友達とのドライブでも何でもいいので、バイトがなくても心を平静に保てる趣味があるかを1度考えてみてください。
3.志望別の辞めるべきタイミング
それでは、志望別に辞めるべきタイミングをお伝えしていきます。
あなたがどの業界や会社を第1志望にするかで、バイトを辞める適切なタイミングが異なってきますので、そちらを見ていきましょう。
就活日程から逆算すると、バイトを辞めるタイミングは大きく4パターンあります。
①インターンで内定が決まる企業が第1志望の場合
➁外資系企業が第1志望の場合
➂経団連非加盟団体が第1志望の場合
➃経団連加盟企業が第1志望の場合
1つずつ解説していきましょう。
①インターンで内定が決まる企業が第1志望の場合
まずあなたの志望する会社がインターンでほぼ内定を決めてしまう場合のケースを見ていきましょう。
早い場合はサマーインターンで決着が付くケースもあります。
サマーインターンは8月を中心に7月〜9月に実施されます。
また、内定を見極めるインターンであれば、かなり長期のインターンが見込まれます。
こんな大事なインターンでバイトを掛け持ちしながらというのは、現実的に困難を極めます。
でなくても、インターンが始まる前の企業研究や自己分析、ES作成、面接練習などでやることは目白押しです。
少なくとも準備期間に3か月は要しますので、逆算すると2年生の3月がバイトを辞めるタイミングとなります。
➁外資系企業を第1志望にする場合
次に外資系企業を第1志望に就活を進めるケースです。
基本的に外資系企業は政府が指針を出している採用活動日程には無関係なので、例年早期の選考が行われています。
通常では大学3年生の11月〜12月には選考が開始されますので、3か月の準備期間を考慮すると、大学3年生の7月〜8月が辞めるタイミングとしては適していますね。
➂経団連非加盟団体が第1志望の場合
次に、経団連に加盟していない会社が第1志望のパターンです。
このような企業はお上のしがらみがないので、採用日程のルールに縛られず、ある程度自由に採用活動を行います。
通常であれば、経団連加盟企業よりも一足早く、大学4年生直前の年明け(1月)から選考を実施する企業が多く、このような企業を第1志望として受ける場合は準備期間を考慮して、大学3年生の10月~11月にバイトを辞めるのが無難です。
最後に経団連加盟企業が第1志望の場合です。
経団連に加盟している会社はおおよそ政府が指針を出している採用活動日程を遵守しますので、大学4年生直前の3月から会社説明会やESの提出がスタートし、5月あたりから選考を実施するのが慣行です。
したがって、大学4年生直前の2月にはバイトを辞めて準備にあたることをおすすめします。
4.バイトを辞める場合の伝え方
ここまで読んできて「それじゃ、バイトを辞めるしかないか」という結論に至った人は次を読んで欲しいのですが、バイトを辞めるなら辞めるで、辞める時期や伝え方などにポイントがあります。
最後に辞める①時期、➁タイミング、➂相手、➃手段、➄理由・伝え方のコツを紹介して、本記事を締めくくります。
まず退職する際のポイントの1つ目が退職する「時期」です。
あなたが退職することにより、バイト先は新たな人員を確保したり、退職手続きの準備を行う期間が必要となります。
しかも、1カ月間のシフトを組んでいる場合がほとんどなので、「今日来て明日辞める」という行為はご法度です。
また繁忙期に辞めるのは相手方に多大な迷惑をかけることになりますので、避けた方が無難です。
労働基準法上では14日前に退職を告知すればOKですが、早くて3カ月前、遅くても1カ月前までにはバイト先に伝えましょう。
なお、バイト先の就業規則で「退職する場合は〇カ月前」と規定されている場合がありますので、改めて確認しておきましょう。
➁タイミング
次に退職を切り出すタイミングですが、上司の仕事が比較的余裕のある時間帯を狙いましょう。
たとえば、忙しい時や仕事中いきなりは上司も対応に苦慮しますので、たとえば仕事が片手間になるタイミングなど比較的話しを聞いてもらいやすい時間帯をチョイスするのがベターです。
その時間帯がわからない場合は、「後でお話があります。都合のいいときに教えて下さい」と伝え、時間を確保してもらいましょう。
③相手
次は退職を伝える相手ですが、これは「直属の上司」です。
時々、「直属の上司」を飛び越えて店長だったり、そのバイト先のトップに直接退職を伝える人がいますが、「直属の上司」からすると余り気分の良いものではありませんね。
なので、基本は直属の上司として、あまりにも直属の上司と反りが合わないとか、普段から無視されているような状況であれば、トップに伝えるという非常手段をとりましょう。
➃手段
次に退職を伝える手段ですが、メールやSNSは絶対にやめましょう。
仕事のやりとりもLINEで行っているので、退職もばつが悪いためLINEで伝えるケースを散見しますが、それは失礼にあたります。
あなたの退職は職場や同僚にとって重要な案件であり、これまでお世話になった感謝も踏まえて必ず直接口頭で伝えるようにしましょう。
なかには、シフトの関係で直属の上司と接触する機会がない人もいると思いますが、その場合は電話で伝えることにしましょう。
➄理由・伝え方
バイトを退職する理由は「就活で忙しくなるから」で結構です。
別にウソをつく必要もありませんので、正直に就活が退職の理由と伝えれば、バイト先も理解してくれます。
「就職活動でシフトに入れなくなるので、◯月◯日にバイトを辞めさせていただきます」と真摯に伝えてください。
加えて、相手の気持ちを配慮して、「その日まで一生懸命がんばります」とか、「後任の教育は精一杯やらせて頂きます」というようなメッセージを申し添えることができれば、立つ鳥跡を濁さずで気持ちよく退職できますね。
以上、アルバイトの継続可否の判断基準や志望別の辞めるタイミング、辞め方のコツについて解説してきました。
就活とアルバイトの両立は就活生にとっては永遠のテーマですが、本記事があなたの就活の参考になれば幸いです。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。