【動画選考】人事にハマる自己PR動画作成6ステップ公開!
2024/9/6更新
はじめに
コロナ禍を機に採用選考のツールとして、一気に拡大した動画選考。
「マイナビの24年卒 学生就職モニター調査(6月の活動状況)」によると、就活でWEB選考(動画選考・WEB面接の総称)を受けた学生の割合は6~7割を超えます。
新型コロナウイルスの影響を受けたここ数年の就活に比べると若干WEB選考の割合が減少するものの、もはや学生にとってはこのWEB選考を攻略しない限り、次の選考に進めない現実的に直面する就活ハードルとなりました。
また特に「動画選考」はWEB面接に比べ実施する企業が少なく、情報もインターネット上で少ないです。
そのため、下記の悩みを感じる学生もいるのではないでしょうか。
- 企業を惹きつける動画の撮り方が分からない…
- そもそもなぜ企業は動画選考を導入するの?
- 選考に提出する動画をうまく撮るためのポイントを教えて!
この記事を読めば、こういった悩みや疑問はすべて解決できます!
- 自己PR動画の効果的な作成方法を学べる!
- 動画を撮るときの注意事項も把握でき、動画選考のことで悩まなくなる!
10分くらいでサクッと動画選考のコツをつかんで、ぜひ最初の関門をクリアーしてくださいね。
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動画選考とは?
動画選考とは、企業側から設けられた質問に対して回答する自分を録画し、その動画の内容で合否を決める選考を指します。
そのため文章で合否が判断されるエントリーシートと違って、「話し方・表情・動き」などでも企業にアピールできるメリットがありますね。
また動画のテーマは下記のような「自己PR」に関する内容が多いとされます。
- 自身が経験した最大の挫折と、挫折から得た学びを教えてください。
- 自身の最大のアピールポイントを教えてください。
- 30秒であなたの個性がよく伝わる動画を撮ってください。
「撮影方法」は企業から独自のアプリの利用を求められ、動画を撮り直せる回数が制限されるパターン、そして携帯に搭載されるカメラ機能を用いて何回でも撮り直せるパターンなど多岐にわたります。
また撮影場所は白い無地の壁が背景になる場所、服装はスーツが無難ですが、企業によって撮影時のルールは様々です。
中には撮影形式が自由な企業もあるため、「個性」をアピールしたい学生の中には晴れた日の公園で自身の好きな「野球」のユニホームを着て撮影するなど、ユニークさが全面に伝わる動画を作成するケースも。
「自分らしさ」を存分にアピールできる点が動画選考がもつ1つの特徴といえるでしょう。
新型コロナウイルスの感染拡大が起き、従来のように対面の面接ができなかった2021年卒の就活市場で導入が多く見られ、現在も大手総合商社・デベロッパーからベンチャー企業まで幅広い業界の採用で導入されています。
- 伊藤忠商事
- 三菱地所
- 野村不動産
- サンケイビル
- ミズノ など
動画選考の企業側のメリット4つ
新型コロナウイルスの登場により感染リスクを回避するために企業側が苦肉の策として導入した「WEB選考」ですが、対面選考に慣れ切っていた企業側にとって当初は物凄く違和感がありました。
しかしながら、いざ使ってみると「案外、使えるじゃん」に変わってきている現状があります。
筆者の見立てでは、新型コロナウイルスが終息してもWEB選考はなくならないと見ています。
なぜなら、感染リスクの排除以外に企業側が以下の4つのメリットに気付いてしまったからです。
- 採用活動の効率化
- 視覚・聴覚情報による審査精度アップ
- 地方学生の優秀層との接点
- 応募ハードルの押し下げ
メリットを知ることで企業側のWEB選考の意図が見えてきますので、1つずつ確認しておきましょう。
①採用活動の効率化
採用活動業務自体にかなりのボリュームがありますので、企業側にとっては業務の効率化が図れる点で大きなメリットになります。
たとえば、応募者が殺到する大企業では、1人1人を面接すると多大な負荷がかかります。
とはいえ、エントリーシートだけの活字情報では優秀人材をみすみす逃してしまうリスクも抱えます。
その両方を解決するツールが「動画選考」なんです。
動画選考であれば、業務の負荷をそこまでかけることなく、選考精度もかなり向上する点では一挙両得的な選考ツールとなるわけです。
➁視覚・聴覚情報が入る
1番目のメリットに関連しますが、やはり言語情報だけでは情報が少なすぎて判断を誤る場合があります。
メラビアンの法則でも言われているとおり、私たちが他人の第一印象を決定づける際に、話す内容である言語情報は7%、見た目などの視覚情報は55%、声の大きさやトーン、リズムなどの聴覚情報が38%動員されていると言われています。
つまり、エントリーシートだけではたった7%の言語情報をもとに合否の判断を行っているわけです。
この数字だけを見るとかなり危険ですよね。
ところが、視覚情報と聴覚情報も入手できる動画選考であれば、残りの93%の情報も手に入る点で精度がかなり高くなります。
これにより性格や人柄などの”人となり”をつかめることができますし、志望度の熱量も測れますので、人事にとっては鬼に金棒的な心強い選考ツールになるわけです。
➂地方学生の優秀層との接点
地方学生の優秀層と接点を持ちやすい点も会社側からすると見逃せないメリットですね。
地方となると当然物理的なハンディが出てくるわけです。
会社説明会や選考は、どうしても本社の拠点がある東京や大阪などの都市を中心に開催されます。
そうなると、移動距離だったり、時間の余裕度の問題だったりで、都心での選考をあきらめざるを得ない学生がどうしても一定数出てきてしまいます。
動画選考であれば、就活にかかる負担や費用を軽減できるので、今までなら断念していた企業に挑戦できるチャンスが広がるわけです。
企業側からすれば、今まで取りこぼしていた地方の優秀層を取り込める確率が高くなるので、より採用を有意義にする選考ツールだと言えます。
➃応募ハードルの押し下げ
最後のメリットはあまり言われていませんが、学生側からすると応募ハードルを下げるので企業側にとっては優秀層が入ってきやすいというメリットがあります。
もしあなただったら、Aパターンの選考フローの会社とBパターンの会社であれば、どちらを受けてみたいと思いますか?
- Aパターン:エントリーシート提出→1次選考→2次選考→最終面接
- Bパターン:エントリーシート提出&動画選考→1次選考→2次選考→最終面接
特に「話すのは得意だけど、文章はちょっと」という学生にとっては、Bパターンの選考フローを持っている会社を受けたいと思いますよね。
したがって、動画選考が加点要素となるルックスや話術に長けた学生が受けやすいので、会社側としては従来以上に応募者の裾野が広がるわけです。
「なるほど、そういうメリットが会社側にあるんですね。それでは早速、動画を作ろうと思うんですが、何かコツはありますか?」
次の章で順を追って解説していきましょう。
【実効性抜群!!】自己PR動画作成6ステップ
それでは、人事が釘付けになる自己PR動画を効率的に作成する方法をお伝えします。
ステップは全部で6つです。
- 【ステップ1】企業のリサーチ
- 【ステップ2】求める人物像に沿った自己PR文の作成
- 【ステップ3】キーワードを派生させて話す練習
- 【ステップ4】実践デモンストレーションを撮影
- 【ステップ5】セルフチェック&第3者のフィードバック
- 【ステップ6】本番の録画作成
この順番で作成すると、ハズすことのできない人事を惹きつける自己PR動画が自動的に完成します。
それでは各ステップを見ていきましょう。
【ステップ1】企業のリサーチ
まずはあなたが志望する会社の「求める人物像」をリサーチしてください。
リサーチ方法はその会社のホームページや採用募集サイト、OB/OG訪問、会社説明会などなんでもいいです。
できるだけ多くの情報を入手して、「こういう人材が欲しいんだな。逆に、こういう学生は採用したくないんだな」という確証をつかんでおくことが大切です。
リサーチしないで「えい!やー!」で作った独善的な自己PRは、固い確率でハズしますので、この工程だけは絶対にスキップしないようにして下さい。
企業分析については下記記事でも解説しているため、気になる学生は目を通してみてください!
【ステップ2】求める人物像に沿った自己PR文の作成
次のステップはステップ1でつかんだ「求める人物像」と「あなたの強み」をリンクさせるステップです。
ここが1番大切なステップです。
ここでうまくリンク付けできなければ、いくら弁舌さわやかに笑顔で話しても絶対に人事には響きません。
企業側がまったく求めてないことを「私はこんな人材です。こんなことも、あんなこともできます。」とアピールしても、相手が望むものと違う商品を押し付けられるセールスマンと同じで、嫌悪感を抱くだけなので絶対にやめましょう。
それよりも、相手の求める価値を知ったうえで「自分のどこが相手の求める価値と一致するのだろう?」と意識しながら符号させていくことがかなり重要になってきます。
【ステップ3】キーワードを派生させて話す練習
特に就活の初期段階だと、慣れていないのでどうしても作った文章を丸暗記しがちです。
丸暗記した内容を思い出しながら話すとどうなるかというと、どうしても感情が乗らず、表情も硬く、目線がキョロキョロと定まらない、熱量のない無味乾燥なスピーチに終始します。
そうならないためには丸暗記した内容を撮影するのは、ご法度です。
じゃ、どうすれば良いのか?
このようなことを避けるために、絶対にハズしてはならないキーワードだけを覚えて、このキーワードを起点に派生させて話す訓練を行ってください。
イメージとしては、脳の自然な働きを活用した思考表現であるマインドマップに似ていますので、マインドマップを使用すると利便性が高くなります。
このマインドマップにキーワードを入れ込んで関連付けながら話していくと、脳にムリなくスムーズで自然な話し方が手に入ります。
ぜひトライしてみてください。
【ステップ4】実践デモンストレーションを撮影
「よっしゃ!自己PR文もできた。さっそく、本番の撮影に入るとするか…」
この考え方はNGです。
最初から完璧に話せる人は、ほとんどいません。自転車に初めて乗るのと同じで、運動神経のいい人なら最初から乗れるかもしれませんが、ほとんどの場合は転倒して膝や顔面を擦りむきます。
練習を継続することで、徐々にプレゼンテーションスキルが上達しますので、何度も何度も練習してから撮影しましょう!
【ステップ5】セルフチェック&第3者のフィードバック
撮影が終了したら、まずは下記のチェックシートに基づき、セルフチェックを行いましょう。
撮影した動画をあなた自身の目で客観的にセルフチェックすることで、色々な欠点や盲点、改善すべき点に気付くことができますのでオススメです。
- 姿勢はピンと伸びているか?
- 表情は明るく、口角は上がっているか?
- 目線は適切か?
- 声は大きく、ハキハキしているか?
- 声のテンポやリズム、スピードは聞き心地がいいか?
- 結論から先に言っているか?
- 内容は簡潔に1つに絞っているか?
- 挨拶に始まり、挨拶で終わっているか?
- フリップや小道具を効果的に使っているか?
- 棒読み的な話し方になっていないか?
- 動画の人物にぜひ会ってみたいと思えるか?
これらの中でも自己PR動画で意外と忘れやすいのが「挨拶」です。
ついつい時間の尺に気を取られて、挨拶を忘れがちです。
最初の挨拶は、「はじめまして、上活大学の山田太郎です。私の強みは~」で結構です。
終わりの挨拶は、「以上です。最後までお聞き頂き、ありがとうございました。」というようにビジネスマナーとしては基本中の基本である挨拶を最初と最後にはさむことで、印象が良くなります。
セルフチェックが終わったら、今度は第3者にチェックしてもらいましょう。
できれば、採用面接の経験のある社会人にチェックしてもらうのが望ましいですが、いない場合はキャリアセンターや就活アドバイザーなどの採用の玄人に意見をもらってください。
素人の社会人に聞くと、訳のわからないアドバイスをする場合があるので、逆に危険です。
【ステップ6】本番の録画作成
ステップ5まで行けば、最後の本番録画です。
ステップ5までで出てきた改善点や修正すべき事項を踏まえた完全バージョンを撮るつもりで最終版を録画しましょう。
ただし、撮影のコツを知っている人と知らない人では動画のクオリティーに雲泥の差が出てきて、受け手の心証もかなり変わってきますので、次の章でそのティップスを紹介しますね。
自己PR動画をうまく撮影するコツ6つ
最後に自己PR動画をうまく撮影するコツを6つ紹介して本記事を締めくくります。
動画を見る人の視覚・聴覚を「快」の状態にする必須の撮影条件となりますので参考にしてくださいね。
- 誰にも邪魔されない静かな環境で撮影する
- 服装はスーツが無難
- 柔らかな自然光がベスト
- バック(背景)は白色
- 構図はバストショット or ミディアムショット
- カメラは横向きに固定して撮影
①誰にも邪魔されない静かな環境で撮影する
撮影する際は室内で撮るのが一般的です。
その際は雑音が入らないように注意しましょう。
エアコンの風や機械の大きな音などは、聞きとりにくくなってしまうため絶対に避けてください。
撮った動画を1度自分自身で確認し、大きな雑音が入っていた場合は撮り直しましょう。
➁服装はスーツが無難
普段からスーツを着用する機会の多い企業では、動画撮影時もスーツを着用しておきましょう。
特に銀行や証券、保険などの金融業や公務員、ホテルなどの企業では、スーツの着用率が高い傾向にあります。
このような企業に提出する際は服装の指定がない限り、スーツで撮影しておくとよいでしょう。
「私服で撮影してください」と指定されている場合は、面接の場にふさわしいオフィスカジュアルといわれるような服装で撮影してください。
私服勤務の多いベンチャー企業や広告業界、インターネット系企業、ゲーム業界などは私服での選考が多く、動画撮影においてもスーツで撮影する必要はない場合が多いです。
要は相手のドレスコードに合わせるという感覚が必要ですね。
➂柔らかな自然光がベスト
動画撮影には動画全体の明るさも重要です。
部屋全体が暗いと、その人自身の印象も暗いほうへ引っ張られてしまいます。
そのため撮影の時間帯は、自然光が入る昼間がおすすめです。夜間での撮影は暗く見えてしまう場合があるため、できる限り避けましょう。
もし、昼間の撮影や自然光を取り入れることが難しいようであれば、ライトを使用してもキレイに撮ることができます。
本格的な大きいライトではなく小さなライトでも、白い用紙をレフ板代わりにして光を当てれば、自然な明るさになります。
➃バック(背景)は白色
動画を撮るときの背景は白がおすすめです。
カーテンの見える位置やポスターなどを貼っている位置を背景にすると、面接官の注意がそちらに向かってしまい、あなたのせっかくのアピールが耳に入らなくなるので避けましょう。
もし部屋の中で白や明るいグレーを背景にできる場所がないときは、模造紙を3枚ほど用意して貼ったり、背景布をネットで入手して白い背景を演出しましょう。
➄構図はバストショット or ミディアムショット
カメラの構図は胸元まで映るバストショットか、腰あたりまで映るミディアムショットがおすすめです。
バストショットは表情をシッカリ見ることができるため、笑顔やルックスをアピールしたい人はこの構図を選択することをおすすめします。
ミディアムショットは腕の動きも入る構図のため、フリップや小道具などを使って撮影する場合に適しています。
⑥カメラは横向きに固定して撮影
撮影に使うカメラはビデオカメラやデジタルカメラで撮影しなくても、普段使っているスマホで充分キレイな画質と音声を撮ることができます。
スマホのカメラは縦向きでも横向きでも使うことができますが、自己PR動画では横向きで撮影しましょう。
縦向きだと頭から足まで写ってしまったり、顔だけアップになってしまったりするため、自己PR動画には不向きです。
また、不安定な位置での撮影や誰かにスマホを持ってもらって行う撮影は映像がぶれてしまう可能性が大きいため、三脚やスマホスタンドなどを使って撮影しましょう。
さいごに
今回は選考フローの1つ「動画選考」について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
記事の内容を簡単にまとめます。
- 動画選考とは、質問に対して回答する自分を録画し、動画の内容で合否を決める選考
- 採用の効率化、応募ハードルを下げるなどのメリットを企業側にもたらす
- 服装や背景に加え、自然光の具合やカメラの構図も重要
今回紹介したコツをつかめば、及第点の動画撮影が可能になりますので、1回でわからない人は何度も何度も振り返って、どんどん良いものに仕上げていってください。
また動画選考と同様に、新型コロナウイルスの感染リスク対策として導入された「WEB面接」については下記で紹介しているため、ぜひ確認してみてください!