
【例文付き】就活で内定率がアップするエントリシートの書き方と注意点
2022年7月26日更新
はじめに
一つ数百字でまとめられたエントリーシートの書き方一つで、採用担当者に与える印象も大きく変わります。「どんな経験をしてきたのか」といったエピソードも興味深いですが、初めて読む人に「わかりやすく伝えること」も大切です。
何度も数をこなせば、選考を通過できるクオリティに仕上がるでしょう。
そこで今回は、内定率がアップするエントリーシートの書き方と注意点を解説していきます。「これからエントリーシートの対策をおこなう」「具体的な書き方を知りたい」といった方にもおすすめの内容となっているので、ぜひ参考にしてみてください。
1.就活で内定率がアップするエントリーシートの例文
書き方を知る前に、まずは具体的な例文を先に紹介します。
・ガクチカ
・自己PR
・志望動機
上記3つの項目はどの企業を受けるにしても、必須です。どういう流れで書かれているのかを自分のESと照らし合わせながら、読み進めていくのをおすすめします。
ガクチカの例文
家庭教師のアルバイトで担当生徒を志望校へ合格させたことです。私自身、志望校に落ちた経験があり、同じ経験を味わってほしくない気持ちから取り組みはじめました。担当する生徒は数学が苦手で、特に確率でつまずいていました。そこで公式を暗記させて問題量をやるのではなく、公式の成り立ちに時間を多く割いたところ、テストの点数が徐々にアップ。結果、模試でもA判定が続出し、志望校に無事合格しました。原因分析に時間を多く割くことが、改善の最短ルートだと思います。この経験を貴社でも活かし、売り上げアップに繋げていきたいです。
自己PRの例文
私の強みは責任感をもって物事に取り組むことです。この強みを発揮したのは、文化祭でクレープの出し物を率い、1日で200個販売した経験です。当時、掲げていた1日の目標個数は100個でしたが、お昼時点でまだ30個に満たなく達成不可能に見えました。ただ、与えられた責務を簡単に諦めるのは私の想いとは違うため、問題点を考え改善を行いました。具体的には、午前中でもっとも反応がよかった種類をお昼の1時間、文化祭終了1時間前に半額セールをやるというものです。結果、セール対象外のクレープも同時に売れ、合計200個を販売することができました。貴社においても与えられた役割以上に貢献していきたいです。
志望動機の例文
私は生徒に対して単に知識を教えるのではなく、人として同じ目線で教育をしていきたいです。高校生の頃、担任の先生が親のように近い関係で指導してくれました。生徒の目線ではなく「人としての目線」で接してくれたことに嬉しさを感じ、人の心をケアできる先生がもっと必要なのではないかと思いました。貴社を訪れた際に「人の心に共感できる教育」を掲げていたことに心底感銘を受けました。「想い」があるからこそ「結果」が伴うと思っています。入社したら、生徒に気を配るだけではなく、顔色の先にある「心の本音」を汲み取っていけるよう努力して参ります。
2.就活におけるエントリーシートの書き方
エントリーシートの構成は以下5つから成り立っているのがほとんどです。
・冒頭に成し遂げたことを記載する
・背景(動機)の説明する
・問題点と原因を分析する
・結果と学びをまとめる
・学びの活かし方を記載する
構成に慣れていない人はまずそれぞれのフレームに文章を書いていき、最後にまとめると素敵なエントリーシートに仕上がります。では、見ていきましょう。
①冒頭に成し遂げたことを記載する
結論ファーストを意識します。「何を達成したのか」「どんなことをおこなってきたのか」などを端的に書くのがよいです。冒頭の一発目に書くことで、企業の担当者にインパクトを与えることができます。その後も興味をもって読んでもらえるはず。
一方、結論を最初に書かずに、背景や動機を書くと「なんの話をしようとしているんだろう?」と内容が頭の中に入ってきません。結論を最初に書くのは、相手の思考をクリアにするためでもあるのです。
面接などにも応用できるため、覚えておくのをおすすめします。
②背景・動機の説明する
冒頭に「成し遂げたこと」をまとめたら、補足説明をするのが親切です。何かをやるには理由があります。人は理由を聞いて初めて納得するものです。理由がなく納得ができないと、話の信頼感を損なう可能性もあるでしょう。
「なぜしたのか」「どういう状況だったのか」などを簡単にまとめていきます。エントリーシートは文字数に制限がある場合がほとんどであるため、補足説明は端的に書くのがおすすめ。後半に余裕をもたせておくのが大切です。
③問題点・原因を分析する
エントリーシートに記載する結果を得るために、壁にぶつかった経験があるのではないでしょうか。もちろん難なく上手くいったケースも考えられますが、多くが上手くいくならみな苦労はしません。
問題点があれば「当時は〇〇が問題でした」「原因は△△です」と、分析をしてまとめます。そして、何をすれば問題が改善されるのかがわかっているなら、一緒に改善点も記載しておきましょう。結果を出すためには改善が必要だからです。
まとめますと「問題点・原因・改善点」の順番で記載していくのを意識してください。
④結果・学びをまとめる
「問題点・原因・改善点」が書けたら「結果・学び」をまとめていきましょう。客観的な評価がわかるように、数字で表せるとイメージがしやすいです。その際に、改善後の結果だけではなく「改善前の結果」もあるといいかもしれません。
たとえば、英語のテストが30点だったのが80点になれば、大きな変化量ですよね。一方、改善後の結果しかない場合は変化量がわからないため、インパクトに欠けます。
詳細な数字ではなくてもいいので、知っている範囲で記載しておくのがよいです。加えて、結果が出たことによって「どんなことを学んだのか」も書きます。自分なりの言葉で表現してみてください。
⑤学びの活かし方を記載する
「入社してからどのように活かすか」まで記載できるのが望ましいです。結果や学びで終えたエントリーシートが決して悪いものではないですが、少々「報告文」に近い印象を受けます。
エントリーシートは、企業にアピールするものであるため「私は貴社にどう貢献できるか」といったことを伝えるのが重要です。
たとえば「相手からのレスポンスを早く返すことが大事だと学んだ」のであれば「私は入社してからも自分でボールをもたないのを意識して、業務を円滑に進めて最短で結果を出していきたいです」のようにまとめるのもいいでしょう。
入社してからの未来を描けていると「先が見えている人材だ」と伝えられるため、少なからずとも好印象を与えることができます。実際にエントリーシートを書く際は、ぜひ意識してみてください。
3.就活におけるエントリーシートを書く際の注意点
「エントリーシートをさっそく書いていきたいんだけど、気をつけるべきポイントってある?」と気になっている就活生には、次の注意点を押さえておくとよいです。
・同じ語尾は2回までにする
・PREP法を意識して文章を書く
・第三者が読んでもわかるようにまとめる
上記3つは、実は社会人になってから使えるノウハウであるため、ここでしっかりと勉強しておくのをおすすめします。
同じ語尾は2回までにする
エントリーシートに限らず、ライティングのルールとして「同じ語尾は2回まで」が適切です。次に具体例を紹介するので、一度比べてみてください。
同じ語尾|〜します。〜ます。〜あります。
異なる語尾|〜します。〜です。〜ます。
ずっと同じ語尾が続いてしまうと、文章のリズムが悪くなり読み手にも稚拙な印象を与える可能性があります。「〜ありました。〜でした。」などもよく見られがちです。
意識できるだけで文章がグッとよくなります。社会人になってからも資料作成などが頻繁にあるため、一度覚えておけば一生使えるルールです。 エントリーシートを書く際に一緒に覚えておきましょう。
PREP法を意識して文章を書く
「PREP法」とは、文章作成・プレゼンテーションなどで相手にわかりやすく伝えるための構成の一種。次をご覧ください。
P(Point)|要点
R(Reason)|理由
E(Example)|具体例
P(Point)|要点
はじめに要点を述べ、次に背景や理由を補足していきます。補足説明だけだと、まだ抽象的でイメージがしづらいため、具体例を加えたうえで、最後にふたたび要点をまとめるものです。
エントリーシートでは、冒頭に結論をもってきますが「PREP法」を応用しています。会話をするときもはじめに「結論・要点」を述べると、聞く体制になってくれることが多いです。つまり、あらゆるシーンで「PREP法」は活用できます。
第三者が読んでもわかるようにまとめる
エントリーシートでは、専門性の高い分野をまとめる方もいるため専門用語を多用する就活生もいますが、安易に使うのは効果的ではありません。なぜなら、相手も同じ知識をもっているかわからないからです。
もし、専門用語を知らない方が採用担当だった場合、専門用語が多用されたエントリーシートは伝わらないものになります。どれだけ内容が素晴らしいものでも、相手に理解してもらえなければ意味がありません。
そのため、より具体的にわかりやすく説明することが必要です。一度エントリーシートを書いたら、まったく内容を知らない友だちに読んでもらうのをおすすめします。