【就活生必見】就活で優良中小企業を簡単に発見する10個の方法
2023年5月9日更新
はじめに
大企業を中心に就活してきたけど内定がゲットできない。
いざ中小企業まで手を伸ばして就活しようと思っても
「どうやって優良の中小企業を見つければいいの?」
「ブラックな企業には入りたくないし…」
「どうしてもブラックの見極め方を知りたい」
など、いろんな不安が頭をもたげますよね。
そういった不安を一気に解消するために優良企業を簡単に発見する10個の方法を公開します。
大企業と中小企業のどちらとも経験してきた筆者だからこそ伝えられる中小企業に就職するメリットやデメリット、ブラックの見極め方まで併せて解説していきます。
10分ぐらいであなたの不安は雲散霧消しますので、最後までジックリお読みくださいね。
1. そもそも中小企業って何?
そもそも中小企業って日本にどのくらいあるか知っていますか?
実に約358万社です。
雲をつかむような数値ですが、中小機構のデータによれば実に日本の全企業数のうち99.7%を中小企業が占めています。
要は残りの0.3%が大企業なので、その少ないパイを多くの就活生が争奪するため競争率が自然と高くなるわけです。
逆を言うと、大企業中心に就活を進めている人は99.7%の会社を見ずに、狭い視野で企業選びを行っていることになります。
次に「中小企業とは何か?」に答えられますか?
けっこう答えられない人が多いのですが、中小企業庁のホームページでは以下のような図で説明しています。
要は業種別に「資本金」と「従業員数」で区分されており、上記以外の会社は大企業と呼ばれます。
2. 中小企業に入る6つのメリットと4つのデメリット
ここからは中小企業に入るメリットとデメリットをみていきましょう。
メリット
①幅広い知識とスキルを習得できる
大企業の場合は仕事が細分化されていて、狭い業務範囲を深い専門知識で仕事を行うスタイルです。
たとえば、大企業の場合、採用部という採用専門の独立した組織があるのに対して、中小企業は採用も行う人事部が社員の異動や評価、給与計算など人事に関連するすべての業務が守備範囲のため、1人で幅広い範囲の業務を担当するようになります。
よく大企業の仕事は「狭く深く」、中小企業は「広く浅く」とたとえられますが、実際はそんなことありません。中小企業の場合は個々の裁量権が大きく責任がついてまわりますので必要な専門知識だったり、スキルがないと対応できないのが実態です。
逆を言えば幅広い知識とスキルを早期に習得できるといえます。
②裁量権を持って仕事ができる
大企業の場合、入社して数年〜数十年経たないと重要な仕事は任せられませんが、中小企業は早期戦力化が求められますので、若いうちから重い責任のある仕事を与えられます。
なので、比較的1人立ちする時期も早いですし、自分の意見も通りやすいのでやりがいを持って自律的に働きたい人にとっては好ましい職場環境といえるでしょう。
③経営の近くで仕事ができる
大企業では社長の顔を生で見るのは入社式ぐらいですね。
経営との距離感もありますし、よく歯車にたとえられますが、大きな枠の中のほんの1部を自分が担っている感覚に近いです。
一方で、中小企業の場合は経営との距離が近いので結構な頻度で社長に会いますし、経営との直結度が高く、経営数値なども近くで見れますので、経営と一体となって仕事をやっている感覚があります。
なので、将来独立を考えている人にとって経営を間近で見られる環境は効用が高いといえますね。
④社内でのキャリアを築きやすい
大企業ではライバルとなる社員が多いことや年功序列を取り入れているところが多く、上の役職がいれば出世しにくいケースが少なくありません。
また、業績を上げても企業全体に与える影響はあまり大きくはありません。
一方、中小企業では社員数や企業規模が小さいため、自分の業績が企業に与える影響が大きくなりやすいということが言えます。
大きく業績に貢献することができれば、一気に出世や昇給する可能性があります。
⑤転勤が少ない
大企業では全国に支店や営業所があり、ジョブローテーション制度を導入している企業も多くあります。教育・昇進のために定期的に転勤・異動が起こる可能性が高くなります。
引っ越しを伴う転勤や異動は、私生活も大きく変わってしまう可能性があります。
生活環境の変化に伴うストレスや、「子どもが転校を余儀なくされる」、「家族と離れて単身赴任を選択する」といった家族を含む影響も生じてしまいます。
中小企業では経営規模が小さいことから、大企業ほど全国に支店をもつケースは多くありません。本社や工場周辺に集中して事業を行っていることが多いため、引っ越しを伴う異動・転勤が少ないです。
なじみのあるエリアを離れなくていいという安心感は大きなメリットだと言えるでしょう。
⑥アットホームな雰囲気の場合が多い
大企業では社員数が多いため、社員同士のつながりは薄くなりがちです。
ドライな人間関係の中でトラブルを抱えるということも少なくありません。
一方、中小企業では社員が少ないので社員同士のことを知らないということは少なく、交流が生まれやすいという特徴があります。
社員同士の距離が近く、相談などのコミュニケーションが取りやすいことは、働きやすさに繋がります。
人間関係が良好で働きやすい職場では、離職率の低下や事業の生産性向上といったメリットも生まれます。
デメリット
①年収が低い
やはり中小企業は大企業に比べて給与や賞与を合わせた年収が相対的に低いです。
なぜなら、かなり儲かっている優良な中小企業を除き、大企業より年収が上回らないように抑えているからです。
たとえば、大企業の下請け会社である中小企業は慣例的に親企業より年収が超えることはまずありません。
また中小企業は同業種で同規模の企業の年収をベンチマークしているので業界平均・同規模平均のような年収に落ち着き、突出した年収を制度的に設計している中小企業は稀です。
ただ、最近はそういった横並び志向も崩れてきていますので、親企業の業界がバラバラの年収水準になれば、将来的に中小企業に飛び火する可能性はありますね。
②労働条件や福利厚生が見劣りする
中小企業は少ない人員、少ない資金で事業運営しており、人員がキチキチで余裕がないので連続休日がなかったり、有給がとれなかったり、残業が多いなど、労働条件や福利厚生は大企業に比べて見劣りします。
とはいえ、なかには労働条件や福利厚生が大企業並みの中小企業もありますので、労働条件や福利厚生にこだわりたい人はそのような優良企業を狙うのもアリです。
③上司が悪くても異動が困難
転勤がないほうがいい人は中小企業に向いていますが、逆を言えば反りの悪い上司がいた場合、逃げられないという現実に直面します。
異動希望を出したくても、そのような制度自体がなかったり、「そんなこと言うんだったら辞めてもいいよ」と言われるのがオチです。
私の経験では上司と相性が合わないというのは最悪です。どれだけ仕事にやりがいがあっても、人間関係が悪いと不穏な空気感の中で仕事を行わなければならず、いたたまれない感覚に陥ります。
そうなった場合、転職するスキルがあればまだ救われますが、ない場合はひたすら耐える日々が続くことを覚悟しなければなりませんね。
④研修制度が整っていない場合がある
中小企業では採用・教育に十分なコストを回せないことが多く、即戦力重視の採用をする企業が多いといえます。大企業に比べ研修・教育制度のノウハウが整っていない企業も多いというのが現状です。
中小企業の中にはOn-the-Job-Training(OJT)と呼ばれる教育体制を採用しているところも多くあります。OJTとは、先輩社員が後輩に対し、業務に必要な知識やスキルを実践しなが
ら伝承していくというものになります。
OJTでは実践的に業務内容やスキルを学ぶことができる一方で、指導者の能力によって効果に幅が生じることや、体系的に仕事を学びにくいといった課題が挙げられます。
3. 優良中小企業を発見する10個の方法
それでは本題の優良中小企業を見つけ出す10個の方法を紹介していきましょう。
見つけ出す方法は
①紹介してもらう
➁自分で見つけ出す
③スカウトを待つ
の3つの方法があります。
それぞれの方法で合計10個のやり方を解説していきますね。
紹介してもらう
それではまず紹介してもらう方法について解説します。
3つありますので、1つずつ紹介します。
①就活エージェント
1つ目は就活エージェントから紹介してもらう方法です。
就活エージェントは面談に基づいて自分に合った求人の紹介から、ESの添削や面接練習、面接後のフィードバックまでサポートしてくれます。
就活エージェントはあなたに合った求人を紹介してくれるので、自分で探すよりも圧倒的に効率が良いです。
②大学のキャリアセンター
次は大学のキャリアセンターに紹介してもらう方法です。
キャリアセンターに求人を出す企業は「その大学の学生に対して採用意欲が高い企業」といえます。
なので、大学のキャリアセンターで中小企業の求人がないか聞いてみることをおすすめします。
場合によっては求人を出している企業の本選考とは別に面談を設定してもらうことも可能だと思いますので、キャリアセンターに橋渡しを依頼するのも一手です。
経営者や人事と胸襟を開いて直接話せるのが中小企業のメリットなので、面談の場で気に入ってもらえれば内定確度が上がります。
そのように面接などの選考をすっ飛ばして、「ウチに来てよ!」というあり得ないオファーがあるのも中小企業の醍醐味です。
③親戚や友人など
3つ目は親戚や友人のつながりで紹介してもらう方法です。
平たく言うと「知り合いの企業で新卒を雇っているところない?」とダイレクトに聞く方法です。
そうやって聞くと案外、中小企業の社長や幹部クラスと知り合いだったり、「あ~、心当たりのある会社があるので今度聞いてみるね」といった具合に地元の企業で採用に困っている企業とつながることもあります。
知り合い経由で出会った中小企業の場合、内定が出ると断りにくいのが難点ですが、何事も正直になることが先決です。
その場合は躊躇せずに「今受けている他の企業の志望度が高いので待ってください」と正直に伝えましょう。
自分で見つけ出す
ここからは他に頼らず自分で優良中小企業を見つけ出す6個の方法を紹介していきます。
①職業安定所
いまや自宅にいながら職業安定所の求人を検索できる時代です。
それがハローワーク インターネットサービスで「就業場所」や「雇用形態」などで求人を検索できます。
特に地場の中小企業は職業安定所経由の求人が多いので、優良中小企業にヒットするかもしれません。
登録不要で無料で検索できますので、やらない手はないですね。
②口コミサイト
次に紹介する優良中小企業の探し方は、会社の口コミサイトを回遊する方法です。
会社に関する口コミが掲載されているサイトで、イメージとしては会社版の食べログですね。
実在している社員、あるいは元社員の口コミを見ることで、その企業の生の魅力や欠点を把握することができます。
なかにはネガティブな意見を言いたいだけの人の口コミもあるので、1つだけの情報はリスクが高いですが、多くの書き込みで同様の指摘があれば信憑性が高いといえます。
マイナビやリクナビなどの大手就活サイトで企業を調べると、表面的でキレイなご託を並べているパターンが多いので、口コミサイトは圧倒的に効率よく企業内部の情報にアクセスできるため有能です。
③受賞している企業
優良な中小企業を探す3つ目の方法が「受賞している企業を調べる」です。
たとえば、下記のようなサイトで調べると日本にもこんなに技術力の高い立派な中小企業があったのかと驚かされます。
業界内では有名だけど世間では知られていない中小企業もたくさんあるので、このような情報源を参考にしてみてください。
④中小企業専門の就活サイト
世の中には中小企業専門の就活サイトも存在します。
たとえば、「ツノル(TSUNORU)」や「Jobway」などは従業員1000人以下の求人に特化した就活サイトです。
通常、就活といえばマイナビやリクナビ経由でエントリーを受けている企業が多いので、けっこう穴場の中小企業が見つかる可能性がありますね。
⑤「中小企業 優良企業」で検索
5つ目の方法はダイレクトに「中小企業 優良企業」と打ち込んで検索する方法です。
このキーワードで検索をかけると「優良中小企業ランキング一覧」とか、「成長力があって居心地の良い中小企業83選」などの記事にヒットし、有識者があらかじめ色々な基準で絞り込んでくれているので、思いもよらない優良中小企業に巡り合うきっかけになりますね。
⑥就職四季報で探す
最後の方法は「就職四季報を利用する」やり方です。
就職四季報のなかにも「優良・中小企業版」という書籍があって、地方の有力企業や最新ベンチャー企業など総合版に掲載できなかった4,600社の客観情報が公開されています。
中小企業なのに年収が高く、残業も少ないといったホワイト企業も掲載されていたりして、自分では絶対に見つけ出せないお宝企業に出会えるチャンスもありますよ。
逆求人サイトでスカウトを待つ
優良な中小企業を発見する最後の方法は「スカウト型求人サイト」に登録して企業からのスカウトを待つという方法です。
スカウト型求人サイトとは企業側があなたのプロフィールを見て、あなたをスカウトする逆求人のシステムです。
あなたの適性が合う企業と自動的にマッチングしてくれるプラットフォームなので、企業側と効率的に出会えることが可能です。
ただし、企業側からのラブコール=内定ではありません。
当然、面接などの選考を受けて不合格になる場合もありますので、ご了承ください。
4. ブラック企業の見分け方
「中小企業はブラックな印象がぬぐえないのですが、ブラックの見極め方なんてあるんですか?」
そうですね。それでは最後にブラック企業の見分け方を解説しておきます。
ブラック企業を見極めるには、まずブラック企業の特徴をおさえる必要があります。
そのうえで見極めることがコツになるので、その辺りも解説していきますね。
ブラック企業の特徴
それではブラック企業の特徴を10個紹介します。
☑長時間労働・過重労働
→月80時間以上の残業が継続している会社はブラックの可能性大
☑休日が少ない・有給が取れない
☑給与が低い、最低賃金を下回っている
☑サービス残業が横行している
☑不文律の雇用契約
→例)管理者扱いにされて残業代を出さない
☑従業員の入れ替わりが激しく離職率が高い
☑募集要項に「やる気」や「情熱」などの精神キーワードが入っている
☑上司や社長が専制君主
☑パワハラやセクハラが日常茶飯事
☑仕事で精神論がよく登場する
その他、参入障壁が低く競争が激しかったり、利益率の低い労働集約型のビジネスモデルの会社、衰退傾向にある業界などはブラックの可能性が高くなります。
このようなチェック項目を会社説明会で人事に直接聞いてもまともな返事が返ってこないどころか、はぐらかされますので聞くのも気が引けると思います。
独自の見極め方を次のチャプターで紹介しますね。
5. ブラック企業の見極め方3つ
それではブラック企業の見極め方を3つ紹介します。
①社員の採用数と社員数から推定する
基本的にブラック企業は出入りが激しいです。
「すぐ社員が辞めるからまた採用して、また辞めるから採用する」の繰り返しです。
なので、毎年の採用数を把握して、前年と翌年の労働者数を比較すれば増減がわかります。
労働者数が前年と同数あるいは下回る場合は、人の出入りが激しい会社でブラック当確だといえます。
②口コミサイトを確認する
さきほども紹介しましたが、現役社員やOBが投稿している口コミサイトがあります。
ここではかなり突っ込んだ内部のリアルな情報が入手できます。
あなたが気になる会社がブラックなのかどうか気になるのであれば、口コミサイトで調べてみてください。
ただし、1つの偏った意見は客観性に欠ける場合がありますので、複数の共通的な口コミを信頼しましょう。
③ブラック企業大賞を参考にする
最後に「ブラック企業大賞」を参考にするのもアリです。
まずブラック企業大賞とは「ブラック企業大賞企画委員会」という団体が公表しているブラック企業の一覧です。
「ブラック企業大賞企画委員会」の責任者はNPOの方や弁護士、映画監督やジャーナリストなど「企業との利害が少ない方」で構成されているので信頼性が高いですね。
ブラック企業大賞にノミネートされた企業は理由までシッカリ書かれているので、参考にしてみてください。
以上、優良中小企業を発見する10個の方法とブラック企業の見極め方を紹介しました。
本記事があなたの就活に資すれば幸甚です。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。