
【徹底解説】モチベーショングラフの書き方と書くことのメリット
2020年12月19日更新
はじめに
就職活動を始めると、必ず行うのが自己分析です。
そしてその自己分析の手法として代表的なものの一つに「モチベーショングラフ」があります。
この記事を読んでいる就活生の皆さんも、一度は聞いたことがあるでしょう。
しかしながら、いまいち書き方がわからないという就活生も多いのではないでしょうか?
今回の記事では、もチベーショングラフの書き方や概要、メリットなどを解説します。
ぜひ、最後までご一読ください。
1.モチベーショングラフとは?
「モチベーショングラフ」とはその名の通り、モチベーションの起伏をグラフのように表したものになります。
後から詳しく書きますが、自分の人生の中で起こった出来事や経験と、その時のモチベーションをグラフに書くことによって、あなたの行動源泉(やる気スイッチ)を知ることができます。
そもそも就活では、自分に最も適した企業(活躍できそうな企業)に内定をもらうことが1つのゴールであると言えます。
そのゴールを設定するうえで、自分がどんなときにモチベーションが上がるのか、あるいは下がるのかを知ることは非常に重要です。
モチベーショングラフを書くことでそのことが一目で分かるようになります。
そういう意味でもモチベーショングラフは自己分析において、よく用いられる手法なのです。
2.モチベーショングラフの書き方
自己分析の手法として有効なモチベーショングラフですが、どのように書けば良いのかわからない就活生も多いのではないでしょうか?
ここからは具体的な書き方を5つのステップに分けて解説します。
2-1.縦軸にモチベーション・横軸に時間を書く
まずはグラフのレイアウトですが、縦軸に「モチベーション」、横軸に「時間」を書きます。
縦軸では、起こった出来事に対して、その時のモチベーションの高低を表現します。
横軸では、過去から現在へと時間の変化を表します。
横軸の時間の移り変わりは、より具体的に「幼少期」「小学生」「中学生」「高校生」「大学生」と年代別に分けると良いでしょう。
1つに書ききれない場合は年代別でモチベーショングラフを作成するのもアリです。
これにより、自分がどのような人生を送ってきているのか、自分史を振り返りやすくなります。
2-2.過去にあった出来事をとにかく書き出す
次のステップとして、過去にどんな出来事があったのか、とにかく思いつくだけエピソードを書き出しましょう。
これは、モチベーショングラフを書くための材料を揃えるようなイメージです。
上記で示した各年代ごとに、どのような出来事が起こったのかとにかく書き出してみます。
自分自身で振り返ってみるのはもちろん、幼少期のことは親に聞いてみたり、小・中・高・大の学生時代のことは友人に聞いてみたりしましょう。
出来事を振り返る際に、「このエピソードは使えるのかな?」と考える必要はありません。
どんなに小さいことでも良いので、丁寧に振り返っていくようにしましょう。
2-3.モチベーションの起伏とそのきっかけの出来事を書き込む
エピソードを書き出したら、特に印象に残っているエピソードとその時のモチベーションを書いていきます。
その際、「〜をした」「〜ということがあった」だけを書くのではなく、
・誰と取り組んだのか
・どれくらいの期間取り組んだのか
・本気度はどれくらいだったのか
などの情報を織り交ぜながら、より具体的に書いていきましょう。
そうすることで、深い自己分析を行うことができます。
2-4.その出来事が起こったときの感情や思考を書き込む
エピソードとモチベーションの書き込みが終わったら、その時の感情や思考がどうだったかを書いていきます。
この作業が、モチベーショングラフを書くうえで最も重要なステップであるといえます。
なぜなら、当時の感情を思い出して書いてみることで、自分がどんなときに嬉しかったり、どんなときに悲しかったりするのか、思考の癖がわかるようになります。
これを繰り返していくことで、エントリーシートや面接の対策にもなるのです。
面接では、話した内容に対して「なんでそうしたの?」「なんでそう考えたの?」一歩踏み込んだ質問をされます。
モチベーショングラフを書くときに自分の中で「なぜ?」を繰り返すようにしましょう。
これができていれば、自然と面接対策にもなっているのです。
2-5.それぞれの出来事を比較し、共通点や差異を探る
最後に、グラフで山になっているところや谷になっているところのエピソードを比較し、共通点や差異を見つけていきましょう。
モチベーショングラフを書いただけで満足してしまう就活生もいますが、このステップも非常に重要です。
例えば、
・モチベーションが高いところ同士、低いところ同士
・モチベーションが高いところと低いところ
というような比較の仕方をすると良いでしょう。
そうすることで、自分がやる気が出る時はどのような状態なのか、逆にどんな時はやる気が出ないのか、その傾向を知ることができます。
今まではなんとなく物事判断したり、取り組んでいたりしたかもしれませんが、注意して見ると共通点が見えてきます。
それを自分自身が知ることで、あなたがどのような人物であるのか相手に伝わりやすくなります。
何度も見直したり、友達と共有したりしながら自分の思考の癖を見つけていきましょう。
3.モチベーショングラフを書くメリット
書き方を学んだところで、なぜモチベーショングラフを書くのか、そのメリットについて解説していきます。
ここでは3つのポイントを紹介します。
3-1.自分のやる気スイッチがわかる
メリットの1つ目は、自分の「やる気スイッチ」がわかることです。
「やる気スイッチ」は言い換えると「モチベーションの源泉」のことです。
つまり、どんな状況であれば高いモチベーションで頑張ることができるのかがわかるのです。
これを自分の言葉で説明することができれば、採用担当者は具体的にイメージができます。
採用担当者は「この企業で活躍できるのかどうか」を1つの判断基準としているので、就活生の思考の癖や傾向は重要な要素のひとつです。
その癖や傾向によっては、その企業とマッチしない可能性もあるからです。
普段、やる気がある時とない時があるかと思います。
そこには感情・思考・外的要因など様々な要素が関係していますが、モチベーショングラフを書くことで理解しやすくなるのです。
3-2.原体験を面接やエントリーシートに活かせる
メリットの2つ目は、原体験を面接やエントリーシートに活かせることです。
モチベーショングラフでは、過去の経験や体験に関して、その当時の自分の感情や思考を書いていきます。
それにより、過去から現在にかけて自分がどのような考え方をしてきたのか、というようなより深い自己分析をすることができます。
ネット上で検索すれば、面接やエントリーシートを書くテクニックについて様々な記事が出てきます。
モチベーショングラフを書くことで、そこにあるようなありきたりなものではなく、より深く濃い内容の話ができるようになるのです。
3-3.業界選び・企業選びに役立つ
メリットの3つ目が、業界選び・企業選びの基準ができることです。
自分の思考の癖や傾向を理解していれば、どのような業界が合うのか、その中でもこの企業は合いそうだな、こっちは合わなそうだなというような判断をする基準となります。
先ほどは採用担当者の目線での話をしましたが、就活生は企業に選ばれる立場であり、最終的には選ぶ立場でもあります。
様々な要因を比較し検討することになりますが、思考の癖や傾向は非常に重要な要素です。
ここがマッチしていなければ、やる気がない中で仕事をすることになりかねません。
自分自身について理解し、企業とのミスマッチをできる限り無くしていくためにも、モチベーショングラフを書くことは大切です。
まとめ
いかがだったでしょうか?
モチベーショングラフについて解説してきました。
モチベーショングラフは過去の経験やエピソードを比較し、自分の思考の癖や傾向を理解するためのひとつの手段です。
モチベーショングラフと書くことに意味があるのではなく、書いた後に比較し傾向を探ることに意味があります。
書いたことに満足せず、より深い自己分析をするようにしましょう。