【就活】マイナンバーは必要?持ってない場合の対処法も解説
2024/9/5更新
はじめに
内定をもらった会社の入社時に必要な書類として「マイナンバーカード(通知カード)」と記載されているのをみて、下記のように戸惑ったことはありませんか?
- 手続きが面倒くさいので、マイナンバーカードを作っていなかった。どうしよう(汗)
- そもそもマイナンバーのメリットがわからない
- マイナンバーの通知カードが見当たらないんだけど
結論から言うと、マイナンバーがあるかないかで就活に影響が出ることはありませんが、就職する際に困る場合があるため、本記事では以下の内容を解説します。
- 就職でマイナンバーが必要な理由
- もそも会社はマイナンバーを何に使うのか
- マイナンバーカードがない場合の対処法 など
10分くらいで就職時に必要なマイナンバーの知識がすべて入手できますので、最後までじっくりとお読みください。
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マイナンバーカードとは
マイナンバーカードとは、日本に住民票があるすべての国民に割り振られる「12桁」の番号が記載された日本のICカード身分証です。
正式名称は「個人番号カード」で、平成28年(2016年)から交付開始。
マインナンバーカードは本人の申請により交付され、個人番号を証明する書類や本人確認の際の公的な本人確認書類として利用でき、さまざまな行政サービスを受けることができるようになるICカードです。
交付手数料は無料(当面の間)で、表面には下記内容が記載されています。
- 氏名
- 住所
- 生年月日
- 性別
- 顔写真
- 電子証明書の有効期限の記載欄
- セキュリティコード
- サインパネル領域(券面の情報に修正が生じた場合、その新しい情報を記載する欄)
- 臓器提供意思表示欄
なぜ就職にマイナンバーが必要なのか?
それではまずあなたが就職するときにマイナンバーが必要になる理由を解説します。
あなたが入社すると、健康保険など社会保険の資格取得手続きや雇用保険の資格取得を含めて、会社が代行して手続きを行ってくれますが、その手続きに個人番号(マイナンバー)の記載が原則必須になってきます。
会社によっては入社時の必要書類として「個人番号(マイナンバー)のわかるもの」と就業規則に載せている場合もあります。
ちなみに個人番号(マイナンバー)が必要な書類は以下のとおりです。
これらを覚える必要はありません。
会社がすべて従業員に代わって手続きを代行してくれますので、会社の指示に従っておけば大丈夫です。
ここではこんな手続きのときにマイナンバーが必要なんだなと知っておくレベルで十分です。
- 源泉徴収票
- 支払調書
- 健康保険・厚生年金被保険者資格取得届
- 健康保険被扶養者(異動)届
- 雇用保険被保険者資格取得届
入社時にマイナンバーが手元にない場合の対処法
「それじゃ、入社時にマイナンバーカードが手元にない場合、どうしたらいいの?」
対処法としては2つありますので、安心してください。
1つ目は、通知カードと一緒に運転免許証や健康保険証などの身分証明書を併せて提出するパターンです。
2つ目のパターンが、住民票(住民票記載事項証明書)に身分証明書を併せて提出する方法です。
ただし、住民票を提出する場合、マイナンバーが記載されているものでないと意味がないので、入手する際に市町村の窓口に確認しましょう。
また、入社時に住所確認用に提出する住民票記載事項証明書にはマイナンバーが記載されていないものを提出することが通常ですので、マイナンバー確認用と2つ用意する必要があります。
なお、企業によっては「マイナンバーカード」の提出を推奨する会社もありますので、この機会にマイナンバーカードを取得しておくと、何かと便利です。
マイナンバーはいつ提出するの?
「ところで、マイナンバーって、企業側にいつ提出するんですか?」
まず内定が出たからといって、すぐにマイナンバーを出す必要はまったくありません。
逆に、マイナンバーは重要な個人情報なので、内定先から正式に指示があるまで安易に提供することは避けましょう。
特定個人情報保護委員会のガイドラインによると、内定者がマイナンバーを提供する時期は下記の通りです。
- 「内定者」が確実に雇用されることが予想される場合(正式な内定通知がなされ、入社に関する誓約書を提出した場合など
入社手続きの際に入社に関する誓約書と併せて、マイナンバーの提出を求める会社が大半です。
そのため内定をもらったものの入社するかわからない状態なら、正式に入社の意思が固まるまではマイナンバーの提供を行わないようにしましょう。
マイナンバーカードのメリット6つ
「マインバーカードを作るとどんなメリットがあるのですか?」
マインバーカードのメリットは大きく6つあります。
1つずつ解説していきます。
- マイナンバーを証明する書類として
- 各種行政手続きのオンライン申請等に
- 本人確認の際の身分証明書として
- 各種民間のオンライン取引等に
- さまざまなサービスがコレ1枚で
- コンビニなどで各種証明書の取得に
①マイナンバーを証明する書類として
マイナンバーの提示が必要な様々な場面で、マイナンバーを証明する書類として利用できます。(券面を利用)
➁各種行政手続きのオンライン申請等に
マイナポータルへのログインをはじめ、各種の行政手続のオンライン申請等に利用できます。(電子証明書を利用)
③本人確認の際の身分証明書として
マイナンバーの提示と本人確認が同時に必要な場面は、これ1枚で済む唯一のカードです。
金融機関における口座開設・パスポートの新規発行などさまざまな場面で利用できます。(「券面」または「電子証明書」を利用)
➃各種民間のオンライン取引等に
オンラインバンキングをはじめ、各種の民間のオンライン取引等に利用できるようになる見込みです。(電子証明書を利用)
➄さまざまなサービスがコレ1枚で
市町村や国が提供するさまざまなサービスごとに必要だった複数のカードがマイナンバーと一体化できます。
お住まいの市町村によりサービス内容が異なりますので、詳細は市町村にお問い合わせください。(「券面」または「電子証明書」または「アプリ」を利用)
⑥コンビニなどで各種証明書の取得に
コンビニなどで住民票や印鑑登録証明書などの公的な証明書を取得できます。(「電子証明書」または「アプリ」を利用)
マイナンバーカードの発行手順
「マイナンバーの必要性やメリットはわかりました。この際、マイナンバーカードを作ろうと思うんですけど、どうやったらいいですか?」
入手方法は通知カードが手元にあるかないかで変わってきますので、2種類の方法を説明しますね。
- 通知カード(個人番号カード交付申請書)がある場合
- 通知カードが手元にない場合
通知カード(個人番号カード交付申請書)がある場合
通知カードがある場合は下記の書類を準備してください。
- 個人番号カード交付申請書(通知カード)
- 本人確認書類
→運転免許証、旅券、住民基本台帳カードなど、顔写真付きの公的身分証明書1点以上
→または、保険証、年金手帳など「氏名+(生年月日 or 住所)」が記載された書類2点以上 - 写真(縦4.5㎝×横3.5㎝)
通知カードを持っている場合は、インターネットで申請ができるので、手続きに行く手間が省けます。
なお、インターネット申請は、「マイナンバーカード総合サイト」で行うことができます。
ただし、通知カードを受け取ってから住所や氏名が変更になった場合は、個人番号カード交付申請書の「申請書ID」を新しい住所・氏名のIDに変更してもらわないと申請できませんので、通知カードを持参して手続きを行いましょう。
通知カードが手元にない場合
紛失などで手元に通知カードがない場合は下記の書類を準備して発行手続きを行いましょう。
- 個人番号カード交付申請書(市町村役場でもらう)
- 通知カード紛失届(市町村役場でもらう)
- 通知カードの紛失を証明する書類
- 本人確認書類
→運転免許証、旅券、住民基本台帳カードなど、顔写真付きの公的身分証明書1点以上。
→または、保険証、年金手帳など「氏名+(生年月日 or住所)」が記載された書類2点以上 - 写真(縦4.5㎝×横3.5㎝)
通知カードを紛失した場合は申請時と受け取り時に役所に出向く機会が2回以上必要になりますので、スケジュールに余裕のある時期に申請するようにしましょう。
マイナンバー提出での不安に答えます
学生のなかにはマイナンバーを提出すると、下記の不安を抱える人もいるかと思われます。
- 悪用されないか?
- 過去の経歴が露呈するのでは?
- 副業がバレるのでは?
そのためここでは、「よくある質問」と題してQ&A形式でお答えします。
- マイナンバーを提出すると悪用される?
- 過去の経歴がバレることはあるの?
- 副業はバレるの?
マイナンバーを提出すると悪用される?
多くの人が疑問に感じやすいのがマイナンバーの提出によって、情報を悪用されないかどうかですよね。
マイナンバーから住民票の個人情報を抜き取られて悪用されたら、事ですから無理もないです。
結論から言うと、法律や条例で定められている範囲における必要な手続き以外での使用は禁止されていますので、基本大丈夫です。
したがって、会社はマイナンバーカード提出者に「どのような理由で使用するのか」を説明し、同意を得る必要があり、会社側は利用目的が記載された規約書や同意書を作成して提出者に確認してもらう手順を踏みます。
会社によっては現実として同手続きを行っていないところもありますが、万が一に備えて規約書や同意書の確認は必ず行うようにしてください。
過去の経歴がバレることはあるの?
たとえば、若気の至りで起こした悪行など過去の経歴を見られるのがイヤという人もいますよね。
そのため、マイナンバーによって過去の経歴も調べられるのではと不安を抱く人もいると思いますが、それはありません。
前述のとおり、法律や条例によって必要以上の情報の引き出しは禁止されていますので、安心してください。
経歴を探られたくないと考えている人も安心して提出して大丈夫です。
副業はバレるの?
就活生のなかには内定先が「副業禁止」の会社もあると思います。
一方で、今現在ネットなどで副業の収入がある人は、マイナンバーの提出でバレるのではと気になりますよね。
結論を言うと、提出によって副業が露見することはありません。
ただし、副業で確定申告が必要になり、場合によっては納税の義務が生じます。
住民税の確認をした場合に収入の違いによって、気付く事務員がいるかもしれません。
大前提として企業の社員として働く場合は「企業が設けたルールに従う」必要があるため、もし副業をしたい場合は会社に事前に相談しましょう。
マイナンバーカードは作らなくていいのか?
本記事では入社時に基本としてマイナンバーの提出は必要だということをお伝えしてきました。
もちろん、マイナンバーカードを取得していなくても、入社時の手続きは可能ですが、マイナンバーカードがあると一発で終わるのに、なければ本人確認のために準備書類など手間が増えるのは否めないですよね。
またマイナンバーカードの発行は任意ですが、取得義務化を見据えた動きも見られます。
現状ではマイナンバーカードを保持していなくても、不便を感じることはほとんどありませんよね。
それよりも、個人情報漏洩のリスクやセキュリティ体制への不信感、銀行口座との紐づけへの不安といった理由で作らない人も多くいます。
しかし、運転免許証を持っていない人にとっては、1枚で身分証明できるマイナンバーカードは何かと便利です。
また、今までパスポートは身分証明として有効でしたが、2020年2月4日以降に発給申請されたパスポートからは住所記載欄が削除され、住所確認書類としての役目を終えました。
さらに、2022年3月からマイナンバーカードは健康保険証と一体化でき、お薬手帳の代わりにもなるようになりました。
将来的には運転免許証との一体化も検討されており、マイナンバーカード1枚でさまざまな機能を保有する予定になっています。
今後のマイナンバーカードの活用展望をデジタル庁が公表しており、マイナンバーカードを発行していなければ困る場面に遭遇する可能性も出てくるでしょう。
まとめ
今回は内定獲得後で必要になる「マイナンバーカード」について解説してきましたが、いかがだったでしょうか?
記事の内容を簡単にまとめます。
- マイナンバーカードとは、日本に住民票があるすべての国民に割り振られる「12桁」の番号が記載された日本のICカード身分証。
- 会社が代行して行う各種手続きの際に、新入社員のマイナンバーが必要になる。
- マイナンバーカードがない場合の代替案としては、「運転免許証や健康保険証などの身分証明書」「住民票(住民票記載事項証明書)と身分証明書」を併せて提出する、などが挙げられる。
- マイナンバーカードを持っておくと、「各種民間のオンライン取引時」「本人確認の身分証明書として」で利用できるなど便利なことが多い。
- マイナンバーカードの発行手順は「通知カードの有無」で異なる。
転職・求職・退職における社会保障や年金などの手続きもマイナンバーカードがあれば、円滑に進めるようになります。
今後ますますマイナンバーカードの必要性が高まりますので、この際に取得しておくことをおすすめします。
なお、入社前に必要な書類の1つとして「マイナンバーカード」を紹介しましたが、入社前準備に役立つ情報は下記で紹介しているため、気になる方は読んでみてください!