【ES対策・面接対策】研究テーマがない場合も大丈夫!これが、就活でゼミの研究内容を聞かれた際の回答方法!
2023年11月27日更新
はじめに
就職活動では、エントリーシート(ES)や面接など限られた時間のなかで自分のことをPRしなければなりません。さまざまなテーマで自分の体験・経験、そしてゼミで学んだ「研究内容」を相手にわかりやすく伝える必要があるからです。
今回は、ES対策、面接対策として就活におけるゼミでの「研究内容」の書き方をご紹介します。また、「研究テーマがない」という人についても対処法について解説していきます。
研究内容を求められたらどのように答えればいいのか、具体的な書き方も知りたい、といった方にもおすすめの内容となっているので、ぜひ参考にしてみてください。
そもそも就活で研究内容の説明を求められる理由とは
採用側は、受験にきた学生がどんな人物で、組織に貢献できる人材かどうかを短時間の面接試験で見極める必要があります。ESなどで、受験生の今までの経験・体験・その中で得たことなどを聞パーソナリティを探り、選考のための材料を掘り出していきます。
このため、大学時代の体験・経験の中で、学業面の研究・専攻テーマについてももちろん聞かれるでしょう。
そこでは、どんなことを学んだのか?なぜ、その研究テーマを選んだのか?研究テーマが受験生にとってどんな学びがあったのかを深掘りされます。
企業は「研究テーマからどんなことを学んだか」の質問から、研究テーマに関しての向き合い方、その向き合い方から、入社後における仕事のスタンス・業務への取り組み方などにも絡めて採用側は評価を行うのです。そもそも研究テーマを選んだ理由からは、その人の指向・価値観などをみています。
そして、それが自社のビジョンや目指すものと合致しているのか?「研究内容」から採用側としてのマッチング作業を行っているのでしょう。
その2.学んだことをどのように活かすのかを知りたい
就職採用試験では面接官は、「なぜ」や「どのように」といった質問をしてくることが多いようです。具体的には「研究内容・専攻テーマをどのように学んだのか?」「それをどのように仕事に活かせるのか?」などと聞かれます。
企業活動でも、新規事業の開発など新しい取り組みを進めることが数多く発生します。また、通常業務でも業務内容の改善など、常に業務の見直しが繰り返し求められています。
このように、学校やゼミで学んだことを今後に活かすという行動は、社会人においても求められる要素なのです。だから企業としては、その学生が学生時から「学びをどう活かすか」といった発想を、を重要視するのです。
その3.わからない人にも論理的に説明できるのかを知りたい
回答の仕方から、論理的にわかりやすく説明できる人か、そうでないかも評価の対象となります。専門外の人にも分かりやすく伝えることができる能力は、仕事を行う上でも重要な要素だからです。
特に理系学部の研究テーマは、相手にも前提となる専門知識がないと難しい内容の研究も多いので、相当かみ砕いて分かりやすく説明する必要があります。子どもでもわかる内容にするなど、分かりやすくする工夫が必要です。
就活での研究内容をまとめる際のポイント
それでは、次に就活で問われる「研究内容」をまとめる際のポイントについて解説して行きます。ES用と、面接当日に話す原稿など、複数のパターンを用意することがおすすめです。
ポイントは以下の3点。
1.わかりやすい言葉で書く
2.学びと活かし方を書く
3.想定質問と回答を用意しておく
以下、解説いたします。
その1.わかりやすい言葉で書く
まずは、簡潔に自身の研究テーマの概要を伝え、その説明と具体的例を紹介します。この時、難解な専門用語を使わずに、子どもでも理解できる言葉でご自身の研究テーマ・専攻内容を伝えられるようにしましょう。
まとめ方としてはPREP(プレップ)法がおすすめです。
PREPとは、P=point、R=reason E=example 、P=pointの頭文字をとったプレゼンテーション技法のことを指します。まず、結論(P)を書き、理由=詳細な説明(R)、具体例、身近な例など(E)で、最後に改めての結論(P)で締めるというスタイルです。
うまくまとめるコツは、改めての結論(P)研究内容をどう活かすかを記載すること。これによってまとまりやすくなります。
具体的な例文を挙げてみます。
まず、Point(結論)として
「私の長所は、資料作成能力やプレゼン報告力といったスキルが高いことです。」
次に、Reason(理由)として
「大学では人間学部のコミュニケーション学科に属しており、そこではゼミで行動経済学を学んでいます。」
Example(具体例)
「このゼミでは、学生同士が「報告・議論」を繰り返すことを行っており、私がそのまとめ役を担っています。」
差後に、Point(結論)
「このような毎日で、資料作成能力やプレゼン報告力といったスキルが身についたと自負しております。」
その2.学びと活かし方を書く
次に、学びの活用方法をまとめます。実は意外と回答が難しいのが、ESや面接や学業で力を入れたことについて聞かれることです。前述したように、企業はその学生が、「自社に適した人材か?」「人物像が知りたい」「その学生がどういう生活をしてきたのか」を知りたがっています。
ところが、ここが最も難しいと言っても過言ではありません。なぜなら、志望先の業界分野と自身の研究テーマが近いと、書きやすくなりますが、全く違う分野の企業を志望する場合もあるため、そうした場合では研究テーマが違うため、自分の長所や人間性などをアピールすることが難しくなるのです。
このように、研究テーマや内容と関連がない企業を受験する場合は、学業で力を入れたことよりも、研究手法やアプローチ方法、リサーチ術や実験の技法など、学び方に着目し、さらにそれを実際に社会人になったときに、どう活かそうかと考えているか、といったことに重点をおいて書いてみてはいかがでしょうか。
最後に、研究で学んだことを業務での活かし方なども話せると、良いでしょう。加えて、その研究を選んだ理由を話すことで自分の興味・関心事から、入りたい企業の志望理由につなげることもおすすめです。
質問を想定し回答の準備をしよう
さていよいよESに記載したものから、聞かれるであろう想定質問をあげて、回答の準備をはじめます。
よく面接で聞かれる質問の代表例として、「なぜ、そのテーマを選んだのか?」「研究での苦労や、達成感を得たことは?」「研究室や、ゼミナール生と協力して行ったことは?」があります。
この内容は、研究・専攻の項目以外でサークルやアルバイト経験についての質問でも問われます。「どんな経験・体験を持って研究を進めてきたのか」「大学生活を過ごしてきたのか」「貢献できる人材かどうか」などを、面接官は回答からじっくり探ります。
次に具体的な研究内容4項目の書き方について説明します。
1.研究内容の簡単な説明
2.研究内容の動機・背景
3.研究の工夫や改善点
4.研究結果と何を学んだか
以下で、想定される質問に沿ってそれぞれに関しての具体的なまとめ方をご紹介いたします。
その1.研究内容の簡単な説明
最初は、研究内容についてです。「あなたの研究内容は何ですか?」と問われたら、まずは簡潔に内容を伝えます。
たとえば文学部であれば、大きなテーマとして英米文学、さらに英米文学の中でもイギリス文学などの具体的な内容、さらに作品や、その時代の文化なのかを具体的に紹介するのが大切です。
単純に「日本文学です」ではなく、「近代日本文学です」「近代日本文学の自然派の作家の作品を中心研究しています。」などと詳細を分かりやすく簡潔に伝えましょう。
その2.研究内容の動機・背景
動機・背景とは、なぜその研究内容を選んだかの理由やきっかけです。具体的に何に興味、関心を持ったのかなど研究を進めるうえでのプロセスを説明します。受験生自らの価値観や、興味関心などをPRできるでしょう。
たとえば「あなたの研究テーマとそのテーマを選んだ理由は?」と問われ「社会学部で、高齢者の労働事情について研究しています。このテーマを選んだ理由は、高校の時時代に高齢者支援施設でのボランティア活動の経験を通じて、実際の高齢者と触れる中で」のように、背景から自分自身の思考や経験が広く語れると、PR内容が太いより良いものとなります。
その3.研究の工夫・改善点
研究内容そのものというより、研究の成果を上げるために、どのような工夫や改善をはかったかという点もよく聞かれる聞かれます。これも大切なポイントとして押さえておく必要がありますです。
実験などの苦労や、工夫などは専門外の方にはなかなか伝えられないので、いかに大変だったか、その工夫によって得られた成果なども強調して伝えることが大切。
文献を読み込む地道な研究の中にも工夫点などがあったはずです。自分なりのアイデアや考えなども盛り込んで表現すると、自身のPRにも直結することでしょう。
その4.研究結果と何を学んだか
最後に、自身の研究の結果とそこから学んだことを説明します。研究で行ったことに関しての意味を自分の言葉で語ることは、就活の面接においてとても重要です。特に大学生の本分と捉えられている研究で得たことは、具体的に語れるよう入念な準備が必要です。
研究を通じてのチームワーク、個人の取り組み、失敗から学んだことなど、それぞれの経験・行動を振り返り自分にとっての意義、意味付けの作業を進めていきます。
就活での研究内容がまだない場合の対処法
就職活動のタイミングによっては、研究内容がまだ書けない場合もあるでしょう。そんな時の対処法に追加を以下にお伝えします。
1.正直に研究を行なっていない旨を書く
2.興味のある分野について可能な範囲で書く
3.ゼミに入ってなければ他の関心事をアピール
ポイントは、変に嘘を書いたり盛ったりしないことです。「嘘」や「盛り」は面接試験の中で、確実にボロが出て簡単に発覚します。正直に、誠実に対応しましょう。
その1.正直に研究を行なっていない旨を書く
研究をしていない事実があるので、その旨をきちんと相手に伝えます。「これから研究をする予定があるのか」「どんな研究をやってみたいのか」などがあれば合わせて述べるといいです。
研究を行なっていないので、どうしても書ける内容・話せることは限られてきますが、自分ができる範囲で対応していきます。現状報告で終わるのではなく、将来の展望やこれからのことを話せると相手に好印象に抱いてもらいやすいです。
その2.興味のある分野について可能な範囲で書く
研究内容がない場合は、自分の興味のある分野や、講義を受けてみて関心度が高かった内容やテーマなどを可能な範囲で多く書くことをおすすめします。
研究テーマは興味・関心などをみられる項目なので、できればテーマは共通したものや近しいものなどを挙げるのが良いでしょう。こうすれば、面接官の印象もよくなること請け合いです。
また、研究内容に限らず、他の項目(アルバイト経験やサークル・部活動経験など)にも当てはまり、活用できる内容となっていますので、参考にしてみてください。
面接で研究内容について聞かれたらどう答えればいいのか?
その3.他の関心事や力を入れた活動をアピール
大学ではゼミナール(ゼミ)に入っていない人もいるでしょう。この場合、大学で履修している講義などで自分が興味・関心を持った内容についてまとめてみましょう。その講義の概要と、なぜ興味を持ったかなどをまとめることで、研究内容を話すのと同様に自分の学業での学びをPRできます。
また、ゼミナールに所属していないことがネガティブな理由ではなく、ゼミよりも他に力を入れている、いた関心事や活動があり、それを分かりやすく説明できる準備をしておくのが、おすすめです。
ゼミや研究室に所属していなかったとしても他の学業面や将来に向けての活動に力を入れたことを、しっかり話せることができれば問題ないでしょう。
おわりに
就職活動では、自分のことを短時間でほぼ初めてあった年上の大人へPRして売り込むことが求められます。自分の研究テーマ、内容をまとめ、伝えることで、興味・関心や、頑張ったことなど自分自身の特長を表現することが重要です。
就職活動でのES作成や、面接などでは、研究テーマ以外にも同じようにさまざまな経験・体験を表現しPRにつなげる作業を繰り返します。
まずは大学生の本分である、学業・研究についてまとめることから始め、自分をよりPRできる内容でES作成や面接対策の準備を進めていきましょう。