就活での研究内容|6つの伝え方とテーマがない場合の対処法
2024/9/5更新
はじめに
就職活動では、エントリーシートや面接など、限られた時間のなかで自分のことをPRしなければなりません。
よくある質問として、「学生時代に力を入れたことは何ですか」という質問があります。
いわゆる「ガクチカ」です。
「ガクチカ」はアルバイト、海外留学、文化祭の実行委員、部活動などさまざまな種類が挙げられます。
なかでも、大学での学びの集大成といえばゼミにおける研究、そして卒業論文の作成です。
今回は、エントリーシート対策、面接対策として就活におけるゼミでの「研究内容」の書き方を紹介します。
- 研究内容を聞かれる理由を知りたい
- 研究内容を上手にまとめるポイントが知りたい
- 研究内容は面接でどのように深掘りされるのか知りたい
また「研究テーマが決まっていない」という人がとるべき対処法についても解説していきます。
研究内容を求められたらどのように答えればいいのか悩んでいる就活生は、ぜひ参考にしてみてください。
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就活で研究内容の説明を求められる理由
採用側は、就職を希望している就活生がどんな人物で、組織にどのように貢献できるかをエントリーシートや面接試験で見極める必要があります。
エントリーシートなどで、受験生の今までの経験・体験・そのなかで得たことなどをヒアリングし、選考のための材料を掘り出していきます。
このため、学業面の研究・専攻テーマについては、重要な評価項目です。
以下の項目について、ヒアリングされる可能性があるので押さえておきましょう。
どんなことを学んだのか
研究した内容はもちろんのこと、研究を進める中で工夫した点、失敗から得た学び、自分自身が実践してきたことなど、研究内容以外のプロセスを重要視します。
技術職を志望する就活生については、研究内容を専門的に深掘りされる可能性がありますが、研究でのプロセスについても回答できるようにしておきましょう。
採用側は、入社後における仕事のスタンス、業務への取り組み方などにも絡めて評価を行う可能性があるので意識しておいてください。
なぜその研究テーマを選んだのか
なぜ、そのテーマを研究しようと思ったのかを論理的に説明できるようにしましょう。
選んだテーマの内容から得意分野を探ったり、思考や価値観を見られたりする可能性があります。
「なんとなく」や「友達と同じゼミに入りたかった」などの理由はNGなので避けましょう。
学んだことをどのように活かすのか
企業は、研究で得た学びをどのように活かし、会社に貢献してくれるのかを知りたがっています。
技術職であれば、研究で得た学びが直接業務に結びつく可能性が高いので、具体的な研究内容をアピールし、どのように貢献できるかを説明しましょう。
文系学生の場合は、ゼミでの研究内容を業務に活かせるケースは少ないと思います。
どちらかといえば、研究を進めるうえで遭遇した困難をどのように乗り越えたか、どのように工夫したかなどのプロセスが重要です。
企業活動において新規事業の立ち上げや、新しい取り組みを進めることは日常茶飯事。
また、通常業務の中でも業務内容の改善、業務の見直しなどが求められることは多くあります。
よって、ゼミで学んだことを今後に活かすかという行動は、社会人に求められる重要な要素だといえるでしょう。
企業としてはその就活生が、「学びをどう活かすか」という発想を重要視するのです。
論理的に説明できるかを知りたい
企業は研究内容以外にも、論理的に物事を説明できるかどうかをチェックしています。
専門外の人にも分かりやすく伝えることができる能力は、仕事を行ううえでも重要な要素だからです。
特に理系学部の研究テーマは、相手にも専門知識がないと伝わらない研究内容になりますので、かみ砕いて分かりやすく説明する必要があります。
専門用語は多用せず、万人に伝わりやすい言葉で論理的に説明することが重要です。
研究内容を上手に伝える6つのポイント
それでは、「研究内容」を上手に伝えるポイントについて解説していきます。
①PREP法を用いる
まとめ方としては、PREP(プレップ)法がおすすめです。
PREP法とは、P=point、R=reason 、 E=example 、P=pointの頭文字をとったプレゼンテーション技法のことを指します。
まず、結論(P)を書き、理由=詳細な説明(R)、具体例、身近な例など(E)で、最後に改めての結論(P)で締めるというスタイルです。
改めての結論(P)研究内容をどう活かすかを記載することで、読みやすい文章となるでしょう。
【例文】
Point(結論) | 私の長所は、資料作成能力やプレゼン報告力といったスキルが高いことです。 |
Reason(理由) | 大学では人間学部のコミュニケーション学科に属しており、そこではゼミで行動経済学を学んでいます。 |
Example(具体例) | このゼミでは、学生同士が「報告・議論」を繰り返すことを行っており、私がそのまとめ役を担っています。 |
Point(結論) | このような毎日で、資料作成能力やプレゼン報告力といったスキルが身についたと自負しております。 |
このような順序を守るだけで、論理的な構成で文章を作成することが可能です。
PREP法については、以下の記事でも紹介しています。詳しく知りたい方はチェックしてみてください。
②学んだことをどのように活かすかを伝える
研究を通して学んだことをどのように活かしていくのか伝えましょう。
研究内容が入社後の業務に直接結びつくようであれば問題ありません。
しかし、研究内容と入社後の業務内容がリンクしない場合は、研究手法やアプローチ方法、リサーチ術や実験の技法など、学び方に着目して伝えるようにしましょう。
さらに、実際に社会人になったときにそれをどう活かすかまで考え、将来的なビジョンを伝えるようにしてください。
③研究内容を伝える
研究内容を伝える際は結論ファーストで簡潔に伝えることを意識しましょう。
研究内容の難易度や専門性が高ければ高いほど、素人に内容を伝えることは難しくなります。
理解できる言葉、表現、例を用いるなどして伝えるようにしてください。
また、専門的な研究を行っている就活生は、「〇〇の△△について研究しています」と、まず結論を伝えて、面接官のリアクションを見てみるのもひとつの手段です。
④その研究を選んだ理由を伝える
なぜ、その研究内容を選んだかの理由を伝えましょう。
具体的に何に興味、関心を持ったのかなどを説明することで、自分の価値観や興味関心などをアピールできます。
また、研究を選んだ理由が明確であれば、「よく考えているな」「先を考えて行動しているな」という印象を与えることができるはずです。
⑤研究で工夫した点や改善点を伝える
研究内容はもちろん大切ですが、結論にたどり着くまでのプロセスも非常に重要です。
どのような点に苦労し、困難を乗り越えるためにどのような工夫をしたのかを具体的に伝えるようにしてください。
その工夫によって得ることができた成果についても、アピールできるといいですね。
⑥研究結果を簡潔に伝える
最後に、自身の研究結果を伝えましょう。
研究結果については、専門的になってしまう可能性があるので、わかりやすい言葉で簡潔に伝えるのがポイントです。
伝え方には工夫が必要です。
本来の発表や論文とは別に、就活用の説明原稿を準備しておくといいでしょう。
以下の記事で研究内容の書き方についてまとめていますので、あわせてご覧ください。
研究内容がない場合の対処法
就職活動のタイミングによっては、研究内容がまだ明確となっていない場合もあるでしょう。
そんなときの対処法を紹介します。
研究を行なっていない旨を伝える
研究を行っていないことを正直に伝えましょう。
その際に、今後の研究の予定が決まっているのであれば、スケジュールと研究内容、調査方法のイメージなどを伝えるようにしてください。
また、そもそもゼミに入っていなくて、研究をする予定がない就活生は、「なぜ、ゼミに入らなかったのか」を明確に伝えましょう。
理由を論理的に伝えることができれば、マイナス評価にはならない可能性が高いです。
力を入れた活動をアピール
研究内容がない場合や、ゼミに入っていない場合は、力を入れた活動についてアピールしましょう。
このとき、ゼミに入らなかった理由を簡潔に説明し、アピールにつなげるようにしてください。
また、「ガクチカ」については、必ずといっていいほど面接で質問されます。
ガクチカに加えて、研究内容について問われた場合は、別のエピソードを用意しておくか、そうでない場合はインパクトのあるエピソードが必要になります。
このときエピソードを用意できていないと、「ゼミが面倒だったのでは」とネガティブな印象を抱かれる場合があるので注意が必要です。
【選考通過したエントリーシートを大公開】先輩就活生のエントリーシートを見れば選考通過のヒントが得られるかも?!
「エントリーシートに正解はあるのか」「書き方が良く分からない…」こんなことを考えたことはありませんか?
就活生にとって、エントリーシートは第一関門ともいえるものです。
今回は、選考を通過したエントリーシートを20社分用意しました。
各エントリーシートにはポイント付きで解説しています。
さいごに
就活において、学生の本分である研究内容について論理的に説明することは、志望企業への内定を勝ち取るうえで外すことのできない要素といえるでしょう。
しかし、研究内容によっては専門用語ばかり登場し、素人には伝わりにくいものもあると思います。
そのような場合は本記事で紹介した、「研究内容を上手に伝える6つのポイント」を意識してください。
6つのポイントを取り入れて説明することができれば、研究内容をわかりやすく面接官に説明することができるでしょう。
また、ゼミに所属していなくても大丈夫です。
ゼミに所属していない理由を論理的に説明すれば、逆に「ガクチカ」をアピールするチャンスになります。
「ゼミに入っておけばよかった…」とネガティブになりがちですが、ほかの就活生より準備を充実させ、しっかりとガクチカをアピールしましょう。
本記事が、これから採用試験に臨まれる就活生の一助となれば幸いです。